嵐大好き☆ALSお母さんの闘病と終活

しんの(C.Clarté)

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2018年春「新生活」

新しい生活、終末期まで

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 先月2月7日の退院からほぼ一か月・・・
 あの日、私は車椅子のまま、お迎えいただいた車で、娘と甥に付き添われ、新しく始まる生活の場に着いた。

 熟慮して決めた私の選択は、家族との同居ではなく、24時間の介護体制のある施設入居でした。

 一人住まいすることも考え、ヘルパーさん、訪問看護師さん、在宅医先生、引き続きお願いしようと思っていたのですが、主治医先生の猛反対もあって、施設入居を決心しました。

 ALS患者を受け入れてくれる施設はなかなか無いのが現状。
 それでも、ケアマネさんの尽力と施設側の厚意で、終末期まで診て下さることになり、今は感謝しかありません。

 自由はないけれど、その代わり至れり尽くせりで有難いと思います。
 施設見学無しで全てお任せしたのですが、この病気を理解し受け入れて下さったことに、ただただ感謝しかないです。

 意思表示がはっきりできるうちに、介護士さん、看護師さん、施設の主治医、お世話になる皆さんと信頼関係を作っておきたい・・・
 その為に私を受け入れて下さる施設を、ケアマネさんに胃ろう造設した頃からお願いしていました。



 同居し、介護も覚悟していた娘たちに対しては、まさに「子不孝」とも言うべき母です。

 娘たちも、私が寝たきりになって、どうしても介護が大変になったらその時に考えようと言ってくれたのだけど、私の意志は変わらず・・・

 私の母の口癖が「下の世話を娘にしてもらうくらいなら死んだ方がマシ」とつねづね言っていたのですが、私も母に似てるようです。

 この病の介護の現状は、3人の介護人が必要と言われるほど、介護者にとっては過酷…介護される側も本当に辛いものだと思います。

 命尽きるまで、前向きに生きるために選んだ道。
 置かれた場所で楽しみを見つけようと思います。



「お母さんはそれで幸せなの?」と娘に聞かれた・・・

 幸せの意味合いからしたら、家族と一緒がこの上なく幸せに決まっている・・・でも、私が選んだのは安心の道。

 やっと今の生活に慣れ、施設内でお友達もできました。
 偶然にも、亡き二人の姉と同じ生まれ年のお姉様、いつも一緒のテーブルで3人姉妹のよう(笑)

 これからの記事は、ここでの生活のことが多くなると思うけど、心穏やかに生きていきたい・・・

 娘たち・・・ごめんね(涙)
 ときどき逢えるだけで母は幸せです。
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