29 / 42
27 雑貨屋「シエロ」
しおりを挟む
買った武器は馬車に置かせてもらって、次はリリーの要望であった雑貨屋に向かうことにする。
「どのお店に行きたい、とかありますか?」
「あ、じつはおかあさまからオススメのお店をおしえてもらったんです。『シエロ』というおみせです」
「そうなんですね。場所は分かりますか?」
「え……あ!」
リリーは、はっとして口に手を当てた。
「す、すみません……。どこにあるかまではきいていなくて……」
しゅんと眉根を下げて、申し訳なさそうにする。しっかりしてるように見えて、意外と抜けた部分があるようだ。
「私が知っていますので、ご案内しますよ」
どうしようかと思っていると、ヒューバートがそう声をかけてきた。
「良かった。じゃあ、案内お願いします」
「お、おねがいします」
「はい。ではこちらへ」
ヒューバートについて暫く歩いていると、『雑貨屋シエロ』と書かれた看板が見えてきた。白い建物で店先には植物が置かれ、ツタが絡んでいい雰囲気を作り出している。茶色い窓枠の向こうには、雑貨が種類別に綺麗に並べてあるのも見えた。
「ここが『雑貨屋シエロ』です」
「良さそうなお店ですね。入ってみましょう」
「は、はい」
店の中の棚や柱には木材が使われ、外と同様植物を置いたり吊るしてあるので、自然を感じられる内装になっていた。
「そういえば、リリーはここで何を見たかったんですか?」
「あ、かみかざりです。かわいいものがそろっているときいて」
「じゃあ、あっちですね」
辺りを見回し、アクセサリーらしきものが置かれた一角を見つける。そこへ移動しながら、他に売られている品物を眺める。
前の世界での雑貨屋と違い、ゲームならではの調合品類や、魔物を撃退する用のアイテムなんかが置かれている。
へぇ、素材も取り扱ってるんだ……
カウンターの奥に目を向けると、薬棚のようなものに調合で使われる素材名が書かれた紙が貼られている。名前を見る限り、よく使われるものを中心に置いているようだ。
グレードに差異がないものなら、こういった所で仕入れた方が手間が省けていいかもしれない。
「る、ルーナさま……。こちらのほうを見ていてかまいませんか?」
エヴァンが立ち止まり、ポーションなどが置かれている棚を指差す。男の子二人は髪飾りに興味はないだろうし、そうしてもらった方がいいかもしれない。
「では、あとで合流しましょう」
「はい」
二人をその場に残し、私とリリーはアクセサリー売り場まで来る。
「沢山種類がありますね」
リボンの形をしたものから、色鮮やかな石をあしらったもの。金属に透かし彫りをされたものなどなど。思っていたより品揃えが豊富だ。
リリーは「わあ……」と声を上げ、気になった品を一つ一つ手に取って眺めはじめた。私もそれに続くように商品を見ていく。
いくつか眺めたところで、私は目に留まった髪飾りを持ち上げる。
深紅のリボンで、結び目に大きめの石が一つ装飾されている。
「これ、リリーに似合いそうですね」
私は隣にいるリリーにあててみる。黄みが強めのブロンド髪によく映える。
「ほんとうですか? なら、それにします」
「え、そんな。気にせず自分の好きな物ものを買ってください」
「じつは、じぶんじゃきめきれなくてこまってたんです。だからすごくたすかりました」
少し恥ずかしそうにしながら、リリーは心底嬉しそうに笑う。
「なら、代わりに私の髪飾りをリリーが選んでもらえませんか?」
「……いいんですか?」
「はい。お願いします」
「わかりました。ルーナさまにいちばんにあうものをさがしますね」
リリーはぐっと両手に拳を握った。何だか自分の髪飾りを探すより気合いが入っている気がする。
暫く待っていると、リリーが髪飾りを一つ手に取り、私のもとへ戻ってくる。
「ルーナさま、こちらはどうですか? いまのかみいろもですけど、もとのかみいろにもあうとおもいます」
リリーが持っていたのは、蝶をモチーフにした透かし彫りの飾り。所々に緑色の石が埋め込まれていて好みのデザインだ。「しつれいします」と言って、私の髪にあてて見せてくれる。
「素敵ですね。気に入りました」
「よかったです」
リリーはほっと息をつき、
「他にも何か買いたいものがありますか?」
「いえ、きょうはこれだけでだいじょうぶです」
「では、二人に合流しましょうか」
私達は互いが選んだ髪飾りを持ち、エヴァンとランドルフがいる棚の方へ戻った。二人はマジックポーションを見ながら、何か話をしている。
「これ、もっとのみやすいあじにならないのかよ……」
「……それはぼくもおもう」
「気持ちは分かりますけど、飲みやすくしてしまうと過剰摂取してしまう人が出るから、改良されないんだと思いますよ」
私がそう声をかけると、二人は少し驚きながらこちらを振り返った。
「ひめ……ルーナさま、もうそちらのようじはすんだんですか?」
「ええ」
エヴァンの問いかけに答えながら、持っていた髪飾りを見せる。
「すてきなかみかざりですね。ルーナさまによくにあいそうです」
「ありがとうございます。リリーが選んでくれたんです」
「わたしのはルーナさまがえらんでくださったんですよ」
いいでしょう! というように、リリーが自分の髪に髪飾りをあてながら、くるりと回った。
「にあってるよ。ランドルフもそうおもうよね?」
「……まぁ、いいんじゃない」
同意を求められたランドルフは、少し照れくさそうにしながら答える。どうやら女の子を褒めることに関してはエヴァンの方が上手のようだ。
「そ、それよりさっきのはなしですが、かじょうせっしゅとはどういういみですか?」
ランドルフは恥ずかしさを隠すように、話題を戻した。
「簡単に言えば、沢山飲んでしまうってことです。それは駄目だと注意を浮けませんでしたか?」
「……いわれました。のみすぎはどくになるって」
「そうです。なので、味もそれを防ぐための措置の一つなんでしょう」
「けっきょくは、まりょくりょうをふやすためには、じみちなどりょくをするしかないんですね……」
ランドルフは残念そうに小さく息を吐く。私と同じように、魔法を使い切ったらマジックポーションを飲んで……というのを繰り返して、魔力量を増やしたいと思ったんだろう。
「まだ実戦には出ていないんですか?」
「……いっかいだけつれていってもらいましたけど、うまくたたかえなくて……」
他の二人にも視線を向けると、同意するように頷いた。
それは仕方のない事なのかもしれない。精神年齢が高く、普通の子より鍛えている私でさえ、最初魔物を前にしたら怖かったんだから。
「実戦の方が魔力量は増えやすいですよ。うまく出来なくても、数をこなした方が私は良いと思います」
私達の会話を聞いていたヒューバートが、そうアドバイスをくれる。
「そ、そうなんですね。しりませんでした……。あ、あの! ドラゴンナイトになるために、ほかにもこういったことをしていたほうがいい、ということはありますか?」
「ぼ、ぼくもききたいことが……!」
武器屋での件もあり少し緊張がほぐれたのか、二人はわっとヒューバートに詰め寄った。何だか長くなりそうだ。
「リリーも話を聞きます?」
「いえ、わたしはせんとうめんをきたえるつもりはあまりないので、だいじょうぶです」
「なら、先に髪飾りの代金を払いに行きましょうか」
「はい」
その間に二人の話が終わればいいな、という淡い期待をしながら私達はカウンターへと向かう。その最中リリーと雑談したり、他の商品を見ながら少し時間をつぶす。
そして支払いを済ませ戻ると、当然ながら話は尽きていなかった。このままではお店の邪魔になると思い、半強制的に中断させ雑貨屋を出た。二人は不満の目を向けてくる。
全く……。緊張して話しかけることすら出来ていなかったのは、誰だったか。
「どのお店に行きたい、とかありますか?」
「あ、じつはおかあさまからオススメのお店をおしえてもらったんです。『シエロ』というおみせです」
「そうなんですね。場所は分かりますか?」
「え……あ!」
リリーは、はっとして口に手を当てた。
「す、すみません……。どこにあるかまではきいていなくて……」
しゅんと眉根を下げて、申し訳なさそうにする。しっかりしてるように見えて、意外と抜けた部分があるようだ。
「私が知っていますので、ご案内しますよ」
どうしようかと思っていると、ヒューバートがそう声をかけてきた。
「良かった。じゃあ、案内お願いします」
「お、おねがいします」
「はい。ではこちらへ」
ヒューバートについて暫く歩いていると、『雑貨屋シエロ』と書かれた看板が見えてきた。白い建物で店先には植物が置かれ、ツタが絡んでいい雰囲気を作り出している。茶色い窓枠の向こうには、雑貨が種類別に綺麗に並べてあるのも見えた。
「ここが『雑貨屋シエロ』です」
「良さそうなお店ですね。入ってみましょう」
「は、はい」
店の中の棚や柱には木材が使われ、外と同様植物を置いたり吊るしてあるので、自然を感じられる内装になっていた。
「そういえば、リリーはここで何を見たかったんですか?」
「あ、かみかざりです。かわいいものがそろっているときいて」
「じゃあ、あっちですね」
辺りを見回し、アクセサリーらしきものが置かれた一角を見つける。そこへ移動しながら、他に売られている品物を眺める。
前の世界での雑貨屋と違い、ゲームならではの調合品類や、魔物を撃退する用のアイテムなんかが置かれている。
へぇ、素材も取り扱ってるんだ……
カウンターの奥に目を向けると、薬棚のようなものに調合で使われる素材名が書かれた紙が貼られている。名前を見る限り、よく使われるものを中心に置いているようだ。
グレードに差異がないものなら、こういった所で仕入れた方が手間が省けていいかもしれない。
「る、ルーナさま……。こちらのほうを見ていてかまいませんか?」
エヴァンが立ち止まり、ポーションなどが置かれている棚を指差す。男の子二人は髪飾りに興味はないだろうし、そうしてもらった方がいいかもしれない。
「では、あとで合流しましょう」
「はい」
二人をその場に残し、私とリリーはアクセサリー売り場まで来る。
「沢山種類がありますね」
リボンの形をしたものから、色鮮やかな石をあしらったもの。金属に透かし彫りをされたものなどなど。思っていたより品揃えが豊富だ。
リリーは「わあ……」と声を上げ、気になった品を一つ一つ手に取って眺めはじめた。私もそれに続くように商品を見ていく。
いくつか眺めたところで、私は目に留まった髪飾りを持ち上げる。
深紅のリボンで、結び目に大きめの石が一つ装飾されている。
「これ、リリーに似合いそうですね」
私は隣にいるリリーにあててみる。黄みが強めのブロンド髪によく映える。
「ほんとうですか? なら、それにします」
「え、そんな。気にせず自分の好きな物ものを買ってください」
「じつは、じぶんじゃきめきれなくてこまってたんです。だからすごくたすかりました」
少し恥ずかしそうにしながら、リリーは心底嬉しそうに笑う。
「なら、代わりに私の髪飾りをリリーが選んでもらえませんか?」
「……いいんですか?」
「はい。お願いします」
「わかりました。ルーナさまにいちばんにあうものをさがしますね」
リリーはぐっと両手に拳を握った。何だか自分の髪飾りを探すより気合いが入っている気がする。
暫く待っていると、リリーが髪飾りを一つ手に取り、私のもとへ戻ってくる。
「ルーナさま、こちらはどうですか? いまのかみいろもですけど、もとのかみいろにもあうとおもいます」
リリーが持っていたのは、蝶をモチーフにした透かし彫りの飾り。所々に緑色の石が埋め込まれていて好みのデザインだ。「しつれいします」と言って、私の髪にあてて見せてくれる。
「素敵ですね。気に入りました」
「よかったです」
リリーはほっと息をつき、
「他にも何か買いたいものがありますか?」
「いえ、きょうはこれだけでだいじょうぶです」
「では、二人に合流しましょうか」
私達は互いが選んだ髪飾りを持ち、エヴァンとランドルフがいる棚の方へ戻った。二人はマジックポーションを見ながら、何か話をしている。
「これ、もっとのみやすいあじにならないのかよ……」
「……それはぼくもおもう」
「気持ちは分かりますけど、飲みやすくしてしまうと過剰摂取してしまう人が出るから、改良されないんだと思いますよ」
私がそう声をかけると、二人は少し驚きながらこちらを振り返った。
「ひめ……ルーナさま、もうそちらのようじはすんだんですか?」
「ええ」
エヴァンの問いかけに答えながら、持っていた髪飾りを見せる。
「すてきなかみかざりですね。ルーナさまによくにあいそうです」
「ありがとうございます。リリーが選んでくれたんです」
「わたしのはルーナさまがえらんでくださったんですよ」
いいでしょう! というように、リリーが自分の髪に髪飾りをあてながら、くるりと回った。
「にあってるよ。ランドルフもそうおもうよね?」
「……まぁ、いいんじゃない」
同意を求められたランドルフは、少し照れくさそうにしながら答える。どうやら女の子を褒めることに関してはエヴァンの方が上手のようだ。
「そ、それよりさっきのはなしですが、かじょうせっしゅとはどういういみですか?」
ランドルフは恥ずかしさを隠すように、話題を戻した。
「簡単に言えば、沢山飲んでしまうってことです。それは駄目だと注意を浮けませんでしたか?」
「……いわれました。のみすぎはどくになるって」
「そうです。なので、味もそれを防ぐための措置の一つなんでしょう」
「けっきょくは、まりょくりょうをふやすためには、じみちなどりょくをするしかないんですね……」
ランドルフは残念そうに小さく息を吐く。私と同じように、魔法を使い切ったらマジックポーションを飲んで……というのを繰り返して、魔力量を増やしたいと思ったんだろう。
「まだ実戦には出ていないんですか?」
「……いっかいだけつれていってもらいましたけど、うまくたたかえなくて……」
他の二人にも視線を向けると、同意するように頷いた。
それは仕方のない事なのかもしれない。精神年齢が高く、普通の子より鍛えている私でさえ、最初魔物を前にしたら怖かったんだから。
「実戦の方が魔力量は増えやすいですよ。うまく出来なくても、数をこなした方が私は良いと思います」
私達の会話を聞いていたヒューバートが、そうアドバイスをくれる。
「そ、そうなんですね。しりませんでした……。あ、あの! ドラゴンナイトになるために、ほかにもこういったことをしていたほうがいい、ということはありますか?」
「ぼ、ぼくもききたいことが……!」
武器屋での件もあり少し緊張がほぐれたのか、二人はわっとヒューバートに詰め寄った。何だか長くなりそうだ。
「リリーも話を聞きます?」
「いえ、わたしはせんとうめんをきたえるつもりはあまりないので、だいじょうぶです」
「なら、先に髪飾りの代金を払いに行きましょうか」
「はい」
その間に二人の話が終わればいいな、という淡い期待をしながら私達はカウンターへと向かう。その最中リリーと雑談したり、他の商品を見ながら少し時間をつぶす。
そして支払いを済ませ戻ると、当然ながら話は尽きていなかった。このままではお店の邪魔になると思い、半強制的に中断させ雑貨屋を出た。二人は不満の目を向けてくる。
全く……。緊張して話しかけることすら出来ていなかったのは、誰だったか。
0
お気に入りに追加
12
あなたにおすすめの小説
【完結】悪役令嬢に転生したけど、王太子妃にならない方が幸せじゃない?
みちこ
ファンタジー
12歳の時に前世の記憶を思い出し、自分が悪役令嬢なのに気が付いた主人公。
ずっと王太子に片思いしていて、将来は王太子妃になることしか頭になかった主人公だけど、前世の記憶を思い出したことで、王太子の何が良かったのか疑問に思うようになる
色々としがらみがある王太子妃になるより、このまま公爵家の娘として暮らす方が幸せだと気が付く
私がいなくなった部屋を見て、あなた様はその心に何を思われるのでしょうね…?
新野乃花(大舟)
恋愛
貴族であるファーラ伯爵との婚約を結んでいたセイラ。しかし伯爵はセイラの事をほったらかしにして、幼馴染であるレリアの方にばかり愛情をかけていた。それは溺愛と呼んでもいいほどのもので、そんな行動の果てにファーラ伯爵は婚約破棄まで持ち出してしまう。しかしそれと時を同じくして、セイラはその姿を伯爵の前からこつぜんと消してしまう。弱気なセイラが自分に逆らう事など絶対に無いと思い上がっていた伯爵は、誰もいなくなってしまったセイラの部屋を見て…。
※カクヨム、小説家になろうにも投稿しています!
【完結】伝説の悪役令嬢らしいので本編には出ないことにしました~執着も溺愛も婚約破棄も全部お断りします!~
イトカワジンカイ
恋愛
「目には目をおおおお!歯には歯をおおおお!」
どごおおおぉっ!!
5歳の時、イリア・トリステンは虐められていた少年をかばい、いじめっ子をぶっ飛ばした結果、少年からとある書物を渡され(以下、悪役令嬢テンプレなので略)
ということで、自分は伝説の悪役令嬢であり、攻略対象の王太子と婚約すると断罪→死刑となることを知ったイリアは、「なら本編にでなやきゃいいじゃん!」的思考で、王家と関わらないことを決意する。
…だが何故か突然王家から婚約の決定通知がきてしまい、イリアは侯爵家からとんずらして辺境の魔術師ディボに押しかけて弟子になることにした。
それから12年…チートの魔力を持つイリアはその魔法と、トリステン家に伝わる気功を駆使して診療所を開き、平穏に暮らしていた。そこに王家からの使いが来て「不治の病に倒れた王太子の病気を治せ」との命令が下る。
泣く泣く王都へ戻ることになったイリアと旅に出たのは、幼馴染で兄弟子のカインと、王の使いで来たアイザック、女騎士のミレーヌ、そして以前イリアを助けてくれた騎士のリオ…
旅の途中では色々なトラブルに見舞われるがイリアはそれを拳で解決していく。一方で何故かリオから熱烈な求愛を受けて困惑するイリアだったが、果たしてリオの思惑とは?
更には何故か第一王子から執着され、なぜか溺愛され、さらには婚約破棄まで!?
ジェットコースター人生のイリアは持ち前のチート魔力と前世での知識を用いてこの苦境から立ち直り、自分を断罪した人間に逆襲できるのか?
困難を力でねじ伏せるパワフル悪役令嬢の物語!
※地学の知識を織り交ぜますが若干正確ではなかったりもしますが多めに見てください…
※ゆるゆる設定ですがファンタジーということでご了承ください…
※小説家になろう様でも掲載しております
※イラストは湶リク様に描いていただきました
目が覚めたら夫と子供がいました
青井陸
恋愛
とある公爵家の若い公爵夫人、シャルロットが毒の入ったのお茶を飲んで倒れた。
1週間寝たきりのシャルロットが目を覚ましたとき、幼い可愛い男の子がいた。
「…お母様?よかった…誰か!お母様が!!!!」
「…あなた誰?」
16歳で政略結婚によって公爵家に嫁いだ、元伯爵令嬢のシャルロット。
シャルロットは一目惚れであったが、夫のハロルドは結婚前からシャルロットには冷たい。
そんな関係の二人が、シャルロットが毒によって記憶をなくしたことにより少しずつ変わっていく。
なろう様でも同時掲載しています。
冷宮の人形姫
りーさん
ファンタジー
冷宮に閉じ込められて育てられた姫がいた。父親である皇帝には関心を持たれず、少しの使用人と母親と共に育ってきた。
幼少の頃からの虐待により、感情を表に出せなくなった姫は、5歳になった時に母親が亡くなった。そんな時、皇帝が姫を迎えに来た。
※すみません、完全にファンタジーになりそうなので、ファンタジーにしますね。
※皇帝のミドルネームを、イント→レントに変えます。(第一皇妃のミドルネームと被りそうなので)
そして、レンド→レクトに変えます。(皇帝のミドルネームと似てしまうため)変わってないよというところがあれば教えてください。
好きな人に『その気持ちが迷惑だ』と言われたので、姿を消します【完結済み】
皇 翼
恋愛
「正直、貴女のその気持ちは迷惑なのですよ……この場だから言いますが、既に想い人が居るんです。諦めて頂けませんか?」
「っ――――!!」
「賢い貴女の事だ。地位も身分も財力も何もかもが貴女にとっては高嶺の花だと元々分かっていたのでしょう?そんな感情を持っているだけ時間が無駄だと思いませんか?」
クロエの気持ちなどお構いなしに、言葉は続けられる。既に想い人がいる。気持ちが迷惑。諦めろ。時間の無駄。彼は止まらず話し続ける。彼が口を開く度に、まるで弾丸のように心を抉っていった。
******
・執筆時間空けてしまった間に途中過程が気に食わなくなったので、設定などを少し変えて改稿しています。
憧れのスローライフを異世界で?
さくらもち
ファンタジー
アラフォー独身女子 雪菜は最近ではネット小説しか楽しみが無い寂しく会社と自宅を往復するだけの生活をしていたが、仕事中に突然目眩がして気がつくと転生したようで幼女だった。
日々成長しつつネット小説テンプレキターと転生先でのんびりスローライフをするための地盤堅めに邁進する。
伯爵家の次男に転生しましたが、10歳で当主になってしまいました
竹桜
ファンタジー
自動運転の試験車両に轢かれて、死んでしまった主人公は異世界のランガン伯爵家の次男に転生した。
転生後の生活は順調そのものだった。
だが、プライドだけ高い兄が愚かな行為をしてしまった。
その結果、主人公の両親は当主の座を追われ、主人公が10歳で当主になってしまった。
これは10歳で当主になってしまった者の物語だ。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる