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古書屋
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デイジーたちと別れて、寄り道をしに行く。
道中は、リーサがおしゃべりしまくり。
「あのね。スペンサーとね!川でね!ザリガニを取ってね!大きくて、川の主みたいのがいてね!」
「リーサは生き物を怖がらないね。」
鳩以外は、意外と平気なリーサ。
だから、フランと虫取りも出来るし、魔物だらけのアルミンん家に行けるし、スペンサーと共に、川に入るのも、躊躇しない。
「鳩は嫌だけど!他は怖くない!」
「鳩だけだもんね…ああ着いた。ちょっと寄り道をするよ。」
父に言われて、目の前の建物を見る。古いお店のようだ。看板も古くて、文字が掠れている。
「…変な匂い。」
中に入ると、古書の独特な匂いが、店内を充満している。リーサは鼻をつまむ。
歩く度にギシギシと床が鳴る。本屋だとわかるが、本が本棚に飾られているのもあるが、乱雑に置かれている本が雪崩を起こすのではないのかと、不安だ。
リーサの知ってる本屋と違う。
サラトガは、リーサを抱っこし、鼻に、何か魔法をかけた。なにも匂いがしてこない。
「一時的に、鼻を利かせない魔法だよ。慣れてないとキツいよね。ごめん。」
「何を買うの?」
「探し物があってね。もう絶版されている古い本なんだ。いくつか、書店を見て回ったけれど、なくて、ここになら、もしかしたらと思ってね。」
サラトガは、リーサを抱えたまま、本のラベルを見ている。リーサには分かりにくいタイトルばかりだ。
「パパの難しい本みたい。」
サラトガの部屋には、難しい本ばかりあり、しかも分厚い。読めない文字も多数。つらつらと、書かれている。
「あ、これ、おかしなお茶会だ!」
一つだけ、少しボロボロになった絵本にしては、分厚い本があった。背表紙に、おかしなお茶会と記されていて、我が家にもあるが、年季の入った本に見える。
「…これは、小説の方だね。うちにあるのは、絵本でしょ?ほら、よく見てごらん。うちにある本には、可愛らしい絵がついてるけど、こっちには、タイトルだけで、無地でしょ?おかしなお茶会は、小説と絵本の二種類あるから、こっちのは、ちょっとだけ、大人向けだね。」
そう言われて、中身を見ると、確かに、文章ばかりで、挿し絵も少ない。心なしか、絵本で書いてある女王様が、小説の挿し絵の方が、大人ぽい。登場人物も表情が、絵本とは違い、少し、目がキツイ。
「?」
チリッと静電気を感じ、手を離す。
知らずに、父にしがみつく。
「それにしても、スゴいボロボロ。年季の入った…ああ、初版本なんだ。初版ってまだ残ってるんだ。」
呟いた父は、元に戻す。
「あった。」
父のお目当ての本が見つかったようだ。紺色の本で、読めない文字のタイトル。
「なーにそれ?」
「大陸の海洋地域にまつわる書物なんだ。古くの言葉でグルセル文字って言ってね、言い回しが少し小難しいけど、読み応えは、あるんだ。」
「大陸?」
「世界には、大きな大陸がいくつもあるんだよ。色んな知識を得ようとするには、色んな言語を知る必要があるんだよ。」
「ふーん。」
だっこされたまま、会計に進む。
帰宅し、夜に、久しぶりに、おかしなお茶会の絵本を見た。やっぱり、可愛らしい絵が着いた方がいい。あちらのは、白黒で色がついてないし、文字ばかりで、見にくい。
お気に入りのシーンを何度も見渡した。
「あれ?」
そういえば、本屋で見たあの挿し絵のページでは、女王様の他に、見慣れない女の子がいた気もする。
絵本では、人間の女の子は女王様だけ。
「?」
だが、考えてみたが、答えはわかるわけもない。
道中は、リーサがおしゃべりしまくり。
「あのね。スペンサーとね!川でね!ザリガニを取ってね!大きくて、川の主みたいのがいてね!」
「リーサは生き物を怖がらないね。」
鳩以外は、意外と平気なリーサ。
だから、フランと虫取りも出来るし、魔物だらけのアルミンん家に行けるし、スペンサーと共に、川に入るのも、躊躇しない。
「鳩は嫌だけど!他は怖くない!」
「鳩だけだもんね…ああ着いた。ちょっと寄り道をするよ。」
父に言われて、目の前の建物を見る。古いお店のようだ。看板も古くて、文字が掠れている。
「…変な匂い。」
中に入ると、古書の独特な匂いが、店内を充満している。リーサは鼻をつまむ。
歩く度にギシギシと床が鳴る。本屋だとわかるが、本が本棚に飾られているのもあるが、乱雑に置かれている本が雪崩を起こすのではないのかと、不安だ。
リーサの知ってる本屋と違う。
サラトガは、リーサを抱っこし、鼻に、何か魔法をかけた。なにも匂いがしてこない。
「一時的に、鼻を利かせない魔法だよ。慣れてないとキツいよね。ごめん。」
「何を買うの?」
「探し物があってね。もう絶版されている古い本なんだ。いくつか、書店を見て回ったけれど、なくて、ここになら、もしかしたらと思ってね。」
サラトガは、リーサを抱えたまま、本のラベルを見ている。リーサには分かりにくいタイトルばかりだ。
「パパの難しい本みたい。」
サラトガの部屋には、難しい本ばかりあり、しかも分厚い。読めない文字も多数。つらつらと、書かれている。
「あ、これ、おかしなお茶会だ!」
一つだけ、少しボロボロになった絵本にしては、分厚い本があった。背表紙に、おかしなお茶会と記されていて、我が家にもあるが、年季の入った本に見える。
「…これは、小説の方だね。うちにあるのは、絵本でしょ?ほら、よく見てごらん。うちにある本には、可愛らしい絵がついてるけど、こっちには、タイトルだけで、無地でしょ?おかしなお茶会は、小説と絵本の二種類あるから、こっちのは、ちょっとだけ、大人向けだね。」
そう言われて、中身を見ると、確かに、文章ばかりで、挿し絵も少ない。心なしか、絵本で書いてある女王様が、小説の挿し絵の方が、大人ぽい。登場人物も表情が、絵本とは違い、少し、目がキツイ。
「?」
チリッと静電気を感じ、手を離す。
知らずに、父にしがみつく。
「それにしても、スゴいボロボロ。年季の入った…ああ、初版本なんだ。初版ってまだ残ってるんだ。」
呟いた父は、元に戻す。
「あった。」
父のお目当ての本が見つかったようだ。紺色の本で、読めない文字のタイトル。
「なーにそれ?」
「大陸の海洋地域にまつわる書物なんだ。古くの言葉でグルセル文字って言ってね、言い回しが少し小難しいけど、読み応えは、あるんだ。」
「大陸?」
「世界には、大きな大陸がいくつもあるんだよ。色んな知識を得ようとするには、色んな言語を知る必要があるんだよ。」
「ふーん。」
だっこされたまま、会計に進む。
帰宅し、夜に、久しぶりに、おかしなお茶会の絵本を見た。やっぱり、可愛らしい絵が着いた方がいい。あちらのは、白黒で色がついてないし、文字ばかりで、見にくい。
お気に入りのシーンを何度も見渡した。
「あれ?」
そういえば、本屋で見たあの挿し絵のページでは、女王様の他に、見慣れない女の子がいた気もする。
絵本では、人間の女の子は女王様だけ。
「?」
だが、考えてみたが、答えはわかるわけもない。
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