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第三十五話 「ステキな誕生日♡」
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道華、一体、なんで私を、満月荘に連れていくんだろ。
「着いたよ~。」
道華が左手で、ドアをガチャッと開けた。
「まだだよ~。」
早く外から見える、世界が見たい。
「いいよ~。」
私がゆっくり、目を開けた、その時。
パーン、パーン、パーン!
えっ!?いきなり、クラッカーの音が・・・・・・。
えぇっ!?いつもと雰囲気がちがう。
長机に、皿とわりばしがいっぱい置いてあって、バラが一本、花びんの中に入ってあって、かざりつけもしてある。
そのかざりつけには・・・・・・。
『真莉亜 誕生日おめでとう!』
と、白くて四角い紙に書いてあって、あとは、わっかのかざりつけ。
「真莉亜、誕生日おめでとーう!」
みんながにこにこしながら、声をそろえて言った。
ど、ど―ゆ―ことなのよ!?
「今日、お前の誕生日だろ?」
「だから、ジュンブライトがあんたにはナイショで、パーティーを開こうと、言い出したのさ。」
「お、おい!」
じゃ、じゃあ、みんな、私のことが嫌いなわけがなく、避けてたんだ。
「あたり前だろ。」
出た。流行語ノミネート大賞予定の言葉。
あー!私、だまされた~!
「もう、お前はあ・や・と・ち・りなんだからっ。」
こ、こら!人のおでこを、人さし指でくっつくなっ!
「アハハハハハハハ。」
笑うなっ!
「うふふふふ。」
紅葉までぇ!
「あなたらしいことじゃない?」
リリアさんまでぇ!
ん?まてよ。
私にナイショでパーティを開こうとしたということは・・・・・・。
「真莉亜ちゃん、俺様、ネルとは結婚しないんだ。」
うっそ~ん!
「これからも、真莉亜ちゃん一途で、がんばるよーん♡」
はぁ・・・・・・今、現実になって欲しいと思った。
「ほい。おめでとう。」
こ、これ、この間の・・・・・・。
「やる。今夜はお前が主役だから。」
ネルさんは私に、バラの花束を渡した。
ありがと―、ネルさーん!
「・・・・・・礼はいらん。」
またぁ、いつものセリフを言ってぇ。
「や、やかましい!」
ネルさんの顔、真っ赤になってる。
「みなさ―ん、お料理ができましたよぉ。」
「うわーい!」
「真莉亜は主役だから、ここ。」
私はジュンブライトに、真ん中にすわらされた。
ギロさんの歌があって、ジュンブライト以外のみんなに、誕生日プレゼントをもらい、いちごのバースデーケーキを食べて、春間真莉亜、思う存分、楽しみました。
☆
「♪酒をくれぇ~。酒をくれぇ~。」
「ギロ、ずいぶんよっぱらってるねぇ。」
「俺じゃありませんよ。」
「ゔぅ、なんで俺様は、バカな男なんだろう・・・・・・。」
ウルフ一郎さんです。
「真莉亜ちゃんも好きだけどさぁ、最近、ネルが気になるんだもんねぇ。」
「!?」
ネルさんは、びっくり!
「ま、気のせいか。アハハハハハハ!」
ウルフ一郎さんは、高笑い。
「まぁまぁ。一杯どうぞ。」
マドレーヌちゃん、そんなにビールをそそぐと、余計、おかしくなりますよ?
「ジュンブライト様!お酒、いりますか?」
「あ―、いい。」
めずらしい。あのジュンブライトがお酒を遠慮するなんて、めずらしい。
成長したのかな?
「真莉亜。」
わっ、いつの間に!
な、なんなのよ。
ジュンブライトは、私にこう、耳打ちをした。
「パーティが終わったら、やりたいもんがあるから。」
あ・・・・・・この光景は・・・・・・。
「『俺にも、誕生日プレゼントが、あるから。』」
あの時と同じだ。
☆
菜の花広場のすべり台前。
辺りはもう、暗くなっている。
早くしないと、夜中の11時になっちゃうよう。
「おまたせ!」
ジュンブライト!
もう、おそすぎだよ!
「アハッ、ごめんごめん。」
笑い事じゃないよ。
「で、やりたいものって、なんなの?」
私が聞くと、ジュンブライトの表情が、真剣になった。
「これだ。」
ジュンブライトがポケットの中から、細い箱を出した。
なんだろ?すると、ジュンブライトが、箱のふたを開けた。
え・・・・・・。
「ハッピーバースデー、真莉亜。」
こ、これ・・・・・・。
「どうした。受け取らないのか?」
う、ううん。
確かに、これはヴァンパイア界の住人のしるしのアクセサリー。
確か、マドレーヌちゃんに、あげたはず・・・・・・。
「マドレーヌからくれたんだ。やっぱ、これをつけるの、お前しかいないって。」
ジュンブライト・・・・・・。
「母さんの形見のアクセサリー、受け取ってくれるか?」
・・・・・・。
もっちろん!受け取ってあげるよ!
「本当か!?やった!じゃあ、つけるぞ!」
ジュンブライトはうれしそうに、私の首に、アクセサリーをつけた。
「・・・・・・似合う。やっぱ、似合う!」
ジュンブライトは、私にだきついた。
「ありがとう、ジュンブライト。私のために、パーティを開いてくれて。あと、ごめんね。昨日、あんなことを言ってしまって。」
「いいんだ。気にすんな。」
「ステキな誕生日になったよ。」
「ああ。」
「・・・・・・キス、したいな。」
「もう、ガキみたいなこと、言うなよ。一回だけだぞ、一回。」
「うん。」
私達は、ゆっくり目を閉じ、唇を近づけた。
そして・・・・・・。
チュ・・・・・・。
キスをした。
ジュンブライト、大好きだよ。
これからも、私を好きでいてね♡
「着いたよ~。」
道華が左手で、ドアをガチャッと開けた。
「まだだよ~。」
早く外から見える、世界が見たい。
「いいよ~。」
私がゆっくり、目を開けた、その時。
パーン、パーン、パーン!
えっ!?いきなり、クラッカーの音が・・・・・・。
えぇっ!?いつもと雰囲気がちがう。
長机に、皿とわりばしがいっぱい置いてあって、バラが一本、花びんの中に入ってあって、かざりつけもしてある。
そのかざりつけには・・・・・・。
『真莉亜 誕生日おめでとう!』
と、白くて四角い紙に書いてあって、あとは、わっかのかざりつけ。
「真莉亜、誕生日おめでとーう!」
みんながにこにこしながら、声をそろえて言った。
ど、ど―ゆ―ことなのよ!?
「今日、お前の誕生日だろ?」
「だから、ジュンブライトがあんたにはナイショで、パーティーを開こうと、言い出したのさ。」
「お、おい!」
じゃ、じゃあ、みんな、私のことが嫌いなわけがなく、避けてたんだ。
「あたり前だろ。」
出た。流行語ノミネート大賞予定の言葉。
あー!私、だまされた~!
「もう、お前はあ・や・と・ち・りなんだからっ。」
こ、こら!人のおでこを、人さし指でくっつくなっ!
「アハハハハハハハ。」
笑うなっ!
「うふふふふ。」
紅葉までぇ!
「あなたらしいことじゃない?」
リリアさんまでぇ!
ん?まてよ。
私にナイショでパーティを開こうとしたということは・・・・・・。
「真莉亜ちゃん、俺様、ネルとは結婚しないんだ。」
うっそ~ん!
「これからも、真莉亜ちゃん一途で、がんばるよーん♡」
はぁ・・・・・・今、現実になって欲しいと思った。
「ほい。おめでとう。」
こ、これ、この間の・・・・・・。
「やる。今夜はお前が主役だから。」
ネルさんは私に、バラの花束を渡した。
ありがと―、ネルさーん!
「・・・・・・礼はいらん。」
またぁ、いつものセリフを言ってぇ。
「や、やかましい!」
ネルさんの顔、真っ赤になってる。
「みなさ―ん、お料理ができましたよぉ。」
「うわーい!」
「真莉亜は主役だから、ここ。」
私はジュンブライトに、真ん中にすわらされた。
ギロさんの歌があって、ジュンブライト以外のみんなに、誕生日プレゼントをもらい、いちごのバースデーケーキを食べて、春間真莉亜、思う存分、楽しみました。
☆
「♪酒をくれぇ~。酒をくれぇ~。」
「ギロ、ずいぶんよっぱらってるねぇ。」
「俺じゃありませんよ。」
「ゔぅ、なんで俺様は、バカな男なんだろう・・・・・・。」
ウルフ一郎さんです。
「真莉亜ちゃんも好きだけどさぁ、最近、ネルが気になるんだもんねぇ。」
「!?」
ネルさんは、びっくり!
「ま、気のせいか。アハハハハハハ!」
ウルフ一郎さんは、高笑い。
「まぁまぁ。一杯どうぞ。」
マドレーヌちゃん、そんなにビールをそそぐと、余計、おかしくなりますよ?
「ジュンブライト様!お酒、いりますか?」
「あ―、いい。」
めずらしい。あのジュンブライトがお酒を遠慮するなんて、めずらしい。
成長したのかな?
「真莉亜。」
わっ、いつの間に!
な、なんなのよ。
ジュンブライトは、私にこう、耳打ちをした。
「パーティが終わったら、やりたいもんがあるから。」
あ・・・・・・この光景は・・・・・・。
「『俺にも、誕生日プレゼントが、あるから。』」
あの時と同じだ。
☆
菜の花広場のすべり台前。
辺りはもう、暗くなっている。
早くしないと、夜中の11時になっちゃうよう。
「おまたせ!」
ジュンブライト!
もう、おそすぎだよ!
「アハッ、ごめんごめん。」
笑い事じゃないよ。
「で、やりたいものって、なんなの?」
私が聞くと、ジュンブライトの表情が、真剣になった。
「これだ。」
ジュンブライトがポケットの中から、細い箱を出した。
なんだろ?すると、ジュンブライトが、箱のふたを開けた。
え・・・・・・。
「ハッピーバースデー、真莉亜。」
こ、これ・・・・・・。
「どうした。受け取らないのか?」
う、ううん。
確かに、これはヴァンパイア界の住人のしるしのアクセサリー。
確か、マドレーヌちゃんに、あげたはず・・・・・・。
「マドレーヌからくれたんだ。やっぱ、これをつけるの、お前しかいないって。」
ジュンブライト・・・・・・。
「母さんの形見のアクセサリー、受け取ってくれるか?」
・・・・・・。
もっちろん!受け取ってあげるよ!
「本当か!?やった!じゃあ、つけるぞ!」
ジュンブライトはうれしそうに、私の首に、アクセサリーをつけた。
「・・・・・・似合う。やっぱ、似合う!」
ジュンブライトは、私にだきついた。
「ありがとう、ジュンブライト。私のために、パーティを開いてくれて。あと、ごめんね。昨日、あんなことを言ってしまって。」
「いいんだ。気にすんな。」
「ステキな誕生日になったよ。」
「ああ。」
「・・・・・・キス、したいな。」
「もう、ガキみたいなこと、言うなよ。一回だけだぞ、一回。」
「うん。」
私達は、ゆっくり目を閉じ、唇を近づけた。
そして・・・・・・。
チュ・・・・・・。
キスをした。
ジュンブライト、大好きだよ。
これからも、私を好きでいてね♡
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