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王様はホワイトタイガー
異世界の王に犯される
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俺の手首についた掠り傷に気付いたらしく、緑色の目をした男が俺の手を取って。
何か呟いて。
すい、と傷を撫でたら。
擦れてできた傷が、跡形もなく消えていた。痛みもない。
おお、回復魔法か? やっと異世界っぽいの出てきたな。
「あの、ありがとう」
でも、お礼を言う暇もそこそこに、すぐにその人は下がってしまう。
他の人が来て。
金色の、宝石のついた手枷や足枷がはめられてしまう。
それは、鎖で天蓋ベッドと繋がっていた。
ある程度は動けるから、さっきよりはマシだけど。
何なんだこれ?
†††
男達は無言で去って行った。
ベッドはやわらかいし、シーツも手触りからして上質なもののようだ。
枷についてる宝石は、見たことのないようなサイズの大粒のダイヤやルビー……いや、オレンジ色っぽいからガーネットかな? で。
鎖は、細く繊細なように見えるのに、力任せに引っ張ってみても、びくともしなかった。
相当頑丈な金属のようだ。
チタンでも混ぜてるのか? ベッドの柱も金属製のようだ。
鎖の先は、柱に入ってて、中に歯車みたいなのが見えるけど。機械仕掛け……? いや、まさか。
砂漠の国で、服装とかは古風でも、意外と科学とか発達してたりするのか?
この部屋に閉じ込められたんだ、と実感したのは、ひととおり周囲を観察し終わった後だった。
我ながら神経が太いというか。
まだ異世界に来たっていう現実感がないせいかもしれないが。
あの王様。
俺に断られようがかまわずに、俺を、ここで飼おうというのだろうか? ペットとして。
それじゃ、あんな風に質問するだけ無駄じゃないか。
腹立つな。
†††
しばらくして、ナミル王が部屋に入って。
すぐそばまで来た。
『邪魔なものをつけているな』
と、腰の刀を抜いて。
俺の着ていた服を真ん中から切り裂いて、毟り取られて。その辺に投げ捨ててしまった。
乱暴だな。
咄嗟に股間は隠したけど。
ナミル王の視線が、俺の裸の胸やら足やらを舐めるように這っているのがわかる。
膨らんでもないやわらかくもない男の胸なんか見て楽しいのか?
ヘンタイの考えることはわからない。
『これよりそなたは私のものになる』
そう言って。
首に、金色の、金属で編まれたような飾りをつけられた。
これも、鎖が取り付けられるようになっているみたいだ。
良く見えないが。首輪か?
本当にペット扱いするつもりなのか。
『怪我をしたくなければ、暴れるな』
ナミル王が天蓋ベッドの横の、装置みたいなものを弄っている。
やはり、機械仕掛けなのか。
ここの文明レベルは高いのかもしれない。
王の品性はめちゃくちゃ低そうだが。
少しずつ、鎖が引かれていく。
軽く大の字になったところで、鎖が引かれるのが止まった。
『素直に私のものになると言え。言うなら、悦くなるよう、可愛がってやろう』
思わず、黙ってナミル王から顔を背けた。
誰が言いなりになんてなるか。
従っても、どっちみち犯られるんじゃないか。最悪だ。
何でこんなことになったんだ。
意味がわからない。
俺なんて、今まで普通の、その辺にいるような美大生だったのに。
竜巻で異世界に飛ばされて。
気付いたら拘束されてて。
果物を食べさせられたと思ったら。
二度と元の世界には帰れない身体にされて。
何故か王様に目をつけられて。
首輪なんかつけられて。
犯されそうになってる、だなんて。
何なんだよこれ。
全部、夢だったらいいのに。
†††
『強情な、』
「っ、」
胸の先を、ぐりっとつままれた。
『言わねば、慣らさずに犯すぞ?』
勝手にすればいい。
死んでもこいつのいうことだけは聞かない。
それだけは、心に決めた。
足を開かされて。
正面から、宣言通りに。慣らしもせずに強引に犯された。
「~~~~っ、」
引き裂かれるような痛みに、涙が滲んだけど。
言いなりになんか、なるもんか。
『狭いな。これの色も薄い。女も男も知らぬ、清い身体だったか』
萎えている俺の性器をもてあそびながら言われる。
……うるさい。童貞で悪いか。
ナミル王は、俺の足を抱えなおして。
腰を押し付けようとしている。
『そら、もう少し先へ進めば、裂けてしまうぞ。認めてしまえ』
唇を噛み締める。
絶対、言わない。言いなりにはならない。
顎をとられて、正面を向かされた。
ナミル王は、目を瞠って。
『……泣くくらいなら、言え、私のものになると』
頭を振って、その手を避ける。
なるわけないだろ。
あんたのものになんて。
†††
『強情な、言えというに』
ぐい、と腰を打ちつけられる。
「……っぐ、っ、」
ピリッ、と痛みが走った。
裂けたようだ。
痛みで、気が遠くなる。
でも。乱暴にそこを突き上げられて、覚醒させられる。
腰を動かされると、そこに走る激痛で、泣き叫びたくなる。
抜き差しされる度に、ぐちゅぐちゅいってるのは。
俺の血か?
鉄臭いにおいがする。
気分が悪くなる。
何で俺が、こんな目に遭わなくちゃならないんだ。
俺は何か、罰を受けるような事をしたのか?
『声を殺すな、』
「うぐうっ、」
無理矢理、口の中に指を突っ込まれる。
突っ込まれた指に噛み付いてやろうと思うのに。
心得ているのだろうか、うまく噛めない。
喉の奥にまで指を突っ込まれそうになって、噎せた。
何か呟いて。
すい、と傷を撫でたら。
擦れてできた傷が、跡形もなく消えていた。痛みもない。
おお、回復魔法か? やっと異世界っぽいの出てきたな。
「あの、ありがとう」
でも、お礼を言う暇もそこそこに、すぐにその人は下がってしまう。
他の人が来て。
金色の、宝石のついた手枷や足枷がはめられてしまう。
それは、鎖で天蓋ベッドと繋がっていた。
ある程度は動けるから、さっきよりはマシだけど。
何なんだこれ?
†††
男達は無言で去って行った。
ベッドはやわらかいし、シーツも手触りからして上質なもののようだ。
枷についてる宝石は、見たことのないようなサイズの大粒のダイヤやルビー……いや、オレンジ色っぽいからガーネットかな? で。
鎖は、細く繊細なように見えるのに、力任せに引っ張ってみても、びくともしなかった。
相当頑丈な金属のようだ。
チタンでも混ぜてるのか? ベッドの柱も金属製のようだ。
鎖の先は、柱に入ってて、中に歯車みたいなのが見えるけど。機械仕掛け……? いや、まさか。
砂漠の国で、服装とかは古風でも、意外と科学とか発達してたりするのか?
この部屋に閉じ込められたんだ、と実感したのは、ひととおり周囲を観察し終わった後だった。
我ながら神経が太いというか。
まだ異世界に来たっていう現実感がないせいかもしれないが。
あの王様。
俺に断られようがかまわずに、俺を、ここで飼おうというのだろうか? ペットとして。
それじゃ、あんな風に質問するだけ無駄じゃないか。
腹立つな。
†††
しばらくして、ナミル王が部屋に入って。
すぐそばまで来た。
『邪魔なものをつけているな』
と、腰の刀を抜いて。
俺の着ていた服を真ん中から切り裂いて、毟り取られて。その辺に投げ捨ててしまった。
乱暴だな。
咄嗟に股間は隠したけど。
ナミル王の視線が、俺の裸の胸やら足やらを舐めるように這っているのがわかる。
膨らんでもないやわらかくもない男の胸なんか見て楽しいのか?
ヘンタイの考えることはわからない。
『これよりそなたは私のものになる』
そう言って。
首に、金色の、金属で編まれたような飾りをつけられた。
これも、鎖が取り付けられるようになっているみたいだ。
良く見えないが。首輪か?
本当にペット扱いするつもりなのか。
『怪我をしたくなければ、暴れるな』
ナミル王が天蓋ベッドの横の、装置みたいなものを弄っている。
やはり、機械仕掛けなのか。
ここの文明レベルは高いのかもしれない。
王の品性はめちゃくちゃ低そうだが。
少しずつ、鎖が引かれていく。
軽く大の字になったところで、鎖が引かれるのが止まった。
『素直に私のものになると言え。言うなら、悦くなるよう、可愛がってやろう』
思わず、黙ってナミル王から顔を背けた。
誰が言いなりになんてなるか。
従っても、どっちみち犯られるんじゃないか。最悪だ。
何でこんなことになったんだ。
意味がわからない。
俺なんて、今まで普通の、その辺にいるような美大生だったのに。
竜巻で異世界に飛ばされて。
気付いたら拘束されてて。
果物を食べさせられたと思ったら。
二度と元の世界には帰れない身体にされて。
何故か王様に目をつけられて。
首輪なんかつけられて。
犯されそうになってる、だなんて。
何なんだよこれ。
全部、夢だったらいいのに。
†††
『強情な、』
「っ、」
胸の先を、ぐりっとつままれた。
『言わねば、慣らさずに犯すぞ?』
勝手にすればいい。
死んでもこいつのいうことだけは聞かない。
それだけは、心に決めた。
足を開かされて。
正面から、宣言通りに。慣らしもせずに強引に犯された。
「~~~~っ、」
引き裂かれるような痛みに、涙が滲んだけど。
言いなりになんか、なるもんか。
『狭いな。これの色も薄い。女も男も知らぬ、清い身体だったか』
萎えている俺の性器をもてあそびながら言われる。
……うるさい。童貞で悪いか。
ナミル王は、俺の足を抱えなおして。
腰を押し付けようとしている。
『そら、もう少し先へ進めば、裂けてしまうぞ。認めてしまえ』
唇を噛み締める。
絶対、言わない。言いなりにはならない。
顎をとられて、正面を向かされた。
ナミル王は、目を瞠って。
『……泣くくらいなら、言え、私のものになると』
頭を振って、その手を避ける。
なるわけないだろ。
あんたのものになんて。
†††
『強情な、言えというに』
ぐい、と腰を打ちつけられる。
「……っぐ、っ、」
ピリッ、と痛みが走った。
裂けたようだ。
痛みで、気が遠くなる。
でも。乱暴にそこを突き上げられて、覚醒させられる。
腰を動かされると、そこに走る激痛で、泣き叫びたくなる。
抜き差しされる度に、ぐちゅぐちゅいってるのは。
俺の血か?
鉄臭いにおいがする。
気分が悪くなる。
何で俺が、こんな目に遭わなくちゃならないんだ。
俺は何か、罰を受けるような事をしたのか?
『声を殺すな、』
「うぐうっ、」
無理矢理、口の中に指を突っ込まれる。
突っ込まれた指に噛み付いてやろうと思うのに。
心得ているのだろうか、うまく噛めない。
喉の奥にまで指を突っ込まれそうになって、噎せた。
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