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総帥から与えられる快楽に溺れてしまいそうです。

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「怯えることはない。どうやったら、すべてを私の色に染められるかを考えていただけだ」


「……色?」
「混ざり合って、一つになれたらいい」

熱っぽい視線。

まるで、自分に向けられているような錯覚を覚えてしまうけど。
僕の後ろに、母さんを見ているんだろう。

男の僕に投影するなんて。
理解できない。


「っ、」
ヴィットーリオの指が、そっと僕の頬を撫でた。


ああ。
これからまた、この人に抱かれるんだ。

それは理解できた。


*****


左腕に針が入っているからか、今回はうつ伏せになれとは言われなかった。

お尻に入っていたディルドを引き抜かれて。
右を下にして、足を抱えあげられた状態で、一息に突っ込まれた。


「ひゃぅ!? や、あん、……んっ、あ、」

少々乱暴ともいえたその行為に感じたのは、苦痛などでなく。
とてつもない、快楽だった。

「……プラグのせいか、昨日より、熟れた感じになっているな。男を知ったばかりとは思えん。素質があったのだろうね?」

「ひぁ、ああっ、」
昨日とは違う位置から穿たれて。感じてしまう。


「っ、いいぞ。もっと深くまで呑み込んで、味わうといい」
激しく、腰を突き上げられて。

「ひぁ、」
乳首を、ぐりぐりと捏ねるように弄られたり、引っ張られたりして。

何故か、それにも感じてしまう。
男なのに。胸を弄られて感じてしまうなんて。


「絞るように喰い締めているぞ……、ん? 私のは、そんなに美味いか?」
耳元で囁かれ、耳朶を甘噛みされる。


熱いのが、ぐちゅっ、ぐちゅっといやらしい音を立てて。
何度も、出入りしてる。

脅されて。
仕方なく、犯されてるのに。そのはずなのに。

こんな行為が、気持ちいいなんて。
信じられない。

でも、ヴィットーリオに抱かれて感じてしまっているのは、動かしがたい事実だった。


*****


何か、おかしな薬でも使われてるんじゃないだろうか。
頭がおかしくなるくらい、気持ちよくて。

いっそ、痛くしてくれた方がいいのに。
その方が、僕に与える罰だって、わかるから。


「や、あっ、ん、ああ、……もう、」

「我慢しなくていい。感じたまま、何度も、達けばいい」
「や、あっ、ああ……っ!」

僕が達したのと同時に、中に出されたのがわかった。


「ん……、や、」

ヴィットーリオは達したのに。
まだ引き抜かないで。

入れたまま、僕の身体を弄っている。

出された精液が、ヴィットーリオが腰を動かすたびに、くぷくぷといやらしい音を立てているのがいたたまれない。
太ももを伝うそれの感触も。


「ふ、覚えたてだというのに。君のは、すっかり私を気に入ったようだな?」
きゅうきゅうと、まるで絞るような動きをしてるって言うけど。

そんなの、した覚えはない。


ただ、体内を穿っている異物を排出したいだけだろう。
それは、身体の反射反応に過ぎない。


*****


「初日は見逃してあげたが。これからは嫌、は無しだ。悦いと言いなさい。それと、く時は、私に達くと告げる事。いいね?」


頼んでいるようで、これは命令だった。

素直にいう事をきかないと。
あの子をひどい目に遭わせるんだろう。

大好きだった幼馴染みの鷹ちゃんに似た、綺麗な青い目をしたあの子。

女の子みたいに可愛かった鷹ちゃんが、そのまま成長したら、こうなるんじゃないかって。
想像していた姿に近かった。


「素直な良い子には、後で褒美をやろう。……五分だけ、あれ・・と話をする時間を与えてもいい」
「……!?」

ただし、それは来週だという。

マルチェッロに言っていた一週間、というのは。
一週間掛けて、僕を調するつもりだったようだ。


どうしてもヴィットーリオ総帥の許可がないと駄目な仕事は側近のリッカルドがここに持って来るけど。
それ以外は、幹部であるマルチェッロが代理を務めているそうだ。


何で、こんなことのためにわざわざ?

総帥就任早々、一週間も休んで大丈夫なのかな。
今は総帥としての能力を発揮したり、采配をして見せたりしなくちゃいけない、大事な時期なんじゃないか?

僕が心配するのは、筋違いな気もするけど。


*****


今日も、朝から抱かれた。


「あ……、ん、」
ヴィットーリオの膝の上に乗せられて、後ろから腰を揺すられる。

射精した後でも、ずっと入れたままで。

ここに連れて来られてから、ほとんどをベッドの上で過ごしている。

男相手に、よくそんなに何度も勃つものだと感心してしまうくらいだ。
支配欲だろうか。征服欲?

……ああ、また硬くなってきた。


「いいぞ、次は、自分で抜き差しをしてみなさい」
言われるままに、腰を浮かせて。

ずるりと抜けていきそうになるのを、また受け入れる。

「は、……あ、ん、」
動いたら、肩から下着の紐がずり落ちた。

ベビードールとかいう、女性用の下着を着せられている。
成人済みの男に、こんな可愛らしい服は似合わないだろうに。

僕は女じゃないから。母さんとは違うから。

せめて、服装だけは女の子みたいにさせたかったのだろうか?
でも、すぐ邪魔だって言って、引き裂いてしまう。

意味がわからない。
高価そうなのに、もったいないと思う。


「あぅっ、」
下着越しに、乳首をきゅっとつままれた。

「ほら、動きが止まっているぞ?」
下から、突き上げられる。

「い、……いい、からぁ、もう、」
「ん? 達かせて欲しいのかね? それとも、もっと擦って欲しい?」


「そんな、されたら、また、いっちゃ、……あっ、」
「許す。好きなだけ、達きなさい」

腰を掴まれて。
ぐちゅぐちゅと中をかきまぜられて。


もう何度目かもわからない絶頂を味わった。


*****


「……目を閉じていなさい」


命じられて、目を閉じる。

正面からする場合、僕の目を閉じさせるのは。
目を閉じていた方が母さんに似ているからだろうか?

目を閉じている時の方が、キスも、優しい気がする。


首や胸にも、キスを落とされて。

Amoアーモ allaアッラ folliaフォーリア
囁かれる、愛の言葉。

狂おしいほど愛している。


その言葉を向けられているのは僕ではないのに。
何故だか、胸が苦しくなる。
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