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第1章

第五十三話 「ウルフ次郎さんの恋!」

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「う、う~!」

「あう、う~!」  

なるほどぉ。
どーやったらその、フローラさんに近づけるのかねぇ。

「はいっ!」

ウルフ次郎さんは、真剣な顔でうなずいた。
う~ん……世間話とか、してみたらどーです?

「世間話……ですか?」

はい。

「コミュニケーションをすると、相手が自分のことを、もっと知りたいと思いますよ。」

「なるほどぉ~。わかった!やってみる!」

はい、やってみてください!
応援してますよ!

「ありがとうございます!」

「いやぁ、真莉亜ちゃんに頼んでよかったよ~ん。」

いや、私はそんなに大したこと、やっていないんですけど。

「さっすがヴァンパイア界の女王!国民を早速、助けてるじゃないか!」

そ、そうかなぁ~?
ちょこっとだけ、役に立った気がします。

「では早速、フローラさんのところに行くぞぉ~!」


                              ☆


私達は、道華とガオンくんをお城に預け、フローラさんのお店の近くの木の下に隠れた。

「頑張ってくださいね、ウルフ次郎さん!」

「う、うん。」

「またしれかしたら、ただじゃおかないぞ!」

「は、はい……。」

ウルフ次郎さんはロボットのようにゆっくりと歩き、フローラさんの店まで近づいた。

「あ、いらっしゃ……あれっ?あなたは、さっきの……。」

「ウ、ウルフ次郎!36歳、独身!ただいま、あなたの元へ、駆けつけて参りました!」

「ふふっ、おもしろいお方。」

「えへへ。」

なんか、気が合うね。

「あぁ。」

「よーし、このままドンドン、行っけぇ~!」

「あ、あのう、趣味はなんですか?」

「えっ?生け花ですけど。」

「じゃあ、特技は?」

「お花の名前を、全部言えることです。」

がくっ。趣味と特技が、全部お花に関すること。

「ウルフ次郎さんは?」

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