メイドな俺とビビりな勇者と…

モモん

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第二章 勇者

そのメイド-平塚へいく

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「先生、パーティーメンバーとは何人くらいで、どういう人がよいのでしょうか」

「人数は特に決めなくてもよいが、回復系と攻撃系の魔法使い、それに補助魔法を使うものはほしいところだな。
アタッカーはオオガミ大五郎と一樹がおるから、そこまで気にする必要はないじゃろう」

「わかりました。今までありがとうございました」

「おいおい、助かったのはわし等の方じゃよ。
食事の支度から、繕い物までやらせてしまい、申し訳なく思ってる」

「そんな、当然のことですから」

「魔王討伐の前に、もう一度ここに来い。
メンバーの連携とか最後の調整をしようではないか」

「はい、よろしくお願いします」



こうして、私たちはトーツカを後にして、ヘイツカに向かいます。
途中のジサワは、海が近いこともあって、気性の荒い町なのでパスです。

ヘイツカまでは約25km8時間くらいです。

大五郎もこのあたりの魔物は倒せるようになっています。
大五郎の装備は、ジュラルミンの簡易鎧と籠手。ステンレスの日本刀です。

松の並木道を進むと、出没するのはイノシシやオオカミ。魔物ではゴブリンやオークが中心です。
時々、クマウマなども出てきますが、私たちの敵ではありません。

ヘイツカの手前で、シャガミ川が行く手をさえぎります。
ここは渡し船を使います。

川を渡ればもうヘイツカです。
まずは冒険者組合で、町へ移動した登録を済ませます。
実は、この数年の間に私は甲種になっています。
組合登録は10歳からなのですが、大五郎は魔物暴走での実績が評価されて登録済みなのです。

「ようこそヘイツカへ、マルコ様と大五郎様ですね。
トーツカから連絡は受けていますので、後で組合長に面会してくださいね」

「あら、何か御用が?」

「どうしても譲ってほしいものがあるみたいですよ」

「承知いたしました」

「今回、移動中に常時依頼対象などは討伐されていませんか?」

「あっ、クマウマを4頭討伐しています。
ほかにも買取をお願いしたいので、倉庫の方へいって出しますね」

「クマウマ4頭ですか。では、大五郎さんは丙種から乙種に昇格ですね。
組合員証を更新しておきますから、倉庫の方へどうぞ」

カウンターを回って倉庫にいきます。

「おうおう、クマウマ4頭たあ、すげえな。
ここへ出してくんな」

「はい。
それと、オークやイノシシもあるんですけど、出していいですか?」

「おう、どんどん…って、どんだけ狩ってきたんだよ」

「手あたり次第…ですね」

オーク6頭にイノシシ20頭、オオカミが10頭に、ゴブリンの魔石が24個です。
肉のとれるモンスターは残るんですけど、ゴブリンなどはエフェクトを残して消滅してしまうので、魔石で買取してもらいます。


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