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後日談

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 クルルフォーン邸にお客様が現れる。

 訪問を願い出ていたバルト夫妻だ。

 ルナとルネを、沢山構い倒す為に、以前は領地で過ごしていたバルト夫妻も、ここ数年はよく王都で見掛ける事が多い。

 ローズウッド公爵の爵位も嫡男に譲り、先代として、隠居と言いながら、王都と領地を好きに行き来しているようだ。


「クルルフォーン公爵夫人、ご出産おめでとう御座います。ああ、この子ですね。エドワルド殿の髪色に、瞳は夫人と同じアイスブルー、夫人に似た、とても可愛い女の子ですね」


 エドワルドの腕に抱かれたカレンを覗き込むバルトに、リラは完璧なお辞儀をする。


「有難う御座います、バルト様」


「エドワルド様、わたくしにも抱かせて頂いても宜しいでしょうか?」

「ええ、どうぞ」


 エドワルドは、カレンをバルト夫人で有るセシルに手渡せば、セシルは上手に抱き抱える。


「嫡男も大きくなられたね。私が出会った頃のエドワルド殿とそっくりだ」


 リカルドは、バルトの言葉に嬉しそうに微笑む。

 この辺は全く違うけど、とエドワルドの子供時代を知っている面々は、心の中では付け足すだろうが。


「子供達が多くて賑やかですが、宜しければあちらで話しましょう」

「まぁ、賑やかだなんて。ここの子供達はとても静かな方ですわ。わたくしの息子達なんて、一度泣けば、部屋中に響き渡るぐらいで、とても煩かったのですもの。ここの子達はこんなに大勢居るのに、いつ来ても楽しそうで、泣いていても、グズ付く程度ですもの。どんな子育ての仕方なのか、知りたいぐらいですのよ。本当、羨ましい限りですわ」


 セシルはそう言って微笑む。

 因みに、秘訣はと聞かれても、ヨルド効果としか言い様がないのだが。


「「バルト様、剣の相手、してくれますか?」」


 ルナとルネがバルトに声を掛ける。

 後から産まれた子供達に、追い抜かれるのはさすがに嫌だったのだろう。

 苦手でサボり気味だった語学を、抜かされないよう必死に勉強して、双子達は語学の方もかなり上達していった。

 まぁ、スラスラとまではいかないのはご愛敬だが。


「ああ、勿論だ」


 双子達はバルトの返事を聞き、嬉しそうに微笑み合う。

 双子達は、男女の体格の差はハッキリと出てきたが、顔立ちは元々中性的だった為か、そっくりと言っても良いぐらいのままだった。

 そして、体格差は有っても、息を合わせる事は簡単なようなので、未だに左右相称シンメトリーな攻撃が出来るのだ。

 そんな二人の相手はとても難しいが、バルトにとってそんな時間も、楽しい時間の一つになっているのだった。
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