53 / 113
~トルク領域~
アーデン兄さんの依頼
しおりを挟む
サンドワームが道中出るようならその場で退治して、出なかった場合は一度スオウに着いた後、目撃情報多発地点へとアーデン兄さんが僕を連れて行く。といった依頼内容で依頼を受ける。多発地点で2~3デェフィル(※2~3日)彷徨いてもサンドワームが全く出てこなかった場合は報酬はないけど、その間の経費はアーデン兄さん持ちになる。
道中エーダでの移動になるから、アーデン兄さんの相棒であるエーダ操縦者にはアーデン兄さんが説明する事になるけど、操縦者の人も賛成するだろうとの事。
どの道誰かに退治依頼しないと、いつどこで遭遇するか分からないし、それまでエーダが襲われ続けるのは目に見えてるからね。
「スオウまでの道中、サンドワームが来た場合、僕はエーダから飛び降りるけど、そのまま少し離れててほしい。サンドワームは群れる事はないけど、たまに二匹行動するらしいから。僕からすれば、一匹だろうと二匹だろうと問題ないけど、エーダが戦闘の余波受けて壊れちゃったら大変でしょ」
多少はアーデン兄さんの風で何とか出来るだろうけど、戦闘となると、そうもいってられないからね。
アーデン兄さんは中級の風使い。等級ランクは6ランクあり、下から初級、下級、中級、上級、特級、伝説級とある。
因みに特級だと、名が知られてる(といっても真名じゃないけど)有名な精霊との契約で、伝説級となると現代種全てに当たる風の精霊を統べる風の長との契約をしていなければ、伝説級とは言えないから、僕の知る、ラファス兄の親友であり同僚であるアル兄は、この伝説級に当たるんだよね。
アル兄自体物凄い有名人だし、アル兄に憧れる人は風使いに限らず物凄く多い。ただ、アル兄自身は物凄い変わり者だけどねぇ。
「それと、僕の連れの兄さん、たまたま旅の同行者になっただけなんだけど、多分砂漠での戦闘した事ないと思うから、魔法を使用させないでほしいな。この兄さん、補助魔法を持ってるけど、足場の悪い砂漠でコントロールをミスって対象者以外に掛けられたら堪んないからね」
僕は避けるなり何なり出来るからいいけど、魔物を強化とかやり兼ねないからね。された所で退治出来るけど、余計な手間は掛けたくないし。
「それは……確かに嫌だな」
ちょっと遠い目になるアーデン兄さん。
ああ、アーデン兄さん経験者か。サンドワームじゃないにしろ、よく生きて帰れたね。あれ、魔法によっては倍ぐらい強さが変わるけど、こっちにメリット全くないもんね。
特訓にはなるかもだけど、デメリットの方が明らかに多いし。
「アーデン兄さんはエーダと他の人達の安全優先してね。そろそろ僕は寝るけど、何か気になる事でもあれば声掛けてくれて良いから。それじゃあおやすみ」
「ああ、有難うな。おやすみ」
翌朝の明け方に目を覚まし、エーダに乗り込む。
こういった道中だと、いつもの日課が出来なくなるけど、その分出来る日にノルマを少し増やすんだ~。兄さん一人なら、薬とかで起きないようにしてから出来るけど、他に人がいると交代で見張りをするから全員に薬使う訳にいかないからなぁ。僕の日課はあまり人に見られないようにしてるし見せたいとも思わない。アーヤやセスぐらいならいいけど、見せる為にトレーニングしてる訳じゃないからね。
エーダでの走行中は、普通の魔物では追い付けないし、前に回り込む魔物もたまにいるけど、エーダの操縦者が避けたりアーデン兄さんが風の魔法でスピード上げたり魔物の足に風を纏わり付かせたりと色々対処出来る。エーダ走行中は極力魔物との戦闘は避けるのが基本だからね。
サンドワームは別として、砂漠の魔物退治がメインなら、エーダを使わず徒歩になる。もしくは砂漠での移動に順応した砂漠地帯に棲むリックルや砂漠地帯に順応出来る動物に乗っての移動かぐらいだけど、リックルにしろ動物にしろ、相当なついてないと無理だからね。自身より強いディールと遭遇なんてしよう物なら怯えるか逃げ出すかが常で、強い信頼関係を築かないとパニくるんだよ。地元の人なら時間を掛けて信頼関係作れるけど、普通の冒険者はそんな時間もないから徒歩で行くのが基本だ。
この日もサンドワームは出なかった。スオウまでの道中と、サンドワームの目撃情報多発地点は少しずれてるみたいだ。まぁ、多少離れてても出る時は出るし、それこそ魔物の気分次第だからね。サンドワームはテリトリーが広いから、他の場所で襲われてなきゃいいけど、こればかりはどうにもならないからなぁ。
魔物寄せのアイテムもあるにはあるけど、使うと種類問わず色んな魔物が寄って来たりとか、群れや異種団体で来たりとかするから、相当腕の立つ者じゃないとかなり厳しくなるっぽい。僕は使った事ないけどね。
だって僕、そこまで戦闘狂じゃないし。
たまにストレス発散したくなっても、ラファス兄が相手してくれるからね♪
道中エーダでの移動になるから、アーデン兄さんの相棒であるエーダ操縦者にはアーデン兄さんが説明する事になるけど、操縦者の人も賛成するだろうとの事。
どの道誰かに退治依頼しないと、いつどこで遭遇するか分からないし、それまでエーダが襲われ続けるのは目に見えてるからね。
「スオウまでの道中、サンドワームが来た場合、僕はエーダから飛び降りるけど、そのまま少し離れててほしい。サンドワームは群れる事はないけど、たまに二匹行動するらしいから。僕からすれば、一匹だろうと二匹だろうと問題ないけど、エーダが戦闘の余波受けて壊れちゃったら大変でしょ」
多少はアーデン兄さんの風で何とか出来るだろうけど、戦闘となると、そうもいってられないからね。
アーデン兄さんは中級の風使い。等級ランクは6ランクあり、下から初級、下級、中級、上級、特級、伝説級とある。
因みに特級だと、名が知られてる(といっても真名じゃないけど)有名な精霊との契約で、伝説級となると現代種全てに当たる風の精霊を統べる風の長との契約をしていなければ、伝説級とは言えないから、僕の知る、ラファス兄の親友であり同僚であるアル兄は、この伝説級に当たるんだよね。
アル兄自体物凄い有名人だし、アル兄に憧れる人は風使いに限らず物凄く多い。ただ、アル兄自身は物凄い変わり者だけどねぇ。
「それと、僕の連れの兄さん、たまたま旅の同行者になっただけなんだけど、多分砂漠での戦闘した事ないと思うから、魔法を使用させないでほしいな。この兄さん、補助魔法を持ってるけど、足場の悪い砂漠でコントロールをミスって対象者以外に掛けられたら堪んないからね」
僕は避けるなり何なり出来るからいいけど、魔物を強化とかやり兼ねないからね。された所で退治出来るけど、余計な手間は掛けたくないし。
「それは……確かに嫌だな」
ちょっと遠い目になるアーデン兄さん。
ああ、アーデン兄さん経験者か。サンドワームじゃないにしろ、よく生きて帰れたね。あれ、魔法によっては倍ぐらい強さが変わるけど、こっちにメリット全くないもんね。
特訓にはなるかもだけど、デメリットの方が明らかに多いし。
「アーデン兄さんはエーダと他の人達の安全優先してね。そろそろ僕は寝るけど、何か気になる事でもあれば声掛けてくれて良いから。それじゃあおやすみ」
「ああ、有難うな。おやすみ」
翌朝の明け方に目を覚まし、エーダに乗り込む。
こういった道中だと、いつもの日課が出来なくなるけど、その分出来る日にノルマを少し増やすんだ~。兄さん一人なら、薬とかで起きないようにしてから出来るけど、他に人がいると交代で見張りをするから全員に薬使う訳にいかないからなぁ。僕の日課はあまり人に見られないようにしてるし見せたいとも思わない。アーヤやセスぐらいならいいけど、見せる為にトレーニングしてる訳じゃないからね。
エーダでの走行中は、普通の魔物では追い付けないし、前に回り込む魔物もたまにいるけど、エーダの操縦者が避けたりアーデン兄さんが風の魔法でスピード上げたり魔物の足に風を纏わり付かせたりと色々対処出来る。エーダ走行中は極力魔物との戦闘は避けるのが基本だからね。
サンドワームは別として、砂漠の魔物退治がメインなら、エーダを使わず徒歩になる。もしくは砂漠での移動に順応した砂漠地帯に棲むリックルや砂漠地帯に順応出来る動物に乗っての移動かぐらいだけど、リックルにしろ動物にしろ、相当なついてないと無理だからね。自身より強いディールと遭遇なんてしよう物なら怯えるか逃げ出すかが常で、強い信頼関係を築かないとパニくるんだよ。地元の人なら時間を掛けて信頼関係作れるけど、普通の冒険者はそんな時間もないから徒歩で行くのが基本だ。
この日もサンドワームは出なかった。スオウまでの道中と、サンドワームの目撃情報多発地点は少しずれてるみたいだ。まぁ、多少離れてても出る時は出るし、それこそ魔物の気分次第だからね。サンドワームはテリトリーが広いから、他の場所で襲われてなきゃいいけど、こればかりはどうにもならないからなぁ。
魔物寄せのアイテムもあるにはあるけど、使うと種類問わず色んな魔物が寄って来たりとか、群れや異種団体で来たりとかするから、相当腕の立つ者じゃないとかなり厳しくなるっぽい。僕は使った事ないけどね。
だって僕、そこまで戦闘狂じゃないし。
たまにストレス発散したくなっても、ラファス兄が相手してくれるからね♪
0
お気に入りに追加
101
あなたにおすすめの小説

世の中は意外と魔術で何とかなる
ものまねの実
ファンタジー
新しい人生が唐突に始まった男が一人。目覚めた場所は人のいない森の中の廃村。生きるのに精一杯で、大層な目標もない。しかしある日の出会いから物語は動き出す。
神様の土下座・謝罪もない、スキル特典もレベル制もない、転生トラックもそれほど走ってない。突然の転生に戸惑うも、前世での経験があるおかげで図太く生きられる。生きるのに『隠してたけど実は最強』も『パーティから追放されたから復讐する』とかの設定も必要ない。人はただ明日を目指して歩くだけで十分なんだ。
『王道とは歩むものではなく、その隣にある少しずれた道を歩くためのガイドにするくらいが丁度いい』
平凡な生き方をしているつもりが、結局騒ぎを起こしてしまう男の冒険譚。困ったときの魔術頼み!大丈夫、俺上手に魔術使えますから。※主人公は結構ズルをします。正々堂々がお好きな方はご注意ください。

【完結】あなたに知られたくなかった
ここ
ファンタジー
セレナの幸せな生活はあっという間に消え去った。新しい継母と異母妹によって。
5歳まで令嬢として生きてきたセレナは6歳の今は、小さな手足で必死に下女見習いをしている。もう自分が令嬢だということは忘れていた。
そんなセレナに起きた奇跡とは?
【完結】転生7年!ぼっち脱出して王宮ライフ満喫してたら王国の動乱に巻き込まれた少女戦記 〜愛でたいアイカは救国の姫になる
三矢さくら
ファンタジー
【完結しました】異世界からの召喚に応じて6歳児に転生したアイカは、護ってくれる結界に逆に閉じ込められた結果、山奥でサバイバル生活を始める。
こんなはずじゃなかった!
異世界の山奥で過ごすこと7年。ようやく結界が解けて、山を下りたアイカは王都ヴィアナで【天衣無縫の無頼姫】の異名をとる第3王女リティアと出会う。
珍しい物好きの王女に気に入られたアイカは、なんと侍女に取り立てられて王宮に!
やっと始まった異世界生活は、美男美女ぞろいの王宮生活!
右を見ても左を見ても「愛でたい」美人に美少女! 美男子に美少年ばかり!
アイカとリティア、まだまだ幼い侍女と王女が数奇な運命をたどる異世界王宮ファンタジー戦記。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。

城で侍女をしているマリアンネと申します。お給金の良いお仕事ありませんか?
甘寧
ファンタジー
「武闘家貴族」「脳筋貴族」と呼ばれていた元子爵令嬢のマリアンネ。
友人に騙され多額の借金を作った脳筋父のせいで、屋敷、領土を差し押さえられ事実上の没落となり、その借金を返済する為、城で侍女の仕事をしつつ得意な武力を活かし副業で「便利屋」を掛け持ちしながら借金返済の為、奮闘する毎日。
マリアンネに執着するオネエ王子やマリアンネを取り巻く人達と様々な試練を越えていく。借金返済の為に……
そんなある日、便利屋の上司ゴリさんからの指令で幽霊屋敷を調査する事になり……
武闘家令嬢と呼ばれいたマリアンネの、借金返済までを綴った物語

人生初めての旅先が異世界でした!? ~ 元の世界へ帰る方法探して異世界めぐり、家に帰るまでが旅行です。~(仮)
葵セナ
ファンタジー
主人公 39歳フリーターが、初めての旅行に行こうと家を出たら何故か森の中?
管理神(神様)のミスで、異世界転移し見知らぬ森の中に…
不思議と持っていた一枚の紙を読み、元の世界に帰る方法を探して、異世界での冒険の始まり。
曖昧で、都合の良い魔法とスキルでを使い、異世界での冒険旅行? いったいどうなる!
ありがちな異世界物語と思いますが、暖かい目で見てやってください。
初めての作品なので誤字 脱字などおかしな所が出て来るかと思いますが、御容赦ください。(気が付けば修正していきます。)
ステータスも何処かで見たことあるような、似たり寄ったりの表示になっているかと思いますがどうか御容赦ください。よろしくお願いします。

〈完結〉妹に婚約者を獲られた私は実家に居ても何なので、帝都でドレスを作ります。
江戸川ばた散歩
ファンタジー
「私」テンダー・ウッドマンズ伯爵令嬢は両親から婚約者を妹に渡せ、と言われる。
了承した彼女は帝都でドレスメーカーの独立工房をやっている叔母のもとに行くことにする。
テンダーがあっさりと了承し、家を離れるのには理由があった。
それは三つ下の妹が生まれて以来の両親の扱いの差だった。
やがてテンダーは叔母のもとで服飾を学び、ついには?
100話まではヒロインのテンダー視点、幕間と101話以降は俯瞰視点となります。
200話で完結しました。
今回はあとがきは無しです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる