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第二部 神の娘  第五章スーパー中学生

スイフト流星群

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そして夜を迎えた。

「ピークは午前3時だよ。
それまで仮眠しよう」

「うん、じゃあ2時半に目覚ましセットするね」

「ところでさあ、ペルセウス座って何万光年も離れてるんでしょ。
どうやって確認したのかな」

「確か2億光年以上だと思う」

「2億年前の星のかけらなの?」

「いや、星座と流星群に直接の関係はないんだよ。
放射点がたまたまペルセウス座の近くだからそう呼んでいるだけなんだ」

「おう、エリカちゃん物知り!」

「じゃあ、その流星になるのは何なの?」

「ペルセウス座流星群の場合、スイフト・何とかっていう名前の彗星の残したチリだったと思う。
直径数ミリから数センチのものが漂っている空間に地球が飛び込むイメージだね」

「じゃあ、正しくはスイフト流星群なんだね」

「そういうこと」

ほら、スイフト流星を見たかったら、寝たほうがいいよ

「「「はーい」」」


「この時間だと、夏の大三角で一番店長に近いのがデネブよ」

「星って、こんなにたくさんあったのね。
デネブを探すのが一苦労よ」

「デネブから、まっすぶ東にいったところがペルセウス座」

「あそこの辺りから放射状に……」

「でたねぇ」

「こんなにはっきり流れ星を見たの初めて!」

「キャー、また流れた」

「そうだ、願い事……」

「あの時間に三回いうなんて無理だよ!」

「言いやすいのは……」

「カネカネカネなら言えるわよ」

「そ、それって夢をぶち壊してない……」

「だってさ、短くしてもせいぜい恋愛成就とかでしょ、無理だって」

「「カネカネカネ!」」

「言えたわ」

「なんかセミみたい」

こうして星見は終わった。

「次は、12月のふたご座流星群ね」

「冬は寒いよ」

「お風呂があるじゃない」

「あっ、お風呂で星見!」

「なんて贅沢なんでしょ……」

「アカネちゃん、予約したからね」

「駄目だよ12月14日は火曜日……」

「だったら、しんぶんぎ座流星群なら冬休みだよ」

「しぶんぎ座ね。
よし、決定!」

「でもさ、彼氏と見るとか言い出す子がいそう」

「大丈夫。アカネちゃんはそんな時間なさそうだから」

「あー、確かにそういうのはまだいいかな」

「いいな、余裕があって……」

「中学は部活って決めてるから」

「高校デビューするんだ!」

「高校になったら、剣道とサッカーに絞るつもりだよ」

「でも、剣道じゃオリンピックに出られないじゃん」
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