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第四十三話 「真莉亜と白雪姫、入れかわる!」
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ガーナさんの家に着いた私達は、リリアさんとマドレーヌちゃんをベッドに寝かせた。
二人とも、早く目を覚まして・・・・・・。
「う、う~ん。」
リリアさん!無事でよかったぁ!
私はリリアさんに思いっきりだきついた。
「ちょ、ちょっと!苦しいわよ!」
あ、すみません・・・・・・。
「う、う~ん・・・・・・あれ?ここは、どこですか?」
マ、マドレーヌちゃん!よかったぁ、目を覚ましてくれて!
もう、泣きそうだよぉ。
「それより真莉亜お姉様。その服、どうしたんですか?」
あっ、これね。これは、ガーナさんからもらった服なんだよ。
びしょぬれだった、私の服を、ガーナさんが今洗濯しています。
あと、ジュンブライト達の服もねっ。
「久しぶりです。マドレーヌ様、リリアさんっ。」
「ガーナ!」 「ガーナ様!」
「ここ、ガーナ様のお家だったんですか!?」
今ごろ、気付いたんですか。
「お二人とも、マッチはいりませんか?」
ガーナさん、ここは家だから、マッチを売ったらだめですよ。
「ありがとう。一本、もらっておくわ。」
リリアさんが、ガーナさんのマッチを手に取った。
「ありがとうございますっ。」
ガーナさんはうれしそうだね。
あ。そういえば、ジュンブライトと、ルクトさんと、ノア様は?
「ルクトさんとノア様は、お二人で一緒に買い物に行ってて、ジュンブライト様はお風呂に入っています。」
ふーん。って、おい!
ジュ・・・・・・ジュンブライトは、お風呂なんですとぉ!?
「そ、そうですけど。なにか。」
あぁ。一度でいいから、ジュンブライトの裸を見たい!
「真莉亜お姉様。今、ジュンブライトお兄様の裸を見たいと、おっしゃいましたね?」
マドレーヌちゃん、人の心も読めるんですかっ。
そりゃそうだよ。だって、マドレーヌちゃんは、超能力ヴァンパイアなんだもん。
ガチャ。
「あ。二人とも、目を覚ましたんだな。」
ジュンブライト!
「ジュンブライトお兄様ぁ~。あのですね、真莉亜お姉様がついさっき、お兄様の裸を見たい!と、おっしゃってましたよ。」
マドレーヌちゃん!それは心の中で思ったんだよ!
「・・・・・・真莉亜。」
はいは~い、なんでしょうか。
「この、ド変態が!」
ド・・・・・・ド変態!?
「そうだ!俺の裸を見るのは100年、いや、1000年早いぞっ。」
いや、一度だけ見ましたけど。
てか、よくもド変態って言ってくれたね!
「あぁ!なにか文句でも?」
と、けんかをし始めた、その時。
「みなさ~ん、下へ降りてくださ~い。」
下からルクトさんの声が聞こえる。
一体、下で何があるんだろ。
「行ってみようぜ!」
ジュンブライト、いつもの服、まだかわいてないんじゃ・・・・・。
「大丈夫!俺の服はあっという間にかわくんだ!」
ふーん。
そう言いながら、私達が部屋を出て、階段を降りると・・・・・・。
うわぁ。なんか、ざわざわ騒いでいるよ~。
「あ、みなさん。懐かしいお方が続々と来てますよ~。」
懐かしいお方?
「真莉亜さん、久しぶりです。」
へ?なんでお姫様が、私のことを知ってるの?
「真莉亜さーん!お元気にしてましたかニャー!」
うわ!ね、ねこがしゃべってる~!
ん?まてよ。
このお姫様と、ねこと、三匹のこぶたと三匹のオオカミと王子様、どこかで見たような・・・・・・。
あ!
「シンデレラさんに、ショーンさん!それに、ベルさんに、ヘルンさんに、ピーターパンに、テインカーベルさんに、おやゆび姫!それに、ブタ一郎さんに、ブタ次郎さんに、ブタ三郎さんに、ウルフ一郎さんに、ウルフ次郎さんに、ウルフ三郎さん!」
「久しぶりです、真莉亜さんっ。」
おやゆび姫がショーンさんの頭の上で、私に向かって、ウインクをしている。
本当に、夢みたいだよ。
今までお世話になったおとぎの国の住人が、まさか全員集合で集まって来るとは、思ってもいませんでした。
「真莉亜さん達がここにいるっと聞いて、やって来ただよ。」
「あー!オオカミ三兄弟!」
ジュンブライト達が、オオカミ三兄弟さん達の前にやって来た。
「てめぇら、こんなところでよーく、のこのこと現れたな!」
「真莉亜お姉様と結婚はさせません!」
「そうよ!この前のこと、ゆるしてないからっ!」
ルクトさんとノア様以外、ジュンブライトとマドレーヌちゃんとリリアさんは私のことで、大激怒しています。
それに対して、オオカミ三兄弟さん達は、ブルブルふるえています。
「ジュンブライト様、待ってくだせー!」
こぶた三兄弟さん達が、オオカミ三兄弟さん達の前に立ちはだかった。
あれ?なんか様子がおかしいぞ。
こぶた三兄弟さん達がまるで、オオカミ三兄弟さん達の味方をしているような感じがする・・・・・・。
「お前ら、なんだ。」
「様子がおかしいわよ。」
「実はいろいろ、訳があって・・・・・・。」
訳?
「そう。あの時、おら達はおとぎの国に帰っただ。」
「家に帰ると、こいつらがおら達の家の前に立ってただ。」
オオカミ三兄弟さん達が、こぶた三兄弟さん達の家の前に立っていた?
「それで、どうなったんだ?」
「こいつらが、「仲良くしよう!」って、言って来ただよ。」
「えぇ~!?」
私達は声をそろえて驚いた。
「それ、本当なんですか?」
「あぁ!本当だ!」
「こいつらはもう二度と、悪さはしないって誓っただ!」
「で、今はおら達と仲良く暮らしてるだ!」
へぇー、意外ですね。
「真莉亜ちゅわ~ん♡」
うわぁ!ウルフ一郎さんが私に向かって、飛びかかって来るよぉ!
誰か助けてぇ!
「俺にまかせろ!」
ジュンブライトが私の前に立ちはだかった。
ジュンブライトが立ちはだかった瞬間、ウルフ一郎さんは目を点にして、驚いた。
「ヤンキーオオカミくんよ、宇宙の彼方まで飛んでいきなさーい!」
ジュンブライトがバットでウルフ一郎さんを打った。
「あーれー!」
あらら。ウルフ一郎さんは宇宙の彼方まで、飛んでいっちゃった。
「ゲームセット!いやぁ、よく決めましたねぇ。」
全然っ。てかボールじゃなかったでしょ。
でも、ウルフ次郎さんとウルフ三郎さんは怒らずに、黙って見てるし。
本当に、いいオオカミになったねぇ。
「あ、あれはなんだ?」
青い空からなにか降って来るよ。
小さくて見えないけど。
うわわわわ!こっちに向かって来るよぉ!
ドーン!
あ。ウルフ一郎さん。
「兄貴ー!」
ウルフ次郎さんとウルフ三郎さんが、ウルフ一郎さんのところへ駆けつけた。
「大丈夫っすか!?」
大丈夫じゃありませんよ、お二人さん。
お兄さんはもう、ボロボロになっていて、意識ゼロの状態ですよぉ。
ごめんなさい、ウルフ一郎さん。うちのヴァンパイアがこんなに乱暴なことをして。
「いてててて・・・・・・。真莉亜ちゅわーん♡会いたかったよぉ・・・・・・。」
ドン!
「ゔ!」
ジュンブライトがウルフ一郎さんの大事なところをけって、ウルフ一郎さんはその場でばたりとたおれた。
「兄貴、もう真莉亜ちゃんはあきらめましょう。」
「いやだ!俺様、真莉亜ちゅわんと結婚したいの!」
ウルフ一郎さんったら、小さい子みたいに足をじたばたさせている。
ウルフ次郎さん、私をあきらめろって、どういう意味なんですか?
「兄貴はもう、歳だからみんなで兄貴を結婚させようと、お見合いのイベントとか連れて行ったんですよ。」
「そうしたら、兄貴が「真莉亜ちゅわんがいい!」って、言い出したんですよ。」
あらら。そうだったんですか。
「みなさーん、今日は夜までパーっと、飲みましょーう!」
「はーい!」
あれ?なにか忘れているような・・・・・・ま、いっか。
夜までパーっと、盛り上がりましょう。
私はいすにすわった。
うわぁ!こんなにおいしそうなごちそうがいっぱいあるぅ!
ヴァンパイア界みたいなグロイ料理かと思ったけど、人間界みたいな料理はたっくさんある~!
・・・・・・あれ?ジュンブライト、そのビール、紫色だね。
「ん?これか?これはな、ぶどうの果汁でとれた、ビールなんだぜ。ヴァンパイア界では有名なビールなんだぜ。」
でもジュンブライト、あんた、十三歳でしょ?
「バカ!俺を何歳だと思ってる!」
あ。ジュンブライトは三十二歳だったね。
「では、みなさんとの再会を記念して、カンパーイ!」
「カンパーイ!」
みんなの大きな声が、家の中に響いた。
「んっく、んっく・・・・・・あー!うまい!」
ジュンブライト、おっさんモードになっています。
ま、中身はおっさんだけどね。
「ねぇジュンブライト、舟に乗った時、私に言いたかったことはなに?」
すると、ジュンブライトがジョッキの中にある氷をカコンと鳴らして、真剣な顔で私を見つめた。
「実はあの時、お前に伝えたかったのは・・・・・・。」
「ジュンブライトお兄様、おつまみはいりませんか?」
「あぁ。うわぁ、うまそー!」
がくっ。大事な話の途中で、マドレーヌちゃんが乱入してきました。
「ジュンブライト、話の続き、してくれる?」
「あー!うまい!」
今はビールに集中して、聞いてません。
だってこの人、三十二歳のおっさんだもん。
もう、がまんができません!
「ジュンブライト!のん気にビールを飲んで、最低だよ!人の話を聞かずにビールを飲むなんて、最低だよ!この、三十二歳の独身のおっさん王子が!」
しーん・・・・・・。
その時、ジュンブライトが、ビールが入ったジョッキを手に持って、ごくごくと飲みほした。
「あー!じいや、おかわり!」
「は、はい!ただいま~。」
ルクトさんがあわてて、ビールを持ってきて、ジョッキの中にビールを入れた。
「ど、どうぞ。」
「んっくんっくんっく・・・・・・あー!」
ぜ、全部飲みほしたよ、この人!
「じいや!おかわり!次は5本なっ。」
ご・・・・・・5本!?
「は、はい!」
またルクトさんがあわてて、今度はビールを5本持ってきて、ジョッキの中にビールを入れた。
こりゃあ、体が悪くなりそうです。
☆
二人とも、早く目を覚まして・・・・・・。
「う、う~ん。」
リリアさん!無事でよかったぁ!
私はリリアさんに思いっきりだきついた。
「ちょ、ちょっと!苦しいわよ!」
あ、すみません・・・・・・。
「う、う~ん・・・・・・あれ?ここは、どこですか?」
マ、マドレーヌちゃん!よかったぁ、目を覚ましてくれて!
もう、泣きそうだよぉ。
「それより真莉亜お姉様。その服、どうしたんですか?」
あっ、これね。これは、ガーナさんからもらった服なんだよ。
びしょぬれだった、私の服を、ガーナさんが今洗濯しています。
あと、ジュンブライト達の服もねっ。
「久しぶりです。マドレーヌ様、リリアさんっ。」
「ガーナ!」 「ガーナ様!」
「ここ、ガーナ様のお家だったんですか!?」
今ごろ、気付いたんですか。
「お二人とも、マッチはいりませんか?」
ガーナさん、ここは家だから、マッチを売ったらだめですよ。
「ありがとう。一本、もらっておくわ。」
リリアさんが、ガーナさんのマッチを手に取った。
「ありがとうございますっ。」
ガーナさんはうれしそうだね。
あ。そういえば、ジュンブライトと、ルクトさんと、ノア様は?
「ルクトさんとノア様は、お二人で一緒に買い物に行ってて、ジュンブライト様はお風呂に入っています。」
ふーん。って、おい!
ジュ・・・・・・ジュンブライトは、お風呂なんですとぉ!?
「そ、そうですけど。なにか。」
あぁ。一度でいいから、ジュンブライトの裸を見たい!
「真莉亜お姉様。今、ジュンブライトお兄様の裸を見たいと、おっしゃいましたね?」
マドレーヌちゃん、人の心も読めるんですかっ。
そりゃそうだよ。だって、マドレーヌちゃんは、超能力ヴァンパイアなんだもん。
ガチャ。
「あ。二人とも、目を覚ましたんだな。」
ジュンブライト!
「ジュンブライトお兄様ぁ~。あのですね、真莉亜お姉様がついさっき、お兄様の裸を見たい!と、おっしゃってましたよ。」
マドレーヌちゃん!それは心の中で思ったんだよ!
「・・・・・・真莉亜。」
はいは~い、なんでしょうか。
「この、ド変態が!」
ド・・・・・・ド変態!?
「そうだ!俺の裸を見るのは100年、いや、1000年早いぞっ。」
いや、一度だけ見ましたけど。
てか、よくもド変態って言ってくれたね!
「あぁ!なにか文句でも?」
と、けんかをし始めた、その時。
「みなさ~ん、下へ降りてくださ~い。」
下からルクトさんの声が聞こえる。
一体、下で何があるんだろ。
「行ってみようぜ!」
ジュンブライト、いつもの服、まだかわいてないんじゃ・・・・・。
「大丈夫!俺の服はあっという間にかわくんだ!」
ふーん。
そう言いながら、私達が部屋を出て、階段を降りると・・・・・・。
うわぁ。なんか、ざわざわ騒いでいるよ~。
「あ、みなさん。懐かしいお方が続々と来てますよ~。」
懐かしいお方?
「真莉亜さん、久しぶりです。」
へ?なんでお姫様が、私のことを知ってるの?
「真莉亜さーん!お元気にしてましたかニャー!」
うわ!ね、ねこがしゃべってる~!
ん?まてよ。
このお姫様と、ねこと、三匹のこぶたと三匹のオオカミと王子様、どこかで見たような・・・・・・。
あ!
「シンデレラさんに、ショーンさん!それに、ベルさんに、ヘルンさんに、ピーターパンに、テインカーベルさんに、おやゆび姫!それに、ブタ一郎さんに、ブタ次郎さんに、ブタ三郎さんに、ウルフ一郎さんに、ウルフ次郎さんに、ウルフ三郎さん!」
「久しぶりです、真莉亜さんっ。」
おやゆび姫がショーンさんの頭の上で、私に向かって、ウインクをしている。
本当に、夢みたいだよ。
今までお世話になったおとぎの国の住人が、まさか全員集合で集まって来るとは、思ってもいませんでした。
「真莉亜さん達がここにいるっと聞いて、やって来ただよ。」
「あー!オオカミ三兄弟!」
ジュンブライト達が、オオカミ三兄弟さん達の前にやって来た。
「てめぇら、こんなところでよーく、のこのこと現れたな!」
「真莉亜お姉様と結婚はさせません!」
「そうよ!この前のこと、ゆるしてないからっ!」
ルクトさんとノア様以外、ジュンブライトとマドレーヌちゃんとリリアさんは私のことで、大激怒しています。
それに対して、オオカミ三兄弟さん達は、ブルブルふるえています。
「ジュンブライト様、待ってくだせー!」
こぶた三兄弟さん達が、オオカミ三兄弟さん達の前に立ちはだかった。
あれ?なんか様子がおかしいぞ。
こぶた三兄弟さん達がまるで、オオカミ三兄弟さん達の味方をしているような感じがする・・・・・・。
「お前ら、なんだ。」
「様子がおかしいわよ。」
「実はいろいろ、訳があって・・・・・・。」
訳?
「そう。あの時、おら達はおとぎの国に帰っただ。」
「家に帰ると、こいつらがおら達の家の前に立ってただ。」
オオカミ三兄弟さん達が、こぶた三兄弟さん達の家の前に立っていた?
「それで、どうなったんだ?」
「こいつらが、「仲良くしよう!」って、言って来ただよ。」
「えぇ~!?」
私達は声をそろえて驚いた。
「それ、本当なんですか?」
「あぁ!本当だ!」
「こいつらはもう二度と、悪さはしないって誓っただ!」
「で、今はおら達と仲良く暮らしてるだ!」
へぇー、意外ですね。
「真莉亜ちゅわ~ん♡」
うわぁ!ウルフ一郎さんが私に向かって、飛びかかって来るよぉ!
誰か助けてぇ!
「俺にまかせろ!」
ジュンブライトが私の前に立ちはだかった。
ジュンブライトが立ちはだかった瞬間、ウルフ一郎さんは目を点にして、驚いた。
「ヤンキーオオカミくんよ、宇宙の彼方まで飛んでいきなさーい!」
ジュンブライトがバットでウルフ一郎さんを打った。
「あーれー!」
あらら。ウルフ一郎さんは宇宙の彼方まで、飛んでいっちゃった。
「ゲームセット!いやぁ、よく決めましたねぇ。」
全然っ。てかボールじゃなかったでしょ。
でも、ウルフ次郎さんとウルフ三郎さんは怒らずに、黙って見てるし。
本当に、いいオオカミになったねぇ。
「あ、あれはなんだ?」
青い空からなにか降って来るよ。
小さくて見えないけど。
うわわわわ!こっちに向かって来るよぉ!
ドーン!
あ。ウルフ一郎さん。
「兄貴ー!」
ウルフ次郎さんとウルフ三郎さんが、ウルフ一郎さんのところへ駆けつけた。
「大丈夫っすか!?」
大丈夫じゃありませんよ、お二人さん。
お兄さんはもう、ボロボロになっていて、意識ゼロの状態ですよぉ。
ごめんなさい、ウルフ一郎さん。うちのヴァンパイアがこんなに乱暴なことをして。
「いてててて・・・・・・。真莉亜ちゅわーん♡会いたかったよぉ・・・・・・。」
ドン!
「ゔ!」
ジュンブライトがウルフ一郎さんの大事なところをけって、ウルフ一郎さんはその場でばたりとたおれた。
「兄貴、もう真莉亜ちゃんはあきらめましょう。」
「いやだ!俺様、真莉亜ちゅわんと結婚したいの!」
ウルフ一郎さんったら、小さい子みたいに足をじたばたさせている。
ウルフ次郎さん、私をあきらめろって、どういう意味なんですか?
「兄貴はもう、歳だからみんなで兄貴を結婚させようと、お見合いのイベントとか連れて行ったんですよ。」
「そうしたら、兄貴が「真莉亜ちゅわんがいい!」って、言い出したんですよ。」
あらら。そうだったんですか。
「みなさーん、今日は夜までパーっと、飲みましょーう!」
「はーい!」
あれ?なにか忘れているような・・・・・・ま、いっか。
夜までパーっと、盛り上がりましょう。
私はいすにすわった。
うわぁ!こんなにおいしそうなごちそうがいっぱいあるぅ!
ヴァンパイア界みたいなグロイ料理かと思ったけど、人間界みたいな料理はたっくさんある~!
・・・・・・あれ?ジュンブライト、そのビール、紫色だね。
「ん?これか?これはな、ぶどうの果汁でとれた、ビールなんだぜ。ヴァンパイア界では有名なビールなんだぜ。」
でもジュンブライト、あんた、十三歳でしょ?
「バカ!俺を何歳だと思ってる!」
あ。ジュンブライトは三十二歳だったね。
「では、みなさんとの再会を記念して、カンパーイ!」
「カンパーイ!」
みんなの大きな声が、家の中に響いた。
「んっく、んっく・・・・・・あー!うまい!」
ジュンブライト、おっさんモードになっています。
ま、中身はおっさんだけどね。
「ねぇジュンブライト、舟に乗った時、私に言いたかったことはなに?」
すると、ジュンブライトがジョッキの中にある氷をカコンと鳴らして、真剣な顔で私を見つめた。
「実はあの時、お前に伝えたかったのは・・・・・・。」
「ジュンブライトお兄様、おつまみはいりませんか?」
「あぁ。うわぁ、うまそー!」
がくっ。大事な話の途中で、マドレーヌちゃんが乱入してきました。
「ジュンブライト、話の続き、してくれる?」
「あー!うまい!」
今はビールに集中して、聞いてません。
だってこの人、三十二歳のおっさんだもん。
もう、がまんができません!
「ジュンブライト!のん気にビールを飲んで、最低だよ!人の話を聞かずにビールを飲むなんて、最低だよ!この、三十二歳の独身のおっさん王子が!」
しーん・・・・・・。
その時、ジュンブライトが、ビールが入ったジョッキを手に持って、ごくごくと飲みほした。
「あー!じいや、おかわり!」
「は、はい!ただいま~。」
ルクトさんがあわてて、ビールを持ってきて、ジョッキの中にビールを入れた。
「ど、どうぞ。」
「んっくんっくんっく・・・・・・あー!」
ぜ、全部飲みほしたよ、この人!
「じいや!おかわり!次は5本なっ。」
ご・・・・・・5本!?
「は、はい!」
またルクトさんがあわてて、今度はビールを5本持ってきて、ジョッキの中にビールを入れた。
こりゃあ、体が悪くなりそうです。
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