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「さ………、どうする?」
「見たり聞いたりしたけど…、隣の部屋にはバルコニーはないから伝っては行けない。それに入ることも禁じられてるって……」
「かなり難関だよな。上の部屋のバルコニーから下にも降りれそうにないしね。」
「古いドアでピッキングもできなさそうだし…」
私の部屋で密談中の雰囲気は、かなり深刻だった
難易度マックスのテストを受けているみたいだ…
屋敷の人に聞いて回ったりもした
まだ幼さを感じるのか、みんな丁寧に優しく教えてくれる
どうやらこの屋敷は普段はあまり使われていない場所らしい
連休や息抜きに使われているらしく、目的の部屋は代々家の主が愛用していた場所なのだとか
だから、尚更部外者が立ち寄れないのだ
「あんなこと聞いちゃうと余計入るのが難しいって分かっちゃうしね…」
「俺は新人のウエイターが入った事ぐらいしか収穫なかったよ。」
「それがなにかの役に立てばね…」
2人でため息を吐いた
行き詰まり、どん底に落ちた気分にいる
そして、もうパーティー時間になってしまったのだ
春さんは主催者を探しに行ってしまった
ジャンさんは相変わらず姿が見えない
「どうにかして、あの部屋に入るしかないよ」
「でも、…どうやって?」
「こうなったらヤケクソよ」
そんなことを言ってみても、どうしたらいいの妙案があるわけじゃない
飲み物を運ぶウエイターが私の前を通り過ぎる
話し声が重複して耳に届き、考えを阻む
みんな楽しそうに談笑している
パートナーと腕を組んで、深刻な顔をしているのは私とギュウ君くらいだ
その時、あることを思い出した
それにピンときた私は、隣りに居るギュウ君の腕を掴んでねぇ、と話しかけた
「まさか…そんな、うまくいくわけ無いだろ。」
「やってもないのにそんなこと言うの?いつもなら"諦めるな"って言うのに」
「あの部屋は立入禁止何だぞ。入れるわけ無いだろ?」
それをどうにかして入らないといけないのだ
ひそひそ話で会話する私達は、論争まがいの事をしている
私は彼の腕を引っ張った
そして無理だと言うギュウ君に質問した
「新入のウエイターはどれ?」
「こっちに向かって歩いてる、あの短髪の人だけど。それが?」
「こっちに向かってるのね。あとは任せたよ、上手くやってね」
「"任せた"って、おいっ!?どうしたんだよ、大丈夫か!!??」
ギュウ君は私を抱きかかえて揺さぶった
本気で心配しきった声で
それに反応を示さない私は、大胆に倒れてみせた
もちろん床に叩き打つ前に彼が支えてくれた
タヌキ寝入りならぬ、タヌキ倒れだ
具合など悪くない
気分もそこそこだ
「返事してくれよ。」
「お客様!?どうなされましたか?パートナー様の具合がよろしくないのでしょうか!?」
「はい、急に倒れて…。」
(察してくれたかな?)
「どこか横になれる所に案内しましょうか?」
「あの…パートナーが心配なので、あの部屋で少し休ませてもらってもいいですか?」
そう言って彼が指差したのは、私達の目的の場所あの部屋だった
「見たり聞いたりしたけど…、隣の部屋にはバルコニーはないから伝っては行けない。それに入ることも禁じられてるって……」
「かなり難関だよな。上の部屋のバルコニーから下にも降りれそうにないしね。」
「古いドアでピッキングもできなさそうだし…」
私の部屋で密談中の雰囲気は、かなり深刻だった
難易度マックスのテストを受けているみたいだ…
屋敷の人に聞いて回ったりもした
まだ幼さを感じるのか、みんな丁寧に優しく教えてくれる
どうやらこの屋敷は普段はあまり使われていない場所らしい
連休や息抜きに使われているらしく、目的の部屋は代々家の主が愛用していた場所なのだとか
だから、尚更部外者が立ち寄れないのだ
「あんなこと聞いちゃうと余計入るのが難しいって分かっちゃうしね…」
「俺は新人のウエイターが入った事ぐらいしか収穫なかったよ。」
「それがなにかの役に立てばね…」
2人でため息を吐いた
行き詰まり、どん底に落ちた気分にいる
そして、もうパーティー時間になってしまったのだ
春さんは主催者を探しに行ってしまった
ジャンさんは相変わらず姿が見えない
「どうにかして、あの部屋に入るしかないよ」
「でも、…どうやって?」
「こうなったらヤケクソよ」
そんなことを言ってみても、どうしたらいいの妙案があるわけじゃない
飲み物を運ぶウエイターが私の前を通り過ぎる
話し声が重複して耳に届き、考えを阻む
みんな楽しそうに談笑している
パートナーと腕を組んで、深刻な顔をしているのは私とギュウ君くらいだ
その時、あることを思い出した
それにピンときた私は、隣りに居るギュウ君の腕を掴んでねぇ、と話しかけた
「まさか…そんな、うまくいくわけ無いだろ。」
「やってもないのにそんなこと言うの?いつもなら"諦めるな"って言うのに」
「あの部屋は立入禁止何だぞ。入れるわけ無いだろ?」
それをどうにかして入らないといけないのだ
ひそひそ話で会話する私達は、論争まがいの事をしている
私は彼の腕を引っ張った
そして無理だと言うギュウ君に質問した
「新入のウエイターはどれ?」
「こっちに向かって歩いてる、あの短髪の人だけど。それが?」
「こっちに向かってるのね。あとは任せたよ、上手くやってね」
「"任せた"って、おいっ!?どうしたんだよ、大丈夫か!!??」
ギュウ君は私を抱きかかえて揺さぶった
本気で心配しきった声で
それに反応を示さない私は、大胆に倒れてみせた
もちろん床に叩き打つ前に彼が支えてくれた
タヌキ寝入りならぬ、タヌキ倒れだ
具合など悪くない
気分もそこそこだ
「返事してくれよ。」
「お客様!?どうなされましたか?パートナー様の具合がよろしくないのでしょうか!?」
「はい、急に倒れて…。」
(察してくれたかな?)
「どこか横になれる所に案内しましょうか?」
「あの…パートナーが心配なので、あの部屋で少し休ませてもらってもいいですか?」
そう言って彼が指差したのは、私達の目的の場所あの部屋だった
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