5 / 68
1
コスプレ男に襲われる
しおりを挟む
心地好く揺れる馬車。
いくら話しかけても全く言葉が通じないので、疲れたんじゃないかな。
いつの間にか、居眠りしちゃってたみたいだ。
しかも、ゼノンの膝枕で。
何か心地いいなと思ったら、優しく背中とか撫でられてた。
「うわ、」
思わず飛び起きると。
肩から毛布が掛けられていたのに気付いた。
馬車に常備してるのかな?
「ええと、ありがとう……」
落ちかけた毛布を引き上げて。
見上げて目が合うと、ゼノンはにっこり笑った。
うう、何なんだよこの状況。
何か恥ずかしいぞ。
あ、しっぽパタパタ振ってる。モーター式かな……?
*****
太陽の傾きからして、馬車に連れ込まれたのは正午くらいだったのに。
車窓から見える景色は、すっかり夕暮れになっていた。
夕陽に染まってオレンジ色の、延々と続く田園風景。
何時間寝てたんだろう。
さらわれたというのに、うっかり寝てしまうとか、油断し過ぎだ。
……ああ、文化祭……。
どうなったんだろ。
もう、とっくに終わっちゃっただろうな。
でも俺のせいじゃないし。
こいつにさらわれたせいだし。不可抗力だよな。
しかし。
やった、女装して劇やらずに済んでラッキー、とも言い難い状況だ。
そりゃ高校火事にならないかな、とか文化祭中止になれ、とは願ったけどさ。
こういう形で不参加になるとは全く予想外というか。
無理矢理拉致されたわけだし。
犯罪だぞ。
あの後、警察とか呼んだのかな?
不審なコスプレイヤーに攫われたって報告を受けただろう、親父も母さんも、心配してるだろうな。
姉ちゃんはどうだかわかんないけど。
馬車が停まって。
着いたのは、大きな城の前だった。
……城、だよな? この規模は。
石造りの大きな建築物。
テレビとかで見る西洋の城みたいだ。
建物の周りに張り巡らされた城壁。
これまた立派な門には兵隊っぽい人が二人いて、こっちに敬礼してる。
その人たちもやっぱりイヌミミ付きのコスプレイヤーだ。
今、何時代だったっけ……?
未だに中世みたいな暮らしをしてる人たちがいるんだなあ。
*****
「わ、」
毛布に包まれるみたいにされて、抱き上げられた。
頭にはまた、ベールを被せられてしまう。
その状態で、馬車から降りている。
長時間座ってて、しかも俺の膝枕までしてたのに。足、痺れてないのかな。
普通にスタスタ歩いてるけど。
重厚な石造りの城の中は、白い漆喰? で全面を塗られてて。
シンプルながら凝った内装で。世界文化遺産とかに指定されそうな感じだった。
廊下は黒い石……大理石とか御影石かな? で、金縁の赤い絨毯が敷かれていて。
それがずっと奥まで続いている。
ゼノンはこんな立派なお城に住んでるのか?
まさか、どっかの国の王子様とかだったとかしちゃったりなんかして。
ははは、そんな訳ないか。
……世界に王国って、いくつあったっけ?
舞台袖に入る辺りで気を失ったか薬を嗅がされたかなんかして。
その間にどっかの国に連れてかれた、とか?
一日かそこら経過してたなら、気が付いた時には外に出ていたのも理解できる。
あの白い塔はエレベーターとか、管制塔みたいなもんだったとか?
今のところ、スマホを持った人や電線とか自動車とか近代的なものが一切見られないのは。
そういう文明的なものを遮断してる、排他的な国だとか……?
考えてみれば、皆笑顔で花を巻いてたのも、何かの宗教っぽい。
俺、生贄に選ばれたとかじゃないだろうな?
劇の衣装だから、スマホとか何も持たずにこんなところ来ちゃったけど。
ちゃんと、探してもらえるのか?
いつになったら、家に帰れるんだ……?
それより、生きてここから帰れる保証も。命があるかもわかんない。
*****
『ご結婚おめでとうございます』
『お幸せに!』
使用人っぽい人たちが大勢出てきて並んで。
敬礼した後、一斉に声を掛けられる。
街で言われてたのと、多分同じ言葉だと思う。
何て言ってるんだろ。
よくわかんないけど。……ものすごく嫌な予感がする。
そういえば。
色々あって、うっかり忘れてたけど。
俺、舞台の上で。
こいつにがっつりキスされちゃったんだよな……。
跪いて、花を渡されて。
受け取ったらキスされて。
驚いている隙に抱き上げられて、気が付いたら外にいて。
白い壁の迷路みたいなところから出たら、花を撒かれて、頭にベール被せられて。
みんなから笑顔で、何かを祝福されてる感じで。
それから馬車で、たぶんこいつんちに連れてかれた状況って。
そうだとは、考えたくないけど。
思い違いだといいけど。
……まるで。
結婚の申し込みを受けて。
結婚式を挙げた後みたいな感じじゃないか?
*****
悪い予感は的中してしまったようだ。
ゼノンはまっすぐに寝室に向かっていた。……天蓋付きベッドなんて生まれて初めて見た。
とか感心してる場合じゃない。
ベッドに降ろされて。
逃げようとしたら、あっさり押し倒されてしまった。
『怖いのか? 大丈夫だ、優しくする。だから逃げるな』
ゼノンの美貌が間近に。
「お、俺、こんな格好してても、男だから! あんたの嫁にはなれないよ!?」
ゼノンの手を取って、股間に。
これで俺が男だとわかって、襲うのをやめるかと思ったら。
『積極的だな。触って欲しいのか? なら丹念に可愛がってやろう』
ふっ、と笑った。
嘘だろ。
どういうことだよ。
俺が男だってわかったってのに、この人メチャクチャいい笑顔なんですけど!?
「んむ、」
またキスされてしまった。
しかも、舌を捩じ込まれてる。
舞台でされたのが、初めてだったのに……!
二回目もこのイヌミミ男にされるとは。
いい加減、このふざけたイヌミミ外せよ。ムカつく。
……あれ?
耳があるべき場所になくて。
このイヌミミ、頭から直に生えてない?
ってことは。
しっぽも?
ぶんぶん振ってるしっぽを捕まえて、掴んでみる。
もふもふ。
あったかいな……。
まさか、これ。
*****
『!?』
あ、根元のほうを握ったら痛そうな顔した。
感覚があるの!? 本物のしっぽなのか、これ!?
『悪戯っ子め』
ゼノンはにやりと笑った。
何だよ、その色気のある笑みは。
思わずドキッとしてしまったじゃないか。
『可愛い俺の花嫁。あまり煽るな。もう我慢の限界なんだ』
ごり、と太股に固いのが当たった。
これって。
俺が男だって、わかってるのに。
俺に欲情して、こんなになってるのかよ!?
「え、ちょ、無理。ダメだって、」
抵抗しようとしても、易々と押さえつけられてしまう。
嘘だろ。
このまま俺、犯されちゃうの!?
いくら話しかけても全く言葉が通じないので、疲れたんじゃないかな。
いつの間にか、居眠りしちゃってたみたいだ。
しかも、ゼノンの膝枕で。
何か心地いいなと思ったら、優しく背中とか撫でられてた。
「うわ、」
思わず飛び起きると。
肩から毛布が掛けられていたのに気付いた。
馬車に常備してるのかな?
「ええと、ありがとう……」
落ちかけた毛布を引き上げて。
見上げて目が合うと、ゼノンはにっこり笑った。
うう、何なんだよこの状況。
何か恥ずかしいぞ。
あ、しっぽパタパタ振ってる。モーター式かな……?
*****
太陽の傾きからして、馬車に連れ込まれたのは正午くらいだったのに。
車窓から見える景色は、すっかり夕暮れになっていた。
夕陽に染まってオレンジ色の、延々と続く田園風景。
何時間寝てたんだろう。
さらわれたというのに、うっかり寝てしまうとか、油断し過ぎだ。
……ああ、文化祭……。
どうなったんだろ。
もう、とっくに終わっちゃっただろうな。
でも俺のせいじゃないし。
こいつにさらわれたせいだし。不可抗力だよな。
しかし。
やった、女装して劇やらずに済んでラッキー、とも言い難い状況だ。
そりゃ高校火事にならないかな、とか文化祭中止になれ、とは願ったけどさ。
こういう形で不参加になるとは全く予想外というか。
無理矢理拉致されたわけだし。
犯罪だぞ。
あの後、警察とか呼んだのかな?
不審なコスプレイヤーに攫われたって報告を受けただろう、親父も母さんも、心配してるだろうな。
姉ちゃんはどうだかわかんないけど。
馬車が停まって。
着いたのは、大きな城の前だった。
……城、だよな? この規模は。
石造りの大きな建築物。
テレビとかで見る西洋の城みたいだ。
建物の周りに張り巡らされた城壁。
これまた立派な門には兵隊っぽい人が二人いて、こっちに敬礼してる。
その人たちもやっぱりイヌミミ付きのコスプレイヤーだ。
今、何時代だったっけ……?
未だに中世みたいな暮らしをしてる人たちがいるんだなあ。
*****
「わ、」
毛布に包まれるみたいにされて、抱き上げられた。
頭にはまた、ベールを被せられてしまう。
その状態で、馬車から降りている。
長時間座ってて、しかも俺の膝枕までしてたのに。足、痺れてないのかな。
普通にスタスタ歩いてるけど。
重厚な石造りの城の中は、白い漆喰? で全面を塗られてて。
シンプルながら凝った内装で。世界文化遺産とかに指定されそうな感じだった。
廊下は黒い石……大理石とか御影石かな? で、金縁の赤い絨毯が敷かれていて。
それがずっと奥まで続いている。
ゼノンはこんな立派なお城に住んでるのか?
まさか、どっかの国の王子様とかだったとかしちゃったりなんかして。
ははは、そんな訳ないか。
……世界に王国って、いくつあったっけ?
舞台袖に入る辺りで気を失ったか薬を嗅がされたかなんかして。
その間にどっかの国に連れてかれた、とか?
一日かそこら経過してたなら、気が付いた時には外に出ていたのも理解できる。
あの白い塔はエレベーターとか、管制塔みたいなもんだったとか?
今のところ、スマホを持った人や電線とか自動車とか近代的なものが一切見られないのは。
そういう文明的なものを遮断してる、排他的な国だとか……?
考えてみれば、皆笑顔で花を巻いてたのも、何かの宗教っぽい。
俺、生贄に選ばれたとかじゃないだろうな?
劇の衣装だから、スマホとか何も持たずにこんなところ来ちゃったけど。
ちゃんと、探してもらえるのか?
いつになったら、家に帰れるんだ……?
それより、生きてここから帰れる保証も。命があるかもわかんない。
*****
『ご結婚おめでとうございます』
『お幸せに!』
使用人っぽい人たちが大勢出てきて並んで。
敬礼した後、一斉に声を掛けられる。
街で言われてたのと、多分同じ言葉だと思う。
何て言ってるんだろ。
よくわかんないけど。……ものすごく嫌な予感がする。
そういえば。
色々あって、うっかり忘れてたけど。
俺、舞台の上で。
こいつにがっつりキスされちゃったんだよな……。
跪いて、花を渡されて。
受け取ったらキスされて。
驚いている隙に抱き上げられて、気が付いたら外にいて。
白い壁の迷路みたいなところから出たら、花を撒かれて、頭にベール被せられて。
みんなから笑顔で、何かを祝福されてる感じで。
それから馬車で、たぶんこいつんちに連れてかれた状況って。
そうだとは、考えたくないけど。
思い違いだといいけど。
……まるで。
結婚の申し込みを受けて。
結婚式を挙げた後みたいな感じじゃないか?
*****
悪い予感は的中してしまったようだ。
ゼノンはまっすぐに寝室に向かっていた。……天蓋付きベッドなんて生まれて初めて見た。
とか感心してる場合じゃない。
ベッドに降ろされて。
逃げようとしたら、あっさり押し倒されてしまった。
『怖いのか? 大丈夫だ、優しくする。だから逃げるな』
ゼノンの美貌が間近に。
「お、俺、こんな格好してても、男だから! あんたの嫁にはなれないよ!?」
ゼノンの手を取って、股間に。
これで俺が男だとわかって、襲うのをやめるかと思ったら。
『積極的だな。触って欲しいのか? なら丹念に可愛がってやろう』
ふっ、と笑った。
嘘だろ。
どういうことだよ。
俺が男だってわかったってのに、この人メチャクチャいい笑顔なんですけど!?
「んむ、」
またキスされてしまった。
しかも、舌を捩じ込まれてる。
舞台でされたのが、初めてだったのに……!
二回目もこのイヌミミ男にされるとは。
いい加減、このふざけたイヌミミ外せよ。ムカつく。
……あれ?
耳があるべき場所になくて。
このイヌミミ、頭から直に生えてない?
ってことは。
しっぽも?
ぶんぶん振ってるしっぽを捕まえて、掴んでみる。
もふもふ。
あったかいな……。
まさか、これ。
*****
『!?』
あ、根元のほうを握ったら痛そうな顔した。
感覚があるの!? 本物のしっぽなのか、これ!?
『悪戯っ子め』
ゼノンはにやりと笑った。
何だよ、その色気のある笑みは。
思わずドキッとしてしまったじゃないか。
『可愛い俺の花嫁。あまり煽るな。もう我慢の限界なんだ』
ごり、と太股に固いのが当たった。
これって。
俺が男だって、わかってるのに。
俺に欲情して、こんなになってるのかよ!?
「え、ちょ、無理。ダメだって、」
抵抗しようとしても、易々と押さえつけられてしまう。
嘘だろ。
このまま俺、犯されちゃうの!?
34
お気に入りに追加
1,246
あなたにおすすめの小説
雪狐 氷の王子は番の黒豹騎士に溺愛される
Noah
BL
【祝・書籍化!!!】令和3年5月11日(木)
読者の皆様のおかげです。ありがとうございます!!
黒猫を庇って派手に死んだら、白いふわもこに転生していた。
死を望むほど過酷な奴隷からスタートの異世界生活。
闇オークションで競り落とされてから獣人の国の王族の養子に。
そこから都合良く幸せになれるはずも無く、様々な問題がショタ(のちに美青年)に降り注ぐ。
BLよりもファンタジー色の方が濃くなってしまいましたが、最後に何とかBLできました(?)…
連載は令和2年12月13日(日)に完結致しました。
拙い部分の目立つ作品ですが、楽しんで頂けたなら幸いです。
Noah
俺の伴侶はどこにいる〜ゼロから始める領地改革 家臣なしとか意味分からん〜
琴音
BL
俺はなんでも適当にこなせる器用貧乏なために、逆に何にも打ち込めず二十歳になった。成人後五年、その間に番も見つけられずとうとう父上静かにぶちギレ。ならばと城にいても楽しくないし?番はほっとくと適当にの未来しかない。そんな時に勝手に見合いをぶち込まれ、逃げた。が、間抜けな俺は騎獣から落ちたようで自分から城に帰還状態。
ならば兄弟は優秀、俺次男!未開の地と化した領地を復活させてみようじゃないか!やる気になったはいいが………
ゆるゆる〜の未来の大陸南の猫族の小国のお話です。全く別の話でエリオスが領地開発に奮闘します。世界も先に進み状況の変化も。番も探しつつ……
世界はドナシアン王国建国より百年以上過ぎ、大陸はイアサント王国がまったりと支配する世界になっている。どの国もこの大陸の気質に合った獣人らしい生き方が出来る優しい世界で北から南の行き来も楽に出来る。農民すら才覚さえあれば商人にもなれるのだ。
気候は温暖で最南以外は砂漠もなく、過ごしやすく農家には適している。そして、この百年で獣人でも魅力を持つようになる。エリオス世代は魔力があるのが当たり前に過ごしている。
そんな世界に住むエリオスはどうやって領地を自分好みに開拓出来るのか。
※この物語だけで楽しめるようになっています。よろしくお願いします。
大好きなBLゲームの世界に転生したので、最推しの隣に居座り続けます。 〜名も無き君への献身〜
7ズ
BL
異世界BLゲーム『救済のマリアージュ』。通称:Qマリには、普通のBLゲームには無い闇堕ちルートと言うものが存在していた。
攻略対象の為に手を汚す事さえ厭わない主人公闇堕ちルートは、闇の腐女子の心を掴み、大ヒットした。
そして、そのゲームにハートを打ち抜かれた光の腐女子の中にも闇堕ちルートに最推しを持つ者が居た。
しかし、大規模なファンコミュニティであっても彼女の推しについて好意的に話す者は居ない。
彼女の推しは、攻略対象の養父。ろくでなしで飲んだくれ。表ルートでは事故で命を落とし、闇堕ちルートで主人公によって殺されてしまう。
どのルートでも死の運命が確約されている名も無きキャラクターへ異常な執着と愛情をたった一人で注いでいる孤独な彼女。
ある日、眠りから目覚めたら、彼女はQマリの世界へ幼い少年の姿で転生してしまった。
異常な執着と愛情を現実へと持ち出した彼女は、最推しである養父の設定に秘められた真実を知る事となった。
果たして彼女は、死の運命から彼を救い出す事が出来るのか──?
ーーーーーーーーーーーー
狂気的なまでに一途な男(in腐女子)×名無しの訳あり飲兵衛
【完結済】(無自覚)妖精に転生した僕は、騎士の溺愛に気づかない。
キノア9g
BL
完結済。騎士エリオット視点を含め全10話(エリオット視点2話と主人公視点8話構成)
エロなし。騎士×妖精
※主人公が傷つけられるシーンがありますので、苦手な方はご注意ください。
気がつくと、僕は見知らぬ不思議な森にいた。
木や草花どれもやけに大きく見えるし、自分の体も妙に華奢だった。
色々疑問に思いながらも、1人は寂しくて人間に会うために森をさまよい歩く。
ようやく出会えた初めての人間に思わず話しかけたものの、言葉は通じず、なぜか捕らえられてしまい、無残な目に遭うことに。
捨てられ、意識が薄れる中、僕を助けてくれたのは、優しい騎士だった。
彼の献身的な看病に心が癒される僕だけれど、彼がどんな思いで僕を守っているのかは、まだ気づかないまま。
少しずつ深まっていくこの絆が、僕にどんな運命をもたらすのか──?
いいねありがとうございます!励みになります。
【完結】ぎゅって抱っこして
かずえ
BL
幼児教育学科の短大に通う村瀬一太。訳あって普通の高校に通えなかったため、働いて貯めたお金で二年間だけでもと大学に入学してみたが、学費と生活費を稼ぎつつ学校に通うのは、考えていたよりも厳しい……。
でも、頼れる者は誰もいない。
自分で頑張らなきゃ。
本気なら何でもできるはず。
でも、ある日、金持ちの坊っちゃんと心の中で呼んでいた松島晃に苦手なピアノの課題で助けてもらってから、どうにも自分の心がコントロールできなくなって……。
狼は腹のなか〜銀狼の獣人将軍は、囚われの辺境伯を溺愛する〜
花房いちご
BL
ルフランゼ王国の辺境伯ラズワートは冤罪によって失脚し、和平のための人質としてゴルハバル帝国に差し出された。彼の保護を名乗り出たのは、銀狼の獣人将軍ファルロだった。
かつて殺し合った二人だが、ファルロはラズワートに恋をしている。己の屋敷で丁重にあつかい、好意を隠さなかった。ラズワートは最初だけ当惑していたが、すぐに馴染んでいく。また、憎からず想っている様子だった。穏やかに語り合い、手合わせをし、美味い食事と酒を共にする日々。
二人の恋は育ってゆくが、やがて大きな時代のうねりに身を投じることになる。
ムーンライトノベルズに掲載した作品「狼は腹のなか」を改題し加筆修正しています。大筋は変わっていません。
帝国の獣人将軍(四十五歳。スパダリ風戦闘狂)×王国の辺境伯(二十八歳。くっ殺風戦闘狂)です。異種族間による両片想いからの両想い、イチャイチャエッチ、戦争、グルメ、ざまあ、陰謀などが詰まっています。エッチな回は*が付いてます。
初日は三回更新、以降は一日一回更新予定です。
【R18】満たされぬ俺の番はイケメン獣人だった
佐伯亜美
BL
この世界は獣人と人間が共生している。
それ以外は現実と大きな違いがない世界の片隅で起きたラブストーリー。
その見た目から女性に不自由することのない人生を歩んできた俺は、今日も満たされぬ心を埋めようと行きずりの恋に身を投じていた。
その帰り道、今月から部下となったイケメン狼族のシモンと出会う。
「なんで……嘘つくんですか?」
今まで誰にも話したことの無い俺の秘密を見透かしたように言うシモンと、俺は身体を重ねることになった。
美少年に転生したらヤンデレ婚約者が出来ました
SEKISUI
BL
ブラック企業に勤めていたOLが寝てそのまま永眠したら美少年に転生していた
見た目は勝ち組
中身は社畜
斜めな思考の持ち主
なのでもう働くのは嫌なので怠惰に生きようと思う
そんな主人公はやばい公爵令息に目を付けられて翻弄される
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる