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第9話

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魔法の練習をするからと、人気のない場所に向かう。
グリードは神様から、あらゆる能力を持たせて貰ってるが、実のところ、全て、練習して、会得せねば、使えないらしい。
お決まりのあの惰神と罵っている。
サヤは生活魔法以外は、あまり出来ないため、全般的にも、魔法が使えるなら、有り難いと思うが、グリードは違うらしい。
「チートで何でも出来るようにしておけよ。」
「いやいや、見てみなよ。原っぱ、えぐれてるよ。」
風魔法を出したかと思えば、目の前の原っぱが魔法の衝撃で、通った道をえぐってる。
中々の威力だ。
「高望みしすぎなんじゃないの?」
「バカいえ。あって損しないなら、最強がいい。」
ふーん?と射程距離から離れた安全圏で見学。
「…グリード、何してるの?」
「んー。的を作ってる。」
適当に作った的をかなり離れた距離に、置いていく。裸眼では見えないぐらい、遠い。
「あんなの当たるの?」
「当たる。あそこに取り敢えず、水球、十球程度、続けてやってみる。」
「一発も当たりそうにないよ。」
まず、水魔法を使い、それを捻出。放出するのも、魔力を使うが、コントロールは精神も使われる。形を整え、威力も考え、放つのだから、並大抵では、あの距離感の的を当てられないと思う。
だが、グリードは魔力を練る。
そして、魔力を集めた水の塊がボコボコ、手の平から溢れてくる。
それをキャッチボールかと言うほど、フルスイング。
勢い良く飛ぶ水球は、見事に、的に的中。息をつく前に、バシャンバシャンと水飛沫の音がする。
「うそお!!」
「見たか。」
自慢気のグリードに、呆然。
尋常じゃない!!
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