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第1章
第三十六話 「ネルさんの料理修行?」
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はぁ~。づがれた~。
「あむあむあむ。ん~、おいしいなぁ。」
やつは、さっきのスパルタモードから、ごくふつーモードに戻ってるし。
「う、う~!」
ガオンはお母しゃんのおっぱいを飲みましょうねぇ。
「ブー!」
ガオンはほっぺたをふくらました。
「ごちそうさまでしたっ。さあてと、皿を洗うぞぉ。」
え~?あたし、もうつかれたぁ~。
「うるせぇ。料理は片付けるまでが、料理だ。」
早く終わって欲しい、スパルタ修業。
「それと、料理をする時、お前の悪かった点を三つ言う。」
むか!そこまで言われるのかよっ。
「まず一つ目。俺様をメロメロにさせようとするな。二つ目、下ネタは絶ーっ対に厳禁!そして最後、返事はちゃんとしろ。わかったか?」
はいはい。
「ほら、そこ!俺様はそこを言ってるんだよっ!」
はいっ!
イライラメーター、半分を切りました。
「う、う~。」
ご飯を食べ終わった後、あたし達は、皿洗いをし始めた。
ジャー。
キュッ、キュッ。
「これでいいか?」
あたしはウルフ一郎に皿を渡した。
「う~ん、だめ!」
え~?なんでだよぉ。
「ここ、さわってみろ!」
ここか?
キュッ、キュッ。
「そう。ぬべぬべになってる。もう一回!」
もう、もう……。
パリーン!
「あ、こら!なにやってんだよぉ!」
「もう、イライラが収まらねぇ!もう、お前のスパルタ修業を受けたくないっ!ガオン、行くぞっ。」
「う、う~!」
「あ、ネル、まて!」
バタン。
「くう~。あの、頑固ヤローめ!」
☆
今日も、いい天気です。
「女王様ぁ~!」
ん?家来が、こっちへ向かって、走ってくるのが、見えるぞ。
どーしたんだろ。
「はぁ、はぁ、はぁ。」
息切れしてるし。どーしたんだろ。
「あの、どーしたんですか?」
家来は、ゆっくり顔を上げた。
「女王様に用があるお客様が参りましてぇ。」
私に用がある人?
「こっちへ連れて来て。」
「はっ!」
家来は、後ろを向いて、走って行った。
一体、誰なんだろ。
「連れて来ましたっ。」
ん?
背が172cmあって、美人で、黒いポニーテールで、こんなに真冬なのに、白いワンピースなんか着ていて、黒いポニーテールをしていて、男の赤ちゃんをだっこしているのは……。
「ネルさん!」
「ゔ……ゔぅ……。」
なーんか、いつもと、感じかちがう。
涙を目にためていて、うるうるしちゃってるし。どーしたんだろ。
「うわ~ん!」
わわわ!泣きだしたよぉ!
ど、どうしたんですか?ネルさん!
「ウ、ウ、ウルフ一郎がぁ~!」
ウルフ一郎さんが、どーしたんですか?
「ひくっ、ひくっ。じ、実はぁ……。」
☆
ネルさんは私に、ウルフ一郎さんの料理修行が厳しすぎてイライラして耐えきれなくて、家を出たことを話してくれた。
なるほどぉ~。そんなことがあったんですかぁ。
「あぁ。」
ネルさんは、うなずいた。
「あいつは、料理のことになると、熱心になるからなぁ。」
「そうなんですよぉ、ジュンブライト様!あいつはどこまで、料理好きなのか……。」
「ネルさん、どーしますか?」
「……もう、料理なんかしねぇ。あいつにぜ~んぶ、まかせる。」
え~?
「そんな!自分からしたいって言い出したのに、厳しいからって、やめるなんて。」
「だって、自分で決めたことなんだもーん。あいつに罰を与えなきゃ。」
ネルさんは、口をとがらせています。
「離婚、考えているのか?」
「……はい。少し、考えています。」
「ネルさん!」
私、思わずテーブルを、バン!とたたいて、立ち上がった。
「あきらめてどーするんですか!あきらめたら、また最初っからやり直しになりますよ!?それでもいいんですか!?また、ママ友さん達からなにか言われますよ!?それでもいいんですか!?」
「……いや。」
「そうですよね!だからネルさん!」
私は、ネルさんの両手を、ぎゅっとにぎった。
「私が料理を教えてやりますから、一緒にがんばりましょう!」
「春間真莉亜……うん。わかった。優しく教えてくれ。」
はいっ!
☆
「あむあむあむ。ん~、おいしいなぁ。」
やつは、さっきのスパルタモードから、ごくふつーモードに戻ってるし。
「う、う~!」
ガオンはお母しゃんのおっぱいを飲みましょうねぇ。
「ブー!」
ガオンはほっぺたをふくらました。
「ごちそうさまでしたっ。さあてと、皿を洗うぞぉ。」
え~?あたし、もうつかれたぁ~。
「うるせぇ。料理は片付けるまでが、料理だ。」
早く終わって欲しい、スパルタ修業。
「それと、料理をする時、お前の悪かった点を三つ言う。」
むか!そこまで言われるのかよっ。
「まず一つ目。俺様をメロメロにさせようとするな。二つ目、下ネタは絶ーっ対に厳禁!そして最後、返事はちゃんとしろ。わかったか?」
はいはい。
「ほら、そこ!俺様はそこを言ってるんだよっ!」
はいっ!
イライラメーター、半分を切りました。
「う、う~。」
ご飯を食べ終わった後、あたし達は、皿洗いをし始めた。
ジャー。
キュッ、キュッ。
「これでいいか?」
あたしはウルフ一郎に皿を渡した。
「う~ん、だめ!」
え~?なんでだよぉ。
「ここ、さわってみろ!」
ここか?
キュッ、キュッ。
「そう。ぬべぬべになってる。もう一回!」
もう、もう……。
パリーン!
「あ、こら!なにやってんだよぉ!」
「もう、イライラが収まらねぇ!もう、お前のスパルタ修業を受けたくないっ!ガオン、行くぞっ。」
「う、う~!」
「あ、ネル、まて!」
バタン。
「くう~。あの、頑固ヤローめ!」
☆
今日も、いい天気です。
「女王様ぁ~!」
ん?家来が、こっちへ向かって、走ってくるのが、見えるぞ。
どーしたんだろ。
「はぁ、はぁ、はぁ。」
息切れしてるし。どーしたんだろ。
「あの、どーしたんですか?」
家来は、ゆっくり顔を上げた。
「女王様に用があるお客様が参りましてぇ。」
私に用がある人?
「こっちへ連れて来て。」
「はっ!」
家来は、後ろを向いて、走って行った。
一体、誰なんだろ。
「連れて来ましたっ。」
ん?
背が172cmあって、美人で、黒いポニーテールで、こんなに真冬なのに、白いワンピースなんか着ていて、黒いポニーテールをしていて、男の赤ちゃんをだっこしているのは……。
「ネルさん!」
「ゔ……ゔぅ……。」
なーんか、いつもと、感じかちがう。
涙を目にためていて、うるうるしちゃってるし。どーしたんだろ。
「うわ~ん!」
わわわ!泣きだしたよぉ!
ど、どうしたんですか?ネルさん!
「ウ、ウ、ウルフ一郎がぁ~!」
ウルフ一郎さんが、どーしたんですか?
「ひくっ、ひくっ。じ、実はぁ……。」
☆
ネルさんは私に、ウルフ一郎さんの料理修行が厳しすぎてイライラして耐えきれなくて、家を出たことを話してくれた。
なるほどぉ~。そんなことがあったんですかぁ。
「あぁ。」
ネルさんは、うなずいた。
「あいつは、料理のことになると、熱心になるからなぁ。」
「そうなんですよぉ、ジュンブライト様!あいつはどこまで、料理好きなのか……。」
「ネルさん、どーしますか?」
「……もう、料理なんかしねぇ。あいつにぜ~んぶ、まかせる。」
え~?
「そんな!自分からしたいって言い出したのに、厳しいからって、やめるなんて。」
「だって、自分で決めたことなんだもーん。あいつに罰を与えなきゃ。」
ネルさんは、口をとがらせています。
「離婚、考えているのか?」
「……はい。少し、考えています。」
「ネルさん!」
私、思わずテーブルを、バン!とたたいて、立ち上がった。
「あきらめてどーするんですか!あきらめたら、また最初っからやり直しになりますよ!?それでもいいんですか!?また、ママ友さん達からなにか言われますよ!?それでもいいんですか!?」
「……いや。」
「そうですよね!だからネルさん!」
私は、ネルさんの両手を、ぎゅっとにぎった。
「私が料理を教えてやりますから、一緒にがんばりましょう!」
「春間真莉亜……うん。わかった。優しく教えてくれ。」
はいっ!
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