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メロの秘密
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メロの一族は、この地より、遥か西の地方にいた。
今は、透けていて、わからないが、少数部族の生き残り又は、はぐれの一部…土地を追われた一族なのは、わかっている。その一族は、とても美しいアメジストの瞳を持つ一族だとされていて、独自の言語を話すと言われていた。
メロも元は、アメジストの瞳を持つ少年だった。こら。やめなさい。話が先だ。
その一族は、隠れて生きていたが、数百年前に絶滅している。絶滅が何かって…いなくなるってことだ。
元より、一族だけで、血を受け継ぐのは、中々難しい。今よりも動乱の時期であれば尚更。
動乱か何かって…んー。今よりも平和ではなく、食べ物を得るためにも、お前たちのような小さな子供がたくさん、働いていた時期だよ。それでも、お腹いっぱいに食べれる人は、滅多にいない。そんな大変な時だ。
何で隠れてたかって。色々あったのではないか?
詳しくはわかっていない。知ってる者はいないし、記録されてないからな。
とにかく、メロの一族は、ある日を迎えて、消えてしまった。
一族が住んでいたとされる湖畔のある森は、今、閉鎖されている。立入禁止区域。
結界が張られている。過去、調査に入ろうとした者は、中に入れてもらえなかった。
許可がないからだ。
話を戻すと、メロを見つけたのは、我がロッシュヴォークの5代目リーベル・ロッシュヴォークがその土地に訪れた。
彼女は、まだ、結界が張られていない時に、中へと入った。
まるで、誘われるように。
彼女の手記…日記によれば、森へと入ると、息が詰まるような圧迫感が身に襲ったそうだ。
まるで、出て行けと拒むように。
息苦しく、蹲る彼女の側に現れたのが、メロだった。
幼い子供の姿に大層驚いたようだが、悲鳴をあげれなかった。何故ならば、メロが助けてくれたからだ。
聞いたこともない澄み切った声だったらしい。
メロは、ニコニコしながら、彼女の周りを徘徊した。
すると、息を忘れていたように苦しかった圧迫感が無くなり、次第に視界がクリアになっていた。
見たことない綺麗なアメジストの瞳は、魅力的に映った。
気づくと、メロの背後に二人の青年がいた。
一人は大柄の男性で、薄い紫の瞳をした青年。もう一人は、細身の青年で、メロが大きくなれば、このように成長するだろうと思われる青年だった。
違うとすれば、メロとは違い、キッとしたキツ目な瞳をした青年は、言葉を投げかけていたが、わからず、隣の青年が訳してくれた。
どうやって入ってきたのかと。考えてみれば、少数部族が隠れ住む土地のしかも入りにくいこの場まで何故、入れたのかは、わからない。
後にわかることだが、メロたちは、一族から、ハブかれていた。コミュニティから外されたら、小さな一族の中で生き抜くには不便だ。
ただ、良かったのかもしれない。見つかったのが、彼らで。
もし、一族の他の誰かであれば、容赦なく、攻撃を受けていただろう。彼らは排他的で、余所者を排除する。誰であろとも。一族を守るために。
メロの兄らしき人物は、ナイルといい、激情型だった。物事はハッキリとしており、スイレンを侮辱する者を嫌った。
スイレンは、一族の中でも、薄い紫の瞳を持ち、はぐれ者だ。母親が外の人間と密会し、子を成した子供がスイレンである。スイレンの母は、暫くして亡くなったそうだ。
はじめは、ナイルたちに、スイレン親子に近寄ることを禁じられていたが、元より、懐疑的で、排他的な思想に、独占的な物言いが気に入らなかったナイルたちは、従わなかった。
禁じられていたことを破ったために、隅っこに追いやられた。
が、コミュニティに入れなくとも、仲睦まじい三人は、細々と暮らし、困ることはなかった。
ただ、そんな幸せは、長くは続かず、ある日、一族の長は、血を残すために、二人に嫁を充てがう気であったが、反発した。
当たり前であり、今更と言う気持ちに加え、ナイルとスイレンは、相思相愛であった。
今の時代ならともかく、昔は、もっと、より、同性愛に厳しく、もし、同性愛が確かめられたら、無理矢理にでも、引き離すのが、当たり前で、事によっては、大罪扱い。
それはこの小さな部族でもまかり通っている常識。
常識は、時に、人に刃を向ける。
それは、二人にも降り掛かった。
ただ、静かに暮らしている二人に無理矢理、引き離した。
乱暴にされる兄達を見て、メロがどう思うか、誰も気を留めなかった。
もし、無理矢理、二人を引き離すことをしなければ、もし、人の心に機敏であれば。
もし、たらればなど、いつの時にも、起き得るもので、事実起きてしまった事は、変わらない。
リーベルが気づいた時には既に遅かった。事は全て終わり、辺りの森は、全て、焼き尽くされ、文字通り無くなっていた。
人の形すら、何も残らず。
呆然とするリーベルの前に、疑う光景が起きた。
全てが無くなっていた光景が、幻想的な美しい光景が広がる。
干上がった湖畔に、美しい睡蓮が咲き誇り、木々が生い茂る。リーベルは、周りを見渡すと、睡蓮から何かが浮かんできた。
そう、それは、メロが幽霊になって、姿を現したのだ。
円な目から涙がこぼれ落ち、睡蓮に落ちていくと、すぐ様に、浮かんできたのは、ナイルとスイレンの幽霊になった姿。
一族は、メロによって壊滅した。
そして、三人をこの世に縛り付けた。
リーベルは、すぐ様に箝口令を敷き、結界を張った。
ナイルとスイレンは、その土地から離れることは出来なくなった。土地に縛られてしまい、動けない。しかし、メロは動けた。
リーベルは、その辺りの土地を買い取り、屋敷を建てた。
もうわかるな。そう屋敷こそ、この館だ。
この辺りの森は、元はメロの一族が隠れ住む地帯であり、今は、今は我が家の別宅。
森の中心地には、静かな悠久な時間が流れる睡蓮が一年中咲き誇る場所がある。そこに二人は静かに暮らしている。用がある時は、メロが案内してくれる。
「メロは、元より魔力が強かったのだろう。そして、暴走してしまい、力を発揮する際に、代償を払った。死んでしまったが。この土地に縛られてしまったけれど。」
子供たちには早いが、強すぎる想いが3人にお互いに縛り付けている。愛が、3人を縛り付け、この世が終わっても、存在し続ける。
3人の絆が強すぎて、何も残らなくなった。皮肉にも死んでから穏やかに暮らせるなど、皮肉すぎる。
「メロをいじめたり、何があれば、二人が出てくるぞ。」
「そんなことしなーい!」
「そうだな。フランツが魔力過多で生まれ、魔法省が恐れてるのは、メロの一件もある。箝口令を敷いたが、人の口は、全ては、塞げられない。フランツは兄弟思いが強い子だから、余計にだ。暴れられたら、国土消滅も無理もない。」
「フランツおじちゃんをいじめるやつは、リーサがやっつける。」
「その前にツェリおばちゃんが暴れちゃうよ!」
「想いが強すぎると、武器になるが、諸刃の剣にも成り得る。考えなさい。選択を誤ることがないように。後悔しないように。いいね。」
「うん!」
メロは、ニコニコしている。悲しい過去が無くなるわけでは無い。でも、メロは、ずっとここにいる。二人の大事な存在と共に。
今は、透けていて、わからないが、少数部族の生き残り又は、はぐれの一部…土地を追われた一族なのは、わかっている。その一族は、とても美しいアメジストの瞳を持つ一族だとされていて、独自の言語を話すと言われていた。
メロも元は、アメジストの瞳を持つ少年だった。こら。やめなさい。話が先だ。
その一族は、隠れて生きていたが、数百年前に絶滅している。絶滅が何かって…いなくなるってことだ。
元より、一族だけで、血を受け継ぐのは、中々難しい。今よりも動乱の時期であれば尚更。
動乱か何かって…んー。今よりも平和ではなく、食べ物を得るためにも、お前たちのような小さな子供がたくさん、働いていた時期だよ。それでも、お腹いっぱいに食べれる人は、滅多にいない。そんな大変な時だ。
何で隠れてたかって。色々あったのではないか?
詳しくはわかっていない。知ってる者はいないし、記録されてないからな。
とにかく、メロの一族は、ある日を迎えて、消えてしまった。
一族が住んでいたとされる湖畔のある森は、今、閉鎖されている。立入禁止区域。
結界が張られている。過去、調査に入ろうとした者は、中に入れてもらえなかった。
許可がないからだ。
話を戻すと、メロを見つけたのは、我がロッシュヴォークの5代目リーベル・ロッシュヴォークがその土地に訪れた。
彼女は、まだ、結界が張られていない時に、中へと入った。
まるで、誘われるように。
彼女の手記…日記によれば、森へと入ると、息が詰まるような圧迫感が身に襲ったそうだ。
まるで、出て行けと拒むように。
息苦しく、蹲る彼女の側に現れたのが、メロだった。
幼い子供の姿に大層驚いたようだが、悲鳴をあげれなかった。何故ならば、メロが助けてくれたからだ。
聞いたこともない澄み切った声だったらしい。
メロは、ニコニコしながら、彼女の周りを徘徊した。
すると、息を忘れていたように苦しかった圧迫感が無くなり、次第に視界がクリアになっていた。
見たことない綺麗なアメジストの瞳は、魅力的に映った。
気づくと、メロの背後に二人の青年がいた。
一人は大柄の男性で、薄い紫の瞳をした青年。もう一人は、細身の青年で、メロが大きくなれば、このように成長するだろうと思われる青年だった。
違うとすれば、メロとは違い、キッとしたキツ目な瞳をした青年は、言葉を投げかけていたが、わからず、隣の青年が訳してくれた。
どうやって入ってきたのかと。考えてみれば、少数部族が隠れ住む土地のしかも入りにくいこの場まで何故、入れたのかは、わからない。
後にわかることだが、メロたちは、一族から、ハブかれていた。コミュニティから外されたら、小さな一族の中で生き抜くには不便だ。
ただ、良かったのかもしれない。見つかったのが、彼らで。
もし、一族の他の誰かであれば、容赦なく、攻撃を受けていただろう。彼らは排他的で、余所者を排除する。誰であろとも。一族を守るために。
メロの兄らしき人物は、ナイルといい、激情型だった。物事はハッキリとしており、スイレンを侮辱する者を嫌った。
スイレンは、一族の中でも、薄い紫の瞳を持ち、はぐれ者だ。母親が外の人間と密会し、子を成した子供がスイレンである。スイレンの母は、暫くして亡くなったそうだ。
はじめは、ナイルたちに、スイレン親子に近寄ることを禁じられていたが、元より、懐疑的で、排他的な思想に、独占的な物言いが気に入らなかったナイルたちは、従わなかった。
禁じられていたことを破ったために、隅っこに追いやられた。
が、コミュニティに入れなくとも、仲睦まじい三人は、細々と暮らし、困ることはなかった。
ただ、そんな幸せは、長くは続かず、ある日、一族の長は、血を残すために、二人に嫁を充てがう気であったが、反発した。
当たり前であり、今更と言う気持ちに加え、ナイルとスイレンは、相思相愛であった。
今の時代ならともかく、昔は、もっと、より、同性愛に厳しく、もし、同性愛が確かめられたら、無理矢理にでも、引き離すのが、当たり前で、事によっては、大罪扱い。
それはこの小さな部族でもまかり通っている常識。
常識は、時に、人に刃を向ける。
それは、二人にも降り掛かった。
ただ、静かに暮らしている二人に無理矢理、引き離した。
乱暴にされる兄達を見て、メロがどう思うか、誰も気を留めなかった。
もし、無理矢理、二人を引き離すことをしなければ、もし、人の心に機敏であれば。
もし、たらればなど、いつの時にも、起き得るもので、事実起きてしまった事は、変わらない。
リーベルが気づいた時には既に遅かった。事は全て終わり、辺りの森は、全て、焼き尽くされ、文字通り無くなっていた。
人の形すら、何も残らず。
呆然とするリーベルの前に、疑う光景が起きた。
全てが無くなっていた光景が、幻想的な美しい光景が広がる。
干上がった湖畔に、美しい睡蓮が咲き誇り、木々が生い茂る。リーベルは、周りを見渡すと、睡蓮から何かが浮かんできた。
そう、それは、メロが幽霊になって、姿を現したのだ。
円な目から涙がこぼれ落ち、睡蓮に落ちていくと、すぐ様に、浮かんできたのは、ナイルとスイレンの幽霊になった姿。
一族は、メロによって壊滅した。
そして、三人をこの世に縛り付けた。
リーベルは、すぐ様に箝口令を敷き、結界を張った。
ナイルとスイレンは、その土地から離れることは出来なくなった。土地に縛られてしまい、動けない。しかし、メロは動けた。
リーベルは、その辺りの土地を買い取り、屋敷を建てた。
もうわかるな。そう屋敷こそ、この館だ。
この辺りの森は、元はメロの一族が隠れ住む地帯であり、今は、今は我が家の別宅。
森の中心地には、静かな悠久な時間が流れる睡蓮が一年中咲き誇る場所がある。そこに二人は静かに暮らしている。用がある時は、メロが案内してくれる。
「メロは、元より魔力が強かったのだろう。そして、暴走してしまい、力を発揮する際に、代償を払った。死んでしまったが。この土地に縛られてしまったけれど。」
子供たちには早いが、強すぎる想いが3人にお互いに縛り付けている。愛が、3人を縛り付け、この世が終わっても、存在し続ける。
3人の絆が強すぎて、何も残らなくなった。皮肉にも死んでから穏やかに暮らせるなど、皮肉すぎる。
「メロをいじめたり、何があれば、二人が出てくるぞ。」
「そんなことしなーい!」
「そうだな。フランツが魔力過多で生まれ、魔法省が恐れてるのは、メロの一件もある。箝口令を敷いたが、人の口は、全ては、塞げられない。フランツは兄弟思いが強い子だから、余計にだ。暴れられたら、国土消滅も無理もない。」
「フランツおじちゃんをいじめるやつは、リーサがやっつける。」
「その前にツェリおばちゃんが暴れちゃうよ!」
「想いが強すぎると、武器になるが、諸刃の剣にも成り得る。考えなさい。選択を誤ることがないように。後悔しないように。いいね。」
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