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1.異世界召喚
12.
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はっきり言って殿下の教え方は上手かった。
「うん、三葉は記憶力が良いんだね。この国の地図を全部覚えたなんて凄いよ」
「ジュリーの教え方が良かったので」
殿下に褒められ頬が赤くなる。
実は前の世界にいた時から地理や歴史が得意だった。こっちの世界でも役に立った様だ。
その後3時間程殿下にこの国の事を教えて貰った。殿下のお陰でだいぶ教材が進んだ。
殿下と夕飯を一緒にした後、俺は自分の部屋に戻った。色々とあり過ぎて疲れた。殿下は少し残念そうだったが、建前だろう。
あ、俺の眼鏡!殿下の部屋に忘れてきてしまった。でも、もう遅い時間だ。明日取りに行こう。
「おはようございます。アヒン殿下」
朝食を食べ終え俺とジュリーは殿下の部屋を訪ねていた。
ガチャと戸を開けたのはスレーマンであった。
「スレーマンさん、おはようございます」
「三葉様、おはようございます。丁度良かった。今お迎えに上がろうと思っておりました」
「え?俺に何か用がありましたか?」
「お入り下さい」
スレーマンが、戸を大きく開けて俺とジュリーを中に入れてくれた。中に入ると殿下が見当たらない。
「あれ?アヒン殿下はいらっしゃらないのですか?」
「こちらに」
スレーマンにベッド迄案内された。まだ寝ていた様だ。
「殿下っ!?」
ベッド迄行くと殿下が苦しそうに寝ていた。しかも体がショタ王子に戻っている。
「また呪いが?」
「その様です。今朝来たらこの様な状態でした」
苦しそうな殿下に近づく。そして額に手を当てた。
うん。熱はない様だ。寧ろ冷たい。
「ん?…ごほっ…三葉?」
「はい。殿下。俺です。体調はいかがですか?」
「…ごほっ…三葉、あった…かい」
「うっ!」
久しぶりの天使の微笑みに俺の胸が貫かれた。イケメン天然タラシ王子が正体だと知っていてもショタ王子は可愛い。
それにしてもどう言う事だろう?呪いが解けたのではなかったのか?何でまたショタ王子に戻ってるんだ?
「三葉様、お願いします!殿下のお側にいて下さいませんか?」
「わ、分かりました」
俺に本当に呪いを解く力があるのかは分からないが、殿下の気分が良くなるのであればいくらでも側にいたい。
「殿下、隣で添い寝しても?」
殿下がこくりと頷く。俺が上着を脱ぐとジュリーが受け取ってくれた。
「今日のお勉強は、お休みしましょう。殿下のお側にいて下さいませ」
上着を受け取った際にこそっと声をかけてくれた。
「ありがとう。ジュリー」
スレーマンとジュリーは、一礼すると部屋から出て行った。それを見送ってから殿下の横に入る。体全体が冷たい。俺の熱で温める様に抱き寄せる。うん。このサイズは凄くフィットする。アヒン殿下が俺の背中に手を回す。きっと寒かったのだろう。
「殿下、大丈夫ですよ。一緒に寝ましょう」
殿下はぼおっと焦点の合わない綺麗な蒼色の瞳で俺を見つめると目を閉じてすぅっと意識を手放した。
「うん、三葉は記憶力が良いんだね。この国の地図を全部覚えたなんて凄いよ」
「ジュリーの教え方が良かったので」
殿下に褒められ頬が赤くなる。
実は前の世界にいた時から地理や歴史が得意だった。こっちの世界でも役に立った様だ。
その後3時間程殿下にこの国の事を教えて貰った。殿下のお陰でだいぶ教材が進んだ。
殿下と夕飯を一緒にした後、俺は自分の部屋に戻った。色々とあり過ぎて疲れた。殿下は少し残念そうだったが、建前だろう。
あ、俺の眼鏡!殿下の部屋に忘れてきてしまった。でも、もう遅い時間だ。明日取りに行こう。
「おはようございます。アヒン殿下」
朝食を食べ終え俺とジュリーは殿下の部屋を訪ねていた。
ガチャと戸を開けたのはスレーマンであった。
「スレーマンさん、おはようございます」
「三葉様、おはようございます。丁度良かった。今お迎えに上がろうと思っておりました」
「え?俺に何か用がありましたか?」
「お入り下さい」
スレーマンが、戸を大きく開けて俺とジュリーを中に入れてくれた。中に入ると殿下が見当たらない。
「あれ?アヒン殿下はいらっしゃらないのですか?」
「こちらに」
スレーマンにベッド迄案内された。まだ寝ていた様だ。
「殿下っ!?」
ベッド迄行くと殿下が苦しそうに寝ていた。しかも体がショタ王子に戻っている。
「また呪いが?」
「その様です。今朝来たらこの様な状態でした」
苦しそうな殿下に近づく。そして額に手を当てた。
うん。熱はない様だ。寧ろ冷たい。
「ん?…ごほっ…三葉?」
「はい。殿下。俺です。体調はいかがですか?」
「…ごほっ…三葉、あった…かい」
「うっ!」
久しぶりの天使の微笑みに俺の胸が貫かれた。イケメン天然タラシ王子が正体だと知っていてもショタ王子は可愛い。
それにしてもどう言う事だろう?呪いが解けたのではなかったのか?何でまたショタ王子に戻ってるんだ?
「三葉様、お願いします!殿下のお側にいて下さいませんか?」
「わ、分かりました」
俺に本当に呪いを解く力があるのかは分からないが、殿下の気分が良くなるのであればいくらでも側にいたい。
「殿下、隣で添い寝しても?」
殿下がこくりと頷く。俺が上着を脱ぐとジュリーが受け取ってくれた。
「今日のお勉強は、お休みしましょう。殿下のお側にいて下さいませ」
上着を受け取った際にこそっと声をかけてくれた。
「ありがとう。ジュリー」
スレーマンとジュリーは、一礼すると部屋から出て行った。それを見送ってから殿下の横に入る。体全体が冷たい。俺の熱で温める様に抱き寄せる。うん。このサイズは凄くフィットする。アヒン殿下が俺の背中に手を回す。きっと寒かったのだろう。
「殿下、大丈夫ですよ。一緒に寝ましょう」
殿下はぼおっと焦点の合わない綺麗な蒼色の瞳で俺を見つめると目を閉じてすぅっと意識を手放した。
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