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後日談

ローズウッド領へのお出掛け 1

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 エドワルドとリラが結婚して、エヴァンス領で結婚式を挙げ、王都に戻って一週間頃、エドワルドが双子に言った。


「約束通り、ローズウッド領に行くぞ」


 その言葉を聴いて、双子が目をキラキラ輝かせる。


「「行く~♪会う、公爵様、ローズウッド~!」」

「そう言えば、行く前に義姉上が一泊だけ、泊まりに来る事になったよ。私がリラを連れて、王都を離れてばかりでズルいと拗ねておられたので、兄上共々この家で、一泊して貰う事になった。そう言う事だからサイナス、心尽くしの歓迎を」


 学院生活中のレオンが知れば、それこそズルいと叫んだだろうが、レオンはリラを罪人扱いし掛けた上に、恋心を抱いたのだから、エドワルドはレオンを泊める所か二人切りにさせる気すら毛頭無い。

 まぁ、ある種の自業自得なので、文句を言って来ようと、それを持ち出し黙らせるだけだが。

 エドワルドは王弟だから、レオンを泊めた事は有ったが、国王夫妻を泊めた事は無い。

 王妃が独身の王弟の家に泊まったとなれば、兄が居ようと下らない噂を流すに決まっているからだ。

 今はリラがいるから、アナスタシアだけで泊まりに来た所で問題は無いが、それでも、下らない噂を流す奴等はいるかも知れない。

 そうは言っても、今後その手の噂を流した場合、リラの結婚式での説教と同様に、教会の大司祭にみっちりと、数日間に及ぶ地獄の大説教を受けて貰えば良いと、アレクシスに言って置いた。

 互いに真剣に惚れ込んでる妻を、兄弟とは言え、他の男に渡すなんて有り得ない事なのだから。

 アレクシス夫妻が泊まりに来た日は、クルルフォーン家で最高の持て成しをし、リラとアナスタシアの二人で貴賓室を使用し、エドワルドとアレクシスは兄弟水入らずで夜を明かしたのだった。


「とても楽しい二日間でした!これからもまた、宜しくお願い致しますわ、エドワルド様♪」

「事前にお知らせして頂ければ、いつでもお泊まり頂いて結構ですよ。ただし、今後レオンだけは、結婚するまでお断りさせて頂きますが」

「勿論ですわ!リラ様にあんな事をして置いて、都合良く泊まらせる必要は御座いませんもの。そんな都合の良い事を言ってきたら、即座に断って下さいな。あの子にはまだまだ世間の厳しさを、身を持って知らねばいけませんからね!」


 実はレオンの恋心は、エドワルドによって、あの冤罪未遂事件が起きた時に、国王夫妻にはバラされていたりする。

 それを聴いた二人は呆れ果て、レオンがリラに近付こうとした時は、結婚後だろうと、必ずエドワルドに伝えると約束してくれていたのだった。
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