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第3章 魔草マンドラゴラ編
地獄の29丁目 余命??時間/魔花不思議アドベンチャー
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「――ダママ! ダママ! 起きろぉい」
「うん?」
「あぁふ」
「ぐぅ……」
マーは相変わらずか。眠くなったらとことん寝るタイプだ。同志よ。
「俺だって土日を満喫したいよ! なんも予定なかったのに!」
何も予定が無いことを喜ぶのは社畜だ。何も予定が無いのを悲しむのは独り身だ。俺だって叶う事なら家でゴロゴロしていたいし、もっと言うなら家で彼女とイチャイチャしていたい。
だが、現実はどうだ。場所は地獄、死の森。お相手は魔物に魔王。極めつけは俺は後、数時間で地獄の住人になるところだったという有様だ。俺じゃなくたって泣きたくなるに決まってる。
「もっと、恋愛部門で頑張る主人公で良かったんじゃないか? 俺」
――ふと、目が覚めると俺は17歳に若返っており、隣には幼馴染の結衣。場所は学校の屋上。もちろん立ち入り禁止だが、青春真っ盛りの二人には関係ない。二人で寝転がって空を見上げると雲一つない晴天……というには少し空気の読めないまばらな雲。
春のそよ風が頬を撫で、ウサギ小屋の臭いが鼻をくすぐる。だってココは校舎だからね。
ふと、理由も動機もいらず顔を結衣に近づける俺。杞憂が動悸を早める。
「結衣……」
だが、俺の肩に手を回すのは結衣ではない。トレントのウッディーだ。どうやら俺は妄想を垂れ流していた様だ。
半端ではない同情オーラがそっと俺の肩に置かれた樹木の枝葉から注がれる。
「キーチロー。お前地獄に来たら、この森には来れそうにないな」
「うるせえ」
「ところで、さっきからアルミラージがこっちを睨んでる。お前対処できるか?」
「あっ……モフモフ……!」
俺は魔王様の指示を待たず、アルミラージを捕獲した。なんせ、ヘルワームのエサとなった大変おいたわしい姿しか見たことないのだ。
「とっ捕まった……」
アルミラージはこちらを睨んでいた姿勢のままムシカゴに放り込まれていた。気になるのはモフモフの姿に似つかわしくない野太い声だ。
「なんてツイてねえんだ……」
放っておいたら『不器用ですから……』とか言い出しかねない儚げな哀愁を漂わせている。
「君はツイてるぞう! なんせ魔王様の地獄再生プロジェクトに選ばれたのだから!」
実際は選ばれてはいないが、連れていけば納得してくれるだろう。悪魔とは言えみんなモフモフには弱そうだし。
「なんだかよくわからんが好きにしろ……」
好きにさせてもらうぜ! モコモコモフモフはフニフニスベスベに匹敵する質感の王者だからな!
「さて、マンドラゴラの所へ行こう! ダママ、ウッディー!」
「たぶん、ほんとにすぐそこだ。ご丁寧に結界が通路の形に延びている」
「もう、臭いのいない?」
「あたし、また暴れたらどうしよう」
「うおおおお! 燃えてきた! さぁ! 出発だぜ!」
よし、じゃあステータスの確認(ヒアリングと主観)をしながら向かうとするか。
主人公:キーチロー 状態:毒
ケルベロス:ダママ 状態:冷静と情熱の間
トレント:ウッディー 状態:肩こり
「……ウッディーの肩ってどこなの?」
「この枝と幹のつながってる部分」
「……そう、お大事に」
「ありがとう」
結界の通路(水族館の通路みたいだな)をしばらく歩くとほどなくして魔王様ご一行が見えてきた。どうやらマンドラゴラを観察してワイワイ盛り上がっているようだ。
「いやー、改めて聞いてもこの抜く瞬間のシャウトは素晴らしいな」
「我々以外がうっかり聞くと死にますけどね」
「そしてこの根の部分のフォルムがまた……」
「造詣が素晴らしい。程よい不気味さ」
楽しそうである。果たして俺達に気付いているのだろうか。
「おお、キーチロー! 居たのか!」
「その……手元でウネウネしてる気色悪いのがマンドラゴラですか?」
「だ、誰が気色悪いんですか! 全く……。さっきから魔王様といい、そこの生者といい聞こえないと思って好き勝手……」
「おお、聞こえておったか。すまんすまん」
「大体、人がおとなしく寝てたのに急に……ってなんで会話になってるんですか!?」
~かくかくしかじかタイム~
「へえ。なるほど。で、僕は今からすり潰されるわけですか?」
声が聞こえる事の不幸を認識した。俺は台所のアサリや足元のアリから声が聞こえてきたらたちまち発狂するだろう。生きる事は食う事だ。ペットの声が聞こえる分には何の憂いもないが、今から食われるという立場の声が聞こえる事ほど残酷なことはない。
「ああ。すまない」
「まあ、この命は地獄に来た時から捨てたようなもんですから」
「だが、お前は今から人の役に立つ。必ず輪廻の輪に帰すことを約束しよう」
話が見えてこないが、罪悪感は消えない。
「そういう事でしたら。ようやく僕も解放という訳ですね」
「うむ。良き旅を」
「その……つまり……俺はマンドラゴラによって命を救われるわけですが……。当然そのために命を奪うことになるという訳ですよね?」
「なんだ、キーチロー。まさか今更殺すなとは言わんよな?」
「そんなつもりは」
「こいつらは元亡者だ」
「えっ」
突然の告白に頭がフリーズした。
「地獄での刑罰を経てなお償いきれぬほどの罪が蓄積されていたのであろうな。こいつらはここで一生を地獄の使者として全うし、ようやく輪廻の輪に戻れるかどうかという奴らだ」
「でも、ヘルワームやケルベロスからはそんな邪気は……もちろんウッディーやそこのマンドラゴラからも」
「もちろんこいつらとていつまでも凶悪な魂のままではないさ。次は転生できるかもしれんしそうではないかもしれん。だが、原理はそうなっておる」
なるほど……。地獄の理って事か……。
「キーチローさんですか? あなたの命を救う事でこの僕に徳が積まれるのであればそれは僕にとっても悪くない話ではあります。どうかこの身、黙って役に立てていただけますか?」
「ありがたく……いただきます」
「ではせめて安らかに逝け。さらばだマンドラゴラ」
魔王様はマンドラゴラを眠らせたようだ。
「アルカディア・ボックスの重要性が認識できたか? キーチロー」
「受け皿がないと極悪人の魂は永遠に彷徨う、と?」
「まあ、そんなところだ。それが因果応報という奴もいるがな」
しかし、極悪人の魂が洗浄されなくては次に生まれるべき人間の魂もいずれ枯渇する……という話だろう。
「ペットが増えたような軽い気持ちで居ましたが、割と今のはズシンと来ました」
「キーチロー、頑張ろうぜ」
「キーチロー、私も出来ること頑張るから」
「ううううう! 俺はやるぜーーーーー!」
ダママもなんとなく知ってはいたのだろうか。また少し協力的な態度に変化したようだ。
「さて、皆さん。マンドラゴラも採取できましたし、後はアルラウネも採取して帰りましょう」
「どういう事ですか? キャラウェイさん」
「マンドラゴラは雄株、アルラウネは雌株という訳ですね。花を咲かせるのはアルラウネだけ。不思議な生き物ですね」
へぇ~! 地獄の生物には驚かされてばかりだ! マンドラゴラを増やすためにはアルラウネも必然的に必要になるという事か! さすが図鑑を書き上げた人だなぁ。
「そこの花がアルラウネです。さあ、連れて帰りましょう。耳栓を忘れずに!」
「フフフ。アルラウネの花、なんとも美しい! アルラウネの花壇を作って見せるぞ! 我は!」
モフモフが好きだったり、花を愛でたり、割と乙女な部分があるんだよな。スマホ(魔)関連の趣味は一般人の身から言うと最悪の部類だが。
何はともあれ、これで俺の命がつなぎとめられることにはなりそうだ。ただし、遠足は帰るまでが遠足! 油断は禁物だ!
「うん?」
「あぁふ」
「ぐぅ……」
マーは相変わらずか。眠くなったらとことん寝るタイプだ。同志よ。
「俺だって土日を満喫したいよ! なんも予定なかったのに!」
何も予定が無いことを喜ぶのは社畜だ。何も予定が無いのを悲しむのは独り身だ。俺だって叶う事なら家でゴロゴロしていたいし、もっと言うなら家で彼女とイチャイチャしていたい。
だが、現実はどうだ。場所は地獄、死の森。お相手は魔物に魔王。極めつけは俺は後、数時間で地獄の住人になるところだったという有様だ。俺じゃなくたって泣きたくなるに決まってる。
「もっと、恋愛部門で頑張る主人公で良かったんじゃないか? 俺」
――ふと、目が覚めると俺は17歳に若返っており、隣には幼馴染の結衣。場所は学校の屋上。もちろん立ち入り禁止だが、青春真っ盛りの二人には関係ない。二人で寝転がって空を見上げると雲一つない晴天……というには少し空気の読めないまばらな雲。
春のそよ風が頬を撫で、ウサギ小屋の臭いが鼻をくすぐる。だってココは校舎だからね。
ふと、理由も動機もいらず顔を結衣に近づける俺。杞憂が動悸を早める。
「結衣……」
だが、俺の肩に手を回すのは結衣ではない。トレントのウッディーだ。どうやら俺は妄想を垂れ流していた様だ。
半端ではない同情オーラがそっと俺の肩に置かれた樹木の枝葉から注がれる。
「キーチロー。お前地獄に来たら、この森には来れそうにないな」
「うるせえ」
「ところで、さっきからアルミラージがこっちを睨んでる。お前対処できるか?」
「あっ……モフモフ……!」
俺は魔王様の指示を待たず、アルミラージを捕獲した。なんせ、ヘルワームのエサとなった大変おいたわしい姿しか見たことないのだ。
「とっ捕まった……」
アルミラージはこちらを睨んでいた姿勢のままムシカゴに放り込まれていた。気になるのはモフモフの姿に似つかわしくない野太い声だ。
「なんてツイてねえんだ……」
放っておいたら『不器用ですから……』とか言い出しかねない儚げな哀愁を漂わせている。
「君はツイてるぞう! なんせ魔王様の地獄再生プロジェクトに選ばれたのだから!」
実際は選ばれてはいないが、連れていけば納得してくれるだろう。悪魔とは言えみんなモフモフには弱そうだし。
「なんだかよくわからんが好きにしろ……」
好きにさせてもらうぜ! モコモコモフモフはフニフニスベスベに匹敵する質感の王者だからな!
「さて、マンドラゴラの所へ行こう! ダママ、ウッディー!」
「たぶん、ほんとにすぐそこだ。ご丁寧に結界が通路の形に延びている」
「もう、臭いのいない?」
「あたし、また暴れたらどうしよう」
「うおおおお! 燃えてきた! さぁ! 出発だぜ!」
よし、じゃあステータスの確認(ヒアリングと主観)をしながら向かうとするか。
主人公:キーチロー 状態:毒
ケルベロス:ダママ 状態:冷静と情熱の間
トレント:ウッディー 状態:肩こり
「……ウッディーの肩ってどこなの?」
「この枝と幹のつながってる部分」
「……そう、お大事に」
「ありがとう」
結界の通路(水族館の通路みたいだな)をしばらく歩くとほどなくして魔王様ご一行が見えてきた。どうやらマンドラゴラを観察してワイワイ盛り上がっているようだ。
「いやー、改めて聞いてもこの抜く瞬間のシャウトは素晴らしいな」
「我々以外がうっかり聞くと死にますけどね」
「そしてこの根の部分のフォルムがまた……」
「造詣が素晴らしい。程よい不気味さ」
楽しそうである。果たして俺達に気付いているのだろうか。
「おお、キーチロー! 居たのか!」
「その……手元でウネウネしてる気色悪いのがマンドラゴラですか?」
「だ、誰が気色悪いんですか! 全く……。さっきから魔王様といい、そこの生者といい聞こえないと思って好き勝手……」
「おお、聞こえておったか。すまんすまん」
「大体、人がおとなしく寝てたのに急に……ってなんで会話になってるんですか!?」
~かくかくしかじかタイム~
「へえ。なるほど。で、僕は今からすり潰されるわけですか?」
声が聞こえる事の不幸を認識した。俺は台所のアサリや足元のアリから声が聞こえてきたらたちまち発狂するだろう。生きる事は食う事だ。ペットの声が聞こえる分には何の憂いもないが、今から食われるという立場の声が聞こえる事ほど残酷なことはない。
「ああ。すまない」
「まあ、この命は地獄に来た時から捨てたようなもんですから」
「だが、お前は今から人の役に立つ。必ず輪廻の輪に帰すことを約束しよう」
話が見えてこないが、罪悪感は消えない。
「そういう事でしたら。ようやく僕も解放という訳ですね」
「うむ。良き旅を」
「その……つまり……俺はマンドラゴラによって命を救われるわけですが……。当然そのために命を奪うことになるという訳ですよね?」
「なんだ、キーチロー。まさか今更殺すなとは言わんよな?」
「そんなつもりは」
「こいつらは元亡者だ」
「えっ」
突然の告白に頭がフリーズした。
「地獄での刑罰を経てなお償いきれぬほどの罪が蓄積されていたのであろうな。こいつらはここで一生を地獄の使者として全うし、ようやく輪廻の輪に戻れるかどうかという奴らだ」
「でも、ヘルワームやケルベロスからはそんな邪気は……もちろんウッディーやそこのマンドラゴラからも」
「もちろんこいつらとていつまでも凶悪な魂のままではないさ。次は転生できるかもしれんしそうではないかもしれん。だが、原理はそうなっておる」
なるほど……。地獄の理って事か……。
「キーチローさんですか? あなたの命を救う事でこの僕に徳が積まれるのであればそれは僕にとっても悪くない話ではあります。どうかこの身、黙って役に立てていただけますか?」
「ありがたく……いただきます」
「ではせめて安らかに逝け。さらばだマンドラゴラ」
魔王様はマンドラゴラを眠らせたようだ。
「アルカディア・ボックスの重要性が認識できたか? キーチロー」
「受け皿がないと極悪人の魂は永遠に彷徨う、と?」
「まあ、そんなところだ。それが因果応報という奴もいるがな」
しかし、極悪人の魂が洗浄されなくては次に生まれるべき人間の魂もいずれ枯渇する……という話だろう。
「ペットが増えたような軽い気持ちで居ましたが、割と今のはズシンと来ました」
「キーチロー、頑張ろうぜ」
「キーチロー、私も出来ること頑張るから」
「ううううう! 俺はやるぜーーーーー!」
ダママもなんとなく知ってはいたのだろうか。また少し協力的な態度に変化したようだ。
「さて、皆さん。マンドラゴラも採取できましたし、後はアルラウネも採取して帰りましょう」
「どういう事ですか? キャラウェイさん」
「マンドラゴラは雄株、アルラウネは雌株という訳ですね。花を咲かせるのはアルラウネだけ。不思議な生き物ですね」
へぇ~! 地獄の生物には驚かされてばかりだ! マンドラゴラを増やすためにはアルラウネも必然的に必要になるという事か! さすが図鑑を書き上げた人だなぁ。
「そこの花がアルラウネです。さあ、連れて帰りましょう。耳栓を忘れずに!」
「フフフ。アルラウネの花、なんとも美しい! アルラウネの花壇を作って見せるぞ! 我は!」
モフモフが好きだったり、花を愛でたり、割と乙女な部分があるんだよな。スマホ(魔)関連の趣味は一般人の身から言うと最悪の部類だが。
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