9 / 51
第一章
第9話 サークルに女性っぽい人が二人もいるんですけど……
しおりを挟む
入学以来、俺は毎日走らされている。
朝は食事前に中等部の周りをまわって約3km。
夕方は島の外周コースで約10km。
朝は、科学科の生徒と会うし、夕方は高等部の生徒に会うこともある。
当然だが、すれ違ったり追い抜かれる時にはチワッとか挨拶もする。
ほかにも、基礎体力作りで腕力や腹筋を鍛えるノルマがある。
専用のジムがあるので、ここでも科学科の生徒に会う。
「やあ、君がジン君だよね。」
「はい。」
「俺は特務科3年の榊だ。この間のシールド魔法の発想には驚いたよ。」
「はあ。」
「実は週1で、有志によるサークルを開いているんだけど、君も参加してみないか?」
「サークルですか。何をやってるんですか?」
「今検証しているのは、ドローンやITVによる、遠隔地への魔法発動が可能かどうか。興味あるんじゃないか?」
「それって……。」
「そう、オブロンの公開した視覚系照準システムを応用できないかって考えているんだ。」
「可能なんですか?」
「今のところ、本人が身につけていない監視カメラの画像でも、見えている範囲なら発動することが確認できているんだ。」
「じゃあ、建物の影とかはどうなんですか?」
「それはこれからの確認だね。」
「魔法発動の条件とは何なのかってことですね。面白いです。ぜひ参加させてください!」
「そういうと思ってたよ。じゃあ、あとでメッセージ送るけど、土曜の13時に実験室Bに集合だよ。」
「はい。よろしくお願いします。」
『ご主人さま、今の榊様って、3年の実質トップの方ですね。』
「そうなんだ。3年ということは15才くらいか。スタイルもいいし、イケメンだったよね。」
『データでは身長173cm、金髪なのはお母さまがアメリカ人だからですね。』
「たしかに染めている感じじゃなかったよね。イケメンって羨ましいな。」
『ご主人さまだって負けていませんよ。』
「あはは、ありがとう。えっと、誰かとテレビ会議したいんだけど……サクラさんにつないでみてくれるかな。」
『お待ちください。』
先日のマギシールドシステム打ち合わせの時に、義手の通信ユニットをつけてもらったのでスマホを繋がなくても通信可能となっている。
「ハーイ、ジン君。調子はどうかしら。」
「絶好調ですよ。今、ペットボトルありませんか?」
「飲みかけでよかったらあるけど、間接キスでもしてみる?」
「オブロンでは物質転送が実現できたんですね。知らなかったです。」
「そうよ。誰かさんがまた儲けさせてくれたから、研究予算がいっぱいついたのよ。」
「あっ、そういえば簡易発動のやつ、30億くらいもらうべきだって先生にいわれちゃったんですけど。」
「そうね、今回のシールドでも防衛庁に売り込んでもらっちゃったから、上の方でも考えているみたいよ。」
「いや、冗談ですから本気にしないでください。それで、ペットボトルをカメラで映してもらえませんか?」
「ええ、これでいいかしら。」
「はい。桜、照準システムを起動して。」
『はい、ご主人様。』
「な、なにをするつもりなの?」
「”ロック”うん、照準はできた。”フリーズ”!……ダメかぁ。」
「まさか、魔法の遠隔発動なんてできるわけ……あぁ、ダメね。常識で頭が固まっているから否定から入っちゃう。」
「いえ、僕もこれは無理だろうって思ってたんですけど、やっぱりダメでしたね。」
「また、こんなことを思いついたの?」
「いえ、これは先輩のアイデアなので、検証だけなんですけどね。」
「そう。でも、私も興味あるわ、これ。桜ちゃん、SRSとMRSとLRS分かるわよね。SRSならいけると思うんだけど試してみなさい。」
テレビ会議のあとで、桜がSLSについて教えてくれた。
『SRSというのは、ショートレンジサーチの略で、だいたい100m以内の範囲を探知する魔法です。』
「じゃあ、ミドルとロングもあるって事だね。」
『その通りです。……コマンドを用意しましたので発動してみてください。』
「うん”SRS”……あっ、なんか視界に表示されてきた。」
『目を閉じれば、SLSだけが見えるはずですよ。』
「こう……、真ん中にある赤い点が自分かな。」
『はい。徐々に壁などの輪郭が表示されてきますので、さっき廊下に置いたペットボトルの場所に意識を集中してください。』
「うん、見取り図みたいに寮の中が表示されてきた。それで、ペットボトルを置いた廊下に集中……あっ、拡大されてきた。」
『照準システムを重ねますから、ペットボトルを認識できたら発動してみてください。』
「うん。……線だけで表示されてりけど、これだな。”ロック””フリーズ”!」
『はい。発動はしたみたいですね。SRSを解除しましたので、確認しましょう。』
廊下のペットボトルは凍っていた。
「うん。壁の向こうに置いた時は凍らなかったのに、SRSでは凍らせることができた。これは、リアルタイムで把握できているってことでいいのかな。」
『多分、そうなりますね。』
「それじゃあ、例えばレーダーで補足した敵の戦艦とかはダメなのかな……。」
『ダメだと思いますけど、ミドルレンジやロングレンジで同じことができるかですよね。』
「それじゃあ、みんなに協力してもらって、高等部のプールか池でも凍らせてみようか。」
『資料によりますと、高等部のプールは屋内ですね。』
そして土曜日の13:00。
俺は指定された実験室Bに赴いた。
サークルのメンバーは7名。
榊さんに紹介されて俺が自己紹介すると、全員が自己紹介してくれた。
「榊と同じ特務科3年の片桐だ。科学屋なんだが、どちらかといえば対人の格闘系が得意だな。」
格闘系と紹介されたが、実際はそれほど筋肉ボディではなく、普通の体系に見える。
身長は168cmで目つきが鋭い。
黒髪の短髪で精悍なイメージだ。
「3年魔法科の筑紫です。ジン君と一緒に研究できるなんて夢みたいだよ。よろしく。」
魔法力はAS。つまり十分な魔力量があるということだ。
一見草食系に見えて、サラサラヘアの茶髪少年だが、目は笑っていなかった。
「3年科学科の吉村です。得意なのは魔法式のプログラミングです。でも、魔法式で時間を記述できるとは思わなかったよ。よろしくね。」
入学以来、数々のオリジナル魔法式を考えてプログラムし、2年連続で優秀開発者として表彰されている天才肌だ。
小柄でやや太っているが、センター分けの黒髪がオタクっぽい。
「3年科学科の中条よ。こんな外見だけど、中身は女なのよ。恋愛対象は男の子よ。」
こんな外見と言われたが、どう見ても女子にしか見えない。
155cmと小柄で、ウエーブのかかった銀髪が胸元で揺れている。
というか、少し膨らんでいるように見える。まさかブラ着用なのか……
「2年特務科の山岸だ。正直言って1年に負ける気はしねえよ。多少目立ったからって、いい気になってんじゃねえぞ。」
キツネ顔というのか、吊り上がった眼がキモイ。
出身は科学科となっていた。
「僕は2年魔法科の高橋といいます。去年体を壊してしまい、入院していたので留年しました。まだ本調子じゃないけど関係するよ、よろしくね。」
身長163cm。かなり痩せている。病気で白くなってしまったという髪はキレイだった。高橋さんも女性っぽい感じがする。
『高橋健司さんですが、初等部の頃は天才少年として騒がれていたみたいですよ。』
「じゃあ、本題に入ろうか。先週の検証結果をふまえての、魔法発動の条件についてだ。」
【あとがき】
魔法の遠隔発動は可能なのか?
朝は食事前に中等部の周りをまわって約3km。
夕方は島の外周コースで約10km。
朝は、科学科の生徒と会うし、夕方は高等部の生徒に会うこともある。
当然だが、すれ違ったり追い抜かれる時にはチワッとか挨拶もする。
ほかにも、基礎体力作りで腕力や腹筋を鍛えるノルマがある。
専用のジムがあるので、ここでも科学科の生徒に会う。
「やあ、君がジン君だよね。」
「はい。」
「俺は特務科3年の榊だ。この間のシールド魔法の発想には驚いたよ。」
「はあ。」
「実は週1で、有志によるサークルを開いているんだけど、君も参加してみないか?」
「サークルですか。何をやってるんですか?」
「今検証しているのは、ドローンやITVによる、遠隔地への魔法発動が可能かどうか。興味あるんじゃないか?」
「それって……。」
「そう、オブロンの公開した視覚系照準システムを応用できないかって考えているんだ。」
「可能なんですか?」
「今のところ、本人が身につけていない監視カメラの画像でも、見えている範囲なら発動することが確認できているんだ。」
「じゃあ、建物の影とかはどうなんですか?」
「それはこれからの確認だね。」
「魔法発動の条件とは何なのかってことですね。面白いです。ぜひ参加させてください!」
「そういうと思ってたよ。じゃあ、あとでメッセージ送るけど、土曜の13時に実験室Bに集合だよ。」
「はい。よろしくお願いします。」
『ご主人さま、今の榊様って、3年の実質トップの方ですね。』
「そうなんだ。3年ということは15才くらいか。スタイルもいいし、イケメンだったよね。」
『データでは身長173cm、金髪なのはお母さまがアメリカ人だからですね。』
「たしかに染めている感じじゃなかったよね。イケメンって羨ましいな。」
『ご主人さまだって負けていませんよ。』
「あはは、ありがとう。えっと、誰かとテレビ会議したいんだけど……サクラさんにつないでみてくれるかな。」
『お待ちください。』
先日のマギシールドシステム打ち合わせの時に、義手の通信ユニットをつけてもらったのでスマホを繋がなくても通信可能となっている。
「ハーイ、ジン君。調子はどうかしら。」
「絶好調ですよ。今、ペットボトルありませんか?」
「飲みかけでよかったらあるけど、間接キスでもしてみる?」
「オブロンでは物質転送が実現できたんですね。知らなかったです。」
「そうよ。誰かさんがまた儲けさせてくれたから、研究予算がいっぱいついたのよ。」
「あっ、そういえば簡易発動のやつ、30億くらいもらうべきだって先生にいわれちゃったんですけど。」
「そうね、今回のシールドでも防衛庁に売り込んでもらっちゃったから、上の方でも考えているみたいよ。」
「いや、冗談ですから本気にしないでください。それで、ペットボトルをカメラで映してもらえませんか?」
「ええ、これでいいかしら。」
「はい。桜、照準システムを起動して。」
『はい、ご主人様。』
「な、なにをするつもりなの?」
「”ロック”うん、照準はできた。”フリーズ”!……ダメかぁ。」
「まさか、魔法の遠隔発動なんてできるわけ……あぁ、ダメね。常識で頭が固まっているから否定から入っちゃう。」
「いえ、僕もこれは無理だろうって思ってたんですけど、やっぱりダメでしたね。」
「また、こんなことを思いついたの?」
「いえ、これは先輩のアイデアなので、検証だけなんですけどね。」
「そう。でも、私も興味あるわ、これ。桜ちゃん、SRSとMRSとLRS分かるわよね。SRSならいけると思うんだけど試してみなさい。」
テレビ会議のあとで、桜がSLSについて教えてくれた。
『SRSというのは、ショートレンジサーチの略で、だいたい100m以内の範囲を探知する魔法です。』
「じゃあ、ミドルとロングもあるって事だね。」
『その通りです。……コマンドを用意しましたので発動してみてください。』
「うん”SRS”……あっ、なんか視界に表示されてきた。」
『目を閉じれば、SLSだけが見えるはずですよ。』
「こう……、真ん中にある赤い点が自分かな。」
『はい。徐々に壁などの輪郭が表示されてきますので、さっき廊下に置いたペットボトルの場所に意識を集中してください。』
「うん、見取り図みたいに寮の中が表示されてきた。それで、ペットボトルを置いた廊下に集中……あっ、拡大されてきた。」
『照準システムを重ねますから、ペットボトルを認識できたら発動してみてください。』
「うん。……線だけで表示されてりけど、これだな。”ロック””フリーズ”!」
『はい。発動はしたみたいですね。SRSを解除しましたので、確認しましょう。』
廊下のペットボトルは凍っていた。
「うん。壁の向こうに置いた時は凍らなかったのに、SRSでは凍らせることができた。これは、リアルタイムで把握できているってことでいいのかな。」
『多分、そうなりますね。』
「それじゃあ、例えばレーダーで補足した敵の戦艦とかはダメなのかな……。」
『ダメだと思いますけど、ミドルレンジやロングレンジで同じことができるかですよね。』
「それじゃあ、みんなに協力してもらって、高等部のプールか池でも凍らせてみようか。」
『資料によりますと、高等部のプールは屋内ですね。』
そして土曜日の13:00。
俺は指定された実験室Bに赴いた。
サークルのメンバーは7名。
榊さんに紹介されて俺が自己紹介すると、全員が自己紹介してくれた。
「榊と同じ特務科3年の片桐だ。科学屋なんだが、どちらかといえば対人の格闘系が得意だな。」
格闘系と紹介されたが、実際はそれほど筋肉ボディではなく、普通の体系に見える。
身長は168cmで目つきが鋭い。
黒髪の短髪で精悍なイメージだ。
「3年魔法科の筑紫です。ジン君と一緒に研究できるなんて夢みたいだよ。よろしく。」
魔法力はAS。つまり十分な魔力量があるということだ。
一見草食系に見えて、サラサラヘアの茶髪少年だが、目は笑っていなかった。
「3年科学科の吉村です。得意なのは魔法式のプログラミングです。でも、魔法式で時間を記述できるとは思わなかったよ。よろしくね。」
入学以来、数々のオリジナル魔法式を考えてプログラムし、2年連続で優秀開発者として表彰されている天才肌だ。
小柄でやや太っているが、センター分けの黒髪がオタクっぽい。
「3年科学科の中条よ。こんな外見だけど、中身は女なのよ。恋愛対象は男の子よ。」
こんな外見と言われたが、どう見ても女子にしか見えない。
155cmと小柄で、ウエーブのかかった銀髪が胸元で揺れている。
というか、少し膨らんでいるように見える。まさかブラ着用なのか……
「2年特務科の山岸だ。正直言って1年に負ける気はしねえよ。多少目立ったからって、いい気になってんじゃねえぞ。」
キツネ顔というのか、吊り上がった眼がキモイ。
出身は科学科となっていた。
「僕は2年魔法科の高橋といいます。去年体を壊してしまい、入院していたので留年しました。まだ本調子じゃないけど関係するよ、よろしくね。」
身長163cm。かなり痩せている。病気で白くなってしまったという髪はキレイだった。高橋さんも女性っぽい感じがする。
『高橋健司さんですが、初等部の頃は天才少年として騒がれていたみたいですよ。』
「じゃあ、本題に入ろうか。先週の検証結果をふまえての、魔法発動の条件についてだ。」
【あとがき】
魔法の遠隔発動は可能なのか?
0
お気に入りに追加
2
あなたにおすすめの小説
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
蘇生魔法を授かった僕は戦闘不能の前衛(♀)を何度も復活させる
フルーツパフェ
大衆娯楽
転移した異世界で唯一、蘇生魔法を授かった僕。
一緒にパーティーを組めば絶対に死ぬ(死んだままになる)ことがない。
そんな口コミがいつの間にか広まって、同じく異世界転移した同業者(多くは女子)から引っ張りだこに!
寛容な僕は彼女達の申し出に快諾するが条件が一つだけ。
――実は僕、他の戦闘スキルは皆無なんです
そういうわけでパーティーメンバーが前衛に立って死ぬ気で僕を守ることになる。
大丈夫、一度死んでも蘇生魔法で復活させてあげるから。
相互利益はあるはずなのに、どこか鬼畜な匂いがするファンタジー、ここに開幕。
美しい姉と痩せこけた妹
サイコちゃん
ファンタジー
若き公爵は虐待を受けた姉妹を引き取ることにした。やがて訪れたのは美しい姉と痩せこけた妹だった。姉が夢中でケーキを食べる中、妹はそれがケーキだと分からない。姉がドレスのプレゼントに喜ぶ中、妹はそれがドレスだと分からない。公爵はあまりに差のある姉妹に疑念を抱いた――
ズボラ通販生活
ice
ファンタジー
西野桃(にしのもも)35歳の独身、オタクが神様のミスで異世界へ!貪欲に通販スキル、時間停止アイテムボックス容量無限、結界魔法…さらには、お金まで貰う。商人無双や!とか言いつつ、楽に、ゆるーく、商売をしていく。淋しい独身者、旦那という名の奴隷まで?!ズボラなオバサンが異世界に転移して好き勝手生活する!
異世界の片隅で引き篭りたい少女。
月芝
ファンタジー
玄関開けたら一分で異世界!
見知らぬオッサンに雑に扱われただけでも腹立たしいのに
初っ端から詰んでいる状況下に放り出されて、
さすがにこれは無理じゃないかな? という出オチ感漂う能力で過ごす新生活。
生態系の最下層から成り上がらずに、こっそりと世界の片隅で心穏やかに過ごしたい。
世界が私を見捨てるのならば、私も世界を見捨ててやろうと森の奥に引き篭った少女。
なのに世界が私を放っておいてくれない。
自分にかまうな、近寄るな、勝手に幻想を押しつけるな。
それから私を聖女と呼ぶんじゃねぇ!
己の平穏のために、ふざけた能力でわりと真面目に頑張る少女の物語。
※本作主人公は極端に他者との関わりを避けます。あとトキメキLOVEもハーレムもありません。
ですので濃厚なヒューマンドラマとか、心の葛藤とか、胸の成長なんかは期待しないで下さい。
凡人がおまけ召喚されてしまった件
根鳥 泰造
ファンタジー
勇者召喚に巻き込まれて、異世界にきてしまった祐介。最初は勇者の様に大切に扱われていたが、ごく普通の才能しかないので、冷遇されるようになり、ついには王宮から追い出される。
仕方なく冒険者登録することにしたが、この世界では希少なヒーラー適正を持っていた。一年掛けて治癒魔法を習得し、治癒剣士となると、引く手あまたに。しかも、彼は『強欲』という大罪スキルを持っていて、倒した敵のスキルを自分のものにできるのだ。
それらのお蔭で、才能は凡人でも、数多のスキルで能力を補い、熟練度は飛びぬけ、高難度クエストも熟せる有名冒険者となる。そして、裏では気配消去や不可視化スキルを活かして、暗殺という裏の仕事も始めた。
異世界に来て八年後、その暗殺依頼で、召喚勇者の暗殺を受けたのだが、それは祐介を捕まえるための罠だった。祐介が暗殺者になっていると知った勇者が、改心させよう企てたもので、その後は勇者一行に加わり、魔王討伐の旅に同行することに。
最初は脅され渋々同行していた祐介も、勇者や仲間の思いをしり、どんどん勇者が好きになり、勇者から告白までされる。
だが、魔王を討伐を成し遂げるも、魔王戦で勇者は祐介を庇い、障害者になる。
祐介は、勇者の嘘で、病院を作り、医師の道を歩みだすのだった。
【完結】父が再婚。義母には連れ子がいて一つ下の妹になるそうですが……ちょうだい癖のある義妹に寮生活は無理なのでは?
つくも茄子
ファンタジー
父が再婚をしました。お相手は男爵夫人。
平民の我が家でいいのですか?
疑問に思うものの、よくよく聞けば、相手も再婚で、娘が一人いるとのこと。
義妹はそれは美しい少女でした。義母に似たのでしょう。父も実娘をそっちのけで義妹にメロメロです。ですが、この新しい義妹には悪癖があるようで、人の物を欲しがるのです。「お義姉様、ちょうだい!」が口癖。あまりに煩いので快く渡しています。何故かって?もうすぐ、学園での寮生活に入るからです。少しの間だけ我慢すれば済むこと。
学園では煩い家族がいない分、のびのびと過ごせていたのですが、義妹が入学してきました。
必ずしも入学しなければならない、というわけではありません。
勉強嫌いの義妹。
この学園は成績順だということを知らないのでは?思った通り、最下位クラスにいってしまった義妹。
両親に駄々をこねているようです。
私のところにも手紙を送ってくるのですから、相当です。
しかも、寮やクラスで揉め事を起こしては顰蹙を買っています。入学早々に学園中の女子を敵にまわしたのです!やりたい放題の義妹に、とうとう、ある処置を施され・・・。
なろう、カクヨム、にも公開中。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる