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第二章

妊婦

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シュン!

「ただいま。今日はお客さん連れてきた。
日本の会社に勤めていたころの同僚で浅見。
こっちは、嫁でカエデにルシアにソフィアだ」

「浅見です。今日は突然モデルなんて頼んでしまってごめんなさい。
でも、おかげでバッチリです。一発でOK出ましたから」

「あっ、モデルのお話って浅見さんからだったんですか。
楽しかったです」

「私たちなんかがモデルで良かったんですか?
お化粧だって殆どしてないのに……」

「とても、体にフィットするお洋服で、素敵でした。
あんなお洋服着て、町に出かけてみたいです」

「浅見はマーメイドフェチなんだ。
ソフィア、見せてあげてくれる」

「はい」

パサッパサッ

シャラン♪

「ああ、本物のマーメイドだ……なんて美しいんだ……さ、触っても……」

「どうぞ」

「ああ、魚とは違う、体温の温かさがあるウロコ……ハアハア」

「そのヘンにしとけ、さあ食事にしよう。
今日はパスタを買ってきた。
ちょっとケビンたちに届けてくる」

シュン!

「おい、パスタを買ってきたから置いておくぞ」

「おお、ありがとう」

ケビンたちは営みの最中だった……



「私は……、その、同性愛者なんだ。
だから、末永君との間に恋愛感情は存在しない」

チュルッ

「まあ、そうなんですか。
マーメイドの仲間にもいますよ。同性しか愛せないって子が」

チュルッ

「本当ですか、ぜひ紹介してください」

チュルッ

「おいおい、食事中の話じゃないだろ」

チュルッ

「いや、人前でカミングアウトしたのは初めてなんだ」

チュルッ

「まあ、そうだろうな。好奇の目で見られるからな」

チュルッ

「今日は美形の子ばかりで、目の保養になりましたよ。
特にカエデさんの立ち姿の美しさに目を奪われました」

チュルッ

「カエデの姿勢の良さは女性の間でも羨望の的なんですよ」

チュルッ

「でも、妊娠してますから……」

チュルッ

「まだ、そういう段階じゃないですよね」

チュルッ

「妊娠してるんですか!驚いた、そんな感じはしなかったものですから。
あの……、お腹が大きくなる前に、その……、カエデさんの裸を見せていただきたいんですけど…」

チュルッ

「おい!、何を言い出すんだ」

チュルッ

「それなら、お風呂に入っていけばいいんですよ」

チュルッ  チュルッ  チュルッ



「す、すごいですね」

「そんなに見ないでください。恥ずかしいです……」

「引き締まった体なのに、筋肉質ではないんですね。
女性らしいラインです」

モミモミ

「な、なにを……あっ」

「張りのある胸ですね。妊婦なのにピンク色で……」

チロッ

「あっ、ダメですよ……妊娠してるんですから……」

「妊婦さんにとってダメなのは、精液が子宮の収縮を促すことなんです。
だから、こういう愛撫は全然問題ないんですよ」

「だ、だからって、そ、そこは……」

「おい、浅見……んぐっ」

「シュウ、なんだか、変な感じなんです……
カエデを見てたら、キュンとしちゃって……」

結局、浅見にもしてしまった。



「ああ、女性を愛しながらのセックスって気持ちよかった。
新しい扉を開いた気分よ」

「そ、そうか……」

「マーメイドの体も堪能できたし、またお願いね」

「お、おお……」

翌朝の会話である……

「さて、彼女たちの服を選ばないと。
モデル代も上乗せするから期待しておいてね」

「あっ、嫁たちの服を別枠で頼むよ」

「彼女たちの分はメーカーが提供するって言ってたわ。
気に入ったら写真を撮って送るだけでいいって。
会社宛てに送るって言ってたから、届いたらメールするわ」

「へえ」

「まあ、それを見てから追加するものを揃えればいいでしょ」

「分かった。後で会社には顔を出すから」

「まだ何か必要なの?」

「向こうで牛を流通させようと思ってさ。
牛乳がとれれば、バターやチーズなんかの乳製品も展開できるだろ」

「ふうん、私のトモダチが農水にいるから話しておくわ」

「それはありがたいが、そっち系は無しだからな……」
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