497 / 804
後日談
31
しおりを挟む
「じゃあライちゃん、そのまま靴だけ脱いで、俯せに寝て?」
部屋に内側から鍵を掛け、それを部屋のテーブルに置き、マッドが周囲をキョロキョロ見てるライラに声を掛ける。
ライラは素直にベッドに向かい、靴を脱いで俯せになる。
マッドはお気に入りとなった、若草色のシャツの袖を捲り、自分も靴を脱いで、ベッドに上がる。
「ライちゃん、身体を跨いちゃうけど、気にしないでね?後、痛かったら言って頂戴」
服の上から、足先足首、脹ら脛、太ももへと順に解して行く。
「……マッドさんの手……とても気持ちが良いです」
「あら、そぅお?嬉しいわぁ~♪ライちゃんの身体、柔らかで、羨ましいわぁ」
マッドがライラの腰を解していると、ライラはポツリと呟く。
「ボクにとっては、コンプレックスでしか有りませんよ」
「まぁ、何て贅沢なのぉ?あたしだったら喜んじゃうわぁ」
「じゃあ、あげます」
「んん?」
「この身体、マッドさんの好きにして良いですよ。その代わり、マッドさんの身体もボクに下さい」
腰を解していたマッドの片手を外し、くるりと仰向けになり、身体を起こす。
「ライちゃん?」
「ボクはマッドさんが好きです。マッドさんはボクの理想の身体を持ってますけど、ボクが好きなのは、マッドさんの中身です。女のマッドさんが好きなんです」
未だにマッドは、今一状況を理解して無いのか、キョトンとした顔で首を傾げ、ライラを見返している。
「ボクは、マッドさんの心が欲しい。マッドさんはボクにとって、唯一の女性なんです。ダンさんにお会いして、今まで、何でムカついたりイラついたりしてたのか、やっと解りました。ボクは、ダンさんに嫉妬してたんです」
「……ダンちゃんに?えっ、嫉妬???」
ライラはマッドの顔に両手を伸ばし、片手を肩に、もう片方の手でマッドの頬を撫で、親指でマッドの唇をなぞりながら、甘く囁き顔を寄せる。
「だってマッドさん、ダンさんの事を話す時、物凄く嬉しそうな顔で話すから。好きな人に、他の男の話を嬉しそうな顔で話されたら、誰だって嫉妬しますよね?」
そのままライラが、マッドの唇を奪えば、マッドは目を大きく見開く。
「……驚いてるマッドさんも、可愛い」
唇を離したライラの言葉に、マッドは顔を赤らめ言い返す。
「ああああっ、あたしをからかうんじゃないわよぅ!!」
「からかってなんかいませんよ。ボクは貴女が欲しい。ボクの物になって下さい。後悔はさせません。ボクを好きになって?マッドさん」
ライラはマッドの唇に、バードキスを繰り返す。
「ちょっ、ライちゃぁっ……!!」
マッドが口を開くと、ライラはマッドの後頭部に手を回し、そのまま深く口付けると、マッドの咥内を舌で舐め擦り、舌を絡めて吸い付く。
求められる感覚に、マッドの身体はゾクゾクと震えた。
部屋に内側から鍵を掛け、それを部屋のテーブルに置き、マッドが周囲をキョロキョロ見てるライラに声を掛ける。
ライラは素直にベッドに向かい、靴を脱いで俯せになる。
マッドはお気に入りとなった、若草色のシャツの袖を捲り、自分も靴を脱いで、ベッドに上がる。
「ライちゃん、身体を跨いちゃうけど、気にしないでね?後、痛かったら言って頂戴」
服の上から、足先足首、脹ら脛、太ももへと順に解して行く。
「……マッドさんの手……とても気持ちが良いです」
「あら、そぅお?嬉しいわぁ~♪ライちゃんの身体、柔らかで、羨ましいわぁ」
マッドがライラの腰を解していると、ライラはポツリと呟く。
「ボクにとっては、コンプレックスでしか有りませんよ」
「まぁ、何て贅沢なのぉ?あたしだったら喜んじゃうわぁ」
「じゃあ、あげます」
「んん?」
「この身体、マッドさんの好きにして良いですよ。その代わり、マッドさんの身体もボクに下さい」
腰を解していたマッドの片手を外し、くるりと仰向けになり、身体を起こす。
「ライちゃん?」
「ボクはマッドさんが好きです。マッドさんはボクの理想の身体を持ってますけど、ボクが好きなのは、マッドさんの中身です。女のマッドさんが好きなんです」
未だにマッドは、今一状況を理解して無いのか、キョトンとした顔で首を傾げ、ライラを見返している。
「ボクは、マッドさんの心が欲しい。マッドさんはボクにとって、唯一の女性なんです。ダンさんにお会いして、今まで、何でムカついたりイラついたりしてたのか、やっと解りました。ボクは、ダンさんに嫉妬してたんです」
「……ダンちゃんに?えっ、嫉妬???」
ライラはマッドの顔に両手を伸ばし、片手を肩に、もう片方の手でマッドの頬を撫で、親指でマッドの唇をなぞりながら、甘く囁き顔を寄せる。
「だってマッドさん、ダンさんの事を話す時、物凄く嬉しそうな顔で話すから。好きな人に、他の男の話を嬉しそうな顔で話されたら、誰だって嫉妬しますよね?」
そのままライラが、マッドの唇を奪えば、マッドは目を大きく見開く。
「……驚いてるマッドさんも、可愛い」
唇を離したライラの言葉に、マッドは顔を赤らめ言い返す。
「ああああっ、あたしをからかうんじゃないわよぅ!!」
「からかってなんかいませんよ。ボクは貴女が欲しい。ボクの物になって下さい。後悔はさせません。ボクを好きになって?マッドさん」
ライラはマッドの唇に、バードキスを繰り返す。
「ちょっ、ライちゃぁっ……!!」
マッドが口を開くと、ライラはマッドの後頭部に手を回し、そのまま深く口付けると、マッドの咥内を舌で舐め擦り、舌を絡めて吸い付く。
求められる感覚に、マッドの身体はゾクゾクと震えた。
2
お気に入りに追加
9,250
あなたにおすすめの小説
二人の王子様はどっちが私の王様?
樺純
恋愛
アナは世界的スーパーアイドルUnoのメンバー・ジョウキの大ファンでありオタク。恋愛や結婚よりもジョウキの為にお金を稼ぎ、グッズやライブで貢ぐのが何よりも幸せ。そんなアナはある日、親友のユナと深夜まで飲みに行き、二人仲良く歩いて帰宅していた途中、なにかに躓き転びそうなった。何に躓いたのかとふと、視線を向けるとなんとそこには人が倒れていて、アナとユナは驚きながらも助けようと倒れている人に声を掛ける。アナは暗闇のなか、恐る恐る倒れている人に声をかけると、なんと倒れていたのはアナの大好きなスーパーアイドルUnoのジョウキだった。アナの大好きな人が突然、目の前に現れユナは大興奮だが、何故かアナは落ち着いていて、自力で立ち上がったジョウキを見送る。そんなアナに僅かな興味を持つジョウキ。そんな二人はひょんな事からまた再会を果たすものの…アナはジョウキのファンを卒業することに決めていた。そんなアナの心の僅かな隙間に入ろうとする、ジョウキと同じグループのメンバー・トウヤ。そう、トウヤはアナに一目惚れしてしまったのです。少し意地悪なジョウキと優しく甘いトウヤ。アナは二人の王子様の間で揺れ動くものの…最後に涙を堪える決断をするのです。
今夜は帰さない~憧れの騎士団長と濃厚な一夜を
澤谷弥(さわたに わたる)
恋愛
ラウニは騎士団で働く事務官である。
そんな彼女が仕事で第五騎士団団長であるオリベルの執務室を訪ねると、彼の姿はなかった。
だが隣の部屋からは、彼が苦しそうに呻いている声が聞こえてきた。
そんな彼を助けようと隣室へと続く扉を開けたラウニが目にしたのは――。
継母ができました。弟もできました。弟は父の子ではなくクズ国王の子らしいですが気にしないでください( ´_ゝ`)
てん
恋愛
タイトル詐欺になってしまっています。
転生・悪役令嬢・ざまぁ・婚約破棄すべてなしです。
起承転結すらありません。
普通ならシリアスになってしまうところですが、本作主人公エレン・テオドアールにかかればシリアスさんは長居できません。
☆顔文字が苦手な方には読みにくいと思います。
☆スマホで書いていて、作者が長文が読めないので変な改行があります。すみません。
☆若干無理やりの描写があります。
☆誤字脱字誤用などお見苦しい点もあると思いますがすみません。
☆投稿再開しましたが隔日亀更新です。生暖かい目で見守ってください。
【本編完結】冷血公爵なはずの旦那様が溺愛してきます……溺愛?これは溺愛なの!?
仲村 嘉高
恋愛
家族に冷遇されていたナターシャは、売られるように公爵家へ嫁がされた。
いや、実際に姉の婚活費用が足りなくなった為に、冷血公爵と呼ばれる公爵家へと売られたのだ。
美しい姉と、みすぼらしい妹。
美しい自慢の姉を王太子の妃にする為に、家が傾く寸前まで金を注ぎ込んだ両親。
それを当たり前と享受する姉。
どこにいても冷遇されるのは同じだと、冷血公爵に嫁いだナターシャを待っていたのは……?
※基本一人称ですが、主人公意外のお話は三人称になります。
婚約者は聖女を愛している。……と、思っていたが何か違うようです。
棗
恋愛
セラティーナ=プラティーヌには婚約者がいる。灰色の髪と瞳の美しい青年シュヴァルツ=グリージョが。だが、彼が愛しているのは聖女様。幼少期から両想いの二人を引き裂く悪女と社交界では嘲笑われ、両親には魔法の才能があるだけで嫌われ、妹にも馬鹿にされる日々を送る。
そんなセラティーナには前世の記憶がある。そのお陰で悲惨な日々をあまり気にせず暮らしていたが嘗ての夫に会いたくなり、家を、王国を去る決意をするが意外にも近く王国に来るという情報を得る。
前世の夫に一目でも良いから会いたい。会ったら、王国を去ろうとセラティーナが嬉々と準備をしていると今まで聖女に夢中だったシュヴァルツがセラティーナを気にしだした。
他力本願のアラサーテイマー ~モフモフやぷにぷにと一緒なら、ダークファンタジーも怖くない!~
雑木林
ファンタジー
地面に頭をぶつけた拍子に、私は前世の記憶を取り戻した。
それは、他力本願をモットーに生きていた、アラサー女の記憶だ。
現状を確認してみると、今世の私が生きているのはファンタジーな世界で、自分の身体は六歳の幼女だと判明。
しかも、社会的地位が不安定な孤児だった。
更に悪いことは重なり、今世の私には『他者への攻撃不可』という、厄介な呪いがかけられている。
人を襲う魔物、凶悪な犯罪者、国家間の戦争──様々な暴力が渦巻く異世界で、か弱い私は生きていけるのか……!?
幸いにも、魔物使いの才能があったから、そこに活路を見出したけど……私って、生まれ変わっても他力本願がモットーみたい。
死にかけ令嬢は二度と戻らない
水空 葵
恋愛
使用人未満の扱いに、日々の暴力。
食事すら満足に口に出来ない毎日を送っていた伯爵令嬢のエリシアは、ついに腕も動かせないほどに衰弱していた。
味方になっていた侍女は全員クビになり、すぐに助けてくれる人はいない状況。
それでもエリシアは諦めなくて、ついに助けを知らせる声が響いた。
けれど、虐めの発覚を恐れた義母によって川に捨てられ、意識を失ってしまうエリシア。
次に目を覚ました時、そこはふかふかのベッドの上で……。
一度は死にかけた令嬢が、家族との縁を切って幸せになるお話。
※他サイト様でも連載しています
【完結】婚約者の好みにはなれなかったので身を引きます〜私の周囲がそれを許さないようです〜
葉桜鹿乃
恋愛
第二王子のアンドリュー・メルト殿下の婚約者であるリーン・ネルコム侯爵令嬢は、3年間の期間を己に課して努力した。
しかし、アンドリュー殿下の浮気性は直らない。これは、もうだめだ。結婚してもお互い幸せになれない。
婚約破棄を申し入れたところ、「やっとか」という言葉と共にアンドリュー殿下はニヤリと笑った。私からの婚約破棄の申し入れを待っていたらしい。そうすれば、申し入れた方が慰謝料を支払わなければならないからだ。
この先の人生をこの男に捧げるくらいなら安いものだと思ったが、果たしてそれは、周囲が許すはずもなく……?
調子に乗りすぎた婚約者は、どうやら私の周囲には嫌われていたようです。皆さまお手柔らかにお願いします……ね……?
※幾つか同じ感想を頂いていますが、リーンは『話を聞いてすら貰えないので』努力したのであって、リーンが無理に進言をして彼女に手をあげたら(リーンは自分に自信はなくとも実家に力があるのを知っているので)アンドリュー殿下が一発で廃嫡ルートとなります。リーンはそれは避けるべきだと向き合う為に3年間頑張っています。リーンなりの忠誠心ですので、その点ご理解の程よろしくお願いします。
※HOT1位ありがとうございます!(01/10 21:00)
※感想の取り扱いは近況ボードを参照してください。
※小説家になろう様でも別名義で掲載予定です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる