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4.ツワニヤ国

2.

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「ただいま戻りました」
モルダミさんとトーリさんが最敬礼をする。俺はどうして良いか分からずペコリとして床を見つめる。

「よく戻った。聖女殿も長旅ご苦労だった。そこに座ってくれ」
「し、失礼します」
王様に促され椅子に座り正面を見るとそこにはイケメンが座っていた。
この世界イケメンが多い気がする。目の前の王様は大人のアヒン殿下と同じ位の年齢に見える。煌びやかな衣装を纏いどっかりと椅子に座るその姿は王様の威厳を感じる。そして濃い青色の髪に灰色の瞳が凄く似合っていて綺麗だ。

「まあ、そんな畏まるな。お前ら下がって良いぞ」
目の前にお茶を出してくれた給仕の者達に声を掛けるとモルダミさんとトーリさん以外部屋を出て行った。

「俺の名はジョルビナ ツワニヤ。この竜の国ツワニヤ国の国王だ」
「俺はミツバです」
「今回の聖女は男なんだな?」
「え?そうみたいですね…」
この人も俺が聖女だって勘違いしてるみたいだ。美優さんの事は言わない方が良いかな。

「ふっ、俺はアヒンと幼馴染なんだ」
「アヒン殿下と!?」
俺の食いつきににこっと笑った。
「ああ、後ライアスとサーシャともな」
「そうなんですか」
あのアヒン王子の可愛らしいショタ時代を知っている人物という事か。
「あの…ジョルビナ陛下「ジョルで良い」…そんな!恐れ多い!「俺の頼みが聞けないのか?」…いえ、ジョル…様?」
せめて様は付けさせて欲しい。
「まあ、及第点だな」
う、この人厳しい。
「ジョル様…俺はどうしてこちらに呼ばれたのでしょう?」
「ああ、実はミツバにお願いがあったんだ」
「お願い?」
俺にお願いする事、つまり聖女の力が必要な事なのだろう。
「まあ、それは明日でも良い。まずは部屋を用意したから休め」
「ありがとうございます」
「モルダミ、トーリ案内頼む」
「「承知しました」」
2人に連れられ俺は部屋に通された。


無理やり連れて来られたにしては待遇が良かった。部屋は広くて清潔だ。お風呂も広くて気持ちが良かった。後、ご飯が美味しかった。明日は俺の歓迎会があるとモルダミさんから聞いた。それは楽しみだが俺いつ迄ここに居れば良いんだろう?アヒン殿下やホワイト、トミーは心配してないかな?ジョル様は幼馴染だと言うし何かしら連絡してくれてれば良いんだけど。

「あ~考えるのやーめた。よし、寝よ」
このままだと何時迄もぐるぐると考えそうだったので無理やり思考を切断した。気持ちの良い布団にぽすんと寝転がる。
「広いな」
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