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第三十二話 「マドレーヌちゃんの名前の由来」
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次の日。
「じゃーん!全部買って来ちゃった~!」
赤ちゃんの名前辞典!気がきくなぁ。
「役に立つと思うからぁ、この中からぁ、気にいった名前を選んでぇ♡」
サンキュー。
「私達は、赤ちゃんのめんどうを見るから。」
いよーし!ジャン、ソアン、アルマ!赤ちゃんの名前を決めるぞ!
「おう!」
俺達は早速、事典を開いた。
一分後。
「う、う!」
「ハイハイ上手ねぇ。」
う~ん。
二分後
「あい、あい!」
「こらこら。人の髪をひっぱるな。」
「これはだめだ。」
三分後
「どう?」
「かっわい~♡」
「う!」
「赤ちゃんは着せかえ人形じゃねぇんだぞ。」
五分後
「あ―、つかれた―。」
「あった?」
「全然。アルマは?」
「全くだ。」
なかなかいい名前、見つからないなぁ。
ジャスミンとか、アリエルとか、ベルとか、オーロラとか、全部ディズニーだし。
「ジュンくん!ちょっと来て!」
なんだよぉ。人が考えてる時に。
「い―から早くぅ!」
へーい、へい。
赤ちゃんが、みけんにしわをよせて、唇をMの字にして、かみしめていた。
「う~ん。」
「うなってるねぇ。」
「りきんでる・・・・・・。」
「ホンギャー、ホンギャー!」
どうしたんだ?
ほーら、べろべろばぁ!
「ホンギャー、ホンギャー!」
泣きやまねぇ!
「かせ!」
アルマが、赤ちゃんを取り上げた。
アルマ!お前にまだ、なれてない・・・・・・。
「ホンギャー、ホンギャー!」
赤ちゃんの泣き声が、どんどん大きくなってゆく。
くんくん。ん?なにか、におわねぇか?
「いや。」
「超~くさ―い。」
アクアが鼻をつまんでる。
まさか!
「おい!こいつ、う○こしてるぞ!」
ぬわんだとぉ!?
おむつを出してぇ・・・・・・こっからの展開が、わかんねぇ。
「私にまかせて!」
リナン!たのむ!
「ホンギャー、ホンギャー!」
「ゔぅ、くっせぇ~。」
「あんたもこーゆー時があったんだよ。」
「よし、これで完ペキ!」
「う!」
ありがとー。
「どういたしまして。」
「リナン、赤ちゃんのおむつかえるの、上手だな。」
リナンは、右手をグーにして、胸にポンッとおいた。
「えっへん!私はこー見えて、バイトでベビーシッターをやっていたのよ。」
す・・・・・・すんげぇ。
だって、鼻をひくひくさせているんだぜ。
☆
「ホンギャー、ホンギャー!」
今度はなんだよぉ。
「お腹が空いているみたいね。」
ジャン、ソアン、アルマ。お前達で名前を見つけろ。
「はーい。」
なんだよ、その返事は。
あいつら、つかれてるな。
「ホンギャー、ホンギャー!」
「は―い、はい。お兄ちゃんが、ミルクをつくりまちゅからねぇ。」
「い・・・・・・!」
テレサ、アクア、リナン。顔が真っ青になってるぞ。
「な、なんでもないよ!」
「が、頑張って!」
応援してくれて、ありがとう!
テレッテテンテレン、テレッテテンテレン、テレッテレンテレーン。
「ジュンブライトクッキングゥ~。」
「ホンギャー、ホンギャー!」
「さっさとつくれっ!」
「今日のメニューはミルクです。」
「ホンギャー、ホンギャー!」
「メニューはいいから、早くつくって!」
「材料は、粉ミルク、お湯、そんだけです。」
「そんだけ。」
「まず、粉ミルクの缶に表示されている量を見て、その通りに、はかりまーす。」
俺は、粉の分量を、ミルク専用の計量スプーンで、一杯、二杯、三杯、哺乳瓶の中に入れた。
「続いて、お湯を入れまーす。」
俺は、お湯をジャ―と、入れた。
冷めているお湯だから、湯気は出て来てない。
「これを振って溶かしまーす。」
シャカシャカシャカ、シャカシャカシャカ。
「人肌程度に冷やしまーす。」
冷める間、『ОNEPICE』を読みまーす。
「それ、つくり方じゃないだろっ!」
・ ・ ・ ・ ・
「オーナーゼフ!!!長い間!!!くそお世話になりました!!!このご恩は一生・・・・・・!!!忘れません!!!!」
「・・・・・。」
「あたり前だ!!!!!」
「なんてつっこめばいいか、わからん。」
もう、そろそろかな?
俺は服のそでをめくった。
「イヤーン♡ジュンくんのうで、筋が見えてるぅ~♡」
「アクアちゃん、だまってて。」
「一番うすいうでに、落としてみまーす。」
俺のうすいうでに、チョンッと、ミルクのしずくがこぼれた。
つっめてぇ~。
「これで、ミルクの完成でーす。」
「ホンギャー、ホンギャー!」
「ジュンブライトくん!早く飲まして!」
おう!
俺は赤ちゃんに、ミルクを飲ませた。
「んく、んく、んく、んく・・・・・・。」
おいしそうに飲んでる。
「不器用でも、こんな簡単に、つくれるんだな。」
うっさい。
「誰に教わったの?」
「おばさん。」
「すっご~い♡ジュンくん、私のダーリンになってぇ~♡」
断わる。
「う、う!」
おいしかったか?
「あ、う!」
ゲップ、させねぇとな。
優しく背中をたたいてっと。
「ゲホ、ゲホ。」
「いいなぁ~。いとこがいて。」
ソアンがうらやましそうに、赤ちゃんを、見つめてる。
だろ?
「う、う!」
いたい、いたい、いた―い!お兄ちゃんの顔をたたいたら、だめだろ―がっ!
「うふふふふ。」
「人懐っこいね。」
「ジュンブライトのことが、大好きなんだな。」
こいつは、俺の妹みてぇなもんだ。
「俺にだかせろ!」
いいぜ。
俺はソアンに、赤ちゃんを渡した。
「赤ちゃ―ん。ソアンお兄ちゃんでちゅよぉ~。」
「う!」
「僕にもだかせてくれ!」
「いいとも。」
ソアンがジャンに、赤ちゃんを渡した。
「この子の目、むらさき色だね。」
ジャンが赤ちゃんの目を、じっと見つめてる。
すると、赤ちゃんが、ジャンのめがねに手を出した。
「あう!」
「前が見えない!ジュンブライト、助けてくれ~!」
アハハハハ。
楽しい空気の中に、一人、なれない人がいた。
「アルマ。どうしたんだ。」
俺は、アルマによりそった。
アルマはため息をついて、赤ちゃんと仲良くしているみんなを、細い目で見つめていた。
「いいなぁ。あんなにみんなになついて。」
アルマは、下を向いた。
「なんで、なんで・・・・・・。」
突然、アルマが泣き出して、顔を上げた。
「俺だけ、好かれてないんだよぉ!」
顔がこわいからだよ。
「それ以上、言うなっ!」
俺は、アルマの背中を、バンっとたたいた。
「元気を出せ、アルマ。なついてないのは、お前だけじゃないんだぞ。さ、名前を見つけるか。」
アルマは、笑顔に戻った。
☆
「じゃーん!全部買って来ちゃった~!」
赤ちゃんの名前辞典!気がきくなぁ。
「役に立つと思うからぁ、この中からぁ、気にいった名前を選んでぇ♡」
サンキュー。
「私達は、赤ちゃんのめんどうを見るから。」
いよーし!ジャン、ソアン、アルマ!赤ちゃんの名前を決めるぞ!
「おう!」
俺達は早速、事典を開いた。
一分後。
「う、う!」
「ハイハイ上手ねぇ。」
う~ん。
二分後
「あい、あい!」
「こらこら。人の髪をひっぱるな。」
「これはだめだ。」
三分後
「どう?」
「かっわい~♡」
「う!」
「赤ちゃんは着せかえ人形じゃねぇんだぞ。」
五分後
「あ―、つかれた―。」
「あった?」
「全然。アルマは?」
「全くだ。」
なかなかいい名前、見つからないなぁ。
ジャスミンとか、アリエルとか、ベルとか、オーロラとか、全部ディズニーだし。
「ジュンくん!ちょっと来て!」
なんだよぉ。人が考えてる時に。
「い―から早くぅ!」
へーい、へい。
赤ちゃんが、みけんにしわをよせて、唇をMの字にして、かみしめていた。
「う~ん。」
「うなってるねぇ。」
「りきんでる・・・・・・。」
「ホンギャー、ホンギャー!」
どうしたんだ?
ほーら、べろべろばぁ!
「ホンギャー、ホンギャー!」
泣きやまねぇ!
「かせ!」
アルマが、赤ちゃんを取り上げた。
アルマ!お前にまだ、なれてない・・・・・・。
「ホンギャー、ホンギャー!」
赤ちゃんの泣き声が、どんどん大きくなってゆく。
くんくん。ん?なにか、におわねぇか?
「いや。」
「超~くさ―い。」
アクアが鼻をつまんでる。
まさか!
「おい!こいつ、う○こしてるぞ!」
ぬわんだとぉ!?
おむつを出してぇ・・・・・・こっからの展開が、わかんねぇ。
「私にまかせて!」
リナン!たのむ!
「ホンギャー、ホンギャー!」
「ゔぅ、くっせぇ~。」
「あんたもこーゆー時があったんだよ。」
「よし、これで完ペキ!」
「う!」
ありがとー。
「どういたしまして。」
「リナン、赤ちゃんのおむつかえるの、上手だな。」
リナンは、右手をグーにして、胸にポンッとおいた。
「えっへん!私はこー見えて、バイトでベビーシッターをやっていたのよ。」
す・・・・・・すんげぇ。
だって、鼻をひくひくさせているんだぜ。
☆
「ホンギャー、ホンギャー!」
今度はなんだよぉ。
「お腹が空いているみたいね。」
ジャン、ソアン、アルマ。お前達で名前を見つけろ。
「はーい。」
なんだよ、その返事は。
あいつら、つかれてるな。
「ホンギャー、ホンギャー!」
「は―い、はい。お兄ちゃんが、ミルクをつくりまちゅからねぇ。」
「い・・・・・・!」
テレサ、アクア、リナン。顔が真っ青になってるぞ。
「な、なんでもないよ!」
「が、頑張って!」
応援してくれて、ありがとう!
テレッテテンテレン、テレッテテンテレン、テレッテレンテレーン。
「ジュンブライトクッキングゥ~。」
「ホンギャー、ホンギャー!」
「さっさとつくれっ!」
「今日のメニューはミルクです。」
「ホンギャー、ホンギャー!」
「メニューはいいから、早くつくって!」
「材料は、粉ミルク、お湯、そんだけです。」
「そんだけ。」
「まず、粉ミルクの缶に表示されている量を見て、その通りに、はかりまーす。」
俺は、粉の分量を、ミルク専用の計量スプーンで、一杯、二杯、三杯、哺乳瓶の中に入れた。
「続いて、お湯を入れまーす。」
俺は、お湯をジャ―と、入れた。
冷めているお湯だから、湯気は出て来てない。
「これを振って溶かしまーす。」
シャカシャカシャカ、シャカシャカシャカ。
「人肌程度に冷やしまーす。」
冷める間、『ОNEPICE』を読みまーす。
「それ、つくり方じゃないだろっ!」
・ ・ ・ ・ ・
「オーナーゼフ!!!長い間!!!くそお世話になりました!!!このご恩は一生・・・・・・!!!忘れません!!!!」
「・・・・・。」
「あたり前だ!!!!!」
「なんてつっこめばいいか、わからん。」
もう、そろそろかな?
俺は服のそでをめくった。
「イヤーン♡ジュンくんのうで、筋が見えてるぅ~♡」
「アクアちゃん、だまってて。」
「一番うすいうでに、落としてみまーす。」
俺のうすいうでに、チョンッと、ミルクのしずくがこぼれた。
つっめてぇ~。
「これで、ミルクの完成でーす。」
「ホンギャー、ホンギャー!」
「ジュンブライトくん!早く飲まして!」
おう!
俺は赤ちゃんに、ミルクを飲ませた。
「んく、んく、んく、んく・・・・・・。」
おいしそうに飲んでる。
「不器用でも、こんな簡単に、つくれるんだな。」
うっさい。
「誰に教わったの?」
「おばさん。」
「すっご~い♡ジュンくん、私のダーリンになってぇ~♡」
断わる。
「う、う!」
おいしかったか?
「あ、う!」
ゲップ、させねぇとな。
優しく背中をたたいてっと。
「ゲホ、ゲホ。」
「いいなぁ~。いとこがいて。」
ソアンがうらやましそうに、赤ちゃんを、見つめてる。
だろ?
「う、う!」
いたい、いたい、いた―い!お兄ちゃんの顔をたたいたら、だめだろ―がっ!
「うふふふふ。」
「人懐っこいね。」
「ジュンブライトのことが、大好きなんだな。」
こいつは、俺の妹みてぇなもんだ。
「俺にだかせろ!」
いいぜ。
俺はソアンに、赤ちゃんを渡した。
「赤ちゃ―ん。ソアンお兄ちゃんでちゅよぉ~。」
「う!」
「僕にもだかせてくれ!」
「いいとも。」
ソアンがジャンに、赤ちゃんを渡した。
「この子の目、むらさき色だね。」
ジャンが赤ちゃんの目を、じっと見つめてる。
すると、赤ちゃんが、ジャンのめがねに手を出した。
「あう!」
「前が見えない!ジュンブライト、助けてくれ~!」
アハハハハ。
楽しい空気の中に、一人、なれない人がいた。
「アルマ。どうしたんだ。」
俺は、アルマによりそった。
アルマはため息をついて、赤ちゃんと仲良くしているみんなを、細い目で見つめていた。
「いいなぁ。あんなにみんなになついて。」
アルマは、下を向いた。
「なんで、なんで・・・・・・。」
突然、アルマが泣き出して、顔を上げた。
「俺だけ、好かれてないんだよぉ!」
顔がこわいからだよ。
「それ以上、言うなっ!」
俺は、アルマの背中を、バンっとたたいた。
「元気を出せ、アルマ。なついてないのは、お前だけじゃないんだぞ。さ、名前を見つけるか。」
アルマは、笑顔に戻った。
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