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第三話 「道華!学校は遊ぶところじゃありません!」

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昼休み。私はジュンブライトと話していた。

「なぁ真莉亜。」

なに?ジュンブライト。

「道華をしかりすぎじゃないか?」

へ?なんで?

「俺、今日のお前を見てると、ずっと怒鳴ってばっかだし、道華を泣かせるし。本当に、母親失格だな。」

バカなこと、言わないでよ!子供をしかるのが、親の仕事なんだよ!?
だめなものはだめ!って、教えなくちゃ、道華は悪い大人になるかもしれないんだよ!?

「俺もそう思うが、もう少し、優しく接した方が、いいんじゃないかな?」

ジュンブライト・・・・・・。
そうだよね。優しく接した方が、いいよね。

「あぁ。」

私、もっと優しい母親にならなきゃ。

「そうこなくっちゃ。」

キーンコーンカーコーン。キーンコーンカーコーン。
あ、授業が始まる!

「じゃあね、ジュンブライト!」

「じゃあな。勉強、がんばれよ。」

うん。
私が屋上から出ようとした、その時。
ガチャッ。
屋上のドアが開いて、テレサさんが出てきた。
なんか、「はぁはぁ。」息吐いてるけど。

「テレサさん、どうしたんですか?」

「道華は一緒じゃないのか?」

「そ、それが・・・・・・いなくなったんだ!」

「え!?」

「王子ぃ~、真莉亜様ぁ~!」

「じいや、リリア、紅葉、クリス!」

「あたしの名前、呼んでくださった♡」

クリスさん!ニヤニヤしている場合じゃありません!
道華がいなくなったんですよ、道華が!

「あっ、そうだった。」

「あ~!どうしよー。」

急にテレサさんがしゃがみこんだ。

「あたしが週刊誌のページにあった、おみあいイベントに夢中になったから、週刊誌を読み終わると、急にいなくなって・・・・・・。」

テレサさん、そんなに彼氏が欲しいんですね。

「テレサ、落ち着いて。」

「あなたが悪いわけじゃないわ。」

リリアさんと紅葉が、テレサさんをはげましている。

「急にいなくなった道華も悪いけど、お見合いイベントに夢中になった、彼氏ゼロのお前も悪い。」

「ジュ~ン~ブ~ラ~イ~トぉ~!」

わ!テレサさんが黒いムチをふりかざしているよぉ!

「ご、ごめんなさ~い!」

「とりあえず、二手に別れて、道華様を探しましょう。」

「おう!」 「はい!」 「うん!」

「じゃあ、あたしはぁ、ジュンブライト様と探すぅ~♡」

「あんたはあたしとルクトと探すんだよ。」

テレサさんが、クリスさんの手を強くひっぱった。

「そ、そんなぁ~。」

クリスさん、とても残念そう。

「リリア、一緒に探しましょう!」

「えぇ!」

リリアさんと紅葉は、屋上を出た。

「俺達も探すぞ、真莉亜!」

うん!
私とジュンブライトは、屋上を出た。





「道華ぁ~、道華ぁ~!」

「おーい、どこにいるんだぁ~?」

全然、返事なし。

「キャハハハハ~。」

「こら―!まて―!」

「こっこまでお―いでぇ。」

その声は・・・・・・。

「道華!」

で、その後ろにいるのは・・・・・・。

「恵!」

「真莉亜!」

恵が急に走るのをやめた。

「どうしたんだ、恵・・・・・・ぷっ!」

なに笑ってんのよ!

「ぷはははは~。真莉亜、見てみろ。恵の顔を!」

恵の顔を?
恵の顔をよく見ると、マジックペンでらくがきされていた。
笑いにこらえきれなかった私は、思わず・・・・・・。

「ぷはははは~。」

笑ってしまった。

「二人とも!笑わないでよ・・・・・・って、潤くん!久しぶりだねっ。」

「ぷはははは~。」

「笑うなっ。」

「ごめん、ごめん・・・・・・って、なにがあったんだ。」

すると、恵が怒った顔になって、私達に話した。

「二人とも、ちゃんと聞いてね。私ね、見知らぬ女の子から、「遊ぼ!」って言われて、もうすぐ授業が始まるから、断ったの。そしたら、女の子が急に怒り出して、私の顔にらくがきしたの!」

見知らぬ女の子って、道華のことだね。

「被害者は、私だけじゃないの。女の子全員、やられたの。」

あれ?全然、女の子の姿が見えないよ。

「えぇ!?」

「潤様♡お久しぶりですぅ~♡」

「元気にしてましたか?」

「私のかわいいかわいいお顔が、こんなにめちゃくちゃにされましたぁ・・・・・・。」

「潤様!あの子を早くつかまえてくださいっ。」

「お願いしますぅ~。」

君達、ジュンブライトと話すのは、あとにしてくれます?

「真莉亜、行くぞ!」

うん!
恵、ここでまっててねっ。

「うん!」

私達は、2年生の教室へ向かった。


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