11 / 185
第五話 「初デートで大騒ぎ!」
しおりを挟む
連れてこられたのは、菜の花広場のふんすい前。
私の目の前にいるのは、不良高校生3人組。
「姉ちゃん、彼氏がいるなんて、うそだろ?」
ほ、本当ですっ!
「うそつけ。本当のこと言わねぇと、なぐるぞ。」
ひぃぃぃぃぃ!
だ・・・・・誰か助けてぇ~。
「おい!」
後ろから声が聞こえた。
振り返ると、そこにはジュンブライトがいた。
「おっさん、誰だ?」
「その子の彼氏だ!」
ジュンブライトがそう言うと、不良高校生3人組は、笑い出した。
「おっさんが彼氏だって~。」
「うそだろ?」
「歳の差カップルじゃん!」
不良高校生はお腹をささえながら笑った。
「バカにすんじゃねぇ!その子を返せ!」
すると、不良高校生の顔が、カッとなった。
「おっさん、やるか?」
不良高校生3人組が、私の横を通って、ジュンブライトのところまで歩いて行った。
「この~!」
一人の不良高校生が、ジュンブライトをなぐろうとした。
けれど、ジュンブライトは、高校生のパンチを右手で止めた。
「なに!?」
「お前、力弱ぇなぁ。本物のパンチの力、見せてやるぜ!」
ジュンブライトが、高校生を思いっ切りなぐった。
「いたたたた・・・・・・。」
「おっさん、つえ~。」
「おっさんじゃねぇ。お兄さんだ!」
ジュンブライトが、次々高校生をなぐったりけったりしていく。
今日のジュンブライト、かっこいい~。
あ!ジュンブライト!後ろ!
「え?」
ジュンブライトが後ろを振り向いたとたん、高校生のリーダーが、ジュンブライトのお腹をなぐった。
それと同時に、ジュンブライトの口から血が出て、ジュンブライトはその場にたおれこんだ。
「ジュンブライト!」
「おっさん、よえーじゃねぇーか。」
「ぐ・・・・・・。」
「オラオラァ!」
「かっこづけてんじゃねぇぞ!」
高校生が次々、ジュンブライトをなぐったりけったりしていく。
ジュンブライト、血が出てる・・・・・・。
もう、やめて!
「真莉亜・・・・・・。」
「じゃますんじゃねぇ!」
高校生のリーダーが、私をけとばした。
「キャ―ッ!」
「て・・・・・・てめぇら!」
「ああん?なんだよ。」
ジュンブライトが、高校生をにらんだ。
「俺の彼女に、手ぇだすなぁぁぁぁぁ!」
「うるせぇ!」
「ゔ・・・・・・!」
高校生が、ジュンブライトの顔をふんづけた。
だ・・・・・・誰か助けて!
「ニャ―!」
ん!?なんか、飛んだ!?
「うわぁ~!ねこ!見えねぇじゃねぇか!」
ねこ!?
まさか・・・・・・。
クリスさん!
助けに来てくれたんだぁ。
「クリス。そのくらいにしときな。」
その声は・・・・・・。
テレサさん!
「は~い!」
「うわぁ!ねこが人間に変身した!」
不良高校生達が、クリスさんを見て、腰をぬけている。
「おばさん、誰なんだよ?」
高校生のリーダーが、きょとんとした顔で、テレサさんの方を指さした。
「おばさん言うな!お姉さんとお呼び!」
「ひぃぃぃぃ!」
「おばさん、こえ~!」
「お姉さんだ!」
「ま、参りましたぁ~!」
降参するの、早っ!
「大丈夫かい?真莉亜。」
あ、はい。助けてくれて、ありがとうございますっ。
「よかったぁ~。無事で。・・・・・・無・・・・・・事・・・・・・で?」
「あ―!」
テレサさんとクリスさんが、血だらけのジュンブライトを見て、さけんだ。
「ジュンブライト様!大丈夫ですか!?」
「こんなにやられちゃって・・・・・・あのガキ達、手加減というものを知らないみたいだねぇ。」
二人とも!ジュンブライトがやられたこと、知らなかったんですか!?
「あたり前だろ。」
出た。「じぇじぇじぇ」と、「今でしょ!」と、「倍返し」と、「おもてなし」に負けない、流行語大賞予定の言葉。
それより、ジュンブライトが、私を助けようとして、命がけで高校生達とけんかしたんです。でも、リーダーにやられちゃって、こんなに血だらけになってしまったんです・・・・・・。
早くしないと、ジュンブライトが・・・・・・。
「大丈夫。気を失っているだけだ。」
本当ですか!?よかったぁ~。
「早くしないと、ジュンブライト様が、本当に、死んじゃうよ?」
あ、はいっ。
☆
私達は、満月荘までジュンブライトを運んで、ジュンブライトの体に包帯を巻いて、ふとんにねかした。
あとは、ジュンブライトが目覚めるのをまつだけ。
「う、う~ん。」
ジュンブライト!
「お父さん!」
私と道華は、ジュンブライトにだきついた。
「お・・・・・・お前ら!そんなにだきつくと・・・・・・いたたたた!」
あ、ごめん・・・・・・。
「いいぜ。テレサもクリスも、ありがとな。俺の手当てをしてくれて。」
ジュンブライトが、テレサさんとクリスさんの顔を見て、お礼を言った。
「どういたしまして。」
「ねぇ紅葉!今、ジュンブライト様、あたしに向かって、「ありがとう。」って、言ったよね!?」
「うん。」
紅葉がこっくりうなずいた。
「あの・・・・・・あたしも言われたけど?」
「ジュンブライト兄貴をこんな目に遭わせたのは、どこのどいつだい!」
マドレーヌちゃん、キャラ、変えないでぇ~。
「まったく、ジュンブライト、あなた、どんだけ、正義感が強いのよ。」
「このようかん、おいしいですねぇ~。」
「ちょっとぉ!勝手に食べないでよぉ!」
「あたしも食べるぅ!」
「私にもくださ~い!」
「腹、ぺこぺこ~。」
「あたしにもちょうだい!」
みんなが買ってきたようかんを、ぱくぱく食べている。
あそこのようかん、すっごくおいしかったんだ。
抹茶とか、あずきとか、コーヒーとかあったし。
「真莉亜・・・・・・。」
ジュンブライトが、急にしゅんとなった。
「ごめんな。初デートを、急に最悪の初デートにさせちゃって。」
ううん。最悪の初デートじゃなかったよ。
「え?」
私を助けようとしてくれたし、こんなに血だらけになりながら、恋人を助けようとする男の人は、初めて見たよ。
また、デートしようね。
「あぁ!」
ジュンブライトがいつものようにニカッと笑った。
ジュンブライトって、正義感が強いんだ。
私、初めて知ったよ。
そんなジュンブライトが、一番大好きだよ。
私の目の前にいるのは、不良高校生3人組。
「姉ちゃん、彼氏がいるなんて、うそだろ?」
ほ、本当ですっ!
「うそつけ。本当のこと言わねぇと、なぐるぞ。」
ひぃぃぃぃぃ!
だ・・・・・誰か助けてぇ~。
「おい!」
後ろから声が聞こえた。
振り返ると、そこにはジュンブライトがいた。
「おっさん、誰だ?」
「その子の彼氏だ!」
ジュンブライトがそう言うと、不良高校生3人組は、笑い出した。
「おっさんが彼氏だって~。」
「うそだろ?」
「歳の差カップルじゃん!」
不良高校生はお腹をささえながら笑った。
「バカにすんじゃねぇ!その子を返せ!」
すると、不良高校生の顔が、カッとなった。
「おっさん、やるか?」
不良高校生3人組が、私の横を通って、ジュンブライトのところまで歩いて行った。
「この~!」
一人の不良高校生が、ジュンブライトをなぐろうとした。
けれど、ジュンブライトは、高校生のパンチを右手で止めた。
「なに!?」
「お前、力弱ぇなぁ。本物のパンチの力、見せてやるぜ!」
ジュンブライトが、高校生を思いっ切りなぐった。
「いたたたた・・・・・・。」
「おっさん、つえ~。」
「おっさんじゃねぇ。お兄さんだ!」
ジュンブライトが、次々高校生をなぐったりけったりしていく。
今日のジュンブライト、かっこいい~。
あ!ジュンブライト!後ろ!
「え?」
ジュンブライトが後ろを振り向いたとたん、高校生のリーダーが、ジュンブライトのお腹をなぐった。
それと同時に、ジュンブライトの口から血が出て、ジュンブライトはその場にたおれこんだ。
「ジュンブライト!」
「おっさん、よえーじゃねぇーか。」
「ぐ・・・・・・。」
「オラオラァ!」
「かっこづけてんじゃねぇぞ!」
高校生が次々、ジュンブライトをなぐったりけったりしていく。
ジュンブライト、血が出てる・・・・・・。
もう、やめて!
「真莉亜・・・・・・。」
「じゃますんじゃねぇ!」
高校生のリーダーが、私をけとばした。
「キャ―ッ!」
「て・・・・・・てめぇら!」
「ああん?なんだよ。」
ジュンブライトが、高校生をにらんだ。
「俺の彼女に、手ぇだすなぁぁぁぁぁ!」
「うるせぇ!」
「ゔ・・・・・・!」
高校生が、ジュンブライトの顔をふんづけた。
だ・・・・・・誰か助けて!
「ニャ―!」
ん!?なんか、飛んだ!?
「うわぁ~!ねこ!見えねぇじゃねぇか!」
ねこ!?
まさか・・・・・・。
クリスさん!
助けに来てくれたんだぁ。
「クリス。そのくらいにしときな。」
その声は・・・・・・。
テレサさん!
「は~い!」
「うわぁ!ねこが人間に変身した!」
不良高校生達が、クリスさんを見て、腰をぬけている。
「おばさん、誰なんだよ?」
高校生のリーダーが、きょとんとした顔で、テレサさんの方を指さした。
「おばさん言うな!お姉さんとお呼び!」
「ひぃぃぃぃ!」
「おばさん、こえ~!」
「お姉さんだ!」
「ま、参りましたぁ~!」
降参するの、早っ!
「大丈夫かい?真莉亜。」
あ、はい。助けてくれて、ありがとうございますっ。
「よかったぁ~。無事で。・・・・・・無・・・・・・事・・・・・・で?」
「あ―!」
テレサさんとクリスさんが、血だらけのジュンブライトを見て、さけんだ。
「ジュンブライト様!大丈夫ですか!?」
「こんなにやられちゃって・・・・・・あのガキ達、手加減というものを知らないみたいだねぇ。」
二人とも!ジュンブライトがやられたこと、知らなかったんですか!?
「あたり前だろ。」
出た。「じぇじぇじぇ」と、「今でしょ!」と、「倍返し」と、「おもてなし」に負けない、流行語大賞予定の言葉。
それより、ジュンブライトが、私を助けようとして、命がけで高校生達とけんかしたんです。でも、リーダーにやられちゃって、こんなに血だらけになってしまったんです・・・・・・。
早くしないと、ジュンブライトが・・・・・・。
「大丈夫。気を失っているだけだ。」
本当ですか!?よかったぁ~。
「早くしないと、ジュンブライト様が、本当に、死んじゃうよ?」
あ、はいっ。
☆
私達は、満月荘までジュンブライトを運んで、ジュンブライトの体に包帯を巻いて、ふとんにねかした。
あとは、ジュンブライトが目覚めるのをまつだけ。
「う、う~ん。」
ジュンブライト!
「お父さん!」
私と道華は、ジュンブライトにだきついた。
「お・・・・・・お前ら!そんなにだきつくと・・・・・・いたたたた!」
あ、ごめん・・・・・・。
「いいぜ。テレサもクリスも、ありがとな。俺の手当てをしてくれて。」
ジュンブライトが、テレサさんとクリスさんの顔を見て、お礼を言った。
「どういたしまして。」
「ねぇ紅葉!今、ジュンブライト様、あたしに向かって、「ありがとう。」って、言ったよね!?」
「うん。」
紅葉がこっくりうなずいた。
「あの・・・・・・あたしも言われたけど?」
「ジュンブライト兄貴をこんな目に遭わせたのは、どこのどいつだい!」
マドレーヌちゃん、キャラ、変えないでぇ~。
「まったく、ジュンブライト、あなた、どんだけ、正義感が強いのよ。」
「このようかん、おいしいですねぇ~。」
「ちょっとぉ!勝手に食べないでよぉ!」
「あたしも食べるぅ!」
「私にもくださ~い!」
「腹、ぺこぺこ~。」
「あたしにもちょうだい!」
みんなが買ってきたようかんを、ぱくぱく食べている。
あそこのようかん、すっごくおいしかったんだ。
抹茶とか、あずきとか、コーヒーとかあったし。
「真莉亜・・・・・・。」
ジュンブライトが、急にしゅんとなった。
「ごめんな。初デートを、急に最悪の初デートにさせちゃって。」
ううん。最悪の初デートじゃなかったよ。
「え?」
私を助けようとしてくれたし、こんなに血だらけになりながら、恋人を助けようとする男の人は、初めて見たよ。
また、デートしようね。
「あぁ!」
ジュンブライトがいつものようにニカッと笑った。
ジュンブライトって、正義感が強いんだ。
私、初めて知ったよ。
そんなジュンブライトが、一番大好きだよ。
0
お気に入りに追加
3
あなたにおすすめの小説
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
寝室から喘ぎ声が聞こえてきて震える私・・・ベッドの上で激しく絡む浮気女に復讐したい
白崎アイド
大衆娯楽
カチャッ。
私は静かに玄関のドアを開けて、足音を立てずに夫が寝ている寝室に向かって入っていく。
「あの人、私が
隣の席の女の子がエッチだったのでおっぱい揉んでみたら発情されました
ねんごろ
恋愛
隣の女の子がエッチすぎて、思わず授業中に胸を揉んでしまったら……
という、とんでもないお話を書きました。
ぜひ読んでください。
心の声が聞こえる私は、婚約者から嫌われていることを知っている。
木山楽斗
恋愛
人の心の声が聞こえるカルミアは、婚約者が自分のことを嫌っていることを知っていた。
そんな婚約者といつまでも一緒にいるつもりはない。そう思っていたカルミアは、彼といつか婚約破棄すると決めていた。
ある時、カルミアは婚約者が浮気していることを心の声によって知った。
そこで、カルミアは、友人のロウィードに協力してもらい、浮気の証拠を集めて、婚約者に突きつけたのである。
こうして、カルミアは婚約破棄して、自分を嫌っている婚約者から解放されるのだった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる