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45歳童貞、異世界へ行く
俺氏、反省する
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初めての快楽での射精で、脱力していたら。
「っ!?」
ぶわっ、と。
中のものが大きく膨らんでる。自分のしっぽも、ぶわっと膨らんでるのがわかる。
「な、何?」
いつの間にか、後ろ向きにぎゅっと抱き締められていて。
愛おしそうに、腹を撫でられる。
「可愛い。君は何も知らないんだね。……今から、たっぷり時間をかけて、ここに子種を吐き出すんだよ」
今すぐ抜け、とじたばたしても、ガッツリはまってて抜けない。
栓みたいに瘤ができているらしい。
こわっ。
ううう。
どくどくと脈打ってて、何かが出てるのがわかる。
気持ち悪い。
本来は妊娠を確実にさせるため、子宮に精子が届くまで抜けないように膨らむんだけど、と言われても。
「男同士で子供なんか出来ないんだから、そんなことしても、意味無いじゃん!」
「君は男なのに、こうやって、好きな相手の腹の中に自分の子種をぶちまけたいと思ったことがないのかい?」
不思議そうに問われた。
*****
考えてみれば。
好きな人なんか、いなかった。
抜く時は、特定の相手とか想定しないで。擦って欲望を吐き出してただけだ。それでも充分気持ち良かったし、満足していた。
ただ、いい年して童貞なんてみっともないから。
童貞だけは卒業したいなーと思ってた。
もういっそ風俗にでも行って捨ててこよう、と思っては、初めてが商売の人相手はどうなのか、と挫けて。
かといって、積極的に女の人に声を掛けるでもなく。
努力もせず、自分を無条件で好きになってくれる子いないかな、なんて身分不相応なことを、漠然と考えていて。
とりあえず、自分に自信をつけるためにも童貞卒業しよう、とその気になったその日に会社は倒産するわ、再就職出来ずフリーター暮らしで貯金も食い潰して。
気がついたら貯蓄ゼロ、45歳独身になっていて。
再び童貞捨てる気になったらその日に事故って死ぬわで。
それも神様のミスだったり。
風俗で童貞卒業してつけた自信なんて、歪んでるに決まってる。
単に金を払って筆降ろしして貰っただけだ。
そんなの、何の価値も無い。自慢にもならない。
女性にとっても大変失礼な男だったとは思う。
行かなくて正解だった。
セクハラや痴漢に悩む人の気持ちもやっとわかった。
嫌だって言ってるのにやめてくれないのって、暴力と同じだ。
ただしイケメンに限る、なんてのも有り得ない。
相手がイケてようが嫌なものは嫌だ。
お金貰っても、好きでもない男とこんなことするの、嫌だよな。
「……泣かないで、カナメ。そうか、君はまだ子供だったね。怖いことしてすまなかった」
頭を撫でられる。
皇帝ゆえの傲慢さで、好き勝手に振舞って生きてるように見えるし、実際酷いことされた訳だけど。
反省して謝ることができるだけ、俺よりマシかもしれない。
年齢こそ、子供じゃないけど。
精神的に、子供だったかもしれない。
45にもなって。しかも死んでから気がつくなんて。恥ずかしい。
*****
疲れて寝ちゃってたけど。
結局、明け方近くまで抜けなかったらしい。
瘤のせいで。
ガイウスが中に出したのを掻き出してる最中に目が覚めてしまい、すごく気まずかった。
試しに幼児の姿に戻る魔法を唱えてみたら。
普通に魔法を使えて、子供に戻れた。それにはほっとした。
考えてみれば、男同士でいくらやったところで、童貞は童貞のままだった。
ガイウスは残念そうだったけど。
さすがに子供の姿の俺には手を出そうという気にはならないようで、ひと安心。
もう二度と、大人の姿にはならないぞ。
昨日は大魔法とやらを連発したからかな?
レベルは50になってた。
といっても、上がるのはレベルの数字とHPくらいだけど。
どうやら、寝るとHPやMPが回復して。その間にレベルも上がる仕組みなようだ。
ガイウスのMPも回復してる。
MAXが999か。HPは1万5千? ラスボスかよ。
朝になって、使用人が来て。
ベッドのシーツを取り替えるとき、ガイウスを性犯罪者を見る目で見ていたのは笑った。
いや笑えない。
中身が幼児だろうが、外見が大人なら手を出しちゃう節操のなさはどうかと思う。
実際は45歳だけど。
ガイウスは、非難の眼差しも何のその。
平然とした顔で、俺に朝食のオムレツを切り分けている。
メンタル強すぎだ。
俺の方がいたたまれないよ。
オムレツは、芋やハムみたいなのが入った、スパニッシュオムレツみたいだ。
食文化は古代風じゃなくて良かった。
オムレツもパンも、リンゴジュースもうまい。
皇帝が飲んでるワインも、よく見ればブドウじゃなくてリンゴ製みたいだ。
犬はブドウ食べたら腎不全になるから、ブドウはないのかな?
俺、ブドウ好きだったのになあ。残念だ。
干しブドウは嫌いだけど。
半分以上は人なんだし、セーフじゃないのか?
内臓は犬寄りだったり?
性器の構造は犬だったけどな! 身をもって知らされたし。
*****
朝食が済んで。
ガイウスは外出着に着替えた。
「今日は城下町を見て回ろうか?」
町まで連れて行って、皇帝自ら案内してくれるという。
昨日、俺が商店街っぽいところを見たがってたの、気付いてたんだ。
酷いことをした、罪滅ぼしみたいなものかな?
だいたい俺の目算、1セス250円くらいで合ってるようだった。
散髪代千円だったり、百円ショップとかのせいで価格破壊酷いから、たまに価値観が狂うんだよな。
消費者としては安いのは有り難かったけど。
やっぱり物価は自分の目で確かめるのが一番だ。
地中海世界を統一して、帝政を創始したローマ帝国の初代皇帝アウグストゥス……シーザーは。権力掌握のために退役兵を集め、1人につき500デナリの給付金を配ったことで熱烈な支持を得たっていうが。
少なく見積もっても30~50万くらいと考えれば相当な金額だ。
軍団兵の年俸が900セス、約20万と考えれば破格だとわかる。
シーザーが暗殺される際、『ブルータスお前もか?』と言ったというのは有名だけど。
ジュリアス・シーザーというのは英語読みで、ガーイウス・ユーリウス・カエサル・オクタウィアヌス・アウグストゥスが正式名だ。
名前の意味は、『尊厳ある、ユーリウス氏族に属するカエサル家のガーイウス』という意味で、氏族名のユーリウスとはユピテルの子孫、という意味。
『カエサル』の名は帝政初期にローマ皇帝がつける称号の一つで、ドイツのカイザーやロシアのツァーリなど、皇帝を表す言葉の語源になってる。
同じような名前がいっぱいで混乱するけど。
名前の意味や家系で覚えればそうでもないし。功績で覚えてもいい。
学校の先生も、今の物価と比較して教えてくれたら生徒の興味を引いたんじゃないかな、と残念に思う。
というのは他にローマ話で盛り上がる相手の居なかった、生前の俺の愚痴である。
「っ!?」
ぶわっ、と。
中のものが大きく膨らんでる。自分のしっぽも、ぶわっと膨らんでるのがわかる。
「な、何?」
いつの間にか、後ろ向きにぎゅっと抱き締められていて。
愛おしそうに、腹を撫でられる。
「可愛い。君は何も知らないんだね。……今から、たっぷり時間をかけて、ここに子種を吐き出すんだよ」
今すぐ抜け、とじたばたしても、ガッツリはまってて抜けない。
栓みたいに瘤ができているらしい。
こわっ。
ううう。
どくどくと脈打ってて、何かが出てるのがわかる。
気持ち悪い。
本来は妊娠を確実にさせるため、子宮に精子が届くまで抜けないように膨らむんだけど、と言われても。
「男同士で子供なんか出来ないんだから、そんなことしても、意味無いじゃん!」
「君は男なのに、こうやって、好きな相手の腹の中に自分の子種をぶちまけたいと思ったことがないのかい?」
不思議そうに問われた。
*****
考えてみれば。
好きな人なんか、いなかった。
抜く時は、特定の相手とか想定しないで。擦って欲望を吐き出してただけだ。それでも充分気持ち良かったし、満足していた。
ただ、いい年して童貞なんてみっともないから。
童貞だけは卒業したいなーと思ってた。
もういっそ風俗にでも行って捨ててこよう、と思っては、初めてが商売の人相手はどうなのか、と挫けて。
かといって、積極的に女の人に声を掛けるでもなく。
努力もせず、自分を無条件で好きになってくれる子いないかな、なんて身分不相応なことを、漠然と考えていて。
とりあえず、自分に自信をつけるためにも童貞卒業しよう、とその気になったその日に会社は倒産するわ、再就職出来ずフリーター暮らしで貯金も食い潰して。
気がついたら貯蓄ゼロ、45歳独身になっていて。
再び童貞捨てる気になったらその日に事故って死ぬわで。
それも神様のミスだったり。
風俗で童貞卒業してつけた自信なんて、歪んでるに決まってる。
単に金を払って筆降ろしして貰っただけだ。
そんなの、何の価値も無い。自慢にもならない。
女性にとっても大変失礼な男だったとは思う。
行かなくて正解だった。
セクハラや痴漢に悩む人の気持ちもやっとわかった。
嫌だって言ってるのにやめてくれないのって、暴力と同じだ。
ただしイケメンに限る、なんてのも有り得ない。
相手がイケてようが嫌なものは嫌だ。
お金貰っても、好きでもない男とこんなことするの、嫌だよな。
「……泣かないで、カナメ。そうか、君はまだ子供だったね。怖いことしてすまなかった」
頭を撫でられる。
皇帝ゆえの傲慢さで、好き勝手に振舞って生きてるように見えるし、実際酷いことされた訳だけど。
反省して謝ることができるだけ、俺よりマシかもしれない。
年齢こそ、子供じゃないけど。
精神的に、子供だったかもしれない。
45にもなって。しかも死んでから気がつくなんて。恥ずかしい。
*****
疲れて寝ちゃってたけど。
結局、明け方近くまで抜けなかったらしい。
瘤のせいで。
ガイウスが中に出したのを掻き出してる最中に目が覚めてしまい、すごく気まずかった。
試しに幼児の姿に戻る魔法を唱えてみたら。
普通に魔法を使えて、子供に戻れた。それにはほっとした。
考えてみれば、男同士でいくらやったところで、童貞は童貞のままだった。
ガイウスは残念そうだったけど。
さすがに子供の姿の俺には手を出そうという気にはならないようで、ひと安心。
もう二度と、大人の姿にはならないぞ。
昨日は大魔法とやらを連発したからかな?
レベルは50になってた。
といっても、上がるのはレベルの数字とHPくらいだけど。
どうやら、寝るとHPやMPが回復して。その間にレベルも上がる仕組みなようだ。
ガイウスのMPも回復してる。
MAXが999か。HPは1万5千? ラスボスかよ。
朝になって、使用人が来て。
ベッドのシーツを取り替えるとき、ガイウスを性犯罪者を見る目で見ていたのは笑った。
いや笑えない。
中身が幼児だろうが、外見が大人なら手を出しちゃう節操のなさはどうかと思う。
実際は45歳だけど。
ガイウスは、非難の眼差しも何のその。
平然とした顔で、俺に朝食のオムレツを切り分けている。
メンタル強すぎだ。
俺の方がいたたまれないよ。
オムレツは、芋やハムみたいなのが入った、スパニッシュオムレツみたいだ。
食文化は古代風じゃなくて良かった。
オムレツもパンも、リンゴジュースもうまい。
皇帝が飲んでるワインも、よく見ればブドウじゃなくてリンゴ製みたいだ。
犬はブドウ食べたら腎不全になるから、ブドウはないのかな?
俺、ブドウ好きだったのになあ。残念だ。
干しブドウは嫌いだけど。
半分以上は人なんだし、セーフじゃないのか?
内臓は犬寄りだったり?
性器の構造は犬だったけどな! 身をもって知らされたし。
*****
朝食が済んで。
ガイウスは外出着に着替えた。
「今日は城下町を見て回ろうか?」
町まで連れて行って、皇帝自ら案内してくれるという。
昨日、俺が商店街っぽいところを見たがってたの、気付いてたんだ。
酷いことをした、罪滅ぼしみたいなものかな?
だいたい俺の目算、1セス250円くらいで合ってるようだった。
散髪代千円だったり、百円ショップとかのせいで価格破壊酷いから、たまに価値観が狂うんだよな。
消費者としては安いのは有り難かったけど。
やっぱり物価は自分の目で確かめるのが一番だ。
地中海世界を統一して、帝政を創始したローマ帝国の初代皇帝アウグストゥス……シーザーは。権力掌握のために退役兵を集め、1人につき500デナリの給付金を配ったことで熱烈な支持を得たっていうが。
少なく見積もっても30~50万くらいと考えれば相当な金額だ。
軍団兵の年俸が900セス、約20万と考えれば破格だとわかる。
シーザーが暗殺される際、『ブルータスお前もか?』と言ったというのは有名だけど。
ジュリアス・シーザーというのは英語読みで、ガーイウス・ユーリウス・カエサル・オクタウィアヌス・アウグストゥスが正式名だ。
名前の意味は、『尊厳ある、ユーリウス氏族に属するカエサル家のガーイウス』という意味で、氏族名のユーリウスとはユピテルの子孫、という意味。
『カエサル』の名は帝政初期にローマ皇帝がつける称号の一つで、ドイツのカイザーやロシアのツァーリなど、皇帝を表す言葉の語源になってる。
同じような名前がいっぱいで混乱するけど。
名前の意味や家系で覚えればそうでもないし。功績で覚えてもいい。
学校の先生も、今の物価と比較して教えてくれたら生徒の興味を引いたんじゃないかな、と残念に思う。
というのは他にローマ話で盛り上がる相手の居なかった、生前の俺の愚痴である。
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