終生飼育は原則ですから

保護編

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　わかった。引き受けた。教える。それには時間がかかるから私の家に連れて行くと、彼を私の車に乗せた。

　彼はたぶん百九十cmちかい身長です。それくらい大きいとコンパクトカーに入りきらないくらいなんだね。軽自動車だったら斜めに乗ってもらうことになっていたな。
　走る車から外を見る彼の驚き、町並みや車への興味はしばらく措いておいてもらう。

　運転中の私を、今はそっとしておいてほしい。思いもかけない事態だから動転しているし、これからのことも考えないと。
　急いで片付けなくてはいけないものは、脱衣所の下着か。布団は一組あるし、着替えはとりあえず私のジャージでいいか。
　私は170cmあるのでメンズのLサイズをはいています。いやウエストはゆるいから。紐を思いっきり縛っているから。
　だけどLでも彼には丈が足りないだろうな。

　家についていろいろ説明。水洗トイレと、シャワーは大丈夫か。シャワーからお湯を出すためのボイラーのボタンとか。
　ボイラーを入れたときの案内音声にびくっとしていた。やっぱり本物の異世界人なのかなぁ。だけど私も最初はびくっとしたしね。

　うちは実は持ち家です。もちろんまだローンは残っているけれど。去年建てました。
　田舎に建てたい。職場に通える距離の田舎に。ということで土地探しが大変だった。
　自分で間取りを考えたので、うちには本の部屋があります。主にマンガが二千冊近く壁に並んでいる。彼はそれに興味深々でした。