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しおりを挟む「ちょ…っ、う、梅乃くんダメだよっ」
口を付けようとしたら、慌てたように奏志に身体を押し戻される。
「梅乃くんにそんな汚いこと絶対させられないよ…っ」
「は?…別に汚いとか思ってねーけど」
俺がせっかく男のち○こ舐めてやる気になったのに、意外にもコイツは抵抗するらしい。
大喜びで受け入れると思ったのに。
「う、梅乃くんは俺にそんなことしなくていいんだ…っ。そんな風に気を使わなくていいんだよ」
「――はぁ?」
予想外の言葉に思わず口調が強くなってしまう。
ビクリと奏志が怯えたような顔を一度したが、言い聞かすように俺の両手をギュッと握ってきた。
「俺が全部するからいいんだよ。梅乃くんは何も気を使わないでね」
「…いや気を使ってるわけじゃなくて――」
「ううん。梅乃くんは気持ちよくなってくれればいいんだよ。そんな俺に奉仕するような事はしなくていいんだよ」
エロいことに貪欲すぎる程貪欲なくせに何言ってんだ。
いつだって俺を大興奮して押し倒してくるくせに。
「だから気を使ってるわけじゃねーの。ただ俺はお前にも気持ちよくなってもらいたいだけで…」
そう言ったらガバっと抱きしめられた。
ぎゅうと力強い感触に、バクバクいってる心臓の音をすぐ間近で聞く。
「う、梅乃くんは優しいから無理してないか心配で…っ。本当に汚いから――」
「なんで俺は汚くなくてお前は汚いんだよ」
「えっ?梅乃くんは全部綺麗だよ」
キョトンとした顔は、まるで自分の言葉を信じて疑わないといった様子だ。
お前のほうが俺よりよっぽど綺麗な容姿してるくせに、どうやらコイツは目どころか感性までおかしいらしい。
どうしたら俺の気持ちが伝わるんだろう。
何もエッチの話だけじゃないが、俺が何かしようとするといつも気を使ってるだなんだと言って、コイツは俺からすることをほとんど受け入れない。
俺だってこんな何もない自分を異様なまでに大事にしてくれるコイツに、何かしてやりたい。
「…んだよ」
「――え?」
ぼそっと呟くと、顔がめちゃくちゃ熱くなっていくのを感じた。
なんで俺がこんなことまで言ってやらなきゃいけねーんだ。
「…お、俺がしたいと思ってんだよ。もう分かれよっ」
恥ずかしすぎて思いっきり視線を彷徨わせながら言ったら、ハッとしたようにようやく押し黙った。
「はぁ…ど、どうしよう。…ごめん。もうイッちゃいそう」
いやまだ舐めてねーんだけど。
というか触ってもいない。
早漏宣言は良いが、さすがにもうちょっと持ちこたえてくれ。
そっと下着の上から触れると、奏志がピクリと息を詰める。
下からその顔を見上げると、一秒だって見逃さないと言わんばかりにガン見されていた。
ぶわっと全身にこみ上げてくる羞恥を誤魔化すように唇を寄せる。
「…っ」
下着の上から口付けて、明らかに俺よりどっしりとしたその形をなぞる。
なんつーか同じ男として悔しいというか、いっそこっちが虚しくなりそうなサイズだ。
不意に優しく頭を撫でられる。
見上げたらすでに肩で息をしている奏志が、苦しそうな表情で俺を見下ろしていた。
「む、無理だったらそれでいいからね。俺は大丈夫だから気にしないでね」
大丈夫と言いながらかなりキツそうなんだか。
そんな状態なのにコイツはどこまで俺を大事にしてくれるんだろう。
ふっと表情を緩めて安心させるように笑ってみせる。
俺が奏志に何かしてやりたいって気持ちをちゃんと持ってること、少しでも分かってくれるように。
それから下着をずらすと、いつもして貰っているように舌先を這わせる。
「…っ、梅乃く…」
奏志が声色を変えたのに気付き、背筋がゾクゾクとした。
男の喘ぎ声とか萎えるって思ってたのに、その息遣いにどうしようもなく身体が昂ぶってしまう。
俺の髪を撫でていた手にキュッと力が入り、感じていることを知ってすごく嬉しくなる。
恐る恐る周りを舐めていたが、その声に煽られて口に含んでみる。
が、結構ツライ。
こんなこと初めてやったがこんな思いっきり口開けないといけないのか。
なんとか含みきって、口いっぱいに入るそれに思わず一言。
「…っん、おっきい」
「――あっ」
思いっきり顔射された。
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