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十二章:コールド・ハート
第95話 理由
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「ご足労いただきありがとうございます !こちらへどうぞ」
イゾウとメリッサを出迎えた兵士は防寒着に身を包んでいた。二人を引き連れて少し身震いをしつつ野営地を歩き、やがて現場の指揮を執っていると思われる上官たちの元へ案内した。非常に粗末なテントの下で地図を睨んでいる彼らだったが、二人の姿を確認すると途端に顔を明るくして握手を求める。
「あなた方が来てくださったのなら心強い !予定では三人だと聞いておりましたが…」
「一人は野暮用を済ませ次第こちらへ来る。心配するな」
「かしこまりました…さあさあ、どうぞ。茶でも淹れますよ。こう寒くては口も回らない」
立派に整った口ひげを持つ指揮官はそう言いながら二人をテントに入れ、飲み物の準備をさせながら現状について説明を始めた。
――――その頃、彼らと一時的に分かれたクリスは町々を尋ねながらある場所を探していた。
「村 ?この辺はずっと昔に合併したからなあ~…年寄り連中に聞けば分かるんじゃないか ?」
付近にいた若者に尋ねてみても無駄であった。若者の言う通りに老人たちの集う広場や酒場で情報を聞くうちに、ようやく有力な情報を持っている人物とクリスは出会う。
「人が少なくて隣町と合併したんだよ。その時に墓地やらも取り壊されて…今は違う場所に移してあると聞いたよ。ここからすぐの裏山に…しかし騎士団がどうしてそんな事を ?」
「いや、俺自身の私用だ…感謝するよ。これは礼だ。好きな物を頼んでくれ」
大衆酒場一の年長者だという老婆に質問をしてみた所、ようやく望んでいた情報を耳にする事が出来た。僅かに気分が高揚したのをクリスは感じながら、幾ばくかの金をテーブルに置いて礼を言った。そそくさと街を歩き、クリスは雪の積もった裏山を歩く。やがて道の果てに錆びの目立つ門が見えた。墓地への入り口である。
クリスは時間を食ってしまった事に少し焦りながら、流し見で墓標に書かれている名前を確認していく。そして隅にある薄汚れた墓の前で止まってから邪魔な雪を払うと、恐る恐る名前を確認した。
「…ルーシー」
クリスは一言だけ呟く。ルーシー、それこそが墓の下に埋まっている人物の名であり、彼が愛した最初で最後の人物だった。
――――それは、クリスがどこの陣営にも入らずに風来坊として各地を彷徨っている青年だった頃である。経歴や出自の分からない男など、人攫いや盗賊にとっては格好の的であり、学校へ行く事すらままならなかったクリスは魔物について教えてもらう事さえなかった。日夜そういった危険と隣り合わせで生き続け、目に入るもの全てが敵であり、世界全体が自分に牙を剥いているとさえ思わせる殺伐とした日々が続いていた。
ある日、たまたま訪れた村にて騒動に巻き込まれる事となる。魔物たちによって襲われていたその村を訪れたクリスは、見様見真似で会得した魔法を使って退けた。人々は彼を救世主だと褒め称え、気の済むまで村に留まってくれても良いと申し出る。善意が含まれてないと言えば嘘だが、彼がいれば抑止力になってくれるという目論見も当然あった。
ルーシーと出会ったのはそれから暫く経ってからであった。熱心に勉強をしている子供達がいるのを見ていたクリスに気づいたらしく、彼女は人気が少なった時間を見計らってクリスに話しかける。
「私で良ければ教えますよ !」
生まれてこの方、クリスがまともな勉強などしたことが無いという事情を知った彼女は、優しい笑顔で彼に提案をした。はじめは躊躇していたクリスだったが、半ば強引に彼女に渡された本で読み書きの練習をしていく事になる。彼女はどれだけ下手な字であろうと、稚拙な文章であろうと懸命に向き合って常に褒めてくれた。そんな優しくも根気ある指導のおかげで、数カ月もすれば手紙も問題なく書けるようになり、新聞さえも問題なく読めるようになっていった。それに比例して次第に二人の距離も縮まり、すっかり良き友人…或いはそれ以上の関係になりつつあるのが他の村民たちにも見て取れていたであろう。
「生まれて来た意味 ?」
勉強に励んでいた時、クリスはふと自分が親の顔を知らないという事を打ち明けてみた。その上で、彼らは捨てるくらいならどうして自分を生んだのかと悩み続けている事も語った。「何で自分が生まれて来たのか。生まれて来ても良かったのか」という今までに経験の無い奇妙な質問に対して、ルーシーはかなり悩んでいるようだった。答える以上は納得のいくものを用意しなければならないと、責任感の強い彼女らしい理由によるものである。
「生きている意味が見つかるって…居場所を見つける事なんだと思います」
ルーシーはそう言って話を切り出した。
「居場所があるから帰りたいと思うし、そこにいる人達のために頑張りたいって踏ん張れるし、守りたいって覚悟が出来る。自分にとって譲りたくない物や何が何でも壊されたくない物があるから、生きる意味に繋がるのかな…」
結論が固まって無いまま、感覚的に答えを導き出そうとしているらしく、少し話してから彼女は再び考え込んでしまう。
「ああ、えっと、何が言いたいかっていうと…きっといつかは居場所が見つけられるかもしれないから、とにかく諦めちゃダメって事です !意味も無く生まれて来る命なんてあるはず無いんですから、今はそう信じて進むしかないですよ !…って答えになってませんよね、これ」
慣れない質問にしどろもどろに言葉を出し続ける彼女だったが、やがて強引に諦めなければ何とかなると根性論で話を終わらせる。非常につっかえながらの回答であったが、彼女が何を言いたのかは何となく分かった様な気がした。絶対に譲れない大事な物の存在が、自分に生き甲斐を与えてくれるはずだという彼女の理論にクリスは少々励まされた気分になった。
「…あんたのおかげで居場所が作れそうだ」
「?何か言いました ?」
「いや、何も」
クリスが感謝をこっそりと口で呟いた時、ルーシーがこちらへ聞き返してくる。当然、照れくささを隠すために何でもないと誤魔化して目を逸らしたが、彼女への感謝に関しては紛れもない本心であった。
イゾウとメリッサを出迎えた兵士は防寒着に身を包んでいた。二人を引き連れて少し身震いをしつつ野営地を歩き、やがて現場の指揮を執っていると思われる上官たちの元へ案内した。非常に粗末なテントの下で地図を睨んでいる彼らだったが、二人の姿を確認すると途端に顔を明るくして握手を求める。
「あなた方が来てくださったのなら心強い !予定では三人だと聞いておりましたが…」
「一人は野暮用を済ませ次第こちらへ来る。心配するな」
「かしこまりました…さあさあ、どうぞ。茶でも淹れますよ。こう寒くては口も回らない」
立派に整った口ひげを持つ指揮官はそう言いながら二人をテントに入れ、飲み物の準備をさせながら現状について説明を始めた。
――――その頃、彼らと一時的に分かれたクリスは町々を尋ねながらある場所を探していた。
「村 ?この辺はずっと昔に合併したからなあ~…年寄り連中に聞けば分かるんじゃないか ?」
付近にいた若者に尋ねてみても無駄であった。若者の言う通りに老人たちの集う広場や酒場で情報を聞くうちに、ようやく有力な情報を持っている人物とクリスは出会う。
「人が少なくて隣町と合併したんだよ。その時に墓地やらも取り壊されて…今は違う場所に移してあると聞いたよ。ここからすぐの裏山に…しかし騎士団がどうしてそんな事を ?」
「いや、俺自身の私用だ…感謝するよ。これは礼だ。好きな物を頼んでくれ」
大衆酒場一の年長者だという老婆に質問をしてみた所、ようやく望んでいた情報を耳にする事が出来た。僅かに気分が高揚したのをクリスは感じながら、幾ばくかの金をテーブルに置いて礼を言った。そそくさと街を歩き、クリスは雪の積もった裏山を歩く。やがて道の果てに錆びの目立つ門が見えた。墓地への入り口である。
クリスは時間を食ってしまった事に少し焦りながら、流し見で墓標に書かれている名前を確認していく。そして隅にある薄汚れた墓の前で止まってから邪魔な雪を払うと、恐る恐る名前を確認した。
「…ルーシー」
クリスは一言だけ呟く。ルーシー、それこそが墓の下に埋まっている人物の名であり、彼が愛した最初で最後の人物だった。
――――それは、クリスがどこの陣営にも入らずに風来坊として各地を彷徨っている青年だった頃である。経歴や出自の分からない男など、人攫いや盗賊にとっては格好の的であり、学校へ行く事すらままならなかったクリスは魔物について教えてもらう事さえなかった。日夜そういった危険と隣り合わせで生き続け、目に入るもの全てが敵であり、世界全体が自分に牙を剥いているとさえ思わせる殺伐とした日々が続いていた。
ある日、たまたま訪れた村にて騒動に巻き込まれる事となる。魔物たちによって襲われていたその村を訪れたクリスは、見様見真似で会得した魔法を使って退けた。人々は彼を救世主だと褒め称え、気の済むまで村に留まってくれても良いと申し出る。善意が含まれてないと言えば嘘だが、彼がいれば抑止力になってくれるという目論見も当然あった。
ルーシーと出会ったのはそれから暫く経ってからであった。熱心に勉強をしている子供達がいるのを見ていたクリスに気づいたらしく、彼女は人気が少なった時間を見計らってクリスに話しかける。
「私で良ければ教えますよ !」
生まれてこの方、クリスがまともな勉強などしたことが無いという事情を知った彼女は、優しい笑顔で彼に提案をした。はじめは躊躇していたクリスだったが、半ば強引に彼女に渡された本で読み書きの練習をしていく事になる。彼女はどれだけ下手な字であろうと、稚拙な文章であろうと懸命に向き合って常に褒めてくれた。そんな優しくも根気ある指導のおかげで、数カ月もすれば手紙も問題なく書けるようになり、新聞さえも問題なく読めるようになっていった。それに比例して次第に二人の距離も縮まり、すっかり良き友人…或いはそれ以上の関係になりつつあるのが他の村民たちにも見て取れていたであろう。
「生まれて来た意味 ?」
勉強に励んでいた時、クリスはふと自分が親の顔を知らないという事を打ち明けてみた。その上で、彼らは捨てるくらいならどうして自分を生んだのかと悩み続けている事も語った。「何で自分が生まれて来たのか。生まれて来ても良かったのか」という今までに経験の無い奇妙な質問に対して、ルーシーはかなり悩んでいるようだった。答える以上は納得のいくものを用意しなければならないと、責任感の強い彼女らしい理由によるものである。
「生きている意味が見つかるって…居場所を見つける事なんだと思います」
ルーシーはそう言って話を切り出した。
「居場所があるから帰りたいと思うし、そこにいる人達のために頑張りたいって踏ん張れるし、守りたいって覚悟が出来る。自分にとって譲りたくない物や何が何でも壊されたくない物があるから、生きる意味に繋がるのかな…」
結論が固まって無いまま、感覚的に答えを導き出そうとしているらしく、少し話してから彼女は再び考え込んでしまう。
「ああ、えっと、何が言いたいかっていうと…きっといつかは居場所が見つけられるかもしれないから、とにかく諦めちゃダメって事です !意味も無く生まれて来る命なんてあるはず無いんですから、今はそう信じて進むしかないですよ !…って答えになってませんよね、これ」
慣れない質問にしどろもどろに言葉を出し続ける彼女だったが、やがて強引に諦めなければ何とかなると根性論で話を終わらせる。非常につっかえながらの回答であったが、彼女が何を言いたのかは何となく分かった様な気がした。絶対に譲れない大事な物の存在が、自分に生き甲斐を与えてくれるはずだという彼女の理論にクリスは少々励まされた気分になった。
「…あんたのおかげで居場所が作れそうだ」
「?何か言いました ?」
「いや、何も」
クリスが感謝をこっそりと口で呟いた時、ルーシーがこちらへ聞き返してくる。当然、照れくささを隠すために何でもないと誤魔化して目を逸らしたが、彼女への感謝に関しては紛れもない本心であった。
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