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イズミ:悪夢のはじまり
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「イズミはわたしのことが好き?」
わたしの頭を撫でながら、アッシュが聞いてきた。
いつもと変わらない優しい笑顔。優しい手。
「うん。好きだよ」
この、大きくてあたたかい手が好き。まるで天使みたいな綺麗な顔も好き。
さらさらの綺麗な金髪も好き。
いい匂いも好き。
子守歌を歌ってくれた声が好き。
わたしだけに向ける、優しい笑顔が好き。
優しい性格が好き。
抱き締められると安心して眠れる、あたたかい腕の中が好き。
いつも仕事を頑張ってるところも好き。
好きなところをあげたらきりがないと思うくらい。
大好きだよ、アッシュ。
そう言うと、とても嬉しそうに笑った。
「わたしもイズミが好きだ。とても大切に思っているよ」
額にキスをされる。
くすぐったい。
大好きなアッシュに好きだと言ってもらえて、嬉しい。
わたしもお返しに、アッシュの頬にキスをした。
それは、朝晩の挨拶だった。
幸せな気分のまま、寝ようと思った。
おやすみなさい、と言って。
だけど。
†††
「そろそろ、いいね?」
アッシュはわたしの寝巻きを脱がせようとしていた。
汗をかいたわけではないのに。
いつもとは、何か、違う感じがした。
いつもは優しい琥珀色の目が、何だか違う色をおびているのがわかった。
けれど、それがどういう意味のものなのか、わからない。
「今からきみを、わたしのものにするよ」
わたしを、アッシュのものにする?
どういう意味だろう。
首に、アッシュの息が当たって。やわらかい金髪が、胸をくすぐって。
ぞくぞくした。
下腹が、いやな、……変な感じがした。
熱くて。じんじんしてきた。
アッシュの美しい微笑みが。
今日は何故だかおそろしく見えた。
アッシュは、わたしの男のあかしを握った。
「ふぁ、あ、あっ、」
握られて、その手が動いている。
わたしは、へんだ。
男のあかしを握られて、擦られる。
それが、どうして。
「ふふ、”気持ちいい”のかい? かわいい鳴き声だ」
アッシュはいつものように微笑んでいるのに、何かが違う。
ああ、そうだ。
これは、この感じは。”気持ちいい”、だったんだ。
不思議な感覚が何か、理解できた。
でも、アッシュに頭を撫でられて感じる気持ち良い、とは違った。
背中がぞくぞくする感じで。
気持ち良くて。
目の前が真っ白になって。
濡れた感触に、粗相してしまったんだ、と焦ったら。
出たのは、白っぽい液体だった。
男のあかしからこんなものが出てしまうなんて、病気なのだろうか?
†††
アッシュは綺麗な指を汚していたそれを、舐めてしまった。
まるで、蜂蜜でも舐めているように。
「……これはね、精液。大人になったというあかしだよ」
精液?
ああ、これが、そうなのか。こういう風に、出るのか。
確か、男の精巣で作られた精子が女の子宮にある卵子と結びつくと、子供が出来るとか。
そういえば、二次性徴の話で聞いた気がする。
あまり興味を持てなくて、アッシュが苦笑いしていたのを覚えている。
……そんなものを、どうして舐めるのだろう。
身体から出たものだし。美味しいとは思えないけど。
アッシュは下穿きを下ろし、自分の男のあかしを取り出して見せた。
初めて見るそれは、とても大きくて、赤黒くて。
どくどくと、血管が浮いていた。
黒いけど、小さくないから、かわいくない。
自分についているものと同じものとは思えない。
わたしのよりもずっと大きいのは、わたしがまだ子供で、アッシュが大人の男だからだろうか?
「うわ、」
触ってみたら、とても熱かった。
驚いているわたしを見て、アッシュはくすくす笑っている。
「わたしのこれを、きみの中に挿れるよ」
アッシュのを握っていたわたしの手の上に彼の手を重ねられ。
握り込むようなかたちになった。
「わたしの、中?」
「ここだよ」
アッシュの指は、わたしのお尻の間を探った。
そこは、”不浄の場所”では?
「ここにわたしのペニスを挿れて、擦って、きみの体内に精液を出すよ。……そうしたら、きみはわたしのものになる」
アッシュのものに?
でも。
わたしはもう、とっくにアッシュのものだ。
アッシュがいないと、何者でもないわたしは、一人では生きていけない。
それなのに。
どうしてそんなことをしたがるんだろう。
†††
アッシュはボトルから、ねとっとした液体を手に出して。
それをつけた指が、中に入ってきた。
ぬるぬるした感触が、気持ち悪い。
「ん、やぁ、……き、きもちわるいよ、」
腰から背中が、ゾクゾクして。
「すぐに気持ち良くなるから。我慢しなさい」
ずぷっ、ずぷっ、と音を立てて指が出入りしているのが、見えてなくても、音と感覚でわかる。
ベッドにうつ伏せで、腰を少し上げた状態で。
アッシュに身体全体で押さえ込まれていて、動けない。
片方の手はわたしの男のあかしを弄っていて、もう片方の手でお尻の中を弄られている。
彼の荒い息が、首に当たる。ハッハッと、獣みたいだ。
こんな風に息を荒げているアッシュは、初めて見る。
何だか、こわい。
「ああ、イズミのナカ、とても熱くて、キュウキュウ締め付けてくる……。早くここに、入りたい……」
アッシュは、うっとりとしている。
あんな大きなのを、ここに?
入るわけがない。
指だけでも、痛いのに。
「いや、痛いよ、やめて。やだ、」
痛いと言っても、すぐ気持ち良くなるからと、やめてくれない。
こわくて逃げようとしても、身体の大きなアッシュに、体重をかけて押さえ込まれているせいで、小さなわたしは逃げられない。
アッシュの熱い肌。
いつもは安心するのに。今はこわくてたまらない。
「や、……あ、あっ、やだぁ、」
泣いて嫌がっても、中を弄る手を止めてくれない。
指の本数が増やされて。
まるで、狭い筒を拡げるように。ぐちゅっ、ぐちゅっ、と音を立てて出入りしてる。
嫌だって。
痛いって、言ってるのに。
どうして、こんなひどいことをするの?
わたしの頭を撫でながら、アッシュが聞いてきた。
いつもと変わらない優しい笑顔。優しい手。
「うん。好きだよ」
この、大きくてあたたかい手が好き。まるで天使みたいな綺麗な顔も好き。
さらさらの綺麗な金髪も好き。
いい匂いも好き。
子守歌を歌ってくれた声が好き。
わたしだけに向ける、優しい笑顔が好き。
優しい性格が好き。
抱き締められると安心して眠れる、あたたかい腕の中が好き。
いつも仕事を頑張ってるところも好き。
好きなところをあげたらきりがないと思うくらい。
大好きだよ、アッシュ。
そう言うと、とても嬉しそうに笑った。
「わたしもイズミが好きだ。とても大切に思っているよ」
額にキスをされる。
くすぐったい。
大好きなアッシュに好きだと言ってもらえて、嬉しい。
わたしもお返しに、アッシュの頬にキスをした。
それは、朝晩の挨拶だった。
幸せな気分のまま、寝ようと思った。
おやすみなさい、と言って。
だけど。
†††
「そろそろ、いいね?」
アッシュはわたしの寝巻きを脱がせようとしていた。
汗をかいたわけではないのに。
いつもとは、何か、違う感じがした。
いつもは優しい琥珀色の目が、何だか違う色をおびているのがわかった。
けれど、それがどういう意味のものなのか、わからない。
「今からきみを、わたしのものにするよ」
わたしを、アッシュのものにする?
どういう意味だろう。
首に、アッシュの息が当たって。やわらかい金髪が、胸をくすぐって。
ぞくぞくした。
下腹が、いやな、……変な感じがした。
熱くて。じんじんしてきた。
アッシュの美しい微笑みが。
今日は何故だかおそろしく見えた。
アッシュは、わたしの男のあかしを握った。
「ふぁ、あ、あっ、」
握られて、その手が動いている。
わたしは、へんだ。
男のあかしを握られて、擦られる。
それが、どうして。
「ふふ、”気持ちいい”のかい? かわいい鳴き声だ」
アッシュはいつものように微笑んでいるのに、何かが違う。
ああ、そうだ。
これは、この感じは。”気持ちいい”、だったんだ。
不思議な感覚が何か、理解できた。
でも、アッシュに頭を撫でられて感じる気持ち良い、とは違った。
背中がぞくぞくする感じで。
気持ち良くて。
目の前が真っ白になって。
濡れた感触に、粗相してしまったんだ、と焦ったら。
出たのは、白っぽい液体だった。
男のあかしからこんなものが出てしまうなんて、病気なのだろうか?
†††
アッシュは綺麗な指を汚していたそれを、舐めてしまった。
まるで、蜂蜜でも舐めているように。
「……これはね、精液。大人になったというあかしだよ」
精液?
ああ、これが、そうなのか。こういう風に、出るのか。
確か、男の精巣で作られた精子が女の子宮にある卵子と結びつくと、子供が出来るとか。
そういえば、二次性徴の話で聞いた気がする。
あまり興味を持てなくて、アッシュが苦笑いしていたのを覚えている。
……そんなものを、どうして舐めるのだろう。
身体から出たものだし。美味しいとは思えないけど。
アッシュは下穿きを下ろし、自分の男のあかしを取り出して見せた。
初めて見るそれは、とても大きくて、赤黒くて。
どくどくと、血管が浮いていた。
黒いけど、小さくないから、かわいくない。
自分についているものと同じものとは思えない。
わたしのよりもずっと大きいのは、わたしがまだ子供で、アッシュが大人の男だからだろうか?
「うわ、」
触ってみたら、とても熱かった。
驚いているわたしを見て、アッシュはくすくす笑っている。
「わたしのこれを、きみの中に挿れるよ」
アッシュのを握っていたわたしの手の上に彼の手を重ねられ。
握り込むようなかたちになった。
「わたしの、中?」
「ここだよ」
アッシュの指は、わたしのお尻の間を探った。
そこは、”不浄の場所”では?
「ここにわたしのペニスを挿れて、擦って、きみの体内に精液を出すよ。……そうしたら、きみはわたしのものになる」
アッシュのものに?
でも。
わたしはもう、とっくにアッシュのものだ。
アッシュがいないと、何者でもないわたしは、一人では生きていけない。
それなのに。
どうしてそんなことをしたがるんだろう。
†††
アッシュはボトルから、ねとっとした液体を手に出して。
それをつけた指が、中に入ってきた。
ぬるぬるした感触が、気持ち悪い。
「ん、やぁ、……き、きもちわるいよ、」
腰から背中が、ゾクゾクして。
「すぐに気持ち良くなるから。我慢しなさい」
ずぷっ、ずぷっ、と音を立てて指が出入りしているのが、見えてなくても、音と感覚でわかる。
ベッドにうつ伏せで、腰を少し上げた状態で。
アッシュに身体全体で押さえ込まれていて、動けない。
片方の手はわたしの男のあかしを弄っていて、もう片方の手でお尻の中を弄られている。
彼の荒い息が、首に当たる。ハッハッと、獣みたいだ。
こんな風に息を荒げているアッシュは、初めて見る。
何だか、こわい。
「ああ、イズミのナカ、とても熱くて、キュウキュウ締め付けてくる……。早くここに、入りたい……」
アッシュは、うっとりとしている。
あんな大きなのを、ここに?
入るわけがない。
指だけでも、痛いのに。
「いや、痛いよ、やめて。やだ、」
痛いと言っても、すぐ気持ち良くなるからと、やめてくれない。
こわくて逃げようとしても、身体の大きなアッシュに、体重をかけて押さえ込まれているせいで、小さなわたしは逃げられない。
アッシュの熱い肌。
いつもは安心するのに。今はこわくてたまらない。
「や、……あ、あっ、やだぁ、」
泣いて嫌がっても、中を弄る手を止めてくれない。
指の本数が増やされて。
まるで、狭い筒を拡げるように。ぐちゅっ、ぐちゅっ、と音を立てて出入りしてる。
嫌だって。
痛いって、言ってるのに。
どうして、こんなひどいことをするの?
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