43 / 84
二章 図南鵬翼
影の形に随うが如し
しおりを挟む
「耀は、入れ替わったことに気がつかなかったの? 肩、掴んでたのに」
『まさか、目の前にいた人間が入れ替わっているものとは思わなかったので……』
耀は、苦笑して。
俺の肩を洗い流した。
確かにそうか。
ほんの一瞬前まで、普通に話してたんだもんな。
『冷静になれば、華奢な肩に細い腕。違いは一目瞭然なのですが』
俺は服を着た朱亮しか知らないから、差がわかんないけど。そんなに違うのか。
背は、変わらなかったと思う。
「朱亮、あっちの世界で元気にやってるかなあ?」
『あの方ならば、何処の世界でも心配は無用でありましょう』
「それもそうか」
微笑みあって。
キスを交わした。
*****
耀は、後ろからするのが好きみたいだ。
朱亮とは、絶対にしなかった体位だからかな? 騎乗位一択だったっていうし。
一回だけ、無理矢理やらされたけど。
最初からあれって、きついんじゃないかな。
身体のつらさより、臣下に押し倒されたり見下ろされる屈辱が勝ったのかな?
生まれながらの皇帝だもんな。
それとも、初めの頃はサイズが小さかったとか?
だんだん慣らしたのかも。
「耀、はじめてセッ……交接したのって、いくつの時?」
『何を突然……陛下が13の時です。精通して、しばらく後のことでした』
早いな! このおませさんめ!
二人で触りっこして。
そのまま何となく……みたいな流れだそうだ。
じゃあ、やっぱり慣らしてったのか。
7年かけて。
ふーん。
やっぱ、愛だよな。
『妬かれているのですか? 可愛らしい方だ』
うなじに、キスされて。
ぐい、と熱いのを押し付けられる。
『私が、精魂果てるまで犯し尽くしたいほど興奮するのは、貴方に対してだけだというのに。小亮』
*****
「ひ、あ、ああっ、」
ずぶずぶと、太いのが直腸を犯している。内臓を圧されて、胃まで突き上げられるような感覚。
何度しても、これには慣れる気がしない。
『細い腰、少年のような小さな尻。ここが、私で満たされているかと思うと、たまらなくなります』
興奮を示す、荒い息。
熱い囁きに、くらくらしてくる。
耀は、俺で。
俺の身体に、欲情しているんだ。
『この薄い腹が、突き上げる度、孕んでいるかのように盛り上がるのも、たまらない』
ずちゅ、ずちゅ、と突き上げられる。
『貴方のこんな姿を見られるのは、この世で、夫である私だけ。そうですね?』
答える余裕もなく、ただ頷いてみせると。
『ああ、愛しています……小亮。私の可愛い人』
滅茶苦茶に、突き上げられた。
「は、あっ、あ、んっ、耀、強すぎ、もっと、加減して、」
容赦なく揺さぶられて。屋根付きの大きなベッドがギシギシ鳴ってる。
『痛くはないでしょう? 蜜を吐き出しているし』
痛くはない、けど。
『ほら、達って?』
後ろから、耳を甘噛みされながら、強く突き上げられて。
「~~~~~~っ!!」
きつく耀を締め付けながら、イってしまう。
同時に。中に、耀のが放たれているのがわかる。
腸壁に、精液を塗りこめるようになすりつけている。これは自分のものだと、マーキングするみたいに。
「ん、……ひぃ、」
ずるり、と引き抜かれて。
身体を仰向けにされ、足を抱え上げられる。
精を放ったばかりだというのに。耀のものは、力強くそそり立っていた。
恐ろしいことに。
耀にとって。本番は、これからなのだった。
*****
夫の愛が重すぎて。
嬉しいけど、身体がつらい……。
『そんなにつらいなら、治しますよ?』
図書室で。
腰を庇いながらよたよた歩いてたら、信季が心配そうに言ってくれたけど。
「治ったら”治ったから大丈夫ですよね?”とか言われてまた今日もされそうだから、いい……」
ここのところ、毎日そのパターンだった。
『拒めばいいじゃないですか』
そうなんだけど。
身体がきつければ、耀も遠慮するから、しようとは言わないけど。
したい、って求められるのは、新婚な今だけな気もするし。
といって、回数が多すぎてつらいのは真実で。
どうしたものか。
「でも、好きな人に欲しがられるのは嬉しいんだもん」
『結局惚気だった!?』
まあ、結果的にそうなるかな?
『まさか、目の前にいた人間が入れ替わっているものとは思わなかったので……』
耀は、苦笑して。
俺の肩を洗い流した。
確かにそうか。
ほんの一瞬前まで、普通に話してたんだもんな。
『冷静になれば、華奢な肩に細い腕。違いは一目瞭然なのですが』
俺は服を着た朱亮しか知らないから、差がわかんないけど。そんなに違うのか。
背は、変わらなかったと思う。
「朱亮、あっちの世界で元気にやってるかなあ?」
『あの方ならば、何処の世界でも心配は無用でありましょう』
「それもそうか」
微笑みあって。
キスを交わした。
*****
耀は、後ろからするのが好きみたいだ。
朱亮とは、絶対にしなかった体位だからかな? 騎乗位一択だったっていうし。
一回だけ、無理矢理やらされたけど。
最初からあれって、きついんじゃないかな。
身体のつらさより、臣下に押し倒されたり見下ろされる屈辱が勝ったのかな?
生まれながらの皇帝だもんな。
それとも、初めの頃はサイズが小さかったとか?
だんだん慣らしたのかも。
「耀、はじめてセッ……交接したのって、いくつの時?」
『何を突然……陛下が13の時です。精通して、しばらく後のことでした』
早いな! このおませさんめ!
二人で触りっこして。
そのまま何となく……みたいな流れだそうだ。
じゃあ、やっぱり慣らしてったのか。
7年かけて。
ふーん。
やっぱ、愛だよな。
『妬かれているのですか? 可愛らしい方だ』
うなじに、キスされて。
ぐい、と熱いのを押し付けられる。
『私が、精魂果てるまで犯し尽くしたいほど興奮するのは、貴方に対してだけだというのに。小亮』
*****
「ひ、あ、ああっ、」
ずぶずぶと、太いのが直腸を犯している。内臓を圧されて、胃まで突き上げられるような感覚。
何度しても、これには慣れる気がしない。
『細い腰、少年のような小さな尻。ここが、私で満たされているかと思うと、たまらなくなります』
興奮を示す、荒い息。
熱い囁きに、くらくらしてくる。
耀は、俺で。
俺の身体に、欲情しているんだ。
『この薄い腹が、突き上げる度、孕んでいるかのように盛り上がるのも、たまらない』
ずちゅ、ずちゅ、と突き上げられる。
『貴方のこんな姿を見られるのは、この世で、夫である私だけ。そうですね?』
答える余裕もなく、ただ頷いてみせると。
『ああ、愛しています……小亮。私の可愛い人』
滅茶苦茶に、突き上げられた。
「は、あっ、あ、んっ、耀、強すぎ、もっと、加減して、」
容赦なく揺さぶられて。屋根付きの大きなベッドがギシギシ鳴ってる。
『痛くはないでしょう? 蜜を吐き出しているし』
痛くはない、けど。
『ほら、達って?』
後ろから、耳を甘噛みされながら、強く突き上げられて。
「~~~~~~っ!!」
きつく耀を締め付けながら、イってしまう。
同時に。中に、耀のが放たれているのがわかる。
腸壁に、精液を塗りこめるようになすりつけている。これは自分のものだと、マーキングするみたいに。
「ん、……ひぃ、」
ずるり、と引き抜かれて。
身体を仰向けにされ、足を抱え上げられる。
精を放ったばかりだというのに。耀のものは、力強くそそり立っていた。
恐ろしいことに。
耀にとって。本番は、これからなのだった。
*****
夫の愛が重すぎて。
嬉しいけど、身体がつらい……。
『そんなにつらいなら、治しますよ?』
図書室で。
腰を庇いながらよたよた歩いてたら、信季が心配そうに言ってくれたけど。
「治ったら”治ったから大丈夫ですよね?”とか言われてまた今日もされそうだから、いい……」
ここのところ、毎日そのパターンだった。
『拒めばいいじゃないですか』
そうなんだけど。
身体がきつければ、耀も遠慮するから、しようとは言わないけど。
したい、って求められるのは、新婚な今だけな気もするし。
といって、回数が多すぎてつらいのは真実で。
どうしたものか。
「でも、好きな人に欲しがられるのは嬉しいんだもん」
『結局惚気だった!?』
まあ、結果的にそうなるかな?
0
お気に入りに追加
304
あなたにおすすめの小説
激レア能力の所持がバレたら監禁なので、バレないように生きたいと思います
森野いつき
BL
■BL大賞に応募中。よかったら投票お願いします。
突然異世界へ転移した20代社畜の鈴木晶馬(すずき しょうま)は、転移先でダンジョンの攻略を余儀なくされる。
戸惑いながらも、鈴木は無理ゲーダンジョンを運良く攻略し、報酬として能力をいくつか手に入れる。
しかし手に入れた能力のひとつは、世界が求めているとんでもない能力のひとつだった。
・総愛され気味
・誰endになるか言及できません。
・どんでん返し系かも
・甘いえろはない(後半)
異世界転移した男子高校生だけど、騎士団長と王子に溺愛されて板挟みになってます
彩月野生
BL
陰キャ男子高校生のシンヤは、寝て起きたら異世界の騎士団長の寝台に寝ていた。
騎士団長ブライアンに求婚され、強制的に妻にされてしまったが、ある日王太子が訪ねて来て、秘密の交流が始まり……騎士団長と王子の執着と溺愛にシンヤは翻弄される。ダークエルフの王にまで好かれて、嫉妬に狂った二人にさらにとろとろに愛されるように。
後に男性妊娠、出産展開がありますのでご注意を。
※が性描写あり。
(誤字脱字報告には返信しておりませんご了承下さい)
俊哉君は無自覚美人。
文月
BL
自分カッコイイ! って思ってる「そこそこ」イケメンたちのせいで不運にも死んでしまった「残念ハーフ」鈴木俊哉。気が付いたら、異世界に転移していた! ラノベ知識を総動員させて考えた結果、この世界はどうやら美醜が元の世界とはどうも違う様で‥。
とはいえ、自分は異世界人。変に目立って「異世界人だ! 売れば金になる! 捕まえろ! 」は避けたい! 咄嗟に路上で寝てる若者のローブを借りたら‥(借りただけです! 絶対いつか返します! )何故か若者(イケメン)に恋人の振りをお願いされて?
異世界的にはどうやらイケメンではないらしいが元の世界では超絶イケメンとの偽装恋人生活だったはずなのに、いつの間にかがっちり囲い込まれてるチョロい俊哉君のhappylife。
この世界では超美少年なんだけど、元々の自己評価の低さからこの世界でも「イマイチ」枠だと思い込んでる俊哉。独占欲満載のクラシルは、俊哉を手放したくなくってその誤解をあえて解かない。
人間顔じゃなくって心だよね! で、happyな俊哉はその事実にいつ気付くのだろうか? その時俊哉は? クラシルは?
そして、神様念願の王子様の幸せな結婚は叶うのだろうか?
な、『この世界‥』番外編です。
※ エロもしくは、微エロ表現のある分には、タイトルに☆をつけます。ご注意ください。
【完結R18】異世界転生で若いイケメンになった元おじさんは、辺境の若い領主様に溺愛される
八神紫音
BL
36歳にして引きこもりのニートの俺。
恋愛経験なんて一度もないが、恋愛小説にハマっていた。
最近のブームはBL小説。
ひょんな事故で死んだと思ったら、異世界に転生していた。
しかも身体はピチピチの10代。顔はアイドル顔の可愛い系。
転生後くらい真面目に働くか。
そしてその町の領主様の邸宅で住み込みで働くことに。
そんな領主様に溺愛される訳で……。
※エールありがとうございます!
平民男子と騎士団長の行く末
きわ
BL
平民のエリオットは貴族で騎士団長でもあるジェラルドと体だけの関係を持っていた。
ある日ジェラルドの見合い話を聞き、彼のためにも離れたほうがいいと決意する。
好きだという気持ちを隠したまま。
過去の出来事から貴族などの権力者が実は嫌いなエリオットと、エリオットのことが好きすぎて表からでは分からないように手を回す隠れ執着ジェラルドのお話です。
第十一回BL大賞参加作品です。
童貞処女が闇オークションで公開絶頂したあと石油王に買われて初ハメ☆
はに丸
BL
闇の人身売買オークションで、ノゾムくんは競りにかけられることになった。
ノゾムくん18才は家族と海外旅行中にテロにあい、そのまま誘拐されて離れ離れ。転売の末子供を性商品として売る奴隷商人に買われ、あげくにオークション出品される。
そんなノゾムくんを買ったのは、イケメン石油王だった。
エネマグラ+尿道プラグの強制絶頂
ところてん
挿入中出し
ていどです。
闇BL企画さん参加作品。私の闇は、ぬるい。オークションと石油王、初めて書きました。
俺の顔が美しすぎるので異世界の森でオオカミとクマから貞操を狙われて困る。
篠崎笙
BL
山中深月は美しすぎる高校生。いきなり異世界に跳ばされ、オオカミとクマ、2人の獣人から求婚され、自分の子を産めと要求されるが……
※ハッピーエンドではありません。
※攻2人と最後までしますが3Pはなし。
※妊娠・出産(卵)しますが、詳細な描写はありません。
壁穴奴隷No.18 銀の髪の亡霊
猫丸
BL
壁穴屋の穴奴隷・シルヴァは、人攫いに攫われ、奴隷として性を酷使されていた。
もともと亡国の貴族だったシルヴァは、自分の世話をする侍従・アレクと隷属の魔法契約をしていた。主人の命が潰えれば、隷属者も守秘義務のために命を失うというもの。
暗い汚い店の中で生きる希望は、自分の生存が、愛しい人・アレクの命を支えているという自負のみ。
一方でアレクもまた、シルヴァをずっと捜していた。そしてついに二人は再会する。
互いを思いつつも、気持ちがすれ違い続ける二人。
===
幸薄不憫受け×ヤンデレ執着攻め
かわいそうな受けが好きな方。
タイトルに『亡霊』とありますが、ホラー要素は全くないです。
===
全3話+番外編2話
※本編では特殊性癖・凌辱要素を含む過激な性描写等がありますので、苦手な方はキーワードをご確認の上自衛してください。
番外編は後日談。エロ少なめです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる