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1章

8話:クリスside

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今、フェールズの腕の中で眠っている少年は幼さを残し、それでいても大人びているというのはものの例えで、なんと言うか.....

感情を、抑えてるのに必死というか.....





俺はアシュタロッテ王国中央都心部から離れた貧民街で生まれ、育てられた。物心が付いた時にはそれは見えていて、恐らくそれは人や生き物、命ある生命の感情と呼ばれるものがオーラのようになったもので思考を持つものの感情が見えなかった事は無かったため、目の前は何時も色々な色がごちゃまぜの気持ち悪い視界だった。

少年を一番初めに見たのは子ドラゴンと戯れていた時だった.....俺は勘違いをし襲われているも思ってしまったが、今思えば襲われている時にあんな美しい色のオーラは出さないだろう....

とても....とても.....美しかった。

無邪気な色と楽しいや嬉しいの色....普通色んな感情が混ざっている時はどれかの色が強かったり弱かったりして余り良い色にはならない。見た事がない....だが少年は違ったとても綺麗な.....暖色だけで出来た虹色のような.....

もう一度見ることは出来ないだろうか.....もう一度少年のあの色を見たい。

だが、俺やフェールズを見ると少年は怯えてしまった。いや.....何か.....絶対的な恐怖が少年を焦らせていたのかもしれない.....
何がいけなかったのだろうか.....
いや、たぶんというか.....かなりの確率で俺の顔だろうが......


何度も泣く少年は表情と感情はあべこべだった泣いてるのに感情は感謝や嬉しいといったまた、これも美しい色だった見蕩れるほどに

しばらく話をしていて先程の買うがどうのこうのの話は酷かった.....俺はただただ捨てられただけでなにを与えられるでも無かった。唯一与えられたのはこのクリスと言う名前ぐらいだった。


が、少年は違った父親に与えられたのは暴力と客。それを話す少年は負の感情を一纏めにしたようなオーラで先程の美しいオーラを発した少年とは見間違う程だった.....
俺にはどれだけ辛かったのか分からないし想像も出来ないが、こんな幼さい少年にする仕打ちでは無い。

絶対に許さない.....あの美しい色を濁した少年の父親も、少年を買った輩も全て屠ってやる。

「クリス、セナが寝たからと言ってその殺気は私にはキツイんだぞ。抑えろ」

「分かっている....分かってはいるが.....先程の話を聞くとどうもな.....すまない.......少し狩りに出て来よう。ここから1番近い街までは2日掛かるその間の食料を調達してこよう」

「なるべく早く戻って来てくれよ。ここら辺の魔物は群れを成す。私は詠唱時間はある程度簡略化出来ると言っても限度がある少年が居るなら尚更だ。」

「.....あぁ.....ならここ周辺の魔物を狩って来よう先程、子ドラゴンが呼んだものがまだ何体か居る」

「わかった。なるべく早く沈めて来いよ」







俺はフェールズの言葉に返事は出来なかった。

俺の癖見たいなものだ。俺は周りの子より一回り大きく、スキルもちと言う事もありこちらから喧嘩を売ることはしないと決めていた為嫌な事やむしゃくしゃする事があれば魔物を狩りに行って換金したりしていた。

 それは1時間や2時間で終わる事もあれば1日森に篭もりっぱなしとかそれぞれだった....

今回は早く終わらせなければ....少年が起きてしまう前に.....
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