声劇台本置き場

栄花れむ

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『 Snow-white Geranium 』

『 Snow-white Geranium 』 ① ~ダチュラ~ 【R15】

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~登場人物~


鈴原 海 19歳♀ (すずばら うみ)
普通の女子大生。
裕也と心と同じ大学。心とは高校からの親友。
陸とはセフレ。八方美人なんですってー!


月波 陸 23歳♂ (つきなみ りく)
自由人でハイスペック。異性関係以外は紳士。
海とはセフレ。乃愛の彼氏。
あぁ、クズですよ。


雲田 乃愛 26歳♀ (くもた のあ)
才色兼備。陸の彼女。
仕事づくめの毎日を送っているキャリアウーマン。
浮気には気づいてなさそうです。


蜂須賀 裕也 19歳♂ (はちすか ゆうや)
普通の大学生。海と心と同じ大学。
海のことが好き。
ノリはいかにも陽キャのそれ。


有山 心 19歳♀  (ありやま こころ)
海と裕也と同じ大学。海とは高校からの親友。
普段からハイテンションでお調子者。
一番アホです。





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配役 男2女3 

※海♀
※陸♂
※乃愛♀
裕也♂
心♀

 
所要時間 : 30~40分
 

※多少の性的描写がある役となります。

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アパートの一室。海と陸は背を向けて喋っている。


海 : ....ねぇ。

陸 : なに。

海 : 陸はさ、私のこと好き?

陸 : なんだよ急に。

海 : .............いや。やっぱいい。

陸 : そう?

海 : ....

陸 : ........すきだよ。

海 : ....そっか。


みかねたように陸がそっと後ろから、海に抱きつく


海 : ....急に抱き着いてきてどうしたんですか~?甘えたがりのお猿さ~ん?

陸 : ....(耳元で)おまえだって猿だし、さらには最低な女だろ。

海 : (微笑しながら)なにそれ。
   じゃあ、お互い様だね。


海は振り返り、陸の目を見つめる
少しした後に二人はキスをする


海 : んっ.......はぁ....りくっ...ちょ、まっt____

陸 : ダメ?

海 : ......答えなんて言わなくてもわかってるくせに。


そのまま二人は長い間キスをする
海は我慢しきれずに吐息が漏れる
そのまま海は窓のほうに視線を向ける


海M : もう戻れない。それでもいい。これでいい。繋ぎとめていられるんだったら。

海 : もう....どうでもいいや...


部屋には二人の息遣いが響き渡っていた
(ここはアドリブでお願いします)

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海M : いつからだろう。陸とこんな関係になってしまったのは。
         終わらせなければいけないと思いつつも終わらせられない毎日を送っている。
        そういう憂鬱な思いを抱えながら朝を迎えていた。


海 : (コップをテーブルの上に置いて)
    (ため息)...なにしてんだか....

陸 : (伸びをして)....おはよ...

海 : おはよ。....あー.....てかごめん、勝手にコップ使っちゃった。

陸 : おまえ...この家に何回きてると思ってんだよ。
  この家にあるもの我が物顔でいつも使ってるくせに、何の風の吹き回しだぁ?

海 : たまにはいい子ちゃんになろうかなぁ~~~って。

陸 : お前には無理だよ。諦めろバカ。

海 : どう考えてもいい子でしょ私!
  優しくて、それなりに常識があって、羽目も外せる!ほらいい子!

陸 : あ~~~聞こえねぇなぁ~~~~。

海 : 白々しいんだよバカ。







海 : 今日は仕事?

陸 : そ、昼から会議。しかも大事な会議なんだよね。
  まだ俺23だってのに....
  なんでそんな大事な会議に駆り出されなきゃいけないのって話。

海 : はいはい、ハイスペック月波さんは今日も素晴らしいですね~~~~。

陸 : なんだよ嫌味か?

海 : いや?褒めてるんだよ。

陸 : 顔に嘘って書いてあるぞ~~~。

海 : 私の気持ちは私しかわかりませ~~~ん。

陸 : 誤魔化し方下手かよ。おまえも今日大学?

海 : あるよ~。私もお昼からだけど。

陸 : なんだよおまえも昼からかよ。
  今から準備して~とかだったら、「俺は昼からだけどね」って、
  煽ってやろうと思ったのに。

海 : 煽ることを先に予告する馬鹿がどこにいるんだって言おうと思ってたけど...
  ここにいたわ.....

陸 : おうおうおう...おまえなぁ....
  年上をあまりからかったり悪く言ったりするのはいけないんだぞ~。
  もっと敬え。敬意を示せよ、け・い・い!

海 : 誰が陸なんかに敬意を示すっての...
  あんたに敬意を示すぐらいだったら死んだほうがマs__



陸が海のことを後ろからくすぐる



陸 : (下のセリフと同時に) ほ~~~ん?それ以上言ってみろ~???
   このくすぐり、やめねえぞ~~~。

海 : (上のセリフと同時に)
  (笑いながら)ちょ....ごめんって!!!敬意示します!敬います!
   陸様の仰せのままに!!これでいいでしょ!!

陸 : それならよし。

海 : はぁ...助かった...

陸 : 年上をからかうおまえが悪いんだよ、バカ。

海 : 力に任せて上をとる人は男性でも女性でもモテないんですよ~~~。

陸 : モテなくて結構。仕事もうまくいってるし、
  人間関係も面倒くさいことなにもないからいーんだよ。

海 : うわぁ....これで全部嘘じゃないってことが質悪いなぁ...

陸 : 仕事で疲れてもお前がいるし、俺はなーんも不便なことはないよ。

海 : じゃあどうすんの?
  私が急に他の男に目移りして、そっちに行ったとしたら。

陸 : なにおまえ、そんなことすんの?

海 : いや、もしもの話じゃん!

陸 : .......その時は寂し~って思うよ。

海 : ....嘘は良くないよ。

陸 : 嘘じゃねえよ(微笑)だから、いなくなったりすんなよ。

海 : ....うん。

陸 : 海。こっちきて。

海 : ....なんですか。


陸は海にキスをする


海 : (小声)....なに、寂しくなったの?

陸 : いや?別に。

海 : 素直じゃないとか、かわいくないねぇ~~...

陸 : おまえだって素直じゃないだろ。







陸 : ...素直なほうがおまえはかわいいぞ

海M : そうして陸は私の目を見つめる。

陸 : なんだよその顔(微笑)

海M : この目に見つめられると私はもう動けない。

陸 : かわいいな

海M : 私がこういう雰囲気に弱いことをわかっているからこそ、ずるい。

陸 : 海...

海M : そうやって都合がいい時だけ、甘い声で私の名前を呼ぶ。

陸 : ....


陸はそっと海のことを抱きしめる


海 : ....大丈夫。私はどこにも行ったりなんかしないよ....
  私がそうしたい。陸のそばにいたいから。

海M : そうやってまた、泥沼にはまっていくんだ。









陸 : 忘れ物ないか~?

海 : お父さんみたいなこと言わないでよ急に(微笑)
  ん~まぁ~~多分ない!それにどうせまた家来るんだし、
  忘れ物してたらその時に取りに行けばいいかなって。

陸 : まぁそれはそうか。大学まで送ってこうか?

海 : えー--!?いいのー-!?

陸 : 今日暑いし、それに日差しもすごいしなぁ。
  俺ら苦手じゃん夏。

海 : それはそう。まじで助かる!!!ありがとう。

陸 : それに、どっかの誰かさんが熱中症になってしまったら困るしね~~~

海 : 私、そんな貧弱じゃないんだけど?

陸 : 俺は、「どっかの誰か」って言っただけで決してお前とは言ってないんだけど?

海 : あっ。

陸 : (吹き出す)....ぷっ、ははははは!!
  (笑いながら)おまえのそういう間抜けなところ、嫌いじゃないよ

海 : 卑怯だよ~.....

陸 : うるせ~~~。
  ほら、はやく車乗れ、遅れるぞ。俺も仕事あるんだから。

海 : いや~~今から大事な会議だっていうのにわざわざありがとうございます仏様。

陸 : 俺を勝手に殺すな。せめてお兄様にしろ。







海と陸は車の中
場所は海の大学前


陸 : はい、とうちゃーく。

海 : あぁ~~~この冷房の効いた車から出るとかマジで無理。

陸 : アホか。少し歩いて大学の中入ったらまた涼しいだろ。

海 : うう~~昼からとはいえ大学めんどくさいよ~~。

陸 : あ、そういや聞いてなかったわ。おまえ何時に大学終わんの?

海 : え、あー-えっとねぇ....多分17時かなぁ。なんで?

陸 : いや、今日もうち泊まってくか?って.......なんだよその嬉しそうな顔は。

海 : え~~?だって私がいないと寝れないのかな陸きゅ~~ん。
  そんなにおうち泊まってほしいかにゃ~~~?

陸 : あー--!!!だるいな!!!20時には駅に迎えに行ってやるから!!!
  さっさと大学行け!!!

海 : ガチ照れありがとうございますごちそうさまです!!!
  そんじゃぁいってきま~す!!

陸 : ん、がんばれよ。





陸 : さて....向かうか...。


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場所は乃愛の家の前。
陸の車に乃愛が乗り込む。


陸 : ごめん、少し遅くなった。

乃愛 : 大丈夫。私もすこし寝坊しちゃったし(微笑)

陸 : 寝坊?乃愛が?珍しい....

乃愛 : 昨日仕事が長引いちゃってね....
   仕事は全然終わらないわ、終電の時間は迫ってくるわで....
   家に仕事を持って帰るなんてしたくなかったけど、渋々持って帰ったの。

陸 : それで仕事を家に持って帰った挙句、
  家で残りの仕事を終わらせるのに時間がかかったと....

乃愛 : そう。そこからお風呂にスキンケアにストレッチでしょ?
   そしたらもう朝の5時....この歳になると美容に気を遣わないとねぇ....
   一日でも怠ると終わりの始まりよ....はぁ....

陸 : とりあえずお疲れ様。

乃愛 : ありがとう陸。







陸 : よし、じゃあ行くか。

乃愛 : ....今日はどこ行くの?

陸 : まずはこの前新しくできたカフェ行こうかなって。
  乃愛が行きたがってたところ。

乃愛 : あ!もしかして「thea(テア)」?

陸 : そう。ウィンドウショッピングとかもいいかなーって考えてたんだけど、
  昨日遅くまで仕事してて疲れてるし歩かせちゃうのもなって。

乃愛 : ふふふ、別に気にしなくていいのに。(微笑)

陸 : カフェだったらゆっくりできるし_____________

乃愛 : (食い気味に)紅茶。

陸 : え?

乃愛 : 飲みたい気分だから。でしょ?

陸 : ....

乃愛 : 何年一緒にいると思ってるの?(微笑)
   それぐらい分かるよ。

陸 : .....ははっ、かなわねぇなぁ。







乃愛 : ...そういや「thea(テア)」ってどういう意味か知ってる?

陸 : え、意味あるの?

乃愛 : あるから聞いてるの!

陸 : これ英語だろ??俺、日本人だから英語は受け付けてないぞ。

乃愛 : ううん。違うよ。

陸 : え、英語じゃないの?それならもっと受け付けないけど?

乃愛 : ふふふ、ほんと陸は勉強関連は苦手だね。

陸 : 英語じゃないなら何語なの?

乃愛 : ラテン語なんだって。

陸 : ......わかるわけない。

乃愛 : まぁまぁそう拗ねないの!
   「thea(テア)」ってねラテン語で「紅茶」っていう意味なんだって。
   ほら、今から行くカフェの「thea(テア)」って色々な種類の紅茶を取り扱ってるみたいだし。

陸 : そう考えると安直だな。店の名前。(微笑)

乃愛 : 確かにね~~。

陸 : ていうかなんで急にそんなこと聞いてきたの?

乃愛 : いや、こういう雑学っていうの?まぁ、ちっぽけな知識なんだけどね(微笑)
   別にこれからの人生に必要かどうかはさておき....
   小さな知識が自分の中に積もっていくたびに、私ってまだまだ知らないことばかりなんだなって....
   陸にはそれのおすそわけ!

陸 : 余計なお世話だよ。

乃愛 : つれないなぁ~~~。

陸 : でも、乃愛のそういうところ尊敬してるよ。

乃愛 : そう言われると、照れちゃうね(微笑)



陸が乃愛の頭を撫でる



乃愛 : ......もう頭を撫でられる歳でもないんだけどなぁ....

陸 : いーの。俺が撫でたくなったから。

乃愛 : .....そっか。




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場所は海の大学
一つの空き教室にいる海と心が喋っている

海 : あ~......ようやく終わった~~~.....

心 : まだ1コマしか受けてないでしょうが。
  私は1限から3限まで連続で受けてんの!!!
  朝早く起きて、しっかりメイクして、眠い目を頑張って開けて学校に向かってるっていうのに....

海 : 1年の時に必修落とした心が悪いんでしょ~~~。

心 : うっ....それはごもっとも....です...

海 : はぁ....今日なんか課題でたの?必修科目。

心 : もちろん出ましたねぇ~~~~~~~もうそれはそれはたんまりと!!!!!
   だからお願い!!!また一緒に課題付き合って~~~~~!!!

海 : はぁ.....課題何が出たの....

心 : 第二言語の確認テストでしょ?経済学のレポートでしょ?
  しかもレポート最低5000字とか.....私には鬼畜すぎる.....無理....

海 : 心って第二言語、何取ってたっけ?

心 : えっとね、ラテン語!

裕也 : これまためんどくさい言語とったなぁ?

心 : うわ.....

裕也 : うわってなんだよ、うわって。

海 : うわぁ.....

裕也 : 俺もしかして嫌われてる?

心 : 今気づいたの?

裕也 : (大声で)あ~あ!!!!俺1年の時の第二言語、ラテン語専攻だったからなぁ~~!!!
    前期と後期の期末試験の過去問とかあるのになぁ~~~!!!
    しかも俺、ラテン語成績Aだったんだけどな~~~!?!?!

心 : はい。すみません。ごめんなさい。申し訳ありません。
  心優しき蜂須賀様。ぜひとも、この有山心にラテン語を教えてください。

裕也 : 手のひら返すの早すぎだろ.....

海 : (吹き出す)ぷっ、.......はははははははははは!!!

心 : .....海笑いすぎー--!!!!!!!!!
  私は単位を絶対に落とさないためにも必死なの!

海 : その必死さを1年の時から出してれば単位落とさなかったのにねぇ....

裕也 : 確かにねぇ....


海と裕也は心に視線を向ける


心 : .....二人してそんな目で見ないでよ~~!!!

裕也 : まぁ...心の自業自得だからなぁ....

海 : (欠伸しながら)そうだよ~自業自得。

心 : え~~~~?
  海さん、かわいいあくびしちゃってぇ~~どうしたんですか~~~???
  眠いんでちゅかぁ~~~?

海 : まぁ....ここ最近寝る時間遅いわりに起きるの早いし...
  (欠伸しながら)そりゃぁ....寝不足にもなるよねぇ~~~...

裕也 : あ?課題でもしてんの?

海 : んまぁ、そんなところ、かな?

心 : いや.....違うなぁ....匂う....匂うぞ......

海 : な、なに?

心 : ズバリ!!!!男だな!!!!!!!!

海・裕也 : は?

裕也 : おいおい心....よく考えてみろって....この海だぞ?????
   海に限ってそんなことありえないだろ~??

海 : はぁ????それ、どういう意味!?!?

裕也 : いいや~~?なんも~~~?


裕也は海の胸のほうに視線を向ける


海 : そう.....殺されたいのね....裕也は殺されたいんだね.....

心 : まぁまぁ...確かに海はちっぱいだし!!!色気なんてないけどさ!!!
  わかんないじゃん!?!?!?!

海 : 心も裕也と同じ道をたどりたいんだねぇ....そっかそっかぁ....

裕也 : (声を震わせながら)はいはい。
   その握りしめてる拳を頼むから緩めてほしいなぁ。

海 : てか喉乾いた。自販機でなんか買ってくるから荷物みといてくれる?

心 : おっけ~~~~!!!

海 : ありがとう。んじゃいってくる。

心 : はいよ~~!!!







裕也 : ....なぁ心。

心 : ん~?

裕也 : ....さっき言ってたことほんと?

心 : さっき言ってたことって?

裕也 : いや、海に男がいるのどうのこうのって...

心 : やだなぁ~~~~冗談だよ冗談!!!
  ........え、なに?....あんた.....海のこと好きなの?

裕也 : まぁ.....うん....

心 : え。

裕也 : え。

心 : え....?

裕也 : え....?

心 : えー--------------!?!?!?!?!!

裕也 : うっるせぇ!!!!!!!!!声でけえよバカ!!!

心 : (下のセリフと同時に)(早口・大声で)え、いや、え、いつから!?
   いつから海のこと好きなの!?え、てかどこが好きなの!?
   いやまぁ、顔もいいしなんだかんだスタイルもいいし?
   男女ともに好かれるところとか!?頭がいいところかな!?

裕也 : (「え、いつから!?」のセリフ後かぶせるように)
    だから声でかいって!!!静かにしろ!!!
    他の人に聞かれたらどうするんだよ!!!だぁー--!!!!もう!!!
    わかったから!!!わかったからいいから落ち着け!!!!

心 : で、どうなの?

裕也 : はぁ...興味津々すぎるだろ....

心 : だってだって~~高校からの親友のことを好きになる人がね~?
  まさか大学で現れるだなんて思ってなかったし~?
  しかも、こーんな身近でね!

裕也 : そんなに海モテないの...?

心 : いや、むしろモテるかな。

裕也 : いやさっきの言い方はどう考えても、「モテないんだよあいつ....」だったじゃん。
   おまえ言葉の選択、絶対間違ってるって....

心 : まあさ、親友っていっても高校からだから、
  海のことを全部わかりきってるっていうわけじゃないけど....
  海はさ、やっぱり普通の人と比べたら顔もかわいいし、細くて華奢だし...
  おまけに、基本的に誰にでも優しくて....それだけじゃないよ?
  どんだけ無茶ぶりされても大概は断らずノリに乗るタイプだからねぇ.....男受け抜群だよね....

裕也 : だよなぁ....やっぱそうだよなぁ~~~~~....

心 : この大学にも何人か密かに想いを寄せてる人、いるんじゃないかなって....
  心さんは思っていますぞよ~~!!!

裕也 : 語尾キモすぎだろ。

心 : (咳払い).....まぁ、とにかくライバルは多いと思ったほうがいいよ~~???

裕也 : (ため息)

心 : あぁでも、高校でもそうだったんだけど、特定の人はあまりいなかったっていうか....
  うーん.....これだと語弊があるなぁ.....んーとねぇ...
  高校から今までの間だけどさ、一人しか付き合ったことないんだよ海。

裕也 : え、そうなの?

心 : しかも3か月くらいで別れてたんだよね~~~。
  あまり深く話聞かないほうがいいかなって思って、わざと聞いてないんだけどさ~?
  だからあんまり男の人に興味ないのかなって。
  ていうか恋愛に興味なさそうだよね~~~。なんだろう、今を生きてます!って感じ!!!
  ......まぁ、応援するよ。大切な友達の恋が成就するためならね!!!!!

裕也 : ありがとな心....

海 : ただいま~~~~!!!!

心 : おっ、おかえり~~!!!

裕也 : てか遅かったな?自販機に行くんじゃなっかったっけ?

海 : あ~~~。おなかすいちゃったから、コンビニまで行ってたの。
  そして私は優しいから、二人が小腹がすいてるんじゃないかと思ってスイーツを買ってきました。

心 : え、まじ~!?!?!?!

海 : 心はシュークリーム。裕也はティラミス。はい、どうぞ。

裕也 : 海....おまえ....優しい奴だな.....

海 : はぁ....だからさっき言ったでしょ。「私は優しい」って!!

心 : 自分で言わなければ100点な女なのに。


海と裕也と心は、吹き出して笑う
(ここは笑ってください)


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場所は陸の家
陸と乃愛が喋っている


陸 : 乃愛。

乃愛 : んー?

陸 : 次、いつ会う?

乃愛 : んー.....丸一日空いてる日があるのは2か月先だから、多分会うのも2か月先くらいかも。

陸 : そっか。

乃愛 : ごめんね。今、仕事がいい感じだからさ。
   色々引き受けてまたさらに仕事増やしてたら休みがほとんどなくなってて.....
   スケジュール管理ができないの本当に、私の良くない癖だね。ごめんね。

陸 : それはしょうがないよ。俺だって仕事うまくいってたらそうなるし。
   ......だから気にしなくていいよ。

乃愛 : ごめんね。ありがとう。


陸は乃愛のことをそっと前から抱きしめる


乃愛 : ....よしよし....

陸 : ....乃愛。

乃愛 : なあに?

陸 : 好きだよ。

乃愛 : うん。

陸 : .....好き。

乃愛 : .....うん。

陸 : ....乃愛。.....したい。


陸と乃愛は数秒見つめあった後、キスをする
(20秒ぐらい二人の息遣いを入れてください)

その後陸は乃愛をゆっくりと押し倒す

乃愛 : .....

陸 : 下、触るよ。

乃愛 : ......んっ(嫌そうに)

陸 : ......................ごめん。やっぱいいや。

乃愛 : ......ごめんね.......
       .....別に、陸としたくないわけじゃ______

陸 : いやいいよ。そんな無理しなくていいから。
  嫌がられながらやるの、気乗りしないし。

乃愛 : ...............ごめん。

陸 : ううん。乃愛は悪くないから謝らないで。俺が悪いから。

乃愛 : .........

陸 : ........

乃愛 : 私、今日はもう帰ろうかな。

陸 : え、でも。

乃愛 : 実は私、昨日持ち帰った仕事全部終わってなくて......

陸 : 仕事終わったって言ってなかったっけ。

乃愛 : いや、さっき携帯確認したときに上司から追加の仕事の連絡が来ちゃってて.....

陸 : ......そっか。

乃愛 : それに、今の空気だとここに私いずらいから。
   まぁ、この空気作り出しちゃった私が何言ってるんだって感じだろうけどね。

陸 : .......家まで送るよ。

乃愛 : いや、いいよ。大丈夫。自分で帰れるから。

陸 : .........わかった。

乃愛 : さっきは本当にごめんね。でも今日楽しかったよ、行きたいカフェにも連れてってくれたし。
   丸一日空いてるのは二か月先だけど、
   仕事終わりに夜ご飯一緒に食べるぐらいなら、前もって言ってくれれば全然大丈夫だから。

陸 : .......

乃愛 : んじゃ、私もう行くね。おやすみ陸。

陸 : おやすみ。



乃愛が陸の家から出ていく。



陸 : ...........クソッ!!!!!!!!!!!


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陸M : 乃愛と初めて出会ったのは、大学のサークルだった。

陸 : えーっと、経済学部 経営学科1年の月波 陸です!!
  喋るの大好きなんでよろしくおねがいしまー-す!!!

陸M : 美人で頭もよく、誰にでも優しい彼女はサークル内では人気者の立ち位置だった。

乃愛 : 1年生の人は初めまして!外国語学部 北欧学科4年の雲田 乃愛です。
   趣味は音楽を聴くことです!オールジャンルいけるので、みんなのおすすめの曲教えてください!
   よろしくお願いします!

陸M : 初めは全く恋愛する気なんてなかった。
   高校の頃からヤンチャばっかで、大学生でも女の子とワンナイトして既に遊びほうけていたからだ。
   もちろん、ワンチャンを狙ってる人の中に、乃愛も含まれていた。ただそれだけの女だった。
   あんだけ美人だったら、数多の男を食い荒らしてそうだし、何の問題もないだろう。
   自分と同族だろうと。そう思ってた。

陸 : 雲田先輩は逆に好きな曲ないんすか?

陸M : だからいつものように、女を手のひらで転がす前提で話しかけたのに。

乃愛 : 私の好きな曲か~....

陸M : それなのに。

乃愛 : 私はね.......好きな曲ないんだ。
   皆に色々おすすめの曲教えてもらってるくせに未だに見つからないの?って思ったでしょ?(微笑)

陸 : .......まぁ。

乃愛 : .....音楽ってさ、私たち人間の心を言葉に表してくれるものだって私は思ってるの。
   嬉しくなったり、悲しくなったり、怒れてきちゃったり。
   そうやって人間は、1秒1秒心が変化する生き物なの。
   でも、嬉しいにもたくさんの種類の嬉しいがあるからさ。
   一概にも嬉しい時の曲をおもむろに聴くんじゃなくて、
   その時の嬉しいを確実に表してくれる究極の一曲を聞きたいの。
   その一瞬の時の自分を表してくれる一つの曲を探してるだけで、好きな曲とかはないかなぁ~......
   
陸M : 彼女の思想が、彼女の生き様があまりにも眩しくて。

 

乃愛 : .....って、なんか語っちゃったねごめんね(微笑)

 

陸M : 俺は彼女に惹きこまれてしまったんだ。


----------------------------------------------------

陸 : 俺が.....俺が何したっていうんだよ.......


陸の携帯電話が鳴る


陸 : もしもし....?

海 : 陸~~?私、今大学終わったから、今から駅向かうね~!!

陸 : わかった。


陸M : 報われないならもう_____________________


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裕也 : おっしゃ~~~!!!!!!!!!終わり終わりおっわり~~!!!!
   大学おっわり~~!!!!!

海 : あんたさ....大学なんてほとんど毎日あるのに、その日終わったら毎日やるよねそれ...
  よく飽きないわ....

心 : まぁまぁ...裕也はおバカさんだし変人さんだから仕方ないね!!!

裕也 : おっけ~~~~。.....喧嘩する?

心 : 受けてたとう!!!!!!

海 : はいはいそれは2人でごゆっくり楽しんで~~~~。

心 : おいてかないでよ海~~~。

裕也 : そうだよ俺たちの戦い見ていけよな!!

海 : 私なんでこんな人たちといるんだろう。

心 : 私たちの飼い主ってことで!!!

裕也 : おい待て、「たち」ってなんだ「たち」って!!!

心 : え、なんで?裕也もじゃないの??

裕也 : うっるせぇ!!!!!お前だけだよ!!!!一緒にすんなこのタコ!!!!

心 : うるせえハゲ!!

裕也 : そんな悪口小学生以下だぞ!!!

海 : ぷっ、あははははははは!!!
  ほんと2人といると退屈にならなくて済むね。馬鹿で助かる~。

裕也 : おい最後の一言余計だろ。

海 : 全然余計じゃないと思いますけど~??
  ......あ、んじゃ今日、私こっちだから。

心 : え、どうしたの?

海 : あ~~~!!知り合いの家に行くんだよね。だから今日は駅行かなきゃ。

心 : そっかそっか。んじゃ今日はここまでだね~~~!

裕也 : .......送るよ。

海・心 : え?

裕也 : いや、だって、心配、だし?

心 : (わざとらしく)そっかそっかー--!!!!!!!!!
   裕也は心配性だもんねー---!?!?!?!
   可愛すぎる海ちゃんが誰かに攫われたりしたら怖いもんねー-!?!?!?!

海 : 別に大丈夫だよ。すぐそこだし。

裕也 : おまえ15分をすぐそこって言えるの?

海 : うわでた、シティボーイセリフ。

裕也 : はいはい。海さんは俺に送られててください。強制です。

心 : ふ~ふ~!!!!!!裕也さんおっとこまえ~~~!!!!!

海 : でも、心が一人になっちゃうし......

心 : 私はいーの!!!!あんたは駅まで15分!私は家まで5分!!!!
  それに私は、見たいテレビあるからダッシュで帰るよん!!!!

海 : そっか。じゃぁ、お言葉に甘えようかな....
  んじゃ、また明日ね。

心 : ばいばーい!!!!!!!!

裕也 : またな。







海 : じゃぁ、私たちもいこっか。

裕也 : おう。





 

裕也 : なぁ。

海 : ん?

裕也 : 海、好きな人いんの?

海 : 急に何。どうしたの~?
  え、もしかして昼間の心が言ったやつ気にしてんの~~~??

裕也 : そうだよ。

海 : ........別に、好きな人......いないよ。

裕也 : そっか。

海 : うん。

裕也 : なんとなく聞いてみた。

海 : なんとなく、ね(微笑)

裕也 : なんだよ笑うなよ。

海 : なに、裕也あたしのこと好き?

裕也 : えっ、あっ、ヴェっ、はぁ!??!?!

海 : あたり?

裕也 : それ自分でいうかぁ~~~????

海 : 裕也まず告白できるの?

裕也 : 絶対できないに5票.....

海 : ほらね。なら当ててあげた私に感謝しなさいよ。

裕也 : いや、そんなことより俺そんなわかりやすい!?!?!?!

海 : うん。とっても。

裕也 : じゃあ....結構前から気づいてた?

海 : うん。

裕也 : え、めっちゃくちゃ気まずいんだけど。

 





海 : ................裕也。

裕也 : ん?

海 : 私のことは....やめといたほうがいいよ。

裕也 : なんで?

海 : 私、裕也が思ってるよりいい人じゃないし。
  それに私、汚いから。

裕也 : そんなことないだr___________

陸 : 海!!!!!!!!!!!!

海 : 陸....?

陸 : いや、駅向かってたんだけど歩いてるお前の姿見えたから。ほら、乗ってけよ。

海 : 今行く!

裕也 : 誰?あの人。

海 : ...........

裕也 : 海?





裕也 : 彼氏?





海 : ううん。彼氏じゃないよ................





海 : でも、私の愛する人だよ____________。

 

 

 

 

 

 

- 完 -
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