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ポツンとひとり、カウンター席の椅子に座っている
いや、"ひとり"と言うのは語弊があるかも
周りに人は居るし、客観的に見たら1人では無い
_____だけど…周りについていけていない私は、ポケーっと座っていることしか出来ていない
「ちょっとママー!タオル貸してー。桃ちゃんがワタシの顔に牛乳吹いたのー」
「コレで拭けば?」
「あら春ちゃん、ありがとー…って、これダスターじゃないの!!もぉー」
「あーら失礼、間違えました。ほらほら、もうすぐ開店時間よ!準備準備。」
いつぞやのオネエ?さま方がぞろりぞろり…
お化粧をしたり、軽く食事をしている
春さんは1度着替えて、なんともゴージャスなドレスを着て登場した
やはり女性なのでは?って、脳内で混乱してしまう
「はい、オレンジジュース。」
「っあ、すいません。ありがとうございます」
「良いのよ。今日は見学なんですって?ママ張り切っちゃうわ。」
「お邪魔じゃありませんか…?お忙しいのに…すいません」
「あらあら、そんなに重く考えなくていいのよ。オカマの集ったスナックみたいなものだから。」
スナック…バーでは無いのか
って事は、接待?みたいな物があるってことかな?
オレンジジュースを飲みながら、あたふた忙しそうにしている従業員さん方を見てみる
失礼ながら…ダントツで春さんが1番かも、とか考えてしまう
いやいや…キャバクラでは無いのだからって、よく知りもしない事を思ってしまう
「そうだわ!ちょっと味見してくださる?」
「私なんかで良ければ。…うん、とても美味しいです!」
「そお?でも何か物足りなくなぁい?味は変ではないんだけどねー。」
「そうですね、お味噌を入れてみてはどうでしょうか?コクと言うか、少し凝った感じの味になると思います」
そう言うと、ママさんは「そうね!入れてみましょう!」とイヤな顔せずに、私の意見を聞き入れてくれた
どうやら味の方も満足いったみたいで、美しい顔からウインクを頂いた
ママさんが元男性だなんて、言われるまで気づかないし信じられない
その後も料理についての談笑が少し続いた
砂糖の代わりに蜂蜜を入れてみたり、リンゴを浸けた醤油で野菜を炒めると美味しいなど、ちょっとした話でさえママさんは楽しそうに聞いてくれた
流石ママと言った感じで、聞き上手とはこの事だ
「ブロッコリーの茎も醤油・砂糖・ダシを加えて炒めて、最後に白ごまを振り掛けた物が美味しくて、個人的にも好きな料理です」
「確かに、茎っていつも捨ててて勿体無いと思っても中々料理出来なくて困ってたのよね。工程も簡単だし、チャレンジしてみるわ。」
「お役に立てて嬉しいです!!」(こんな私でも、喜んでもらえた)
「本当に助かる。良かったらお店で一緒に料理しない?」
っえ!!!???何その嬉しい申し出
そんな事、受け入れていいのですか?
はい!喜んで!!!!!………と、言いたい所を抑えて、抑えて…
春さんに聞いてからじゃ無いと…と、惜しい気持ちを押し殺して、一旦保留にしてもらった
まあ、きっと春さんならOKって言ってくれると思うけど、ちゃんと報・連・相!しないとね
春さんが暇になった時に話そうと思ったけど、中々そんな機会は巡ってこないみたいだ
他の従業員さん方に指示を出して、テキパキと開店準備に勤しんでいる
それを邪魔してまで頼み込む事は出来ない
「あら朔ちゃん、珍しい来店は嬉しいわ。」
「何かメシある?」
「丁度今良いのがあるわ。ちーちゃんのおかげよ♪私も春ちゃんのマネっこしちゃった。」
「ウマけりゃ何でもいい。」
朔夜さん何でここに居るんだろ…って、これまた失礼な疑問を抱いてしまってすいません
でも、超絶楽しい時間を過ごしていたのに、また難癖付けられたら溜まったもんじゃない…
そんな思いで、隣に座る朔夜さんをじーっと見ていると「俺はメシは作れん。」と、脳内を見られたみたいに応えてくるから、両目が点だ
そうなんですね…っと視線をずらして、オレンジジュースを飲んだ
「朔ちゃん放火魔並みに燃やし散らかすものね。」と、ママさんの言葉に思わずオレンジジュースが吹き出そうになったのを必至でこらえた
いや、"ひとり"と言うのは語弊があるかも
周りに人は居るし、客観的に見たら1人では無い
_____だけど…周りについていけていない私は、ポケーっと座っていることしか出来ていない
「ちょっとママー!タオル貸してー。桃ちゃんがワタシの顔に牛乳吹いたのー」
「コレで拭けば?」
「あら春ちゃん、ありがとー…って、これダスターじゃないの!!もぉー」
「あーら失礼、間違えました。ほらほら、もうすぐ開店時間よ!準備準備。」
いつぞやのオネエ?さま方がぞろりぞろり…
お化粧をしたり、軽く食事をしている
春さんは1度着替えて、なんともゴージャスなドレスを着て登場した
やはり女性なのでは?って、脳内で混乱してしまう
「はい、オレンジジュース。」
「っあ、すいません。ありがとうございます」
「良いのよ。今日は見学なんですって?ママ張り切っちゃうわ。」
「お邪魔じゃありませんか…?お忙しいのに…すいません」
「あらあら、そんなに重く考えなくていいのよ。オカマの集ったスナックみたいなものだから。」
スナック…バーでは無いのか
って事は、接待?みたいな物があるってことかな?
オレンジジュースを飲みながら、あたふた忙しそうにしている従業員さん方を見てみる
失礼ながら…ダントツで春さんが1番かも、とか考えてしまう
いやいや…キャバクラでは無いのだからって、よく知りもしない事を思ってしまう
「そうだわ!ちょっと味見してくださる?」
「私なんかで良ければ。…うん、とても美味しいです!」
「そお?でも何か物足りなくなぁい?味は変ではないんだけどねー。」
「そうですね、お味噌を入れてみてはどうでしょうか?コクと言うか、少し凝った感じの味になると思います」
そう言うと、ママさんは「そうね!入れてみましょう!」とイヤな顔せずに、私の意見を聞き入れてくれた
どうやら味の方も満足いったみたいで、美しい顔からウインクを頂いた
ママさんが元男性だなんて、言われるまで気づかないし信じられない
その後も料理についての談笑が少し続いた
砂糖の代わりに蜂蜜を入れてみたり、リンゴを浸けた醤油で野菜を炒めると美味しいなど、ちょっとした話でさえママさんは楽しそうに聞いてくれた
流石ママと言った感じで、聞き上手とはこの事だ
「ブロッコリーの茎も醤油・砂糖・ダシを加えて炒めて、最後に白ごまを振り掛けた物が美味しくて、個人的にも好きな料理です」
「確かに、茎っていつも捨ててて勿体無いと思っても中々料理出来なくて困ってたのよね。工程も簡単だし、チャレンジしてみるわ。」
「お役に立てて嬉しいです!!」(こんな私でも、喜んでもらえた)
「本当に助かる。良かったらお店で一緒に料理しない?」
っえ!!!???何その嬉しい申し出
そんな事、受け入れていいのですか?
はい!喜んで!!!!!………と、言いたい所を抑えて、抑えて…
春さんに聞いてからじゃ無いと…と、惜しい気持ちを押し殺して、一旦保留にしてもらった
まあ、きっと春さんならOKって言ってくれると思うけど、ちゃんと報・連・相!しないとね
春さんが暇になった時に話そうと思ったけど、中々そんな機会は巡ってこないみたいだ
他の従業員さん方に指示を出して、テキパキと開店準備に勤しんでいる
それを邪魔してまで頼み込む事は出来ない
「あら朔ちゃん、珍しい来店は嬉しいわ。」
「何かメシある?」
「丁度今良いのがあるわ。ちーちゃんのおかげよ♪私も春ちゃんのマネっこしちゃった。」
「ウマけりゃ何でもいい。」
朔夜さん何でここに居るんだろ…って、これまた失礼な疑問を抱いてしまってすいません
でも、超絶楽しい時間を過ごしていたのに、また難癖付けられたら溜まったもんじゃない…
そんな思いで、隣に座る朔夜さんをじーっと見ていると「俺はメシは作れん。」と、脳内を見られたみたいに応えてくるから、両目が点だ
そうなんですね…っと視線をずらして、オレンジジュースを飲んだ
「朔ちゃん放火魔並みに燃やし散らかすものね。」と、ママさんの言葉に思わずオレンジジュースが吹き出そうになったのを必至でこらえた
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