月の兎 ―真夜中のラブレター

２

　なんどからだを重ねても、そうさせているのが自分だということが信じられない。卯夏のやわらかな形のよい尻の間に、グロテスクなくろい性器が出入りしている。それは神を冒涜ぼうとくしているみたいにおそろしくて、ふるえるほどの悦楽を生み出す行為だった。

　かかえた足のやわらかなひふに、くちびるを寄せてちゅ、と音をたてる。ぴくん足がふるえて、ぁ、とかすかにこらえきれない声がもれる。
　しずかに、と言ったのは自分なのに、声がもれたのがうれしくて、ちゅ、ちゅとなんどもキスしながら、とんとんと奥をつく。そうしているうちに、ぶるぶると足がふるえて、もう限界が近いことを教えてくる。

　卯夏は一緒にイクのがいちばんすきらしい。けれども僕は、イったままの卯夏を攻めつづけて、とろとろになって、なにもわからなくなった卯夏もすきだった。

　ああっ、とこらえきれずにもれた甘い声。ぎゅ、と卯夏のからだにちからが入る。

「卯夏」

　なまえを呼んで、おもいきり奥をえぐる。きれいな腹がびくん、びくんと二度ふるえて、それからたらりと性器の先端から白い液をたれながす。眉間のしわをのばして、はくとあえぐ卯夏はきもちよさそうだ。

　ぐにと奥をこねてから、ゆっくりと性器を引き抜く。がくがくとふとももがふるえて、僕をはなさないとでもいうように、内壁がからみつく。

「あー……」

　がまんできずに声がでる。けれどもあともうすこし。もう一歩先。もっと深い快感をめざして、もういちど卯夏をつきさした。ひゅ、と息を吸い込んでそれからとまどうような声をあげる。僕はそんな卯夏にはかまわずに、ずん、と彼をつき上げて抜いてをくりかえす。容赦のない抽挿に卯夏は呼吸も声も忘れて、ただくちをはくはくと動かした。