13 / 23
第二章
第13話 商業ギルド
しおりを挟む
お姫様として育ったお母さまに領地運営など出来るはずもありません。
正直なところ、少しは役に立ってほしいのですが、先日の領地内会議でも発言内容を理解出来ているのか怪しいところです。
なぜ、一歳半の私が、こんな苦労をしなくてはいけないのでしょうか。
日々、不満が募っていきます。
漁業を拡大するといっても、国内で海に面しているのはここだけ。したがって、大型の船を作る技術などありません。
私はライムさんと相談して、隣国で船を入手できないか確認することにします。
私とミーシャとライムさんが訪れたのは、ギルマール王国の王都です。
そこの商業ギルドで、所持品を売って船の購入代金を確保するんです。
ライムさんに同行してもらったのは、ここに知り合いがいるとのことで、交渉がスムーズにいけばと来ていただきました。
入り口を入ったところで、ライムさんが小さく手を振ります。
フロアの中にいたエルフのお姉さんが気づき、対応に出てきてくれます。
「3年ぶりね。今日は客?それとも冷やかし?」
「客のほうで頼むわ。」
「じゃあ、こちらへどうぞ。お客さま。」
エルフのお姉さんは大げさにお辞儀をして私たちを案内してくれた。
「こちらが、今の私のボス、リサ・フォン・ジェラルド様。」
「フォン・ジェラルド様って、もしかして……。」
「リコ・フォン・ジェラルドの娘、リサでございます。よろしくお願いいたします。
私が挨拶するのと同時くらいにエルフのお姉さんは立ち上がった。
「し、失礼いたしました。わたくし、当ギルドで仕入れを担当しております、マナと申します。
まさか、稀代の魔道具師リコ様のお嬢様とは知らず、ご無礼な態度をとってしまいました。深くお詫び申し上げます。」
「大袈裟ですよ。マナさんもお掛けになってくださいな。」
「はい。ありがとうございます。」
「あはは。マナはこの通り、魔道具フェチなんですよ。」
「お前やシルビアだって対して変わらないだろ!」
「まあいい。本題に入ろう。これを売りたいのだがどうだ?」
「魔導照明だな。ギルマールにも少量だが入ってきていたのだが……。」
「ほう。」
「最近出回っている、魔法局製造のものが品質が悪いとクレームになって、値崩れをおこしているんだ。」
「そうみたいだな。」
「うちのスタッフがチェックしたところ、ミスリルと魔法石の品質が悪く、十分な効果を発揮できていないと判明した。」
「これは、オリジナルだ。質は保証できる。」
「なに!リコ様が亡くなられて1年半。サラ様も忙しくて、オリジナルはもう残っていないと聞いているぞ!」
「最近になって、定時便が通常に復活したという情報は入ってないか?」
「ああ。その話は聞いた。」
「定時便と飛行艇は、サラ様も指導を受けていないそうで、修理も作成も無理だといわれていたんだ。」
「……それがなぜ……まさか……まだ一才半……。」
「誰だって、まさかと思うよな。」
「別に、お父様と同じことをしているだけですよ。」
「というわけで、品質保障のオリジナルだ。いくらで引き取る?」
「オリジナルなら金貨10枚だ。」
「では、確かに魔導照明40台受け取りました。こちらの提供する船4隻は一週間後に港町ゼロスでお渡しいたします。」
そう。船の発注も商業ギルド経由で受けてくれました。
「うちでも、色々な魔道具の模造品がでまわっていましてね。」
「へえ、模造できるだけ凄いですよ。」
「模造というよりも見た目だけ似せたバッタもんですよ。この間携帯用魔導コンロが持ち込まれたんですけどね。」
「携帯用の魔導コンロは軍にしか出していませんけどね。」
「四角い鉄の箱を作って、その中で火魔法を発動させてたんですよ。」
「事故は起きなかったんですか?」
「箱全体が加熱されて、魔法石はすぐに壊れました。そんなのばかりですよ。」
「光源の魔法なんて、簡単な構文なんですけどね。」
「だめですよ。マーリンの魔法書に載っていない魔法は、研究すらされていません。」
「マーリンの使えた魔法は、火・水・土・風だけですからね。」
「えっ?」
「ああ、マーリンの手記が子孫のところに残っていて、そこにそう書いてあるそうです。マーリンの先生にあたる魔導師たちは、もっと色々な魔法を使えたそうですよ。」
「大魔導師マーリンを超える魔導師が……存在した……のですか?」
「そのようですね。重力・光・闇・体など、全ての事象は、魔法で改変可能だと考えられていたそうですわ。」
「それは……確かにそうですね。4大元素とかいわれていますけど、世界はそれだけでできているわけじゃないですものね。」
「ところで、新しい領地へはいつごろ着任されるんですか?」
「先週から順次移転が始まっています。私どもも、もう住み始めていますわよ。」
「えっ、もう……ですか?」
「なんでしたら、これから見学にまいりませんか。おかげさまで船の手配も終わりましたし。」
「いえ。今からでは、到着が夜になってしまいますよね。」
「個人で使っているスカイボールというのは、定時便よりも早いですから、国境まで1時間程度。3時間あれば余裕で戻ってこれますわ。」
「これが……空を飛ぶということ。」
「地上と違って、最短距離を移動できるから早いのよ。」
「だからって、500kmを1時間だなんて……。」
「空気にも重さや圧力がありますので、これ以上の速度だと色々な問題が出てくるんですよ。」
「この空気に重さが……。」
「はい。空気が冷えると水になります。水の小さい粒が集まっているのが雲。」
「曇って、水の粒なんですか?」
「そうです。水の粒が大きくなって落ちてくるのが雨。」
「これに乗っていけば、雲に触ることもできるんですか?」
「触るっていっても霧や煙みたいなものだから掴めませんけどね。」
「それじゃあ、魔法で雲を作ったり、雨を降らせたりもできるのでしょうか?」
「やったことはありませんが、多分できると思いますよ。」
「砂漠に雨を降らせることもできるんですか!」
「理論上は可能だと思いますけど、長期的にといわれると、どこかに水源を見つけないといけませんね。」
「すごいです。本当に小さな集落ができているんですね。」
「どんどん家と住民を増やしていきますからね。」
「ちょっと思ったんですけど、例えば国境沿いに道を作るでしょ。」
「予定にはありませんけど。」
「道の左側にティアランド王国の商店、右側にはギルマールの商店を並べれば、二つの国の産品がここで変えますよね。」
「……交易都市ということですね。認知されるまで時間はかかると思いますけど、良いアイデアだと思います。」
「リサ様。それなら宿泊施設とかも作って、ほかに楽しめる設備も作りましょうよ。」
「そういえば、この間見せていただいた波乗りのボードに推進力をつけたら楽しめないかしら。」
「海だったら、船を使えば色々と楽しめそうですね。」
「商店だけじゃなく、食べ物のお店があったら楽しいですよね。両方の国の料理を食べ比べたりするのも楽しそう。」
物流都市という発想は面白そうです。
両国の王都とヒーズル間を行き来する定時便を作れば、両国間の交流も広がるし、交易をヒーズルの産業として育てていけばいいのかもしれません。
お母さまとも相談して、具体的に検討する必要がありそうですね。
【あとがき】
魔導サーフィンボード。あったら楽しそうですよね。
正直なところ、少しは役に立ってほしいのですが、先日の領地内会議でも発言内容を理解出来ているのか怪しいところです。
なぜ、一歳半の私が、こんな苦労をしなくてはいけないのでしょうか。
日々、不満が募っていきます。
漁業を拡大するといっても、国内で海に面しているのはここだけ。したがって、大型の船を作る技術などありません。
私はライムさんと相談して、隣国で船を入手できないか確認することにします。
私とミーシャとライムさんが訪れたのは、ギルマール王国の王都です。
そこの商業ギルドで、所持品を売って船の購入代金を確保するんです。
ライムさんに同行してもらったのは、ここに知り合いがいるとのことで、交渉がスムーズにいけばと来ていただきました。
入り口を入ったところで、ライムさんが小さく手を振ります。
フロアの中にいたエルフのお姉さんが気づき、対応に出てきてくれます。
「3年ぶりね。今日は客?それとも冷やかし?」
「客のほうで頼むわ。」
「じゃあ、こちらへどうぞ。お客さま。」
エルフのお姉さんは大げさにお辞儀をして私たちを案内してくれた。
「こちらが、今の私のボス、リサ・フォン・ジェラルド様。」
「フォン・ジェラルド様って、もしかして……。」
「リコ・フォン・ジェラルドの娘、リサでございます。よろしくお願いいたします。
私が挨拶するのと同時くらいにエルフのお姉さんは立ち上がった。
「し、失礼いたしました。わたくし、当ギルドで仕入れを担当しております、マナと申します。
まさか、稀代の魔道具師リコ様のお嬢様とは知らず、ご無礼な態度をとってしまいました。深くお詫び申し上げます。」
「大袈裟ですよ。マナさんもお掛けになってくださいな。」
「はい。ありがとうございます。」
「あはは。マナはこの通り、魔道具フェチなんですよ。」
「お前やシルビアだって対して変わらないだろ!」
「まあいい。本題に入ろう。これを売りたいのだがどうだ?」
「魔導照明だな。ギルマールにも少量だが入ってきていたのだが……。」
「ほう。」
「最近出回っている、魔法局製造のものが品質が悪いとクレームになって、値崩れをおこしているんだ。」
「そうみたいだな。」
「うちのスタッフがチェックしたところ、ミスリルと魔法石の品質が悪く、十分な効果を発揮できていないと判明した。」
「これは、オリジナルだ。質は保証できる。」
「なに!リコ様が亡くなられて1年半。サラ様も忙しくて、オリジナルはもう残っていないと聞いているぞ!」
「最近になって、定時便が通常に復活したという情報は入ってないか?」
「ああ。その話は聞いた。」
「定時便と飛行艇は、サラ様も指導を受けていないそうで、修理も作成も無理だといわれていたんだ。」
「……それがなぜ……まさか……まだ一才半……。」
「誰だって、まさかと思うよな。」
「別に、お父様と同じことをしているだけですよ。」
「というわけで、品質保障のオリジナルだ。いくらで引き取る?」
「オリジナルなら金貨10枚だ。」
「では、確かに魔導照明40台受け取りました。こちらの提供する船4隻は一週間後に港町ゼロスでお渡しいたします。」
そう。船の発注も商業ギルド経由で受けてくれました。
「うちでも、色々な魔道具の模造品がでまわっていましてね。」
「へえ、模造できるだけ凄いですよ。」
「模造というよりも見た目だけ似せたバッタもんですよ。この間携帯用魔導コンロが持ち込まれたんですけどね。」
「携帯用の魔導コンロは軍にしか出していませんけどね。」
「四角い鉄の箱を作って、その中で火魔法を発動させてたんですよ。」
「事故は起きなかったんですか?」
「箱全体が加熱されて、魔法石はすぐに壊れました。そんなのばかりですよ。」
「光源の魔法なんて、簡単な構文なんですけどね。」
「だめですよ。マーリンの魔法書に載っていない魔法は、研究すらされていません。」
「マーリンの使えた魔法は、火・水・土・風だけですからね。」
「えっ?」
「ああ、マーリンの手記が子孫のところに残っていて、そこにそう書いてあるそうです。マーリンの先生にあたる魔導師たちは、もっと色々な魔法を使えたそうですよ。」
「大魔導師マーリンを超える魔導師が……存在した……のですか?」
「そのようですね。重力・光・闇・体など、全ての事象は、魔法で改変可能だと考えられていたそうですわ。」
「それは……確かにそうですね。4大元素とかいわれていますけど、世界はそれだけでできているわけじゃないですものね。」
「ところで、新しい領地へはいつごろ着任されるんですか?」
「先週から順次移転が始まっています。私どもも、もう住み始めていますわよ。」
「えっ、もう……ですか?」
「なんでしたら、これから見学にまいりませんか。おかげさまで船の手配も終わりましたし。」
「いえ。今からでは、到着が夜になってしまいますよね。」
「個人で使っているスカイボールというのは、定時便よりも早いですから、国境まで1時間程度。3時間あれば余裕で戻ってこれますわ。」
「これが……空を飛ぶということ。」
「地上と違って、最短距離を移動できるから早いのよ。」
「だからって、500kmを1時間だなんて……。」
「空気にも重さや圧力がありますので、これ以上の速度だと色々な問題が出てくるんですよ。」
「この空気に重さが……。」
「はい。空気が冷えると水になります。水の小さい粒が集まっているのが雲。」
「曇って、水の粒なんですか?」
「そうです。水の粒が大きくなって落ちてくるのが雨。」
「これに乗っていけば、雲に触ることもできるんですか?」
「触るっていっても霧や煙みたいなものだから掴めませんけどね。」
「それじゃあ、魔法で雲を作ったり、雨を降らせたりもできるのでしょうか?」
「やったことはありませんが、多分できると思いますよ。」
「砂漠に雨を降らせることもできるんですか!」
「理論上は可能だと思いますけど、長期的にといわれると、どこかに水源を見つけないといけませんね。」
「すごいです。本当に小さな集落ができているんですね。」
「どんどん家と住民を増やしていきますからね。」
「ちょっと思ったんですけど、例えば国境沿いに道を作るでしょ。」
「予定にはありませんけど。」
「道の左側にティアランド王国の商店、右側にはギルマールの商店を並べれば、二つの国の産品がここで変えますよね。」
「……交易都市ということですね。認知されるまで時間はかかると思いますけど、良いアイデアだと思います。」
「リサ様。それなら宿泊施設とかも作って、ほかに楽しめる設備も作りましょうよ。」
「そういえば、この間見せていただいた波乗りのボードに推進力をつけたら楽しめないかしら。」
「海だったら、船を使えば色々と楽しめそうですね。」
「商店だけじゃなく、食べ物のお店があったら楽しいですよね。両方の国の料理を食べ比べたりするのも楽しそう。」
物流都市という発想は面白そうです。
両国の王都とヒーズル間を行き来する定時便を作れば、両国間の交流も広がるし、交易をヒーズルの産業として育てていけばいいのかもしれません。
お母さまとも相談して、具体的に検討する必要がありそうですね。
【あとがき】
魔導サーフィンボード。あったら楽しそうですよね。
0
お気に入りに追加
1
あなたにおすすめの小説
小さなことから〜露出〜えみ〜
サイコロ
恋愛
私の露出…
毎日更新していこうと思います
よろしくおねがいします
感想等お待ちしております
取り入れて欲しい内容なども
書いてくださいね
よりみなさんにお近く
考えやすく
淫らな蜜に狂わされ
歌龍吟伶
恋愛
普段と変わらない日々は思わぬ形で終わりを迎える…突然の出会い、そして体も心も開かれた少女の人生録。
全体的に性的表現・性行為あり。
他所で知人限定公開していましたが、こちらに移しました。
全3話完結済みです。
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
センシティブなフェアリーの愛♡協奏曲《ラブコンツェルト》
夏愛 眠
ファンタジー
とある大きなお屋敷の花園で生まれた、実体を持たないフェアリーのアシュリー。
ある日、禁忌のヒト化の魔法を使って、うっかりそのまま戻れなくなってしまったアシュリーは、初めて感じる実体の『触覚』のトリコになってしまう。
人間社会のモラルを持たないアシュリーは、お屋敷のお坊ちゃんのエルナンや庭師のジャンと次々関係を持っていくが……!?
天然ビッチなヒロインのイチャラブ♡逆ハーレムストーリーです。
★ムーンライトノベルズに先行で投稿しています。
イケメン彼氏は年上消防士!鍛え上げられた体は、夜の体力まで別物!?
すずなり。
恋愛
私が働く食堂にやってくる消防士さんたち。
翔馬「俺、チャーハン。」
宏斗「俺もー。」
航平「俺、から揚げつけてー。」
優弥「俺はスープ付き。」
みんなガタイがよく、男前。
ひなた「はーいっ。ちょっと待ってくださいねーっ。」
慌ただしい昼時を過ぎると、私の仕事は終わる。
終わった後、私は行かなきゃいけないところがある。
ひなた「すみませーん、子供のお迎えにきましたー。」
保育園に迎えに行かなきゃいけない子、『太陽』。
私は子供と一緒に・・・暮らしてる。
ーーーーーーーーーーーーーーーー
翔馬「おいおい嘘だろ?」
宏斗「子供・・・いたんだ・・。」
航平「いくつん時の子だよ・・・・。」
優弥「マジか・・・。」
消防署で開かれたお祭りに連れて行った太陽。
太陽の存在を知った一人の消防士さんが・・・私に言った。
「俺は太陽がいてもいい。・・・太陽の『パパ』になる。」
「俺はひなたが好きだ。・・・絶対振り向かせるから覚悟しとけよ?」
※お話に出てくる内容は、全て想像の世界です。現実世界とは何ら関係ありません。
※感想やコメントは受け付けることができません。
メンタルが薄氷なもので・・・すみません。
言葉も足りませんが読んでいただけたら幸いです。
楽しんでいただけたら嬉しく思います。
特殊部隊の俺が転生すると、目の前で絶世の美人母娘が犯されそうで助けたら、とんでもないヤンデレ貴族だった
なるとし
ファンタジー
鷹取晴翔(たかとりはると)は陸上自衛隊のとある特殊部隊に所属している。だが、ある日、訓練の途中、不慮の事故に遭い、異世界に転生することとなる。
特殊部隊で使っていた武器や防具などを召喚できる特殊能力を謎の存在から授かり、目を開けたら、絶世の美女とも呼ばれる母娘が男たちによって犯されそうになっていた。
武装状態の鷹取晴翔は、持ち前の優秀な身体能力と武器を使い、その母娘と敷地にいる使用人たちを救う。
だけど、その母と娘二人は、
とおおおおんでもないヤンデレだった……
第3回次世代ファンタジーカップに出すために一部を修正して投稿したものです。
ひとりの少年と精霊ののんびりライフ
わんコロ餅
ファンタジー
ひとりの不老不死の魔導士と精霊獣ケットシーとのふたり(?)旅
それは奇妙で非常識な魔導士と常識獣のケットシーさんとのおかしな話。
のちに彼は召喚士と呼ばれ精霊は召喚獣と呼ばれる。
第14回ファンタジー大賞。第550位
続編:ひとりの獣人と精霊【連載開始】
異世界転移したら、死んだはずの妹が敵国の将軍に転生していた件
有沢天水
ファンタジー
立花烈はある日、不思議な鏡と出会う。鏡の中には死んだはずの妹によく似た少女が写っていた。烈が鏡に手を触れると、閃光に包まれ、気を失ってしまう。烈が目を覚ますと、そこは自分の知らない世界であった。困惑する烈が辺りを散策すると、多数の屈強な男に囲まれる一人の少女と出会う。烈は助けようとするが、その少女は瞬く間に屈強な男たちを倒してしまった。唖然とする烈に少女はにやっと笑う。彼の目に真っ赤に燃える赤髪と、金色に光る瞳を灼き付けて。王国の存亡を左右する少年と少女の物語はここから始まった!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる