ポーンドット男爵のダイエット奮闘記〜娘の視線が気になりまして

 ジェラール・ポーンドット三十六歳には悩みがあった。

 その悩みとは、娘から度々向けられる視線からくるものであった。

 娘が見つめる視線の先には彼の腹部があって、その腹部が年々丸く大きく成長してしまっているのだ。

 男爵としての威容、威風を守る為。

 父親としての沽券、尊厳を保つ為。

 中年貴族ジェラール・ポーンドットが今、立ち上がる!

 

 
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