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第十四話 「ソラちゃんの妄想」
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「いいな、いいな。」
ソラちゃんが、私とジュンブライトを見て、つぶやいている。
どうしたの?ソラちゃん。
「さっきから、俺達の方ばっか見て。」
「真莉亜お姉ちゃんは、なんでジュンブライト様と出会ったの?」
ソラちゃんが、好奇心をつのらせながらたずねた。
「3歳のソラちゃんには、わからないと思うけど、ジュンブライトは3年前、一回、死んだの。」
「え!?ジュンブライト様は、一回、お亡くなりになさったんですか!?」
ソラちゃんが、ジュンブライトの方を向いて、驚いた。
「なんで、なんで!?」
「そこまでは、教えねぇ。」
ジュンブライト、そんなに怒らなくても・・・・・・。
「3年前、俺は悪魔に殺されたんだ!そのことを、平気で聞くなんて、いい度胸だなぁ!」
ジュンブライトが、ソラちゃんに怒鳴りづけると、ソラちゃんは、泣きそうな顔になって、紅葉に飛びついた。
「今日のジュンブライト様、こわい!」
ジュンブライト、言いすぎだよ。
「うるせぇ!知っているくせに、そういうやつの味方になるな!」
「ジュンブライト、もう、忘れましょう。」
紅葉が、ソラちゃんの背中をこすりながら言うと、ジュンブライトは黙り込んだ。
「あの悪魔は、もう、地獄に落ちたから。」
そうだよね。
「?」
ソラちゃんは、首をかしげた。
あ、そうそう。さっきの話の続きね。その1年後、私が、ジュンブライトの唇にキスをして、生き返らせたの。
「えぇ!?キ、キ、キ、キスで生き返らせたの!?」
ソラちゃんが、顔を真っ赤にして、驚いた。
そして、小さな口を動かした。
「もし、私が真莉亜お姉ちゃんだったら・・・・・・。」
な、なんなの?この雰囲気。
〈ソラの妄想〉
「ジュンブライト様、どうか、生き返ってください。」
チュ・・・・・・。
「・・・・・・う、う~ん。」
「ジュンブライト様っ。」
「ソラ!」
「生き返ると、思ってました!」
「ありがとう。それじゃあ、ごほうびに、キスしてやろう。」
「え・・・・・・?ちょっ、ちょっとまってくださいっ!まだ、心の準備が・・・・・・。」
チュ・・・・・・。
「もう、おそい。」
「も、もう、しあわせ~♡」
〈妄想 終わり〉
「デヒヒヒヒヒ♡」
こ、これ、どーなってるの?
「あ、お前に話してなかったな。」
え?
☆
私は、ソラちゃんのことを、ジュンブライトに聞いた。
「ソラちゃんが、私にあこがれてる!?」
私は、ソラちゃんを見て、驚いた。
「あぁ。」
「あんたのこと、理想の自分だってよ。」
理想の自分・・・・・・。
「恋のライバルが、相手にあこがれるなんて、意外だねぇ。」
テレサさんが麦茶を飲みながら、言った。
「と、言っている間に、始まってるわよ。」
リリアさんが、絵を描いているソラちゃんを指さした。
「ふふふーん、ふふふーん。」
ソラちゃんは、鼻歌を歌いながら、絵を描いている。
と、そこへ、アキちゃんがやって来た。
「ソラ~。なに描いてるの~?」
アキちゃんがやって来たとたん、ソラちゃんは絵を隠した。
アキちゃんはムスッとした顔をした。
「なんなの?あたしにいじわるするなんて、ソラらしくないわよ!見せて!」
アキちゃんは、絵を取り上げようとしても、ソラちゃんは絵を隠した。
とうとう、腹が立ったアキちゃんは、絵を取り上げた。
「あ!返して!」
「・・・・・・。」
アキちゃんは絵をゴミ箱に捨てた。
「うわーん、うわーん!」
ソラちゃんは、大きな声で泣き始めた。
「アキ!人の絵を捨てるなんて、ひどいわ!ソラに謝りなさいっ!」
「やだ。」
「どれどれ?」
道華がゴミ箱の中に入っている、ソラちゃんの絵を取り出した。
取り出すと、紙を広げた。
「お母さんとお父さんだ!」
うわぁ。ソラちゃん、絵が上手だね。
「ちがう!それは、真莉亜お姉ちゃんじゃないの!私なの!」
こ、これ、どー見ても、私に見えるけど・・・・・・。
「ソラ、それ、どういう意味なんですか?」
マドレーヌちゃんが聞くと、ソラちゃんの顔が、真っ赤になった。
「もし、私が真莉亜お姉ちゃんだったら・・・・・・。」
「また始まったわ!」
〈ソラの妄想〉
「ヤバイ!遅刻しちゃう!」
ドッ。
「キャッ!」
「いてててて・・・・・・おい、大丈夫か!?」
「はい・・・・・・。」
「一緒に拾ってやるから!」
「あ・・・・・・ありがとうございます。」
「こまった時は、おたがい様だぜ。」
「はい・・・・・・。」
「あ・・・・・・。」
「あ・・・・・・。」
〈妄想 終わり〉
「今の、少女まんがみたいのなってなかった!?」
「こいつの頭ん中、どーなってんだ?」
さぁ。
「はぁ~。今日はなんか、妄想したくなるぅ~♡」
「今日のソラ様、おかしいですよ。」
「ほっといていいわよ、ルクト。」
「もし、私が真莉亜お姉ちゃんだったら・・・・・・。」
また始まったよ!
「次は、どんな妄想なんだろ。」
〈ソラの妄想〉
「ジュンブライト様。」
「なんだ?ソラ。」
「大好き。」
「俺もだ。大好きだぜ、ソラ。」
「私は死んでも、ジュンブライト様についていきますわ♡」
「ありがとう。俺をそこまで愛してくれて。さっすが、俺のマイハニーだぜ!」
チュ・・・・・・。
〈妄想 終わり〉
「マ・・・・・・マイハニーって、言ってなかったか!?」
ジュンブライトが、私に聞いた。
「妄想の中で、言ったのよ。」
「き・・・・・・気持ち悪りぃ・・・・・・。」
「今日はいい日になりそう!」
ソラちゃんは、鼻歌を歌いながら、向こうへ歩き始めた。
☆
ソラちゃんが、私とジュンブライトを見て、つぶやいている。
どうしたの?ソラちゃん。
「さっきから、俺達の方ばっか見て。」
「真莉亜お姉ちゃんは、なんでジュンブライト様と出会ったの?」
ソラちゃんが、好奇心をつのらせながらたずねた。
「3歳のソラちゃんには、わからないと思うけど、ジュンブライトは3年前、一回、死んだの。」
「え!?ジュンブライト様は、一回、お亡くなりになさったんですか!?」
ソラちゃんが、ジュンブライトの方を向いて、驚いた。
「なんで、なんで!?」
「そこまでは、教えねぇ。」
ジュンブライト、そんなに怒らなくても・・・・・・。
「3年前、俺は悪魔に殺されたんだ!そのことを、平気で聞くなんて、いい度胸だなぁ!」
ジュンブライトが、ソラちゃんに怒鳴りづけると、ソラちゃんは、泣きそうな顔になって、紅葉に飛びついた。
「今日のジュンブライト様、こわい!」
ジュンブライト、言いすぎだよ。
「うるせぇ!知っているくせに、そういうやつの味方になるな!」
「ジュンブライト、もう、忘れましょう。」
紅葉が、ソラちゃんの背中をこすりながら言うと、ジュンブライトは黙り込んだ。
「あの悪魔は、もう、地獄に落ちたから。」
そうだよね。
「?」
ソラちゃんは、首をかしげた。
あ、そうそう。さっきの話の続きね。その1年後、私が、ジュンブライトの唇にキスをして、生き返らせたの。
「えぇ!?キ、キ、キ、キスで生き返らせたの!?」
ソラちゃんが、顔を真っ赤にして、驚いた。
そして、小さな口を動かした。
「もし、私が真莉亜お姉ちゃんだったら・・・・・・。」
な、なんなの?この雰囲気。
〈ソラの妄想〉
「ジュンブライト様、どうか、生き返ってください。」
チュ・・・・・・。
「・・・・・・う、う~ん。」
「ジュンブライト様っ。」
「ソラ!」
「生き返ると、思ってました!」
「ありがとう。それじゃあ、ごほうびに、キスしてやろう。」
「え・・・・・・?ちょっ、ちょっとまってくださいっ!まだ、心の準備が・・・・・・。」
チュ・・・・・・。
「もう、おそい。」
「も、もう、しあわせ~♡」
〈妄想 終わり〉
「デヒヒヒヒヒ♡」
こ、これ、どーなってるの?
「あ、お前に話してなかったな。」
え?
☆
私は、ソラちゃんのことを、ジュンブライトに聞いた。
「ソラちゃんが、私にあこがれてる!?」
私は、ソラちゃんを見て、驚いた。
「あぁ。」
「あんたのこと、理想の自分だってよ。」
理想の自分・・・・・・。
「恋のライバルが、相手にあこがれるなんて、意外だねぇ。」
テレサさんが麦茶を飲みながら、言った。
「と、言っている間に、始まってるわよ。」
リリアさんが、絵を描いているソラちゃんを指さした。
「ふふふーん、ふふふーん。」
ソラちゃんは、鼻歌を歌いながら、絵を描いている。
と、そこへ、アキちゃんがやって来た。
「ソラ~。なに描いてるの~?」
アキちゃんがやって来たとたん、ソラちゃんは絵を隠した。
アキちゃんはムスッとした顔をした。
「なんなの?あたしにいじわるするなんて、ソラらしくないわよ!見せて!」
アキちゃんは、絵を取り上げようとしても、ソラちゃんは絵を隠した。
とうとう、腹が立ったアキちゃんは、絵を取り上げた。
「あ!返して!」
「・・・・・・。」
アキちゃんは絵をゴミ箱に捨てた。
「うわーん、うわーん!」
ソラちゃんは、大きな声で泣き始めた。
「アキ!人の絵を捨てるなんて、ひどいわ!ソラに謝りなさいっ!」
「やだ。」
「どれどれ?」
道華がゴミ箱の中に入っている、ソラちゃんの絵を取り出した。
取り出すと、紙を広げた。
「お母さんとお父さんだ!」
うわぁ。ソラちゃん、絵が上手だね。
「ちがう!それは、真莉亜お姉ちゃんじゃないの!私なの!」
こ、これ、どー見ても、私に見えるけど・・・・・・。
「ソラ、それ、どういう意味なんですか?」
マドレーヌちゃんが聞くと、ソラちゃんの顔が、真っ赤になった。
「もし、私が真莉亜お姉ちゃんだったら・・・・・・。」
「また始まったわ!」
〈ソラの妄想〉
「ヤバイ!遅刻しちゃう!」
ドッ。
「キャッ!」
「いてててて・・・・・・おい、大丈夫か!?」
「はい・・・・・・。」
「一緒に拾ってやるから!」
「あ・・・・・・ありがとうございます。」
「こまった時は、おたがい様だぜ。」
「はい・・・・・・。」
「あ・・・・・・。」
「あ・・・・・・。」
〈妄想 終わり〉
「今の、少女まんがみたいのなってなかった!?」
「こいつの頭ん中、どーなってんだ?」
さぁ。
「はぁ~。今日はなんか、妄想したくなるぅ~♡」
「今日のソラ様、おかしいですよ。」
「ほっといていいわよ、ルクト。」
「もし、私が真莉亜お姉ちゃんだったら・・・・・・。」
また始まったよ!
「次は、どんな妄想なんだろ。」
〈ソラの妄想〉
「ジュンブライト様。」
「なんだ?ソラ。」
「大好き。」
「俺もだ。大好きだぜ、ソラ。」
「私は死んでも、ジュンブライト様についていきますわ♡」
「ありがとう。俺をそこまで愛してくれて。さっすが、俺のマイハニーだぜ!」
チュ・・・・・・。
〈妄想 終わり〉
「マ・・・・・・マイハニーって、言ってなかったか!?」
ジュンブライトが、私に聞いた。
「妄想の中で、言ったのよ。」
「き・・・・・・気持ち悪りぃ・・・・・・。」
「今日はいい日になりそう!」
ソラちゃんは、鼻歌を歌いながら、向こうへ歩き始めた。
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