上 下
65 / 170
第1章

第二十七話 「紅茶を飲みながら、2年前のエピソードを話そう!」

しおりを挟む
              (2年前)


「ほい、ギロ。誕生日おめでとう。」

「うわぁ~。俺の誕生日、覚えてくれたの!?」

「あぁ。だって俺様達、ダチだからなぁ。」

「うわぁ~。ありがとう、ウルフ一郎!」

「ちょっ……おい!離れろ!俺様はそういう趣味はねぇ!」

「ごめん。ところで、プレゼントの中身、開けていい?」

「あぁ。もちろん。」

「なにが入っているのかなぁ?フフフーン♪……あれっ?こ、これは……。」

「肩たたき券3枚。たまには、俺様の肩、たたいてくれよなっ。」

「小学生かっ!」


                                      ☆


そ、それは、悲しいプレゼントでしたね。

「あぁ。その肩たたき券、マドレーヌちゃん達にやっちゃった。」

「その方がもっとかわいそうだけど!?」

「次は私ですー。私はですね、ネルお姉様の料理が……。」


                                    ☆

                              (2年前)


「……。」

シュッ、シュッ、シュッ!

「ふつーに切れっ!」

「うっせぇ!あたしにはあたしなりの切り方があるんだよぉ!」

「あぁ!そう言っている間に、もう鍋が沸騰してる!」

「わっ!沸騰しすぎた!」

「ちょっとあなた!それはピーナッツバター!」

「あーもー!うっせぇんだよぉ!」

                      ー1分後ー

「できたっ♪あたしなりのみそしるっ♪めしあがれ♪」

「こ、これは食べたくないですぅ。」

「文句言わずに食え。さもないと、首、切るぞ。」

「ひぃぃぃぃぃぃ!で、では、いただきま~す!ズー……!?」

「ど、どうした!?」

「オェー!」

「うわぁぁぁぁぁぁ!マドレーヌちゃんが、大量の嘔吐をぉ~!」

「うっさい。だまれ。」


                                      ☆


ネルさん、ジュンブライトの次に、不器用だからねぇ。

「悪かったな。ネルの前に不器用で。」

「あの子、まず料理から勉強させないと。花嫁、失格だわ。」

みんな、それぞれ、忘れられない思い出を持ってるね。

「あぁ。」

私の一番の思い出は、ジュンブライトに会えたこと。
会って、どんなに厳しい訓練を乗り越えたから、結婚したんだ。
それに、新しい命にも出会えた。
あと2ヵ月。
それまで、頑張らないと。

しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

校長室のソファの染みを知っていますか?

フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。 しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。 座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る

寝室から喘ぎ声が聞こえてきて震える私・・・ベッドの上で激しく絡む浮気女に復讐したい

白崎アイド
大衆娯楽
カチャッ。 私は静かに玄関のドアを開けて、足音を立てずに夫が寝ている寝室に向かって入っていく。 「あの人、私が

隣の人妻としているいけないこと

ヘロディア
恋愛
主人公は、隣人である人妻と浮気している。単なる隣人に過ぎなかったのが、いつからか惹かれ、見事に関係を築いてしまったのだ。 そして、人妻と付き合うスリル、その妖艶な容姿を自分のものにした優越感を得て、彼が自惚れるには十分だった。 しかし、そんな日々もいつかは終わる。ある日、ホテルで彼女と二人きりで行為を進める中、主人公は彼女の着物にGPSを発見する。 彼女の夫がしかけたものと思われ…

JKがいつもしていること

フルーツパフェ
大衆娯楽
平凡な女子高生達の日常を描く日常の叙事詩。 挿絵から御察しの通り、それ以外、言いようがありません。

[R18] 激しめエロつめあわせ♡

ねねこ
恋愛
短編のエロを色々と。 激しくて濃厚なの多め♡ 苦手な人はお気をつけくださいませ♡

車の中で会社の後輩を喘がせている

ヘロディア
恋愛
会社の後輩と”そういう”関係にある主人公。 彼らはどこでも交わっていく…

壁の薄いアパートで、隣の部屋から喘ぎ声がする

サドラ
恋愛
最近付き合い始めた彼女とアパートにいる主人公。しかし、隣の部屋からの喘ぎ声が壁が薄いせいで聞こえてくる。そのせいで欲情が刺激された両者はー

夜の公園、誰かが喘いでる

ヘロディア
恋愛
塾の居残りに引っかかった主人公。 しかし、帰り道に近道をしたところ、夜の公園から喘ぎ声が聞こえてきて…

処理中です...