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ディティコ王国の反乱
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「どうしたんだ? 何かあったのかな?」
何事か、と。
こっちに来たセルジオス王に、レオニダス王が小声で手短に説明して。
他の招待客は酒も入って、主役そっちのけで各自盛り上がっているようなので。
詳しくは別室に移動して話すことになった。
セルジオス王を先頭に、俺とゼノンとタキとノエ、レオニダス王と近衛騎士と騎士8名、アドニスは奥さんを置いて騎士を半分連れてきた。
総勢20名という大所帯でぞろぞろ大移動する。
招待客の半分以上が護衛みたいな感じだ。
貴族も大変だな。
*****
何となく見てたら、マントの色が国によって違うことに気付いた。
ヴォーレィオは赤、ノーティオは青、アナトリコは緑。
だからゼノンのマントは裏地が赤なんだ。
派手好きなのかと思った。
呪……おまじないのせいですっかりぐったりしているペトロスは。
後からセルジオス王の近衛騎士が連行してきた。
涼し気な顔でペトロスを片手にぶら下げてる、オレンジ色のマントを羽織った近衛騎士は、ヒュース・アグリオスと名乗った。
名字じゃなくて、全部が名前だって。
灰茶の髪に青い目の、細身で綺麗な顔をしてるのに、凄い力持ちみたいだ。
耳を見たら、熊族じゃなさそうだけど。
何族だろう? あの耳、見覚えがあるような……。
豚っぽいけど。違うよな……?
「近衛騎士って、強さも求められるけど。見た目も整ってなくちゃなれないんだよ。知ってた?」
アドニスが教えてくれた。
ああ、そうなんだ。
言われてみれば、タキとノエも整った顔をしてる。
俺、この世界に来てからイケメン以外の男を見てない気がする……。
ゼノンやアドニスは、次元が違う美形だけど、レオニダス王は渋いイケオジだし。
セルジオス王も髭を剃ったらイケメンだったもんな。
でも、女性はわりと地味というか、普通な感じだ。
ゼノンのお母さんは美人だったけど。
動物はオスの方が模様が派手だったりするし、そんな感じかな?
*****
応接間っぽい部屋で、皆から事情を聞いて。
「まずは、国内での不祥事で皆に迷惑を掛けた事を謝罪する」
セルジオス王は、潔く頭を下げた。
こういう姿は普通というか立派な王様で。
異常なほどの美少年愛好家だっていうの、信じられないよな……。
「俺は別に何もしてないし、気にしてないよ」
アドニスが笑ってる。
確かに。
頑張ってたのは、主にゼノンとレオニダス王だった。
「いやいや、お陰でとても良い思いをさせてもらった」
「陛下……」
レオニダス王は至福の笑顔だ。
満足そうに頷いている。回復して、身体がずいぶん楽になったようだ。
「…………」
ゼノンは無言で腕を組み、不機嫌そうに目を閉じている。
歩く時はちゃんと俺の手を取って、エスコートしてくれてたんだけど。
そんなゼノンの様子を見て。
アドニスが何かあったの? って首を傾げてる。
「何か俺、回復魔法を使えるようになってたみたいで……」
ゼノンはまだムスッとしてるので、代わりに俺がアドニスに答えた。
「あー、成程ね。わかった」
さすが、親友というべきか。
最後まで言わなくても、ゼノンがムスッとしてる理由を察したようだ。
セルジオス王の話によると。
ペトロスは以前からずっと、前王の弟でセルジオスの叔父であるシメオン・アルクトスを王にするべき、と推していた”シメオン派”で。
セルジオスが王になるのもずっと反対していたという。
城を豪華に飾り立てるので忙しかった前王と違い、セルジオスは財政管理をきっちりし、賄賂や不正を許さない性格だったらしい。
ペトロスは、過去の己の悪行を調べられてクビにされたら困るので。
何とかセルジオス王を追い落とそうと暗殺を企てたり色々工作していたようだ。
王族というだけで贅沢三昧の暮らしをしている、享楽的で頭が悪い……もとい扱いやすそうなシメオンを王にすれば、裏でやりたい放題できるから。
*****
もしかしたら、前王が突然病死したのも、こいつらシメオン派が何か毒でも仕込んだせいではないか、とヒュース・アグリオスが言った。
みんなから疑惑の目を向けられたペトロスは、必死に違うって言い張ってるけど。
怪しいもんだ。
「しかし、あの罠を張ったのはまさかこやつ一人だけの仕業ではなかろう。他にも仲間がいるはずだ」
「ああ、かなりしつこく罠を仕掛けてたみたいだしねえ?」
レオニダス王とアドニスが、ゼノンの頭越しに会話してる。
ゼノンはまだ無言だ。
いい加減、機嫌を直してほしいんだけどな。
ゼノンが異常なほどヤキモチ焼きだって知ってるのに、妬かせることをした俺が悪いのかもしれないけど。
あれでペトロスが犯人って確定したようなもんじゃん。
「失礼します!」
慌ただしい足音とノックの後、ディティコ王国の騎士が入って来た。
やっぱりマントはオレンジ色だ。
「陛下、兵や大臣のうち、謎の病で苦しみ、倒れた者が十数名出ております……!」
倒れた全員が突然、首の激しい痛み、全身の筋肉痛にだるさ、眼精疲労で苦しんでいるという。
流行り病でしょうか、と報告するのを聞いて。
その場にいた、報告した騎士以外の視線が俺に集まった。
えっ?
俺のせいなの?
俺、何もしてないってば!
*****
俺のせいだった。
どうやら”罠を張った奴”の全員に、呪……おまじないが飛んでったようだ。
ゼノンの眼精疲労や肩こりまではまだ何とか我慢できたようだけど。
レオニダス王の首の痛みと全身筋肉痛を食らって、耐えきれずに 昏倒したとか。
全身筋肉痛は、大木を持ち上げたせいかな……?
罠を張った人間全部とか。
おまじない、そんな広範囲で掛かっちゃうんだ。
きっちり範囲を決めておいて言わないと、とばっちり食う人が出るかもしれないのか。
気をつけなきゃ。
今回はとばっちりじゃなかったようだからセーフとしておこう。
倍返しもやめとかないと。
ハンムラビ法典でも目には目、歯には歯。それ以上の罰を与えてはいけないっていうしな。
力を使った自覚もなく発動するとか怖すぎる。……思うだけならセーフなのかな。
口に出したらダメなのか。
何となく、怖くなって。
ゼノンの腕にしがみついたら。
反対側の手で、頭を撫でてくれた。
ゼノンの手、気持ち良いな。
落ち着いてきたので腕を離したら、抱き寄せられてしまった。
頬ずりするな。人前だってば!
……まあいいか。
ゼノンのご機嫌も直ったみたいだし。
何事か、と。
こっちに来たセルジオス王に、レオニダス王が小声で手短に説明して。
他の招待客は酒も入って、主役そっちのけで各自盛り上がっているようなので。
詳しくは別室に移動して話すことになった。
セルジオス王を先頭に、俺とゼノンとタキとノエ、レオニダス王と近衛騎士と騎士8名、アドニスは奥さんを置いて騎士を半分連れてきた。
総勢20名という大所帯でぞろぞろ大移動する。
招待客の半分以上が護衛みたいな感じだ。
貴族も大変だな。
*****
何となく見てたら、マントの色が国によって違うことに気付いた。
ヴォーレィオは赤、ノーティオは青、アナトリコは緑。
だからゼノンのマントは裏地が赤なんだ。
派手好きなのかと思った。
呪……おまじないのせいですっかりぐったりしているペトロスは。
後からセルジオス王の近衛騎士が連行してきた。
涼し気な顔でペトロスを片手にぶら下げてる、オレンジ色のマントを羽織った近衛騎士は、ヒュース・アグリオスと名乗った。
名字じゃなくて、全部が名前だって。
灰茶の髪に青い目の、細身で綺麗な顔をしてるのに、凄い力持ちみたいだ。
耳を見たら、熊族じゃなさそうだけど。
何族だろう? あの耳、見覚えがあるような……。
豚っぽいけど。違うよな……?
「近衛騎士って、強さも求められるけど。見た目も整ってなくちゃなれないんだよ。知ってた?」
アドニスが教えてくれた。
ああ、そうなんだ。
言われてみれば、タキとノエも整った顔をしてる。
俺、この世界に来てからイケメン以外の男を見てない気がする……。
ゼノンやアドニスは、次元が違う美形だけど、レオニダス王は渋いイケオジだし。
セルジオス王も髭を剃ったらイケメンだったもんな。
でも、女性はわりと地味というか、普通な感じだ。
ゼノンのお母さんは美人だったけど。
動物はオスの方が模様が派手だったりするし、そんな感じかな?
*****
応接間っぽい部屋で、皆から事情を聞いて。
「まずは、国内での不祥事で皆に迷惑を掛けた事を謝罪する」
セルジオス王は、潔く頭を下げた。
こういう姿は普通というか立派な王様で。
異常なほどの美少年愛好家だっていうの、信じられないよな……。
「俺は別に何もしてないし、気にしてないよ」
アドニスが笑ってる。
確かに。
頑張ってたのは、主にゼノンとレオニダス王だった。
「いやいや、お陰でとても良い思いをさせてもらった」
「陛下……」
レオニダス王は至福の笑顔だ。
満足そうに頷いている。回復して、身体がずいぶん楽になったようだ。
「…………」
ゼノンは無言で腕を組み、不機嫌そうに目を閉じている。
歩く時はちゃんと俺の手を取って、エスコートしてくれてたんだけど。
そんなゼノンの様子を見て。
アドニスが何かあったの? って首を傾げてる。
「何か俺、回復魔法を使えるようになってたみたいで……」
ゼノンはまだムスッとしてるので、代わりに俺がアドニスに答えた。
「あー、成程ね。わかった」
さすが、親友というべきか。
最後まで言わなくても、ゼノンがムスッとしてる理由を察したようだ。
セルジオス王の話によると。
ペトロスは以前からずっと、前王の弟でセルジオスの叔父であるシメオン・アルクトスを王にするべき、と推していた”シメオン派”で。
セルジオスが王になるのもずっと反対していたという。
城を豪華に飾り立てるので忙しかった前王と違い、セルジオスは財政管理をきっちりし、賄賂や不正を許さない性格だったらしい。
ペトロスは、過去の己の悪行を調べられてクビにされたら困るので。
何とかセルジオス王を追い落とそうと暗殺を企てたり色々工作していたようだ。
王族というだけで贅沢三昧の暮らしをしている、享楽的で頭が悪い……もとい扱いやすそうなシメオンを王にすれば、裏でやりたい放題できるから。
*****
もしかしたら、前王が突然病死したのも、こいつらシメオン派が何か毒でも仕込んだせいではないか、とヒュース・アグリオスが言った。
みんなから疑惑の目を向けられたペトロスは、必死に違うって言い張ってるけど。
怪しいもんだ。
「しかし、あの罠を張ったのはまさかこやつ一人だけの仕業ではなかろう。他にも仲間がいるはずだ」
「ああ、かなりしつこく罠を仕掛けてたみたいだしねえ?」
レオニダス王とアドニスが、ゼノンの頭越しに会話してる。
ゼノンはまだ無言だ。
いい加減、機嫌を直してほしいんだけどな。
ゼノンが異常なほどヤキモチ焼きだって知ってるのに、妬かせることをした俺が悪いのかもしれないけど。
あれでペトロスが犯人って確定したようなもんじゃん。
「失礼します!」
慌ただしい足音とノックの後、ディティコ王国の騎士が入って来た。
やっぱりマントはオレンジ色だ。
「陛下、兵や大臣のうち、謎の病で苦しみ、倒れた者が十数名出ております……!」
倒れた全員が突然、首の激しい痛み、全身の筋肉痛にだるさ、眼精疲労で苦しんでいるという。
流行り病でしょうか、と報告するのを聞いて。
その場にいた、報告した騎士以外の視線が俺に集まった。
えっ?
俺のせいなの?
俺、何もしてないってば!
*****
俺のせいだった。
どうやら”罠を張った奴”の全員に、呪……おまじないが飛んでったようだ。
ゼノンの眼精疲労や肩こりまではまだ何とか我慢できたようだけど。
レオニダス王の首の痛みと全身筋肉痛を食らって、耐えきれずに 昏倒したとか。
全身筋肉痛は、大木を持ち上げたせいかな……?
罠を張った人間全部とか。
おまじない、そんな広範囲で掛かっちゃうんだ。
きっちり範囲を決めておいて言わないと、とばっちり食う人が出るかもしれないのか。
気をつけなきゃ。
今回はとばっちりじゃなかったようだからセーフとしておこう。
倍返しもやめとかないと。
ハンムラビ法典でも目には目、歯には歯。それ以上の罰を与えてはいけないっていうしな。
力を使った自覚もなく発動するとか怖すぎる。……思うだけならセーフなのかな。
口に出したらダメなのか。
何となく、怖くなって。
ゼノンの腕にしがみついたら。
反対側の手で、頭を撫でてくれた。
ゼノンの手、気持ち良いな。
落ち着いてきたので腕を離したら、抱き寄せられてしまった。
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