1 / 1
身代わり王女は、死ぬまでに引退したい
しおりを挟む前略、お母様。
ご機嫌いかがですか。
私はたいそう不機嫌です。
明日の午後、リトリス王女が私のお金をくすねて、お母様の下へと向かいます。何でも『庶民を知らずして王女ならず』との事ですが、いつもの気まぐれです。これが庶民の味だと言って虫を食わせてやって下さい。ご迷惑をお掛けします。
◇ ◆ ◆ ◆
「――――アホ王女の身代わりより……と」
何通目か分からない手紙に封をした。これを鳩に括り付けて、実家へと飛ばす……だなんてロマンチックな事もなく、メイドに渡して速達で出してもらう。
「……鳩になりたいわね」
王女とは、想像以上に地味で忙しい。
王家が批判を浴びたり、揉め事でわちゃわちゃとした時に、『うふふ、大丈夫ですわ』だなんて顔を出し、空気を濁すだけの簡単なお仕事だと思っていた。
だが、このフランドール王家は違う。
そんな甘い世界ではない。
王女の執務室のドアが、バンと開かれた。
「リトリス姫様! こちらでしたか!」
「姫様! 関税の穴が見つかりました!」
「それよりも姫様! 水路の増設に関して、近隣の村々から水源の利権についての問い合わせが殺到しております!」
まず、私の名前はリトリスでは無い。
本名はアネット。
またの名をリトリス・フランドール。
この国の王女リトリス姫にただ似ているだけの、しがない農家の田舎娘だ。私が身代わりだという事は、王族の関係者にしか知られていない。
「では、この国をミント畑にしましょう」
「無茶言わないで下さいよ姫様! さぁさぁ、書類は全てご用意しましたぞ!!」
「皆、早く姫様の肩を揉むのだ!」
この役人達は、私を自分達の上司か何かと勘違いをしている。というか待って、このドレス肩が出てて地肌だから揉むな。暗殺者がいたらどうする気……あ、これ私引退できるんじゃない?
「……この中に、暗殺者がおります!」
「はっはっは、姫様は推理小説が大好きですな……おいもっと強く肩を揉め、このくそったれ暗殺者どもが!!」
「姫様、演技はいいですからハンコを!」
「ああぁ、早く村に連絡をしないと!」
「急げ、急げ!!」
それどころじゃないようだ。
役人達が慌てているのには、訳がある。
事の発端は、王家に届いたとある一通の殺人予告状だった。
『フランドールの血を一滴残らず滅ぼす』
祖国自慢のつもりではないが、このフランドールは農村を中心とした、とにかく平和な国家だ。争いとは無縁で、隣国が戦中であっても『また何かやってるわぁ』程度の認識しかなかった。王家も庶民も分け隔てなく皆が仲良し。良い意味でも悪い意味でも、全員がお花畑なのだ。
そんな中で王家に届いたこの手紙。お金も資源も何もない、ちっぽけなこの国に対する唐突な殺人予告に、王家の温度は一気に低くなった。
『やれやれどうしよう』
『怖い、分からない』
『少しだけ隠れよう』
この平和な国に暗部など存在しない。他国の諜報員なと入り放題だ。そのため、予告状は誰が送りつけたのか、子供の悪戯なのかどうかすらも分からない。
だが信じられない事に、王家は執務を家臣達に放り投げ、呆気なく城から去って行った。実際に心当たりがあったのかもしれないが、私に知る手段は無い。
その結果――。
「よせ、リトリスが困っているではないか。半分よこせ、俺が処理する」
「じ、ジラルド殿下!?」
このジラルド殿下、もとい、リトリスの兄ジラルド・フランドール第一王子以外の全員が身代わりとなる、身代わり国家が出来上がった。
『儂らが追放されたんじゃの、わっはっは!!』という国王の言葉を私は忘れない。あの王は今、悠々自適にジャガイモを作っている。田舎の恐ろしさを伝えるために、いつかミントをばら撒きに行こうと心に決めている。
そんな状況から、何と2年が経過した。
「ありがとうございます、ジラルド様」
「構わん。お前の兄だ、一応な。やるぞ」
「……はい、お兄様」
当初、なぜあのぐうたらなリトリス姫が急に王政を執り行う事になったのか、周囲はさぞ疑問に思った事だろう。
その原因は、私が下手を打った事。
うちの実家の近くの水路問題を、知っている知識で解決してしまったのだ。
他の身代わりの人達は、こう言っては何だがサボりだらけだ。『リトリス姫には先見の明がある、彼女を成長させてやってくれ』と、さも良さげな教育を施したかのように言い続け、私は次第に面倒事の集積所のようになっていった。
そして国民にもそんな話が広まり、私に逃げ場は無くなった。それが2年間だ。私ももう25歳、婚期は逃したくない。
正直なところ、実家に帰りたかった。
「……お兄様、本当にありがとうございます」
ジラルド殿下がいなかったら、王家は間違いなく滅んでいる。私の心も激務に負けて滅んでいたと思う。私はこの人がいるから、今まで何とかやっていけていた。
「手を動かせ。これが終わったら謁見式、その後は例の件で集合だ。急ごう」
「はい」
このお方は昔から困っている時にフォローをしてくださった。
輝く金色の髪に青い瞳。そして誰に対しても分け隔てなく接し、見返りも求めず、仕事熱心だ。眉目秀麗で頭脳明晰なジラルド殿下は、それはそれはおモテになられる。
私は他の女性達と同様に、すぐに恋に落ちた。ジラルド殿下の見た目も性格も、何もかもが好きになってしまったのだ。
だが、今はその淡い心を取り去った。
田舎娘の私とは決して結ばれる事は無い。それに、今の私はリトリス姫の身代わりだ。この仕事を全うする事が、ジラルド殿下に恩返しできる唯一の方法だと考えた。だから、この人の為に私の人生のいくらかを捧げたい。自分勝手で、厚かましい願いだ。
そして、そんな間抜けな私にもようやく恋の機会が訪れたらしい。
私の机の上に、昨日届いた予告状が一通。
『明日の夜、麗しきリトリス姫の唇を奪う』
◆ ◇ ◆ ◆
私はリトリス姫に少し似ているだけの、農家の田舎娘だ。だが、周囲はそう捉えてはくれない。
女性達は姫の新たな恋の予感に色めき立ち、男性達は怒りをあらわにして兵士を揃えた。国の宝として扱われる事は嬉しいが、実態は身代わりだ。田舎娘の唇一つにこれだけの税金が動くとなると、税金を動かす立場として頭を抱えてしまう。
問題だったのは、今回の予告状の筆跡が暗殺者と同じだったという事だ。そのため、私の唇が奪われた瞬間に私がぽっくり逝く事を家臣達は危惧した。
兵士がずらりと並べられ、商人や役人の検閲が強化され、王城には余計な仕事がどさりと振ってきた。唇泥棒からすると、さぞ滑稽な光景だろう。ぽっくり逝く前に溜まった仕事を終わらせたいと、私の元に役人が殺到していたのだ。
そして今。
暗殺者に備え、王家の人間達(身代わり)が会議室に詰め込まれていた。
「久しぶりだねぇ、アネットちゃん」
「すみません、ラヴェルさん。何だか妙な事件に巻き込んでしまいまして」
ラヴェルさんは王兄の身代わりを務めている人物で、うちの実家の近所で豚を飼っていたおじちゃんだ。
「儂はいいんだよ。アネットちゃんこそ大丈夫かい?」
「……はい」
私のお母様も含め、身代わりを務めている者の家族は、王宮の奥の院というこの国でも安全な場所で過ごしている。面会許可は毎月限られているが、今晩を無事にやり過ごせたら、すぐにでも会いに行きたい。
私の隣に、この部屋でただ一人の王族であるジラルド殿下がやってきた。
「お母様は手紙で何と?」
「『あんたはジャガイモの毒でも死ななかったから平気平気』だと」
「それは、笑っていいのかどうか……」
気を遣ってくれている。
「笑ってやって下さい。何なら、唇泥棒に芽の生えたジャガイモをたっぷりと口移ししてやりますよ」
「そうはさせん。君は身代わりなんだ、そんな責務を負う必要は無い。暗殺者は、何としても俺が始末する」
ジラルド殿下は、強い口調でそう告げた。
むしろ、これは身代わりこそが負うべき仕事だと私は思っていた。私の唇など、本物のリトリス姫よりもはるかに安い。だけど……殿下の優しい気遣いに心がじんわりと温かくなってきた。
「ありがとうございます、ジラルド様」
こんな些事に時間を割いてはいけない。
この方を解放し、早く仕事に戻らなければ。
茶番はもう終わりだ。
私は立ち上がり、円卓を見回した。
「――お集まりの身代わりの皆様、国王陛下が趣味で育てている野菜を、あちらの兵士にこっそりと伝えて下さい」
◆ ◆ ◇ ◆
あれは、国王陛下の暗号だった。
『もし身代わり同士で何かあった場合、お互いを証明するための鍵となる合図が必要です』私が国王にそう告げると、ジャガイモを作りたいと言ってきたのだ。まさかこんな形で使う事になるとは、思いも寄らなかった。
そして、この集会は予告状を読んだ私がジラルド殿下と共に急遽仕掛けた罠だ。『身代わりの中に裏切者がいる』。この平和な国で何を言うのかと思ったが、唯一の王族であるジラルド殿下の言葉だ。
全ての身代わり達が告げた後、最後にジラルド殿下が兵士の元に向かう。
そして、再び全員が円卓に着席した。
ジラルド殿下が右手を掲げ、言い放った。
「ラヴェルを捕えろ!!」
その瞬間、ラヴェルさんが勢いよく立ち上がり、逃げようと試みた。しかし、すぐに兵士達に囲まれて身動きが取れなくなる。
本当にいたんだ、唇泥棒。
しかも、ラヴェルさん……。
「糞が! フランドールは腐ってんだよ!! 分かってんのか兵士さんよぉ!?」
「連行しろ!」
「てめぇだよ、アネットオオォ!!」
ラヴェルさんはすれ違いざまに私を睨み、捕らえられたまま去って行った。そしてラヴェルさんに続くように、他の身代わり達も部屋から去って行った。
そして兵士達も居なくなった。部屋に残されたのは、私とジラルド殿下だけ。私も部屋に戻ろうとした時、ジラルド殿下が口を開いた。
「リトリス姫。いや、アネット。もう安全だ」
「じ、ジラルド様。暗殺者と唇泥棒の正体はラヴェルさんなんでしょうか?」
私がそう尋ねると、ジラルド殿下はポカンとした表情になり、笑い出した。
「……ふ、ふっふっふ! あのな、アネット。実は諸々の悪事の黒幕としてラヴェルに目星がついていてな。本来ならば、今日この場で俺が裁くつもりだった」
ジラルド殿下はそう言って、壁の本棚から証拠らしき書類の束をいくつか取り出し、机の上に並べた始めた。
その表紙に記されていたのは、西部水路計画における水源の移動、関税の中抜き、無駄な堀工事の発注……これ全部、厄介事として私に回ってきたやつだ。
「奴の後ろ盾が多すぎてな、奴を含めて一網打尽にする機会が今日しかなかった。だが、まさかアネットが何かを言い始めるとは予想外だったよ、ふっふっふ!」
「そんな……では、唇泥棒というのは?」
「私が真似て書いた嘘だ」
「…………ええぇ!!?」
そう言ってジラルド殿下はふっと笑い、私の目をじっと見つめた。
私は思わず目を背けた。私は単純なんだ。ジラルド殿下がわざとやっていると分かっていても、その容姿と性格に簡単に乗せられてしまう。
ジラルド殿下はその様子が嬉しかったのか、優しく微笑んで口を開いた。
「アネット。ついさっき、法律を変えてきた」
「ほ、法律?」
ジラルド殿下は1枚の紙を取り出し、それを広げて読み上げた。
「『フランドールにおいて、王族は王族同士で婚姻を結んでもよいものとする。ただし、その場合はどちらかが病に伏せるまで業務を務め上げる事』」
そして、再び私の顔を見た。
「実はな、俺も身代わりなんだ」
「……ジラルド様、また嘘でしょうか?」
「嘘じゃない――アネット、心から愛してる」
「えっ……あ……!」
突然の告白。
そして、それは一瞬だった。
ジラルド殿下がふわりと近付き。
彼の唇が、私の唇と重なり合った。
ほんの数秒、触れただけ。
味なんて分からない。
だけど、顔が熱い。
私の想いなんて、最初からバレバレだった。
「二人でこの国を乗っ取らないか?」
「……私は……でも…………」
「アネット、この国をミント畑にするぞ」
ジラルド殿下は私の手を握り、体を引き寄せ、その優しい腕で私を包み込んだ。
だめだ。
この人には、絶対に勝てない。
「愛してる」
「……はい、ジラルド様」
◆ ◆ ◆ ◇
前略、お母様。
ご機嫌いかがですか。
私はたいそうご機嫌です。
これから国を乗っ取ります。国王陛下の畑にミントをばらまくぞと言ったらやってみろと言われたので、やる事にしました。
暗殺者らしき人もいましたが、腐ったジャガイモで脅したら降参してくれました。今日もこのお城はいつも通り平和で、いつも通り慌ただしく動き続けています。多分、私は死ぬまでには引退できるでしょう。
それと、結婚しました。
―アネット―
0
お気に入りに追加
27
この作品の感想を投稿する
あなたにおすすめの小説
【完結】身代わり令嬢は役目を終えたはずですが? ~あなたが選ぶのは私ではありません~
Rohdea
恋愛
───身代わり令嬢は役目を終えた……はずなのに?
両親が亡くなり子爵家の叔父の家に引き取られた元令嬢のリネット。
厄介者扱いされて、叔父夫婦と従妹のジュリエッタに虐げられる日々を送っていた。
そんなある日、第二王子のレジナルドが階段から落下するという事故が王宮で起こる。
レジナルド殿下はどうにか命は取り留めたものの失明の危機に晒されているという。
事故後、手術を受けることも拒否し、生きる気力を失くしたかのような第二王子の様子に困った王宮の人たちは、
彼の面倒を見て元気づけてくれる令嬢の募集を身分を問わず始めることに───
上手く行けば玉の輿!
こぞって令嬢たちの応募が殺到する中、従妹のジュリエッタも当然のように玉の輿を狙う。
しかし、面倒ごとを嫌ったジュリエッタは自分の代わりによく似たリネットを送り出すことを企む。
こうして、無理やりジュリエッタの身代わりをさせられることになり、
第二王子レジナルドの元に向かったリネットは───……
【完結】冷酷眼鏡とウワサされる副騎士団長様が、一直線に溺愛してきますっ!
楠結衣
恋愛
触ると人の心の声が聞こえてしまう聖女リリアンは、冷酷と噂の副騎士団長のアルバート様に触ってしまう。
(リリアン嬢、かわいい……。耳も小さくて、かわいい。リリアン嬢の耳、舐めたら甘そうだな……いや寧ろ齧りたい……)
遠くで見かけるだけだったアルバート様の思わぬ声にリリアンは激しく動揺してしまう。きっと聞き間違えだったと結論付けた筈が、聖女の試験で必須な魔物についてアルバート様から勉強を教わることに──!
(かわいい、好きです、愛してます)
(誰にも見せたくない。執務室から出さなくてもいいですよね?)
二人きりの勉強会。アルバート様に触らないように気をつけているのに、リリアンのうっかりで毎回触れられてしまう。甘すぎる声にリリアンのドキドキが止まらない!
ところが、ある日、リリアンはアルバート様の声にうっかり反応してしまう。
(まさか。もしかして、心の声が聞こえている?)
リリアンの秘密を知ったアルバート様はどうなる?
二人の恋の結末はどうなっちゃうの?!
心の声が聞こえる聖女リリアンと変態あまあまな声がダダ漏れなアルバート様の、甘すぎるハッピーエンドラブストーリー。
✳︎表紙イラストは、さらさらしるな。様の作品です。
✳︎小説家になろうにも投稿しています♪
家庭の事情で歪んだ悪役令嬢に転生しましたが、溺愛されすぎて歪むはずがありません。
木山楽斗
恋愛
公爵令嬢であるエルミナ・サディードは、両親や兄弟から虐げられて育ってきた。
その結果、彼女の性格は最悪なものとなり、主人公であるメリーナを虐め抜くような悪役令嬢となったのである。
そんなエルミナに生まれ変わった私は困惑していた。
なぜなら、ゲームの中で明かされた彼女の過去とは異なり、両親も兄弟も私のことを溺愛していたからである。
私は、確かに彼女と同じ姿をしていた。
しかも、人生の中で出会う人々もゲームの中と同じだ。
それなのに、私の扱いだけはまったく違う。
どうやら、私が転生したこの世界は、ゲームと少しだけずれているようだ。
当然のことながら、そんな環境で歪むはずはなく、私はただの公爵令嬢として育つのだった。
先生!放課後の隣の教室から女子の喘ぎ声が聴こえました…
ヘロディア
恋愛
居残りを余儀なくされた高校生の主人公。
しかし、隣の部屋からかすかに女子の喘ぎ声が聴こえてくるのであった。
気になって覗いてみた主人公は、衝撃的な光景を目の当たりにする…
【完結】嫌われ令嬢、部屋着姿を見せてから、王子に溺愛されてます。
airria
恋愛
グロース王国王太子妃、リリアナ。勝ち気そうなライラックの瞳、濡羽色の豪奢な巻き髪、スレンダーな姿形、知性溢れる社交術。見た目も中身も次期王妃として完璧な令嬢であるが、夫である王太子のセイラムからは忌み嫌われていた。
どうやら、セイラムの美しい乳兄妹、フリージアへのリリアナの態度が気に食わないらしい。
2ヶ月前に婚姻を結びはしたが、初夜もなく冷え切った夫婦関係。結婚も仕事の一環としか思えないリリアナは、セイラムと心が通じ合わなくても仕方ないし、必要ないと思い、王妃の仕事に邁進していた。
ある日、リリアナからのいじめを訴えるフリージアに泣きつかれたセイラムは、リリアナの自室を電撃訪問。
あまりの剣幕に仕方なく、部屋着のままで対応すると、なんだかセイラムの様子がおかしくて…
あの、私、自分の時間は大好きな部屋着姿でだらけて過ごしたいのですが、なぜそんな時に限って頻繁に私の部屋にいらっしゃるの?
【完結】ドケチ少女が断罪後の悪役令嬢に転生したら、嫌われ令息に溺愛されました。
やまぐちこはる
恋愛
仁科李依紗は所謂守銭奴、金を殖やすのが何よりの楽しみ。
しかし大学一年の夏、工事現場で上から落ちてきた鉄板に当たり落命してしまう。
その事故は本当は男子学生の命を奪うものだったが、李依紗が躓いた弾みで学生を突き飛ばし、身代わりになってしまったのだ。
まだまだ寿命があったはずの李依紗は、その学生に自分の寿命を与えることになり、学生の代わりに異世界へ転生させられることになった。
異世界神は神世に現れた李依紗を見て手違いに驚くが今回は李依紗で手を打つしかない、いまさらどうにもならぬと、貴族令嬢の体を与えて転生させる。
それは李依紗の世界のとある小説を異世界神が面白がって現実化したもの。
李依紗も姉のお下がりで読んだことがある「帝国の気高き薔薇」という恋愛小説。
それは美しい子爵令嬢と王太子のラブストーリー。そして李依紗は、令嬢を虐めたと言われ、嫌われることになるありがちな悪役令嬢リイサ・サレンドラ公爵令嬢の体に入れ替わってしまったのだ。
===============================
最終話まで書き終え、予約投稿済です。年末年始は一日3〜4話、それ以外は毎日朝8時に更新です。
よろしくお願い致します。
せっかく転生したのにモブにすらなれない……はずが溺愛ルートなんて信じられません
嘉月
恋愛
隣国の貴族令嬢である主人公は交換留学生としてやってきた学園でイケメン達と恋に落ちていく。
人気の乙女ゲーム「秘密のエルドラド」のメイン攻略キャラは王立学園の生徒会長にして王弟、氷の殿下こと、クライブ・フォン・ガウンデール。
転生したのはそのゲームの世界なのに……私はモブですらないらしい。
せめて学園の生徒1くらいにはなりたかったけど、どうしようもないので地に足つけてしっかり生きていくつもりです。
少しだけ改題しました。ご迷惑をお掛けしますがよろしくお願いします。
ゆるふわな可愛い系男子の旦那様は怒らせてはいけません
下菊みこと
恋愛
年下のゆるふわ可愛い系男子な旦那様と、そんな旦那様に愛されて心を癒した奥様のイチャイチャのお話。
旦那様はちょっとだけ裏表が激しいけど愛情は本物です。
ご都合主義の短いSSで、ちょっとだけざまぁもあるかも?
小説家になろう様でも投稿しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる