プレイヤーは異世界転移する。その後、カードを一枚引く。

剣と魔法、人とそれ以外の生物が暮らす広大な世界、エルダーリング。創造主たる数多の神々は、時に我が子である生物たちに自らの力の恩恵《加護》を授け、時にまた、大胆にも直接地上に介入し、未だ密接な繋がりを持っていた────


《冒険者》達が集う街、エンデュミナ。半獣人の少女ナーシャリアは、異邦の地より迷いこんだ一人の青年と出会う。
彼は言葉も通じず、《加護》もなく、そしてよくわからん異界の文化まで持ち込んでいた。


『なるほど、状況は依然として全く理解できんが…やるべきことは分かった。

────おいお前、俺とカードで勝負しろ』



その青年、小鳥遊十矢(たかなし とうや)は、カードゲーム《アヴァロンズ・サーガ》を暮らしの中心とする世界の住人だった────

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