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第四噺『王の没落(前)』
二【権力の象徴】
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「止めて!」
平手を呉葉に向かって振り下ろそうとしたとき、鈴鹿御前が必死で止めようと、焔夜叉の腕に縋った。しかし振り上げた腕は、力任せに呉葉の元へと向かっていた。
鈍い音を立てて地面にどさりと倒れる音が響く。
「春日くん!」
呉葉を守るように間に入った春日童子が、右のこめかみ辺りを殴られて倒れていた。その後、慌てて呉葉が春日童子を助け起こす。
「いってえ」
右手でこめかみを押さえると、僅かに血が付着していた。
「ごめんなさい春日くん、私のせいだわ」
懐の中から手拭いを取り出した呉葉は、春日童子のこめかみに当て、血を拭う。
その様子を呆然と眺めていた鈴鹿御前は、勝ち誇ったように口元を緩めている焔夜叉を一瞥してから地面にしゃがみ込んだ。
「一度ならず二度までも、春日童子様に怪我をさせてしまいました。謝って済むことではございませんが、本当に申し訳ありません」
恐縮したように頭を下げる鈴鹿御前に対して、春日童子は笑いながら手を振った。
「何で君が謝るんだ」
「相変わらず弱い鬼だ。呉葉、その男の角を見てみろ。軟弱で歪だろう。そういう鬼が地面に這いつくばっている現実はどう見る? 私のような角を持つ鬼はこのように相手をひれ伏させている。私の角は飾りではない」
見下した目で春日童子と呉葉を見た焔夜叉と対峙し、この周辺の空気が冷え切ったように固まった。しんと静まり返り、呉葉の充血した目が焔夜叉を見据えた。
一色触発の空気を動かしたのは、後方から聞こえた透明感のある柔らかい声だった。
「おーい、何してるの?」
淡い水色の短い髪の毛を揺らし、妹のスクナが暢気に歩いてきた。人の島に行くということで、気合いを入れてお洒落をしているようだ。呉葉から借りた髪飾りの鈴がしゃんと鳴り、この場の空気が清廉に震えた。
「スクナちゃん、何でもないのよ」
呉葉がスクナに向かって微笑む。この凍った空気を柔らかく動かしてくれた花のような妹に、呉葉は感謝を込めて抱擁をした。
「何でもないってことはないでしょ? お兄ちゃん、怪我してる」
地面に座り込んで右こめかみを押さえている春日童子に向かってスクナが心配そうな声をかけた。
「いや、本当に何でもないんだ、スクナ」
笑いながらこめかみを押さえる春日童子の情けない姿を見ていた焔夜叉は、再び彼に言う。
「情けない鬼だな。弱いくせに何かを守ろうとする。そのような余裕はないくせに」
苦々しい顔を見せた焔夜叉に、スクナが彼をじっと見つめた。見透かすように、空のような水色の視線を受け、焔夜叉は居心地の悪さを感じて眉をぴくりと動かす。
「そんなにお兄ちゃんが嫌いなら、ちょっかい出さなければいいのに」
呉葉のような挑発的でない、心底不思議そうに呟いた無垢な少女には、さすがの焔夜叉も何も言わずに沈黙すると、踵を返してこの場を後にした。
「鈴鹿御前、早くこい!」
そう声を上げ、門に向かう様子を眺めていた呉葉が、ぽつりと洩らす。
「私、焔夜叉と相性悪いのかしらね」
「珍しいね、呉葉ちゃんが本気になって応戦するのは。それにしても良いところにきてくれたよ、スクナ」
スクナはそんな春日童子の様子を見て、何も言わずにおどけたように肩を竦めた。
我に返った鈴鹿御前は、慌てて立ち春日童子にお辞儀をした。
「本当にごめんなさい、悪い方ではないのです。ただ、鬼の存在価値に敏感になってしまう方なのです」
鈴鹿御前が応急処置をするため、春日童子のこめかみに触れる。以前も手当てをしてもらったことがあったため、そのことを思い出した春日童子はくすっと微笑む。
「何でしょうか?」
「いや、ごめん。君には手当てをさせてばかりだと思って」
「焔夜叉様のなさったことは私にも責任がありますから。本当に申し訳ありません」
呉葉がその様子を眺めながら首を振った。
「私が焔夜叉を変に挑発したせいだわ。私の責任だから、鈴鹿さんは本当に気にしなくて良いのよ。顔を上げて頂戴。せっかくの綺麗な顔が台無しよ」
鈴鹿御前を安心させるように呉葉が微笑みながら言った。それに便乗して、春日童子も口を開く。
「ねえ、それほど立派な角というのは魅力的?」
普段よりも低く、落ち着いた声を出した春日童子に対して、一瞬身体を硬直させた鈴鹿御前が視線を絡めた。そんな様子を見て呉葉とスクナも顔を見合わせる。
「独善的な価値観を持つ鬼でも? 弱者に暴力を振るうような鬼でも? 極端な思考を持つ鬼でも? それでも魅力はある?」
春日童子は試すような目で鈴鹿御前を見据える。呉葉も思わず鈴鹿御前を見つめていた。鈴鹿御前は慎重に、言葉を選びながら話す。
「立派な角は権力の象徴。権力者は私にとって、それだけで魅力的に見えます」
「……なるほど、合理的だ」
自虐的な笑顔を浮かべた春日童子は、ため息をついてこめかみを押さえた。そんな様子を見た鈴鹿御前は、ふと視線を呉葉に移す。呉葉はそれに気付き、鈴鹿御前が話しやすいよう表情を和らげた。
「呉葉様、どうか焔夜叉様をお許し下さいませ。彼は失礼なことを言いますが、必ずしもそれが本心ではないのです」
それはどうだろうか、と呉葉は心の中で毒づいた。
「許すも何も、私はそれほど気にしていなくてよ」
肩を竦める呉葉を見て、僅かに寂しそうに鈴鹿御前は微笑んだ。
「焔夜叉様の強さは人間の世界でも、評判になっているそうです。神様からの依頼が最近は多くなっているからでしょう」
「それは何よりだわ。鬼の名声を上げるには、人界で仕事をするのが一番ですもの」
「申し訳ありません。生意気を言うようですが、これは嫌味ではないのです。ただ私は焔夜叉様のことが少し心配なのです。人間の中で彼は『悪路王』と呼ばれているそうです。通り名がつくほど彼は人間の中でも有名になってしまいました」
試すように呉葉の目をじっと見つめて、鈴鹿御前が一語一語しっかりと紡いだ。
そういえば父も人界では『神殺しの風鬼』という通り名で呼ばれていたと春日童子は思い出した。人間に渾名や通り名を付けられるようになれば、鬼として立派になった証拠だと祖父が教えてくれたことがある。
深くお辞儀をして去って行く鈴鹿御前に、春日童子も手を振って送り出した。
遠ざかる彼女を見つめる春日童子を、呉葉はちらりと横目で見やる。
「私は、男の価値は角で決まるものではないと思っているわよ」
春日童子を助け起こしながら、呉葉がぽつりと呟いた。
「女が全てああいうのに靡くとは思わないで頂戴ね」
慰めてくれているのか、と思いながら、春日童子は心配そうにこちらを見つめる呉葉を見て安心させるように満面の笑顔を返した。
「呉葉ちゃんが特別なんだよ。君の趣味は全く鬼らしくないからね」
「生まれ持った角で権力が決まるとは、鬼の世界は不条理だわ」
顔を曇らせた呉葉に対し、春日童子は諦めたように笑う。
「ろくに神からの依頼のない、鬼ヶ島の女性は賢く生き抜かなくてはならないからな。鈴鹿御前の思考はボクが女だったら、わかる気がするよ」
「あら、全ての女性を見くびらないで頂戴。私は、鬼の気質や性質を重視するわ。内面が伴っていなければ一緒にいるだけで苦痛よ。私、焔夜叉とは結婚したくないわね」
「向こうもお断りかもよ」
「まあ、言うじゃない」
頬を膨らませた呉葉は、視線を煉獄門に向け何かを思案していたスクナに向かって声を掛ける。
「スクナちゃんなら、わかってくれるわよね?」
「え? うん……」
スクナも遠ざかる焔夜叉の大きな背中を眺めながら、目を細めて首を傾げた。
「結婚どうこうは置いておいて、私は何でお兄ちゃんが彼に絡まれるのかわからないな。嫌いなら放っておいてくれればいいのにね」
「そうなんだよ」
春日童子はスクナの意見に全面的に同意すると、やがて思い出したように再び口を開いた。
「知ってるか、スクナ。諦めの同義は無関心なんだって。その逆もまた然りなんだろう」
スクナは大げさに目を丸くした。
「ふうん? その理屈なら、焔夜叉さんはお兄ちゃんのことをかなり気にしているということじゃない」
「だよなあ……」
春日童子とスクナはきょとんと顔を見合わせ、複雑そうに眉を潜めた。その隣で、呉葉は去って行く鈴鹿御前の後姿を見つめていた。
*続く*
平手を呉葉に向かって振り下ろそうとしたとき、鈴鹿御前が必死で止めようと、焔夜叉の腕に縋った。しかし振り上げた腕は、力任せに呉葉の元へと向かっていた。
鈍い音を立てて地面にどさりと倒れる音が響く。
「春日くん!」
呉葉を守るように間に入った春日童子が、右のこめかみ辺りを殴られて倒れていた。その後、慌てて呉葉が春日童子を助け起こす。
「いってえ」
右手でこめかみを押さえると、僅かに血が付着していた。
「ごめんなさい春日くん、私のせいだわ」
懐の中から手拭いを取り出した呉葉は、春日童子のこめかみに当て、血を拭う。
その様子を呆然と眺めていた鈴鹿御前は、勝ち誇ったように口元を緩めている焔夜叉を一瞥してから地面にしゃがみ込んだ。
「一度ならず二度までも、春日童子様に怪我をさせてしまいました。謝って済むことではございませんが、本当に申し訳ありません」
恐縮したように頭を下げる鈴鹿御前に対して、春日童子は笑いながら手を振った。
「何で君が謝るんだ」
「相変わらず弱い鬼だ。呉葉、その男の角を見てみろ。軟弱で歪だろう。そういう鬼が地面に這いつくばっている現実はどう見る? 私のような角を持つ鬼はこのように相手をひれ伏させている。私の角は飾りではない」
見下した目で春日童子と呉葉を見た焔夜叉と対峙し、この周辺の空気が冷え切ったように固まった。しんと静まり返り、呉葉の充血した目が焔夜叉を見据えた。
一色触発の空気を動かしたのは、後方から聞こえた透明感のある柔らかい声だった。
「おーい、何してるの?」
淡い水色の短い髪の毛を揺らし、妹のスクナが暢気に歩いてきた。人の島に行くということで、気合いを入れてお洒落をしているようだ。呉葉から借りた髪飾りの鈴がしゃんと鳴り、この場の空気が清廉に震えた。
「スクナちゃん、何でもないのよ」
呉葉がスクナに向かって微笑む。この凍った空気を柔らかく動かしてくれた花のような妹に、呉葉は感謝を込めて抱擁をした。
「何でもないってことはないでしょ? お兄ちゃん、怪我してる」
地面に座り込んで右こめかみを押さえている春日童子に向かってスクナが心配そうな声をかけた。
「いや、本当に何でもないんだ、スクナ」
笑いながらこめかみを押さえる春日童子の情けない姿を見ていた焔夜叉は、再び彼に言う。
「情けない鬼だな。弱いくせに何かを守ろうとする。そのような余裕はないくせに」
苦々しい顔を見せた焔夜叉に、スクナが彼をじっと見つめた。見透かすように、空のような水色の視線を受け、焔夜叉は居心地の悪さを感じて眉をぴくりと動かす。
「そんなにお兄ちゃんが嫌いなら、ちょっかい出さなければいいのに」
呉葉のような挑発的でない、心底不思議そうに呟いた無垢な少女には、さすがの焔夜叉も何も言わずに沈黙すると、踵を返してこの場を後にした。
「鈴鹿御前、早くこい!」
そう声を上げ、門に向かう様子を眺めていた呉葉が、ぽつりと洩らす。
「私、焔夜叉と相性悪いのかしらね」
「珍しいね、呉葉ちゃんが本気になって応戦するのは。それにしても良いところにきてくれたよ、スクナ」
スクナはそんな春日童子の様子を見て、何も言わずにおどけたように肩を竦めた。
我に返った鈴鹿御前は、慌てて立ち春日童子にお辞儀をした。
「本当にごめんなさい、悪い方ではないのです。ただ、鬼の存在価値に敏感になってしまう方なのです」
鈴鹿御前が応急処置をするため、春日童子のこめかみに触れる。以前も手当てをしてもらったことがあったため、そのことを思い出した春日童子はくすっと微笑む。
「何でしょうか?」
「いや、ごめん。君には手当てをさせてばかりだと思って」
「焔夜叉様のなさったことは私にも責任がありますから。本当に申し訳ありません」
呉葉がその様子を眺めながら首を振った。
「私が焔夜叉を変に挑発したせいだわ。私の責任だから、鈴鹿さんは本当に気にしなくて良いのよ。顔を上げて頂戴。せっかくの綺麗な顔が台無しよ」
鈴鹿御前を安心させるように呉葉が微笑みながら言った。それに便乗して、春日童子も口を開く。
「ねえ、それほど立派な角というのは魅力的?」
普段よりも低く、落ち着いた声を出した春日童子に対して、一瞬身体を硬直させた鈴鹿御前が視線を絡めた。そんな様子を見て呉葉とスクナも顔を見合わせる。
「独善的な価値観を持つ鬼でも? 弱者に暴力を振るうような鬼でも? 極端な思考を持つ鬼でも? それでも魅力はある?」
春日童子は試すような目で鈴鹿御前を見据える。呉葉も思わず鈴鹿御前を見つめていた。鈴鹿御前は慎重に、言葉を選びながら話す。
「立派な角は権力の象徴。権力者は私にとって、それだけで魅力的に見えます」
「……なるほど、合理的だ」
自虐的な笑顔を浮かべた春日童子は、ため息をついてこめかみを押さえた。そんな様子を見た鈴鹿御前は、ふと視線を呉葉に移す。呉葉はそれに気付き、鈴鹿御前が話しやすいよう表情を和らげた。
「呉葉様、どうか焔夜叉様をお許し下さいませ。彼は失礼なことを言いますが、必ずしもそれが本心ではないのです」
それはどうだろうか、と呉葉は心の中で毒づいた。
「許すも何も、私はそれほど気にしていなくてよ」
肩を竦める呉葉を見て、僅かに寂しそうに鈴鹿御前は微笑んだ。
「焔夜叉様の強さは人間の世界でも、評判になっているそうです。神様からの依頼が最近は多くなっているからでしょう」
「それは何よりだわ。鬼の名声を上げるには、人界で仕事をするのが一番ですもの」
「申し訳ありません。生意気を言うようですが、これは嫌味ではないのです。ただ私は焔夜叉様のことが少し心配なのです。人間の中で彼は『悪路王』と呼ばれているそうです。通り名がつくほど彼は人間の中でも有名になってしまいました」
試すように呉葉の目をじっと見つめて、鈴鹿御前が一語一語しっかりと紡いだ。
そういえば父も人界では『神殺しの風鬼』という通り名で呼ばれていたと春日童子は思い出した。人間に渾名や通り名を付けられるようになれば、鬼として立派になった証拠だと祖父が教えてくれたことがある。
深くお辞儀をして去って行く鈴鹿御前に、春日童子も手を振って送り出した。
遠ざかる彼女を見つめる春日童子を、呉葉はちらりと横目で見やる。
「私は、男の価値は角で決まるものではないと思っているわよ」
春日童子を助け起こしながら、呉葉がぽつりと呟いた。
「女が全てああいうのに靡くとは思わないで頂戴ね」
慰めてくれているのか、と思いながら、春日童子は心配そうにこちらを見つめる呉葉を見て安心させるように満面の笑顔を返した。
「呉葉ちゃんが特別なんだよ。君の趣味は全く鬼らしくないからね」
「生まれ持った角で権力が決まるとは、鬼の世界は不条理だわ」
顔を曇らせた呉葉に対し、春日童子は諦めたように笑う。
「ろくに神からの依頼のない、鬼ヶ島の女性は賢く生き抜かなくてはならないからな。鈴鹿御前の思考はボクが女だったら、わかる気がするよ」
「あら、全ての女性を見くびらないで頂戴。私は、鬼の気質や性質を重視するわ。内面が伴っていなければ一緒にいるだけで苦痛よ。私、焔夜叉とは結婚したくないわね」
「向こうもお断りかもよ」
「まあ、言うじゃない」
頬を膨らませた呉葉は、視線を煉獄門に向け何かを思案していたスクナに向かって声を掛ける。
「スクナちゃんなら、わかってくれるわよね?」
「え? うん……」
スクナも遠ざかる焔夜叉の大きな背中を眺めながら、目を細めて首を傾げた。
「結婚どうこうは置いておいて、私は何でお兄ちゃんが彼に絡まれるのかわからないな。嫌いなら放っておいてくれればいいのにね」
「そうなんだよ」
春日童子はスクナの意見に全面的に同意すると、やがて思い出したように再び口を開いた。
「知ってるか、スクナ。諦めの同義は無関心なんだって。その逆もまた然りなんだろう」
スクナは大げさに目を丸くした。
「ふうん? その理屈なら、焔夜叉さんはお兄ちゃんのことをかなり気にしているということじゃない」
「だよなあ……」
春日童子とスクナはきょとんと顔を見合わせ、複雑そうに眉を潜めた。その隣で、呉葉は去って行く鈴鹿御前の後姿を見つめていた。
*続く*
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