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後日談

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「じゃあライちゃん、そのまま靴だけ脱いで、うつぶせに寝て?」


 部屋に内側から鍵を掛け、それを部屋のテーブルに置き、マッドが周囲をキョロキョロ見てるライラに声を掛ける。

 ライラは素直にベッドに向かい、靴を脱いで俯せになる。

 マッドはお気に入りとなった、若草色のシャツの袖を捲り、自分も靴を脱いで、ベッドに上がる。


「ライちゃん、身体を跨いちゃうけど、気にしないでね?後、痛かったら言って頂戴」


 服の上から、足先足首、脹ら脛ふく はぎ、太ももへと順に解して行く。


「……マッドさんの手……とても気持ちが良いです」

「あら、そぅお?嬉しいわぁ~♪ライちゃんの身体、柔らかで、羨ましいわぁ」


 マッドがライラの腰を解していると、ライラはポツリと呟く。


「ボクにとっては、コンプレックスでしか有りませんよ」

「まぁ、何て贅沢なのぉ?あたしだったら喜んじゃうわぁ」

「じゃあ、あげます」

「んん?」

「この身体、マッドさんの好きにして良いですよ。その代わり、マッドさんの身体もボクに下さい」


 腰を解していたマッドの片手を外し、くるりと仰向けになり、身体を起こす。


「ライちゃん?」

「ボクはマッドさんが好きです。マッドさんはボクの理想の身体を持ってますけど、ボクが好きなのは、マッドさんの中身です。女のマッドさんが好きなんです」


 未だにマッドは、今一状況を理解して無いのか、キョトンとした顔で首を傾げ、ライラを見返している。


「ボクは、マッドさんの心が欲しい。マッドさんはボクにとって、唯一の女性なんです。ダンさんにお会いして、今まで、何でムカついたりイラついたりしてたのか、やっと解りました。ボクは、ダンさんに嫉妬してたんです」

「……ダンちゃんに?えっ、嫉妬???」


 ライラはマッドの顔に両手を伸ばし、片手を肩に、もう片方の手でマッドの頬を撫で、親指でマッドの唇をなぞりながら、甘く囁き顔を寄せる。


「だってマッドさん、ダンさんの事を話す時、物凄く嬉しそうな顔で話すから。好きな人に、他の男の話を嬉しそうな顔で話されたら、誰だって嫉妬しますよね?」


 そのままライラが、マッドの唇を奪えば、マッドは目を大きく見開く。


「……驚いてるマッドさんも、可愛い」


 唇を離したライラの言葉に、マッドは顔を赤らめ言い返す。

「ああああっ、あたしをからかうんじゃないわよぅ!!」

「からかってなんかいませんよ。ボクは貴女が欲しい。ボクの物になって下さい。後悔はさせません。ボクを好きになって?マッドさん」


 ライラはマッドの唇に、バードキスを繰り返す。


「ちょっ、ライちゃぁっ……!!」


 マッドが口を開くと、ライラはマッドの後頭部に手を回し、そのまま深く口付けると、マッドの咥内を舌で舐め擦り、舌を絡めて吸い付く。

 求められる感覚に、マッドの身体はゾクゾクと震えた。
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