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(暖かい……)
大きな大きな綿菓子に優しく包み込まれてるみたい
落ちないように、しっかり支えてくれてる
「ぅん…」
前からぎゅうぅっと、まるで大きなクマのぬいぐるみに抱きしめられてるみたいだ
安らぎ…その言葉が今の情緒にピッタリくる
我ながらそんな夢を見るのは恥ずかしけど、ぎゅっとされて嫌な気分にはならない
むしろ穏やかな気持ちになる
ふわふわと空中を不安定に彷徨う私を、大きな大きなクマさんが捕まえてくれる
もふもふで私からも抱き締めたくなる
『朝から癪に障る奴だな、ふざけるなよ。』
『っえ!?』
どこからか、荒げた声が聞こえてくる
少し怖いくらいに近くに聞こえる
そのおかげで、私は今夢の世界にいるのだと突き付けられ意識がハッキリする
(誰かが喧嘩してる…?)
重いまぶたを頑張って開ける
寝起きの私には衝撃の強すぎるものが目に飛び込んで来た
「ジャン…さん?」
なんで?どうして目の前に?
って言うか、なんで抱き締められてるの??
(確か昨日…)
”寒い”って私を毛布代わりに抱き締められたんだった
それで…私も寝ちゃったんだ
「俺は働いている、イコールニートでは無い。オカマこそ2日に1度は、ショッピングだマッサージだって1日中だらけてるだけじゃねぇか!」
「2日に1度じゃないわよ!!あんたアタシを監視しつるつもり?ちょーキモいんですけど。」
「誰かオカマなんて見るかよ。それならバード・ウォッチングしてる方がマシだ!」
「おうおう、それはご苦労なことですわね。暇人はいいですわねー。」
「暇人じゃない、作家だ。認知レベルの低下は加齢の証拠だぞ。」
「腹立つ…あんた26でしょ!アタシは23だけど、あんたよりよっぽど社会に貢献してるわよ。人の話を碌に覚えられないそちら様の方が認知レベルを疑うわ。」
(また喧嘩…?)
そぉ…とジャンさんの腕を退かして、今からでも止めなきゃと試みる
でも…退かそうとすればする程、それを許さないと言わんばかりに締め付けてくる
そして何処にも逃さないようにグッと寄せては、腕の中に仕舞われた
抱き枕か何かと勘違いされています‼︎
春さんと朔夜さんの喧嘩を止めに入るどころか、逆に私が助けてもらいたい状況になってしまった…
心なしか息も苦しい………
「ジャンさ…ん、離して」
「ん?あんた何してんだ…」
「それはこっちですよ…。あの…離してもらえませんか?」
「…。ヤダって言ったら?」
「それは困ります」
「困らせたい」
えぇ??
そんなこと言われたらもうどうしようも無いじゃないですか!?
男の人の力には勝てない
…えっと、と困っているとまだ続いていた喧嘩の声がヒートアップしていた
「ほんと品の無い野郎ね。」
「は?おい。」
「何だよ!!」
今にも殴り合いしそうだ…
止めなきゃと動く私に「まだ話は終わってねぇぞ」って阻むジャンさん
すぐそこで喧嘩してる2人はどうするんですか!?って言わないと分からないの?
春さん達止めなきゃと言えば、渋々離してくれた
「お前らうるせぇぞ」
「ほら御覧、あんたの金切り声で起こしちゃったじゃないの。」
「春さん、朝ですし…ね?朔夜さんも、取り敢えずお水でも飲んでください」
殴り合いを回避出来た…
朝一番で、こんなに疲れるなんて
動悸に近いドキドキがまだ心臓を占拠している
血みどろなんて、…見たくない
ジャンさんに抱き締められてから、ドキドキしてるわけじゃない
大きな大きな綿菓子に優しく包み込まれてるみたい
落ちないように、しっかり支えてくれてる
「ぅん…」
前からぎゅうぅっと、まるで大きなクマのぬいぐるみに抱きしめられてるみたいだ
安らぎ…その言葉が今の情緒にピッタリくる
我ながらそんな夢を見るのは恥ずかしけど、ぎゅっとされて嫌な気分にはならない
むしろ穏やかな気持ちになる
ふわふわと空中を不安定に彷徨う私を、大きな大きなクマさんが捕まえてくれる
もふもふで私からも抱き締めたくなる
『朝から癪に障る奴だな、ふざけるなよ。』
『っえ!?』
どこからか、荒げた声が聞こえてくる
少し怖いくらいに近くに聞こえる
そのおかげで、私は今夢の世界にいるのだと突き付けられ意識がハッキリする
(誰かが喧嘩してる…?)
重いまぶたを頑張って開ける
寝起きの私には衝撃の強すぎるものが目に飛び込んで来た
「ジャン…さん?」
なんで?どうして目の前に?
って言うか、なんで抱き締められてるの??
(確か昨日…)
”寒い”って私を毛布代わりに抱き締められたんだった
それで…私も寝ちゃったんだ
「俺は働いている、イコールニートでは無い。オカマこそ2日に1度は、ショッピングだマッサージだって1日中だらけてるだけじゃねぇか!」
「2日に1度じゃないわよ!!あんたアタシを監視しつるつもり?ちょーキモいんですけど。」
「誰かオカマなんて見るかよ。それならバード・ウォッチングしてる方がマシだ!」
「おうおう、それはご苦労なことですわね。暇人はいいですわねー。」
「暇人じゃない、作家だ。認知レベルの低下は加齢の証拠だぞ。」
「腹立つ…あんた26でしょ!アタシは23だけど、あんたよりよっぽど社会に貢献してるわよ。人の話を碌に覚えられないそちら様の方が認知レベルを疑うわ。」
(また喧嘩…?)
そぉ…とジャンさんの腕を退かして、今からでも止めなきゃと試みる
でも…退かそうとすればする程、それを許さないと言わんばかりに締め付けてくる
そして何処にも逃さないようにグッと寄せては、腕の中に仕舞われた
抱き枕か何かと勘違いされています‼︎
春さんと朔夜さんの喧嘩を止めに入るどころか、逆に私が助けてもらいたい状況になってしまった…
心なしか息も苦しい………
「ジャンさ…ん、離して」
「ん?あんた何してんだ…」
「それはこっちですよ…。あの…離してもらえませんか?」
「…。ヤダって言ったら?」
「それは困ります」
「困らせたい」
えぇ??
そんなこと言われたらもうどうしようも無いじゃないですか!?
男の人の力には勝てない
…えっと、と困っているとまだ続いていた喧嘩の声がヒートアップしていた
「ほんと品の無い野郎ね。」
「は?おい。」
「何だよ!!」
今にも殴り合いしそうだ…
止めなきゃと動く私に「まだ話は終わってねぇぞ」って阻むジャンさん
すぐそこで喧嘩してる2人はどうするんですか!?って言わないと分からないの?
春さん達止めなきゃと言えば、渋々離してくれた
「お前らうるせぇぞ」
「ほら御覧、あんたの金切り声で起こしちゃったじゃないの。」
「春さん、朝ですし…ね?朔夜さんも、取り敢えずお水でも飲んでください」
殴り合いを回避出来た…
朝一番で、こんなに疲れるなんて
動悸に近いドキドキがまだ心臓を占拠している
血みどろなんて、…見たくない
ジャンさんに抱き締められてから、ドキドキしてるわけじゃない
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