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後日談
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「いっ……妹は、嫁に出しても可愛い妹で、私にとっては、かけがえの無い存在だったのです!妹と不仲な貴方には解らないかも知れませんが、妹に不自由な生活を味わわせたく無かった!だから、多少はやり過ぎてしまったかも知れませんが……」
「不仲?私と私の妹がですか?私にとっても妹は可愛くかけがえの無い存在ですよ。そもそも私達は子供の頃から仲が良く、今でも妻を連れて、公爵家で頻繁に会っているぐらいです。仲が悪いと噂されていましたが、公の場では厳しくしていたから勘違いされていただけで、仲が悪かった事は一度も有りません。だからこそ、貴方のお気持ちは多少なりとも解るつもりです。ですが、貴方の行為は妹を愚者にするだけです。本当に妹を愛しているのなら、貴族としての在り方をきちんと学ばせるべきだったんですよ。妹に不自由な生活を味わわせたく無かった?ならばそんな相手に嫁がなくていいようにすれば良い。妹が望んだ相手だから?リスクも覚悟も教えずに、ペットか何かのように甘やかすだけの人間を育てた時点で大問題だし、それが今、こんな事になっている要因でしょう?自身の無能を棚に上げて、正当化しないで頂きたい」
ジーンも自他共に認める妹溺愛者だが、どこに出しても恥ずかしく無い自慢の妹だ。
コミュ障では有るものの、その本質を知れば争奪戦になり兼ねないと、常々思っていたのだ。
まぁ、その本質に逸早く気付いたエドワルドの一人勝ちになりはしたが。
「なっ……!?!」
不仲説を否定される事にも驚いたが、妹を愚者、更にペットか何かと言われた挙げ句の無能扱いに、怒りで頭が白くなり、言葉が出て来ない状態なのだろう。
だがジーンからすれば、こんな男と『妹を可愛がる兄』の立ち位置で、同列にされたくは無いのが本音だ。
だから、更に追い打ちを掛ける。
「一人前の淑女へと導く手助けをする事すらせずに、ただ可愛がるだけなら見知らぬ他人でも出来ますよ。兄とは下の弟妹達を守り、教え、導く者。間違いは正し、努力や善行は褒める。弟妹達の全てを肯定するのは愚兄でしか無い。妹を愚妹にする兄は愚兄。自身が妹に愚妹と言うのは謙遜も入るから良いとして、他人に妹を愚妹だと言われる気分はどんな気持ちですか?しかもその言葉は事実でしか無いなんて。そう言われても否定出来ない妹や娘、息子を作り出したのは、紛れもなく貴方方ですけどね」
嘲笑……では無く、心底軽蔑し切った、塵屑を見るような冷たい眼差しを向けるジーン。
なまじ顔が整ってる故に、怒鳴っている訳でも無いのに、殺気に近いその嫌悪感は他の者から受ける嫌悪感よりも、数倍強く感じる事だろう。
小心者なら、『人間に生まれて来てすみませんでした~っっ!!!』と、泣き叫ぶぐらいには。
当然侯爵達は、ジーンにそんな視線を向けられて、何も言えずにガタガタと震えていた。
「不仲?私と私の妹がですか?私にとっても妹は可愛くかけがえの無い存在ですよ。そもそも私達は子供の頃から仲が良く、今でも妻を連れて、公爵家で頻繁に会っているぐらいです。仲が悪いと噂されていましたが、公の場では厳しくしていたから勘違いされていただけで、仲が悪かった事は一度も有りません。だからこそ、貴方のお気持ちは多少なりとも解るつもりです。ですが、貴方の行為は妹を愚者にするだけです。本当に妹を愛しているのなら、貴族としての在り方をきちんと学ばせるべきだったんですよ。妹に不自由な生活を味わわせたく無かった?ならばそんな相手に嫁がなくていいようにすれば良い。妹が望んだ相手だから?リスクも覚悟も教えずに、ペットか何かのように甘やかすだけの人間を育てた時点で大問題だし、それが今、こんな事になっている要因でしょう?自身の無能を棚に上げて、正当化しないで頂きたい」
ジーンも自他共に認める妹溺愛者だが、どこに出しても恥ずかしく無い自慢の妹だ。
コミュ障では有るものの、その本質を知れば争奪戦になり兼ねないと、常々思っていたのだ。
まぁ、その本質に逸早く気付いたエドワルドの一人勝ちになりはしたが。
「なっ……!?!」
不仲説を否定される事にも驚いたが、妹を愚者、更にペットか何かと言われた挙げ句の無能扱いに、怒りで頭が白くなり、言葉が出て来ない状態なのだろう。
だがジーンからすれば、こんな男と『妹を可愛がる兄』の立ち位置で、同列にされたくは無いのが本音だ。
だから、更に追い打ちを掛ける。
「一人前の淑女へと導く手助けをする事すらせずに、ただ可愛がるだけなら見知らぬ他人でも出来ますよ。兄とは下の弟妹達を守り、教え、導く者。間違いは正し、努力や善行は褒める。弟妹達の全てを肯定するのは愚兄でしか無い。妹を愚妹にする兄は愚兄。自身が妹に愚妹と言うのは謙遜も入るから良いとして、他人に妹を愚妹だと言われる気分はどんな気持ちですか?しかもその言葉は事実でしか無いなんて。そう言われても否定出来ない妹や娘、息子を作り出したのは、紛れもなく貴方方ですけどね」
嘲笑……では無く、心底軽蔑し切った、塵屑を見るような冷たい眼差しを向けるジーン。
なまじ顔が整ってる故に、怒鳴っている訳でも無いのに、殺気に近いその嫌悪感は他の者から受ける嫌悪感よりも、数倍強く感じる事だろう。
小心者なら、『人間に生まれて来てすみませんでした~っっ!!!』と、泣き叫ぶぐらいには。
当然侯爵達は、ジーンにそんな視線を向けられて、何も言えずにガタガタと震えていた。
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