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第五話 「初デートで大騒ぎ!」

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みなさん、おはようございます。春間真莉亜です。

「お母さん、今日はすっごく、かわいいねっ。」

今、「今日は」って、言った?

「言った、言った。」

あとでにんじんジュースの刑にしてやるからな。フハハハハ!

「そ、それだけはやめてくださ~い!」

道華はこう見えて、にんじんが大の苦手なんです。
今日はジュンブライトとデートなので、道華をあずけて行きます。
ピンポーン。
インターホーンを押すと、ドアが開いて、紅葉がいた。

「道華をよろしくねっ。」

「うん。デート、楽しんでねっ。」

うん!

「おみやげ、買って来てねっ。」

うん。で、ジュンブライトは?

「ジュンブライトは・・・・・・。」

紅葉が向こうを振り返った。
向こうには、ジュンブライトとテレサさんとクリスさんとリリアさんとルクトさんとマドレーヌちゃんがいた。
なにを話してるんだろ。

「いい?絶対、あそこに行って、真莉亜をおそわないでね?」

「あ―、わかったから、それ以上、言わないでくれ。」

「王子が行きたい顔をしているので。」

「行きたい顔、してねぇーよ。」

「あそこって、どんなところなんですかぁ?」

「あそこってね、男と女が・・・・・・。」

「子供によけーなこと、教えるな。」

どんな注意をしてるんですかっ。

「ジュンブライト様ぁ~♡今度はぁ、あたしとデートしましょー♡」

「やだ。」

「ジュンブライト。」

私が声をかけると、ジュンブライトは後ろを振り向いた。

「真莉亜・・・・・・!」

急に顔を真っ赤にして、私のところに走って来た。

「早く行こっ。」

「そ・・・・・・そんなにかわいい笑顔で言われると、ホ、ホ、ホ、ホ・・・・・・。」



「ホレてまうやろー!」

なんでチャンカワイのギャグを言うの?

「鏡よ、鏡。この世で美しいのは、誰だい?それは、あなたの彼女、春間真莉亜です。だってよ!二ヒニヒ二ヒニヒ~。」

「なに独り言、言ってるんだい。」

テレサさん、こういう人をなんというんでしょか?

「バカ。」

ピンポ~ン。せいか~い。

「ごめん。さ、デートに行こーう!」

ジュンブライトは私の手をにぎって、外に飛び出した。





街、人多いなぁ~。だって、日曜日だもん。
あっ、そうだ!
ジュンブライトとつきあって、やりたいことがあるんだった!
それをやろっと!
私は、ジュンブライトのうでを組んだ。

「な・・・・・・おい!なにやってんだよ!恥ずかしいじゃねぇか・・・・・・。」

そんなに照れないでよぉ。

「は・・・・・・離せよぉ!」

いやだ!

「ねぇ、あのカップル・・・・・。」

「ラブラブだねぇ。」

「ねぇ、あの男の人、かっこいい~♡」

「あの女の子、超~かわいいなぁ。」

「・・・・・・ほら、目立ってんじゃねぇか。」

別にいーじゃん。

「よくない!」

「それよりさ、ジュンブライト。どこに行く?」

私が、ジュンブライトの顔を見つめると、ジュンブライトの顔が、急に真っ赤になった。

「そ・・・・・・そんなにかわいい顔で見つめられると、ホ、ホ、ホ、ホ・・・・・・。」



「ホレてまうやろぉ~!」

うわぁぁぁぁぁ!ちょっとぉ~、そんなに走らないでよぉ~!





私達は、きっさ店で、昼ご飯を食べることにした。

「おまたせしました。ナポリタン2つと、サンドウィッチですね。」

「おぉ!おいしそーじゃねぇか。」

「以上で、ご注文はよろしいですか?」

「はい。」

「では、ごゆっくり。」

ウエントレスさんは笑顔でそう言って、その場を去った。

「このトマトソースのにおいと、ピーマンとソーセージと、ほっかほかのスパゲッティ麺!お前ら、久しぶりだなぁ!久しぶりに、俺の胃袋に来い!」

うわぁ!この人、食べるスピード、速いよ!

「うんめぇ~!ん?」

ジュンブライトが、ナポリタンに粉チーズをかけている私を、不思議そうに見つめている。
・・・・・・なに?

「それ、かけると、もっとおいしくなるのか?」

うん。

「くれ。」

い、いいよ。
私はジュンブライトに粉チーズを渡した。
粉チーズを渡すと、ジュンブライトはナポリタンに粉チーズをかけて、ナポリタンを食べた。

「・・・・・・ほんとだ。うまい。」

でしょ?

「あぁ。あ、お前に話さなかったっけ?」

なにを?

「ジャンに恋人ができたこと。」

え~!?
私が大きな声で驚くと、他のお客さんとウエントレスさんが、私の方を振り向いた。
す、すみませ~ん。

「驚きすぎだろ。」

ごめんなさ~い。つい、大きな声を出しちゃったもんで・・・・・・。
で、ジャンさんの恋人は、どんな人なんですか?

「ワカバさんっていう、若おかみで、俺達が泊まった旅館で出会ったんだ。ジャンは、ワカバさんに一目ぼれしたらしく、告白したら、OKもらったんだって。」

へー。

「あと、アクアのやつ、去年からギラ様と交際していたらしい。」

え!?
てことは・・・・・・一番目に幸せをゲットしたのがアクアさんで、二番目に幸せをゲットしたのがジャンさんで、三番目に幸せをゲットしたのが、ジュンブライトなんだぁ。

「あぁ。残ったのは、アルマ、ソアン、リナン、テレサだけだ。」

だからテレサさんはあんなに、恋人をつくりたがっているんだぁ。

「けど、アルマが問題なんだよなぁ。」

アルマさんが問題?どういうこと?

「アルマのやつ、恋には興味しめさないんだ。あいつ、ガキのころからそういう性格だから。」

へー。そうなんだぁ。
アルマさん、ずっとあのままだったら、永遠に独身のままだよ。

「だよなぁ。ニヒニヒニヒニヒ。」





ルクトさん達におみやげ、買ったし、これで楽しかったデートは、あっという間に終わったね。
な―んか、のどがかわいたなぁ。

「ねぇ、ジュンブライト、のど、かわいちゃった。飲みもの、買って来てくれない?」

私がかわいい顔で舌を出すと、ジュンブライトの瞳がハートになった。

「いいよ~♡かわいい真莉亜のためなら、なんでもするよぉ~♡」

アホだ、こいつ。

「じゃあ、よろしくね。」

「おう!」

ジュンブライトは自動販売機まで向かって走った。
さあてと、私はここでまとうかな?

「そこのお姉ちゃん。」

ん!?私の前に黒い影が三つ現れたぞ!
私が顔を見上げると・・・・・・。
ひぃぃぃぃぃぃ!ふ、ふ、ふ、ふ、不良だよぉ!
制服の中に赤いシャツを着ていて、髪の色は全員、金髪で、耳にピアスをつけていて、歳は高校3年生くらいの男の子3人。
服そうは全員だめ。校則違反、してるよ。

「かわいいねぇ~。何歳?」

じゅ・・・・・・13歳です。
って、答えてる場合かっ!
君達、ナンパするのは早いよ。
ナンパするのは、もう少し大人になってから。

「俺達とデートしねぇか?」

え・・・・・・でも、私・・・・・・。

「彼氏がいるのか?」

ひぃぃぃぃぃ!にらまれたよぉ!
ご、ごめんなさい!私、彼氏がいるので、あなた達とはデートできません!

「なんだとぉ?」

ひぃぃぃぃぃぃ!こ、こ、こ、こわ~い!
春間真莉亜の魂、ぬけました。

「魂、ぬけてるな。」

「あぁ、完全に。」

「つべこべ言うなぁ!おい!俺達と一緒に来い!」

不良リーダーが、私のうでをぎゅっとひっぱった。
ちょっ・・・・・・どこに行くんですか!

「うるせぇ!」

「ごちゃごちゃ言うんじゃねぇ!」

だ・・・・・・誰か助けてぇ~。

「真莉亜~!飲みもの、買っ来たぞ・・・・・・あれ?いないなぁ。ん!?」

「これは、真莉亜のバックと、真莉亜の荷物!まさか・・・・・・。大変だぁ!真莉亜がさらわれたぁ~!」

「助けを求めるしかねぇ!」

「あ、もしもし?テレサ?」

「『なんだい。そんなにあわてて。』」

「真莉亜がさらわれたんだ!」

「『なんだって!?』」

「俺、先に行っとくから。じゃ―なっ。」



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