逍遙の殺人鬼

こあら

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誰かに頭をハンマーで叩かれているみたいな痛みが、脳みそを駆け巡っていた
ズキズキと頭の中の神経が筋肉痛みたいに悲鳴をあげていて、重くだるけが占領している
どことなく吐き気もあって喉から何かが出そうな、でも何も出ないもどかしい感じと、手首や口元あたりの痛みで私は起きた

重いまぶたを細く開くと見慣れない、でも嬉しい光景が見えた気がした
それを確認するように瞬きしながら確実に目を開かせる

(…………ここ、は?……)

まだらに積み上げられている本の後ろには隙間という隙間に本を入れ込まれた本棚が壁を見事に隠していた
昨日起きた場所とは全く違った景色に困窮こんきゅうした

そして今になって首元に感じる一定のリズムを刻む熱い寝息と、お腹に回された長い腕の存在に気づく
昨日の記憶はジャンさんに押し倒されたところら辺で途切れていて、その後のことが思い出せない









__________昨日、ジャンさんの部屋を出た記憶がない……
ってことは今後ろに居るのは…
きっと!?

起きようとするもお腹を抑える彼の腕は寝ているはずなのに強く、抜け出そうとする私の体を自分の方に引き寄せられる
それにより頭の下にあったのが彼の腕だった事に気づく

(どうして一緒に寝てるのっ…!?)

引き寄せられ彼との距離が近くなる
寝息を感じていた首元には温かいく柔らかいものが接触していた
っえ?っえ?っえ?っと状況が把握しきれていない私はとにかく離れようと必死で、またもがく
……が、それを封じる様に彼の長い脚が私の脚を監禁する

起きているのでは?と思わせるそれに困惑していると、暴れたことによってできたシャツの隙間から手を進入してくる
熱を取るみたいに触れ続ける彼の冷たい手をお腹で感じ、ビクっと身体が反応する

(冷たいっ!)

その冷めた手を退かそうとするも逆に進入を促す形になってしまい上に進んでしまった
どうしてそうなるのっ…っと引き離そうとしているのに、指が下着に引っかかっている様で全く取れない
それでもどうにか外そうとしていると、「んー…」っとちょっと怒った感じでさらに手を上に進行していき服の中で肩を掴まれてしまう

(どうして…?)

肩に手を伸ばしたことで前側のシャツは腕に持っていかれ、前開になっている
私を抱き枕かなんかかと思っているのか、全く起きていない
もうどうにでもなれっと彼の名前を呼び起きてもらう

「ジャンさん!っお、起きてください」

「っん…、」

「んんんーー…」っと唸る感じで起きてくれた
臼田うすたさんとは違い1回で起きてくれたのは不幸中の幸いだったのかもしれない
しかし私を離すことはなく「今何時だ?」と時間を確認した

「…、なに、朝から誘ってんの?」

「っちが、これはジャンさんが…」

「へぇー、人のせいにすんだ」

「最低だな」と肩にあった手を少しずらして、下着の中に侵入させる
掴むように揉んでくる手はどこかみだりがわしく、意図的に動かしてくる
「俺は朝からでも良いけど」とか言いながら揉むのをやめ、乳頭をグリグリとつまんでくる

「っや……」

「これ好きなんだ?」

違うっ…っと言っても離してはくれず、自分でつまむ手を離そうとすると、つまんだま少し引っ張られてしまう
んあっ…だなんて自分でも驚くくらい、出したことのない声に気分が良くなったのか、横に寝る姿からうつ伏せになる様に軽々と向きを変えさせられる
そのまま背部のシャツを思いっきりめくられる

「っやっ…、ジャンさんっ」

「……、はぁー萎えたー」

「っ…」

シャツを掴む手を離すと私から離れベッドから降りるジャンさん
「そんなババ臭い下着、着んな」と言うと部屋から出て行ってしまう

「ババ臭いって、肌色なだけじゃん…」

3枚セットで1980円+税の特売品なのに…っと思いながら下着を馬鹿にされ、少しムカっとした
でも、この色のおかげで助かった…と安堵あんどした
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