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最初の国はオウガ国
骸side 2
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「だから、彼が居る事を知られない内に彼を手放すのが彼の為であり姫様のためだよ。
まだ、此処は僕の縄張りだからセッカの部下もアヤメの部下も他の皆の部下も来ないけど
僕の縄張りから出たら皆が姫様を見てる。」
本当ストーカーかよ…
「だけど、それは出来ねぇわ。
見てよ、あの姫様の顔。
初めて同年代のちゃんとした友達出来て嬉しそうだろ?
だから、俺は姫様が願った通り彼奴を連れ旅に出るよ。」
「っ!骸!いくら君が強くてもっ!
数には負けてしまうんだよっ!?」
俺は、強い。
元々俺が持ってる力は全て姫様が持っていた力。
赤子の姫様は全ての力を俺に渡した。
何故そんな事をしたのか今となってはわかんねぇけどさ
「わかってる。
だけど、姫様とアイツを逃がすくらいの事は出来る。
一度姫様をアイツラが見失えば俺以外に姫様を見つけ出す事は出来ない。
それは、チナもよく分かってんだろ?」
「…骸。
そろそろ姫様にも話すべきだよ。
僕が知ってほしいと思ってるのもあるけど
危険を知らなければ、警戒する事も出来ない。
姫様は、余りにも…知らな過ぎる」
「知れば、姫様は死ぬよ。
姫様は、自己犠牲の塊だからな
自分がいる事で戦いがうまれ誰かが傷つくのなら自分が死ねば丸く収まると思うだろうね。
だから、言わない。
姫様は、知るべきじゃない。」
知れば確かに姫様にも危機感がうまれ警戒出来るかもしれない。
けれど、姫様はきっと考える。
こんな事になる元凶は何なのか。
そして気づく。自分の存在が周りを狂わせてるという事に。
自分が消えれば誰も争う事はないと…気づく。
だけどね、これは俺の我儘だけど
姫様には死んでほしくないんだ。
笑って自分で見つけた愛する人と幸せに生きてほしいんだ
「それに、いつか姫様も恋をする。
そうなれば今アイツが居る事なんて些細な事になる。
姫様にも感情がある。
セッカ達が求めるようにお前達を求めるとは限らない。
俺はね、チナ。姫様が誰を選ぼうと
姫様が幸せならそれでいいんだよ。
その幸せを守る為に死ねるなら本望だよ。」
それが俺が生まれた意味であり存在理由。
「…骸。僕は忠告したからね。
ただ、もしも彼を連れてこの先旅を続けるなら早めにセッカ達の所へ行くのをオススメするよ。
時間が経てば経つほど、嫉妬で理性が消えていく。
理性が消えてしまえば、どうなるか…僕にもわからない。
僕は理性だけは、決して手放したくないからね。」
姫様の存在は彼等にとって麻薬の様なもの
だから、誘惑に抗うのはとても辛く苦しい
理性という名のストッパーを外したほうが楽なんだ。
「わかった。考えとく。
さてっ、そろそろ戻りますかね
串焼きもなくなっちまったみたいだしな。
チナ、ここにいる間は姫様と楽しめよ。」
「フンッ、そんなの骸に言われなくたってするよ!
姫様!!!僕が街を案内するよ!」
俺に向けたムスッとした顔は何処へいったのやら
姫様に向ける顔は、ガキのような笑顔。
「はぁ…やる事は山積みだ」
あの笑顔を守らなきゃ。
もう、俺は姫様のあんな顔は見たくないから…
まだ、此処は僕の縄張りだからセッカの部下もアヤメの部下も他の皆の部下も来ないけど
僕の縄張りから出たら皆が姫様を見てる。」
本当ストーカーかよ…
「だけど、それは出来ねぇわ。
見てよ、あの姫様の顔。
初めて同年代のちゃんとした友達出来て嬉しそうだろ?
だから、俺は姫様が願った通り彼奴を連れ旅に出るよ。」
「っ!骸!いくら君が強くてもっ!
数には負けてしまうんだよっ!?」
俺は、強い。
元々俺が持ってる力は全て姫様が持っていた力。
赤子の姫様は全ての力を俺に渡した。
何故そんな事をしたのか今となってはわかんねぇけどさ
「わかってる。
だけど、姫様とアイツを逃がすくらいの事は出来る。
一度姫様をアイツラが見失えば俺以外に姫様を見つけ出す事は出来ない。
それは、チナもよく分かってんだろ?」
「…骸。
そろそろ姫様にも話すべきだよ。
僕が知ってほしいと思ってるのもあるけど
危険を知らなければ、警戒する事も出来ない。
姫様は、余りにも…知らな過ぎる」
「知れば、姫様は死ぬよ。
姫様は、自己犠牲の塊だからな
自分がいる事で戦いがうまれ誰かが傷つくのなら自分が死ねば丸く収まると思うだろうね。
だから、言わない。
姫様は、知るべきじゃない。」
知れば確かに姫様にも危機感がうまれ警戒出来るかもしれない。
けれど、姫様はきっと考える。
こんな事になる元凶は何なのか。
そして気づく。自分の存在が周りを狂わせてるという事に。
自分が消えれば誰も争う事はないと…気づく。
だけどね、これは俺の我儘だけど
姫様には死んでほしくないんだ。
笑って自分で見つけた愛する人と幸せに生きてほしいんだ
「それに、いつか姫様も恋をする。
そうなれば今アイツが居る事なんて些細な事になる。
姫様にも感情がある。
セッカ達が求めるようにお前達を求めるとは限らない。
俺はね、チナ。姫様が誰を選ぼうと
姫様が幸せならそれでいいんだよ。
その幸せを守る為に死ねるなら本望だよ。」
それが俺が生まれた意味であり存在理由。
「…骸。僕は忠告したからね。
ただ、もしも彼を連れてこの先旅を続けるなら早めにセッカ達の所へ行くのをオススメするよ。
時間が経てば経つほど、嫉妬で理性が消えていく。
理性が消えてしまえば、どうなるか…僕にもわからない。
僕は理性だけは、決して手放したくないからね。」
姫様の存在は彼等にとって麻薬の様なもの
だから、誘惑に抗うのはとても辛く苦しい
理性という名のストッパーを外したほうが楽なんだ。
「わかった。考えとく。
さてっ、そろそろ戻りますかね
串焼きもなくなっちまったみたいだしな。
チナ、ここにいる間は姫様と楽しめよ。」
「フンッ、そんなの骸に言われなくたってするよ!
姫様!!!僕が街を案内するよ!」
俺に向けたムスッとした顔は何処へいったのやら
姫様に向ける顔は、ガキのような笑顔。
「はぁ…やる事は山積みだ」
あの笑顔を守らなきゃ。
もう、俺は姫様のあんな顔は見たくないから…
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